- 1 -主文 本件抗告を棄却する。 抗告費用は,抗告人の負担とする。 事実 及び理由第1本件抗告の趣旨及び理由本件抗告の趣旨及び理由は,抗告人提出の別紙「即時抗告申立書」及び「抗告理由書」に各記載のとおりである。その主張の要旨は,以下のとおりである。 大阪市αに定住していることが明らかな抗告人が,α内において選挙権を行使しても,選挙無効の原因とはならない。 相手方の不作為・過失により抗告人の選挙権が剥奪されることは許されない。 抗告人の本件申立てについて,憲法15条に抵触し,また,平成17年9月14日に示された最高裁判所判決の内容に反する判断をすべきではない。 第2事案の概要等 本件は,次項に述べる本案訴訟を前提にして,抗告人が行政事件訴訟法25条2項に基づき,大阪市西成区(以下「西成区」という。)の区長(以下「西成区長」という。)が作成する住民基本台帳に住民として記録されていた抗告人に対して,西成区長において住民基本台帳法8条に基づいて職権によりした抗告人の住民票を消除する処分(以下「本件消除処分」という。)は,本件消除処分により生ずる重大な損害を避けるため緊急の必要があり,かつ,本件消除処分の効力を停止することにより公共の福祉に重大な影響を及ぼすおそれがあるとき,又は本案について理由がないとみえるときに当たらないなどの理由に基づいて,本案訴訟の判決確定に至るまで本件消除処分の効力の停止を求めた事案である。 本案訴訟は,抗告人が相手方を相手当事者として,西成区長が作成する住- 2 -民基本台帳に住民として記録されていた抗告人に対して,西成区長が本件消除処分をすることは,憲法15条,14条に反し違法であるなどと主張して,その取消しを求めるもの(処分の取消しの訴え)である。 原審裁判所は 住民として記録されていた抗告人に対して,西成区長が本件消除処分をすることは,憲法15条,14条に反し違法であるなどと主張して,その取消しを求めるもの(処分の取消しの訴え)である。 原審裁判所は,本件について,行政事件訴訟法25条4項後段の「本案について理由がないとみえるとき」に該当すると判断して,上記申立てを却下した(原決定)。 抗告人は,原決定を不服として本件即時抗告を申し立てた。 本件の争点は,原決定「理由」欄の「第2事案の概要」の3項(原決定2頁11行目から同15行目まで)と同じであるから,これを引用する。 第3当裁判所の判断 「法令の定め」,「前提となる事実」,(原決定に掲げる)争点①及び争点②についての判断は,原決定「理由」欄の「第3当裁判所の判断」の1項ないし4項(原決定2頁17行目から同22頁1行目まで)と同じであるから,これを引用する。 行政事件訴訟法25条4項後段の「本案について理由がないとみえるとき」に該当するか否かという点(原決定に掲げる争点③)について(1)一件資料(審尋の全趣旨を含む。)によれば,抗告人が住民基本台帳に記載されている住所地に生活の本拠を有していないと認めることができる。 したがって,行政事件訴訟法25条4項後段の「本案について理由がないとみえるとき」に該当し,本件は,執行停止することができない場合であるといわざるを得ない。 (2)また,信義則の点から本件消除処分を行うことが許されないとまでいうことができないことについては,原決定「理由」欄の「第3当裁判所の判断」の5,(2)項(原決定35頁20行目から同42頁24行目まで)と同じであるから,これを引用する。 (3)抗告人は,当審において,上記第1のとおり主張するが,いずれも理由- 3 -がない。また,抗告人が提出す (原決定35頁20行目から同42頁24行目まで)と同じであるから,これを引用する。 (3)抗告人は,当審において,上記第1のとおり主張するが,いずれも理由- 3 -がない。また,抗告人が提出する意見書の内容について,当裁判所は,同意見書記載の主張を採用しない。 (4)したがって,抗告人の主張はいずれも理由がない。 よって,主文のとおり決定する。 平成19年4月6日大阪高等裁判所第11民事部武田和博裁判長裁判官松山文彦裁判官辻本利雄裁判官- 4 -
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