令和2年11月19日判決言渡令和元年(行コ)第248号生活保護廃止決定処分取消,費用徴収決定処分取消請求控訴事件(原審・東京地方裁判所平成29年(行ウ)第541号,同第543号) 主文 1 本件控訴を棄却する。 2 控訴費用は控訴人の負担とする。 事実 及び理由第1 控訴の趣旨 1 原判決を取り消す。 2 被控訴人の請求をいずれも棄却する。 第2 事案の概要 1 本件は,生活保護法(以下「法」という。)による保護を受けている被控訴人が,被控訴人の預金口座に多額の入金がありながら,これを申告せず,不実の申請その他不正な手段により保護を受けたとして,保護の実施機関である港区長から権限の委任を受けた処分行政庁から,法78条1項に基づき,316 万1825円の費用徴収決定(以下「本件徴収決定」という。)を受けるとともに,本件徴収決定後の繰越金及び被控訴人の就労収入を考慮すると,被控訴人は保護を必要としなくなったとして,生活保護廃止決定(以下「本件保護廃止決定」といい,本件徴収決定と併せて「本件各決定」という。)を受けたところ,被控訴人が,本件各決定は違法であると主張して,控訴人に対し,本件 各決定の取消しを求めた事案である。 原審は被控訴人の請求をいずれも認容し,控訴人が控訴を提起した。 2 関係法令の定め,前提事実並びに争点及びこれに関する当事者の主張は,次のとおり補正し,次項に当審における当事者の主張を付加するほかは,原判決の「事実及び理由」第2の1ないし4に記載のとおりであるから,これを引用 する。 (原判決の補正)⑴ 原判決2頁25行目の「本件確認書」を「本件説明確認書」と改める。 決の「事実及び理由」第2の1ないし4に記載のとおりであるから,これを引用 する。 (原判決の補正)⑴ 原判決2頁25行目の「本件確認書」を「本件説明確認書」と改める。 ⑵ 同3頁23・24行目の「受給したと」を「受給したことを理由と」と改める。 ⑶ 同4頁2行目末尾の次に改行の上,以下を加える。 「 本件徴収決定に係る徴収対象額316万1825円は,初回収入認定月である平成26年5月1日から本件保護廃止決定の日の前日である平成28年7月31日までに被控訴人に支弁された保護費の総額である(乙12)。」同6頁8行目の「原告の長女の奨学金」を「被控訴人の長女の学資として被控訴人が株式会社日本政策金融公庫(以下「公庫」という。)から貸付け を受けた借入金(以下「公庫借入金」という。)である」と改める。 3 当審における当事者の主張(控訴人の主張)⑴ 以下の事情に照らせば,本件金員は,法4条1項の「利用し得る資産」であり,被控訴人において活用することができないものではなく,被控訴人は 保護基準を上回る生活を享受していたといえるから,本件各決定はいずれも適法である。 ア本件金員は,Aの遺産を原資とするものではないこと。 被控訴人は,平成26年11月25日にゆうちょ被控訴人口座に振り込まれた奨学金を原資として,同年12月17日,同口座から50万円を引 き出して本件口座に入金し,同月18日,ゆうちょ被控訴人口座から17万円を出金し,20万3779円を本件口座に入金するなどしており,本件口座へのこれらの入金は,Aの遺産を原資とするものではない。 また,被控訴人は,平成27年5月28日,本件口座に34万9000円を入金しているが,被控訴人は,B信用組合から同日29万9600円 口座へのこれらの入金は,Aの遺産を原資とするものではない。 また,被控訴人は,平成27年5月28日,本件口座に34万9000円を入金しているが,被控訴人は,B信用組合から同日29万9600円 の証書貸付けを受けていることなどを踏まえると,被控訴人は,証書貸付 けを受けた金員の一部及び手持ちの現金等を併せて本件口座に入金したと考えられ,証書貸付けに係る29万9600円に相当する部分も,Aの遺産を原資とするものではない。 イ本件金員は,被控訴人において活用することができないものではないこと。 被控訴人は,本件口座だけでなく,ゆうちょ被控訴人口座,B信組被控訴人口座及び三井住友被控訴人口座の残高や自己の資金需要を勘案して各口座間で自由に資金を移動し,自己の収入及び資産と「Aの遺産」とする資産とを混在させ,これらを一体的に管理運用し,自らの借入金の返済を含む生活費や長女の学費に充てるなど,経済的利益を享受しており,本件 金員は活用することができるものであった。また,Aの他の相続人の同意の有無にかかわらず,本件金員については被控訴人が現に一時的に利用した以上,借入金と同じく被控訴人の最低限度の生活を維持するために活用可能な資産は増加したのであるから,これを一切考慮しないとすると,保護の補充性の観点からして,かえって不合理な結果となる。 