令和6(わ)1763 公契約関係競売入札妨害被告事件

裁判年月日・裁判所
令和7年2月25日 千葉地方裁判所
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判決文本文1,553 文字)

- 1 -令和6年(わ)第1763号公契約関係競売入札妨害被告事件令和7年2月25日千葉地方裁判所刑事第3部宣告 主文 被告人を懲役1年6月に処する。 この裁判が確定した日から3年間その刑の全部の執行を猶予する。 理由 (罪となるべき事実)Aは、千葉県市川市下水道部次長として、同市の下水道に関する事項等を掌理する同部において、部内の職員を指揮監督し部の政策を推進するなどの職務を行う部長を補佐するとともに、部長に準ずる重要な事項を処理するなどの職務に従事していたもの、被告人は、土木工事の施工等を業とするB建設株式会社の代表取締役として、同社の業務全般を統括するとともに、同市内の建設会社を組合員とするC建設業協同組合の代表理事として、同組合の業務全般を統括していたものであるが、被告人は、別表記載のとおり、令和5年7月27日から同年8月18日までの間に開札が行われた同市発注の工事19件に係る一般競争入札又は総合評価一般競争入札に関し、令和5年7月12日頃、千葉県市川市南八幡2丁目20番2号所在の市川市役所第2庁舎において、前記Aから、前記各入札における秘密事項である予定価格の教示を受けるなどし、もって偽計を用いて、公の入札で契約を締結するためのものの公正を害すべき行為をしたものである。 (量刑の理由) 1 被告人は、市川市が発注する汚水管渠布設工事の入札が集中する時期に、下水道工事業者が、市川市役所の職員から予定価格に関する情報を得るために頻繁に市川市役所を訪れる状況を解消して情報漏洩の事実が露見することを防ぎつつ、汚水管渠布設工事に不調を出さないようにするために、工事の予定価格を自身が代表してAから教示を受けた上で、組合に所属する業者に伝達しようと考え、こ- 2 - 漏洩の事実が露見することを防ぎつつ、汚水管渠布設工事に不調を出さないようにするために、工事の予定価格を自身が代表してAから教示を受けた上で、組合に所属する業者に伝達しようと考え、こ- 2 -れをAに提案して、令和3年頃から予定価格の教示を受けていたのであり、犯行に至る経緯に酌量の余地はない。 2 被告人は、Aから、入札において最も秘密にすべき予定価格等の教示を受け、組合に所属する業者から個別に問い合わせを受けて、各業者に汚水管渠布設工事の予定価格の近似値を教示しており、その行為は、入札の公正を大きく損なう行為であって、犯行態様は悪質である。 前記8社の業者及びB建設は、それぞれ受注を希望する工事17件について、他の応札業者と受注調整するなどして、予定価格の約94パーセントから97パーセントの金額で工事を受注しており、本件犯行により実際に入札の公正が損なわれている。 また、本件犯行により、市川市に対する信頼が損なわれることともなっており、その結果は大きい。 3 他方、被告人が、本件犯行を認めて、反省の態度を示していること、B建設は、市川市より2年間の競争参加資格停止の処分を受け、千葉県からも1年間の指名停止処分を受けており、今後、市川市に対し高額の違約金の支払義務を負う見込みであること、被告人が、C建設業協同組合の代表理事及びB建設の代表取締役を辞任していること、被告人には前科前歴がないこと、被告人の妻が、今後の被告人の監督を約する書面を提出していることなど被告人のために酌むことができる事情も認められる。 そこで、以上の諸事情を総合考慮し、主文の刑を定めた。 (求刑・懲役1年6月)令和7年2月25日千葉地方裁判所刑事第3部 裁判官野 々 山優子 総合考慮し、主文の刑を定めた。 (求刑・懲役1年6月) 令和7年2月25日 千葉地方裁判所刑事第3部 裁判官野々山優子

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