さらに,費消する権限を有していない財産を自己のために流用した場合は,それが一時的な使い込みであって最終的に返済したとしても,横領であることは否定することができず,被控訴人にとって領得した金員は収入に当たる。被控訴人が横領した金員を返済したか否かや,Aの他の相続人との関係で被控訴人に本件金員の利用権限が発生するか否かは関係がない。 ウ被控訴人は保護基 訴人にとって領得した金員は収入に当たる。被控訴人が横領した金員を返済したか否かや,Aの他の相続人との関係で被控訴人に本件金員の利用権限が発生するか否かは関係がない。 ウ被控訴人は保護基準を上回る生活を享受したといえること。 被控訴人は,最終的に流用した金員を戻したとしても,それまでの間,当該金員を利用していたのは事実である。すなわち,被控訴人は,生活保護受給中に本件金員を流用しただけでなく,ゆうちょ被控訴人口座において未申告の担保定額貯金20万円を担保として自動貸付けにより借入れを し,その借入額は平成25年6月27日から平成28年6月10日まで合 計369万1194円にものぼるところ,本件金員の一時流用がなければ,早々に借入上限額である18万円に到達していたから,被控訴人は本件金員により借入れの継続を可能とし,自己の生活のための費用に充てていたといえる。したがって,被控訴人が本件金員により法8条の定める最低限度の生活の需要を上回る生活水準を享受したことは,明らかである。 ⑵ 仮に,本件金員の全体が収入認定されるべき収入に当たらないとしても,少なくとも,本件金員のうち,Aの遺産以外の収入及び資産を原資とする部分は,被控訴人が利用し得る資産であり,収入認定されるべき収入に当たる。 当該部分は,上記アのとおり,①平成26年11月25日にゆうちょ被控訴人口座に振り込まれた公庫借入金を原資とし,同年12月17日に同口座 から引き出して本件口座に入金された50万円,②同月18日にゆうちょ被控訴人口座から17万円を出金した後,本件口座に入金された20万3779円,③平成27年5月28日に本件口座に入金された34万9000円,以上合計105万2779円である。上記部分に係る不申告は,不実の申請その他 7万円を出金した後,本件口座に入金された20万3779円,③平成27年5月28日に本件口座に入金された34万9000円,以上合計105万2779円である。上記部分に係る不申告は,不実の申請その他不正な手段に当たるから,本件徴収決定のうち上記部分に相当する金 額を超えない部分は,適法である(以下「控訴人の新主張①」という。)。 さらに,被控訴人が実際に生活費等に充てた以下の金員(以下,対応する番号ごとに「金員①」のようにいう。)は,未申告の収入及び資産であり,被控訴人は現実に経済的利益を享受したのであるから,その合計額477万8249円が利用し得る資産であり,収入認定されるべき収入に当たる。そ して,これらについて被控訴人は収入として申告していないから,被控訴人は,不実の申請その他不正な手段により保護を受けたものであり,その金額は本件徴収決定が前提とした収入認定額を下回ることはないから,本件徴収決定は適法である(以下「控訴人の新主張②」という。)。 ① 平成26年5月9日にゆうちょ被控訴人口座に入金した47万円 ② 同年10月28日に本件口座から出金して長女の入学金に充てた20万 円③ 平成27年1月14日にゆうちょ被控訴人口座に入金した34万7000円④ 同年5月28日にB信用組合から証書貸付けを受けた29万9600円⑤ 同年6月26日に本件口座から出金した使途不明金50万円 ⑥ 同年8月21日及び同月26日にゆうちょ被控訴人口座に入金された16万円及び4万円⑦ 平成26年11月25日に振り込まれた公庫借入金のうち学費として使用しなかった66万4936円(199万6326円-133万1390円=66万4936円) ⑧ 被控訴人が本件徴収決定の対象とされた期間(平成26 に振り込まれた公庫借入金のうち学費として使用しなかった66万4936円(199万6326円-133万1390円=66万4936円) ⑧ 被控訴人が本件徴収決定の対象とされた期間(平成26年5月1日から平成28年7月31日まで)中に担保定額貯金を利用して借り入れた209万6713円本件徴収決定は,本件口座に本件金員の入金がありながら,これを申告しなかったことを直接の理由としてされたものであるが,控訴人としては,本 件金員の性質いかんにかかわらず,被控訴人自身が,未申告資産における未申告収入を活用し,これを生活費等に充てるなどして運用するという不実の申請その他不正な手段により保護を受け,これによって法8条にいう不足分を補う程度を超える生活を享受していたという点を捉えて,本件徴収決定をしたものである。本件徴収決定は,被控訴人が,本件金員が入金されていた 本件口座だけでなく,ゆうちょ被控訴人口座,B信組被控訴人口座及び三井住友被控訴人口座の各口座間で自由に資金を移動し,自己の収入及び資産と「Aの遺産」とする資産とを混在させ,これらを一体的に管理運用し,自らの借入金の返済を含む生活費や長女の学費に充てていたという背景事情を前提として,本件金員は被控訴人が利用し得る資産であり,本件口座への入金 は収入認定の対象となるという法的評価に基づいてされた。本件徴収決定が 対象としているこのような事実と,上記の金員①ないし⑧の不申告という事実とは,前提となる法的評価に関する見解に相違があることに起因して対象の捉え方に差異が生じているものにすぎず,実質的には同一の事象を対象としているものである。したがって,当初の処分理由による場合と,控訴人の新主張①又は②による処分理由による場合とで,本件徴収決定の処分の同 方に差異が生じているものにすぎず,実質的には同一の事象を対象としているものである。したがって,当初の処分理由による場合と,控訴人の新主張①又は②による処分理由による場合とで,本件徴収決定の処分の同 一性を欠くことにはならない。したがって,控訴人が本件徴収決定の適法性を裏付けるものとして控訴人の新主張①・②を主張することは許容される。 控訴人の新主張①・②は,控訴人が従前から主張立証していた事実関係を法的に再構成したものにすぎないから,訴訟の完結を遅延させるものではなく,時機に後れた攻撃防御方法には当たらない。 (被控訴人の主張)⑴ 控訴人の新主張①・②について,控訴人は,原審においてこれを主張することができたにもかかわらず,主張してこなかったことには重大な過失があり,かつ,上記主張により,本件訴訟の完結を遅延させることとなるから,上記主張は,時機に後れた攻撃防御方法として却下されるべきである。 ⑵ 控訴人の新主張①に係る金員は,全てAの遺産を原資とするものであり,Aの遺産以外の収入及び資産を原資とするものではない。 ⑶ 控訴人の新主張②は,本件口座に本件金員の入金があったことを申告しなかったという本件徴収決定の根拠とは全く異なる事実に基づくものであって,それらの事実は,処分行政庁が本件徴収決定をした時には考慮していなかっ た事実である。処分行政庁が当該処分をした時には考慮していなかった事実上又は法律上の根拠によって適法性が基礎付けられる処分が,取消訴訟の対象である処分とは別個の処分となる場合には,処分行政庁側がそのような事実上又は法律上の根拠を主張したとしても,取消訴訟の訴訟物に関する攻撃防御方法には当たらない。したがって,控訴人の新主張②は,本件徴収決定 の適法性を裏付けるものとしては主張自 がそのような事実上又は法律上の根拠を主張したとしても,取消訴訟の訴訟物に関する攻撃防御方法には当たらない。したがって,控訴人の新主張②は,本件徴収決定 の適法性を裏付けるものとしては主張自体失当である。 ⑷ 控訴人の新主張②は,本件徴収決定時や審査請求時における不利益処分の原因となる事実(行政手続法15条1項1号・2号,30条1号・2号)として問題とされた事実すなわち本件口座に本件金員の入金があったことを申告しなかった事実とは異なる事実であり,本件徴収決定の取消訴訟において,本件徴収決定の理由についてこのような差替えをすることは,被控訴人に対 して保障された弁明の機会の付与の意義を没却するものであり,許されない。 ⑸ 控訴人の新主張②のうち,金員①ないし③及び⑤は,いずれもAの遺産であること,金員⑦は,被控訴人が控訴人に相談し,控訴人が認めた上で借り入れているものであり,もともと収入認定されない性質のもので申告義務はなく,最終的には長女の学費に使用し奨学金として全額使用していることか らすれば,これらの金員を申告しないことは,その原資となった収入の不申告には当たらない。 また,金員④,⑥及び⑧について,被控訴人は控訴人に対して申告はしていないが,これらの金員に係る事実について,控訴人は本件徴収決定前に把握し,検討した結果,本件徴収決定において本件口座の不申告のみを選択し てその理由としたのであるから,本件徴収決定を取り消す判決が確定した場合に,金員④,⑥及び⑧に係る事実をもって再度同一の費用徴収決定をすることは許されない。金員④,⑥及び⑧に係る事実を本件徴収決定のための判断要素の一つとして取り込むのであれば,控訴人は,その旨を記載して本件徴収決定の理由として提示すべきであった。そのような提 をすることは許されない。金員④,⑥及び⑧に係る事実を本件徴収決定のための判断要素の一つとして取り込むのであれば,控訴人は,その旨を記載して本件徴収決定の理由として提示すべきであった。そのような提示がされていない 以上,本件徴収決定の取消訴訟において,控訴人が控訴人の新主張②を主張することは許されない。 第3 当裁判所の判断 1 当裁判所も,被控訴人の本件請求はいずれも理由があると判断する。その理由は,次のとおり補正し,次項に当審における当事者の主張に対する判断を付 加するほかは,原判決の「事実及び理由」第3の1ないし3に記載のとおりで あるから,これを引用する。 (原判決の補正)⑴ 原判決19頁19行目末尾の次に以下を加える。 「なお,Cについては成年後見開始の審判がされており,D弁護士が成年後見人となっていた。また,EとF及び被控訴人との仲は悪く,Eは金に困って おり,被控訴人に自分の口座に金を振り込めという手紙を送ってくるなどしたため,Fと被控訴人の2人で本件遺言のとおりにAの遺産を分けることはできなかった。被控訴人は,Eに対しては,Aの一周忌の際にきちんと分けましょうという話をしていた(甲36,被控訴人本人)。」同21頁9行目末尾の次に以下を加える。 「被控訴人は,上記一覧表をCの成年後見人であるD弁護士に送付し,どうしたらいいかと相談したが,D弁護士から残高証明を送るよう求められ,それに対して,被控訴人から,Cが受給するはずのAの遺族年金の手続を先にするように依頼したところ,D弁護士からその後連絡がなく,D弁護士との間ではそれ以上Aの遺産分割に関する話は進まなかった(甲36,被控訴人本 人)。」同22頁2行目の「申し立てたが,」を「申し立てた。Aの相続人の間で 士からその後連絡がなく,D弁護士との間ではそれ以上Aの遺産分割に関する話は進まなかった(甲36,被控訴人本 人)。」同22頁2行目の「申し立てたが,」を「申し立てた。Aの相続人の間では,本件口座から引き出され,被控訴人訴訟代理人の口座に振り込まれた391万2000円(前記⑿)につき,Aの遺産であることは合意されていたところ,」と改める。 同22頁5行目の「後見人(弁護士である。)」を「成年後見人であるD弁護士」と改める。 同22頁21行目の「自己の借金」を「貯金担保自動貸付けに係る借入金(以下「ゆうちょ口座借入金」という。)の」と改める。 同23頁4行目,17行目及び26行目の「自己の借金」をいずれも「ゆ うちょ口座借入金」と改める。 同24頁4行目の「自己の借金」を「ゆうちょ口座借入金」と改める。 同26頁12行目末尾の次に改行の上,以下を加える。 「エなお,本件口座への入金のうち,平成26年12月17日に入金された50万円及び同月18日に入金された20万3779円のうち17万円は,いずれもゆうちょ被控訴人口座から出金されたものであり,同口座には同 年11月25日に公庫借入金199万6326円が振り込まれていたために,上記合計67万円の出金が可能であったものであるが,被控訴人は,同年5月9日にゆうちょA口座から引き出した現金のうち47万円をゆうちょ被控訴人口座に入金し,同年10月28日に本件口座から引き出した20万円を専門学校の入学金の支払に充てていたのであり,Aの遺産の一 部流用には当たるものの,上記67万円の原資がAの遺産ではなかったものということはできないし,このような行為があったからといって,前記ウの認定を左右するとはいえない。 また,本件口座への入 部流用には当たるものの,上記67万円の原資がAの遺産ではなかったものということはできないし,このような行為があったからといって,前記ウの認定を左右するとはいえない。 また,本件口座への入金のうち,平成27年5月28日に入金された34万9000円のうち29万9600円は,B信組被控訴人口座に同信組 からの証書貸付けにより振り込まれた金員を出金したものであるが,被控訴人は,同年1月13日,Aの遺産を原資とする金員を預けたみずほ被控訴人口座から34万7518円を引き出し,そのうち34万7000円をゆうちょ被控訴人口座に預け入れており,同年5月28日に上記34万9000円を本件口座に入金した行為は,Aの一周忌に合わせて相続人間で 遺産分割についての話合いをするための準備として,Aの遺産の預貯金等相当額を本件口座で管理するために,Aの遺産からゆうちょ被控訴人口座に入金した分を本件口座に戻したものとみることができるのであって,これについても,Aの遺産の一部流用には当たるものの,上記34万9000円の原資がAの遺産ではなかったものということはできないし,このよ うな行為があったからといって,前記ウの認定を左右するとはいえない。」 同26頁13行目の「エ」を「オ」と改める。 同26頁17行目の「(原告本人)」を削る。 同26頁24行目の「財産」を「遺産」と改める。 同28頁19行目の「原告は」を「被控訴人は,ゆうちょA口座から引き出した金員等をAの遺産として管理すべきものと認識しており」と改める。 同28頁22行目の「考慮すれば,」の次に「被控訴人がゆうちょA口座から金員を引き出した時点又は被控訴人名義の預貯金口座に入金した時点において,被控訴人に当該金員を領得する意思があったとは 同28頁22行目の「考慮すれば,」の次に「被控訴人がゆうちょA口座から金員を引き出した時点又は被控訴人名義の預貯金口座に入金した時点において,被控訴人に当該金員を領得する意思があったとは認めるに足りないし,そのような出金ないし入金の行為によって遺産の性質が失われたということもできず,したがって,」を加える。 同30頁10行目の「⑴エ」を「⑴オ」と改める。 2 当審における当事者の主張について⑴ 控訴人は,本件金員のうち,①本件口座に入金された平成26年12月17日の50万円及び同月18日の20万3779円のうちの17万円は,いずれもゆうちょ被控訴人口座に振り込まれた公庫借入金を原資とするもので あり,②本件口座に平成27年5月28日に入金された34万9000円のうち29万9600円は,証書貸付けに基づく金員を原資とするものであり,いずれもAの財産を原資とするものではないから,法4条1項の「利用し得る資産」であると主張する。 しかしながら,被控訴人は,ゆうちょA口座から引き出した金員等をAの 遺産として管理すべきものと認識しており,一部流用することはあったものの,最終的には流用額に相当する金員を本件口座に預け入れ,Aの遺産の預貯金等相当額をAの遺産として本件口座で管理していたものと認められること,上記①の本件口座への入金については,公庫借入金が振り込まれていたために可能であったものであるが,被控訴人は,平成26年5月9日にゆう ちょA口座から引き出した現金のうち47万円をゆうちょ被控訴人口座に入 金し,同年10月28日に本件口座から引き出した20万円を専門学校の入学金の支払に充てていたのであり,Aの遺産の一部流用には当たるものの,上記67万円の原資がAの遺産ではなかった 金し,同年10月28日に本件口座から引き出した20万円を専門学校の入学金の支払に充てていたのであり,Aの遺産の一部流用には当たるものの,上記67万円の原資がAの遺産ではなかったということはできないこと,上記②の本件口座への入金のうち29万9600円は,B信用組合からの証書貸付けにより振り込まれた金員を出金したものであるが,被控訴人は,平成 27年1月13日,Aの遺産を原資とする金員を預けたみずほ被控訴人口座から34万7518円を引き出し,そのうち34万7000円をゆうちょ被控訴人口座に預け入れており,同年5月28日に34万9000円を本件口座に入金した行為は,Aの一周忌に合わせて相続人間で遺産分割についての話合いをするための準備として,Aの遺産の預貯金等相当額を本件口座で管 理するために,Aの遺産からゆうちょ被控訴人口座に入金した分を本件口座に戻したものとみることができるのであって,これについても,Aの遺産の一部流用には当たるものの,上記34万9000円の原資がAの遺産ではなかったということはできないことは,前記1説示のとおりである。控訴人の主張は採用することができない。 ⑵ 控訴人は,被控訴人は,本件口座だけでなく,他の被控訴人名義の口座との間で自由に資金を移動し,自己の収入及び資産と「Aの遺産」とする資産とを混在させ,これらを一体的に管理運用して経済的利益を享受しており,本件金員を利用して,借入金と同じく被控訴人の最低限度の生活を維持するために活用可能な資産は増加したのであるから,保護の補充性の観点からこ れを考慮すべきであり,また,費消する権限を有していない財産を自己のために流用した場合,一時的な使い込みであって最終的に返済したとしても,横領であり,領得した金員は収入であると主張す からこ れを考慮すべきであり,また,費消する権限を有していない財産を自己のために流用した場合,一時的な使い込みであって最終的に返済したとしても,横領であり,領得した金員は収入であると主張する。 しかしながら,被控訴人は,ゆうちょA口座から引き出した金員等をAの遺産として管理すべきものと認識しており,一部流用することはあったもの の,最終的には流用額に相当する金員を本件口座に預け入れ,Aの遺産の預 貯金等相当額をAの遺産として本件口座で管理していたと認められること,本件金員は遺産の性質を有し,被控訴人において活用することができないものであったこと,被控訴人がゆうちょA口座から金員を引き出した時点又は被控訴人名義の預貯金口座に入金した時点において,被控訴人に当該金員を領得する意思があったとは認めるに足りず,そのような出金ないし入金の行 為によって遺産の性質が失われたということもできず,本件金員のうち被控訴人が流用した金員をもって,被控訴人が現実に活用することができる「利用し得る資産」に当たると解するのは相当でないこと,被控訴人は,Aの遺産として管理していた金員を一部流用しているものの,最長でも7か月以内には流用した額に相当する金員をAの遺産として本件口座に預け入れており, その金額,使途等を考慮すると,全体としてみれば被控訴人が保護基準を上回る生活を享受したということはできないことは,前記1説示のとおりである。被控訴人は,前示のとおり,Aの遺産であるとの認識の下で本件金員を管理していたのであるから,被控訴人が被控訴人名義の複数の口座の間でその残高や資金需要を勘案して自由に資金を移動し,自己の収入及び資産と 「Aの遺産」とする資産を混在させ,これらを一体的に管理運用していたとは認められない 訴人が被控訴人名義の複数の口座の間でその残高や資金需要を勘案して自由に資金を移動し,自己の収入及び資産と 「Aの遺産」とする資産を混在させ,これらを一体的に管理運用していたとは認められない。控訴人の主張は採用することができない。 ⑶ 控訴人は,被控訴人は,ゆうちょ被控訴人口座において未申告の担保定額貯金20万円を担保として自動貸付けにより借入れを行い,その借入額は平成25年6月27日から平成28年6月10日まで合計369万1194円 にものぼるところ,被控訴人は,本件金員の一時流用により,借入れの継続を可能とし,自己の生活のための費用に充てていたから,法8条の定める最低限度の生活の需要を上回る生活水準を享受したことは明らかであると主張する。 しかしながら,被控訴人は,Aの遺産として管理していた金員を一部流用 しているものの,最長でも7か月以内には流用した額に相当する金員をAの 遺産として預金を管理していた本件口座に預け入れており,その金額,使途等を考慮すると,全体としてみれば,被控訴人が保護基準を上回る生活を享受したということはできないことは,前記1説示のとおりである。そして,証拠(乙19)及び弁論の全趣旨によれば,ゆうちょ被控訴人口座には,平成25年6月15日から平成28年6月7日までの間に,平成26年5月9 日の47万円,同年11月25日の公庫借入金199万6326円,平成27年1月14日の34万7000円並びに同年8月21日及び26日の合計20万円の入金を除いても,別表1のとおり,合計584万4956円の入金があったことが認められるのであり,そうすると,自動貸付けに係る借入金の総額が合計369万1194円となることは,実質的には被控訴人が上 記の入金を引き出したことの結果にすぎ 4956円の入金があったことが認められるのであり,そうすると,自動貸付けに係る借入金の総額が合計369万1194円となることは,実質的には被控訴人が上 記の入金を引き出したことの結果にすぎないとみることができるのであり,これをもって,被控訴人がゆうちょ銀行から3年間で合計369万1194円の貸付けを受け,上記の入金以外の収入を得たものと評価することはできないし,自動貸付けに係る借入金の総額が約3年間で合計369万1194円にのぼることをもって,被控訴人が本件金員により法8条に定める最低限 度の生活の需要を上回る生活水準を享受したとは認められない。控訴人の主張は採用することができない。 ⑷ 控訴人の新主張①・②についてア被控訴人は,控訴人による控訴人の新主張①・②の提出は,時期に後れて提出されたものであり,原審において控訴人がこれをしなかったことに 重大な過失があり,かつ,これにより本件訴訟の完結を遅延させることとなるから,時機に後れた攻撃防御方法として却下されるべきであると主張する。 しかしながら,控訴人の新主張①・②は,令和2年1月28日の当審第1回口頭弁論期日において提出され,当審は,同年7月30日の第2回口 頭弁論期日に口頭弁論を終結したのであり,上記主張の提出により,訴訟 の完結を遅延させることとなるものとは認められない。被控訴人の主張は採用することができない。 イ控訴人の新主張①について控訴人は,本件金員のうち,①本件口座に平成26年12月17日に入金された50万円,②本件口座に同月18日に入金された20万3779 円,③本件口座に平成27年5月28日に入金された34万9000円の合計105万2779円は,Aの遺産を原資とするものではないから,収入認定される 件口座に同月18日に入金された20万3779 円,③本件口座に平成27年5月28日に入金された34万9000円の合計105万2779円は,Aの遺産を原資とするものではないから,収入認定されるべき収入に当たると主張する。 しかしながら,本件口座への上記の各入金は,いずれも,Aの遺産の預貯金等相当額をAの遺産として本件口座で管理するために,被控訴人がA の遺産のうち一旦ゆうちょ被控訴人口座に入金し,又は長女の入学金の支払に充てた分を本件口座に戻したものとみるべきであって,その原資がAの遺産ではなかったということはできないことは,前記1説示のとおりである。控訴人の主張は採用することができない。 ウ控訴人の新主張②について 控訴人は,被控訴人が実際に生活費等に充てた金員①ないし⑧は,未申告の収入及び資産であり,現実に経済的利益を享受したのであるから,その合計額477万8249円が収入認定されるべき収入に当たり,これについて被控訴人は申告していないから,「不実の申請その他不正な手段」により保護を受けたということができると主張する。 金員①ないし③,⑤及び⑥に係る主張について金員①ないし③,⑤及び⑥について,これらの金員は,いずれもAの遺産である預貯金を原資とする金員を,被控訴人が自己の預貯金口座に移し替えた後,その一部をゆうちょ口座借入金の返済,専門学校の入学金や生活費に充てたものと認められることは,前記1説示のとおりで ある。 しかしながら,被控訴人は,ゆうちょA口座から引き出した金員等をAの遺産として管理すべきものと認識しており,一部流用することはあったものの,最終的には流用額に相当する金員を本件口座に預け入れ,Aの遺産として本件口座で管理していたと認められること,被 た金員等をAの遺産として管理すべきものと認識しており,一部流用することはあったものの,最終的には流用額に相当する金員を本件口座に預け入れ,Aの遺産として本件口座で管理していたと認められること,被控訴人が一時流用した金員をもって,被控訴人が現実に活用することができる 「利用し得る資産」に当たると解するのは相当でないこと,被控訴人は,Aの遺産として管理していた金員を一部流用しているものの,最長でも7か月以内には流用した額に相当する金員をAの遺産として本件口座に預け入れており,その金額,使途等を考慮すると,全体としてみれば,被控訴人が保護基準を上回る生活を享受したということはできない こと,本件金員は,被控訴人の具体的相続分の限度においてのみ「利用し得る資産」に当たるものであり,本件金員は法61条の届出義務の対象となり,被控訴人は当該義務を果たしていないものの,本件金員のうち具体的相続分に当たる「利用し得る資産」は現実に活用することができない状況にあり,遺産分割協議が成立するなどして,これを現実に活 用することができるようになった時点で法63条により費用返還義務を課され得ることになるものと解すべきであること,このことに加えて,他に特に増加した財産も見当たらないことを併せ考慮すれば,Aの未分割の遺産の性質を有する財産の存在によって,被控訴人の保護の受給の可否に影響が生じるものではないこと,そうすると,被控訴人は,処分 行政庁に対し,Aの未分割遺産に係る「利用し得る資産」について届出をしていないものの,そのことをもって,法78条1項にいう「不実の申請その他不正な手段」により保護を受けたということはできないことは,前記1説示のとおりである。本件金員に関する上記の事情を前提とすれば,被控訴人がAの未分割遺産を原資とする 8条1項にいう「不実の申請その他不正な手段」により保護を受けたということはできないことは,前記1説示のとおりである。本件金員に関する上記の事情を前提とすれば,被控訴人がAの未分割遺産を原資とする金員①ないし③,⑤及 び⑥を一時流用した事実があるとしても,そのことをもって,それらの 金員が法4条1項にいう「利用し得る資産」となるものとはいえず,その金額,使途等を考慮すると,全体としてみれば被控訴人が保護基準を上回る生活を享受したということはできないのであるから,被控訴人が金員①ないし③,⑤及び⑥に係る申告をしなかったことをもって,「不実の申請その他不正な手段」により保護を受けた場合に当たるとは認め られない。控訴人の主張は採用することができない。 金員④に係る主張について金員④は,被控訴人がB信用組合から証書貸付けを受けて,平成27年5月28日にB信組被控訴人口座に入金を受けたものであるが,前記認定事実によれば,被控訴人は,同日,同口座から29万7693円を 引き出し,これと手持ちの現金等を合わせて,本件口座に34万9000円を預け入れ,Fは,同月30日付けで,同日の本件口座残高を前提としてAの遺産一覧表を作成し,被控訴人はこれに基づいて遺産分割の手続を進めようとしたことが認められる。そうすると,被控訴人が上記証書貸付けを受けたのは,Aの一周忌に合わせて相続人間で遺産分割に ついての話合いを進めるための準備として,自らゆうちょ被控訴人口座に預け入れてその後一時流用した本件金員の一部を本件口座に戻すためにしたものであり,これにより,被控訴人が保護基準を上回る生活を享受したということはできない。したがって,被控訴人が金員④に係る申告をしなかったことをもって,「不実の申請その他不正な手段」に すためにしたものであり,これにより,被控訴人が保護基準を上回る生活を享受したということはできない。したがって,被控訴人が金員④に係る申告をしなかったことをもって,「不実の申請その他不正な手段」により 保護を受けた場合に当たるものとは認められない。控訴人の主張は採用することができない。 金員⑦に係る主張について金員⑦に係る控訴人の主張は,被控訴人が平成26年11月25日に振り込まれた公庫借入金199万6326円のうち学費として使用しな かった66万4936円を収入として申告しなかったことが,「不実の 申請その他不正な手段」に当たるというものである。 よって検討するに,前記認定事実に証拠(甲22,23,27,29,31,36,乙17,被控訴人本人)及び弁論の全趣旨を総合すると,被控訴人の長女は平成26年に専門学校に合格し,平成27年4月から2年間通学することになったこと,その学費は,1年次が入学金20万 円,学費及び教材費等合計141万3590円,2年次が学費及び教材費等合計133万9250円であったこと,被控訴人は,入学金については平成26年10月28日に本件口座から20万円を引き出して支払ったが,その余の学費については,処分行政庁の職員に公庫から250万円を借りたいとして相談したところ,収入認定除外となるとの回答を 受けたこと,平成26年11月25日,被控訴人は,公庫から210万円の貸付けを受け,公庫借入金199万6326円がゆうちょ被控訴人口座に振り込まれたこと,被控訴人は,同月27日,専門学校に1年次の学費等として133万1390円を送金したこと,被控訴人は,ゆうちょ被控訴人口座から同年12月17日に50万円を引き出し,これを 本件口座に入金し,同月18日に17万円を引 専門学校に1年次の学費等として133万1390円を送金したこと,被控訴人は,ゆうちょ被控訴人口座から同年12月17日に50万円を引き出し,これを 本件口座に入金し,同月18日に17万円を引き出し,手持ちの現金と併せて20万3779円を上記入学金の返還分として本件口座に入金したこと,被控訴人は,平成27年9月11日,専門学校に後期の教材費等として8万7340円を送金したこと,2年次の学費について被控訴人の前夫からの養育費を充てることを予定していたが,その支払を受け ることができなかったため,公庫借入金の残金のほか独立行政法人日本学生支援機構からの奨学金等を原資として,平成28年6月29日に41万1450円,同年8月31日に21万1450円を専門学校に送金したこと,さらに,被控訴人は,2年次の学費の残金として,同年12月2日に25万8825円,平成29年1月23日に20万円,同年2 月13日に25万8825円を専門学校に送金したこと,以上の事実が 認められる。 以上の事実によれば,公庫借入金199万6326円については収入除外認定がされており,これから平成26年11月27日に学費133万1390円を支払った残金は66万4936円となり,そのうち17万円は専門学校の入学金に充てるために本件口座から引き出された20 万円を返還するのに用いられ,その残金は49万4936円となったが,その後,被控訴人はこれを上回る額の学費を専門学校に支払ったのであり,これが自立更生の目的外に使用されたものとは認められない。被控訴人は,平成26年12月17日にゆうちょ被控訴人口座から50万円を引き出して本件口座に入金しているものの,これは,被控訴人が同年 4月ないし5月にゆうちょA口座から引き出して本件口座に入 控訴人は,平成26年12月17日にゆうちょ被控訴人口座から50万円を引き出して本件口座に入金しているものの,これは,被控訴人が同年 4月ないし5月にゆうちょA口座から引き出して本件口座に入金しなかった50万円に相当する金員を預け入れたものであって,その原資がAの遺産でなかったということはできないことは,前記1説示のとおりであり,この事実があるからといって,公庫借入金の残金が自立更生の目的外に使用されたものとは認められないとの前示の判断を左右するとは いえない。 控訴人の主張は採用することができない。 金員⑧に係る主張について金員⑧は,被控訴人がゆうちょ被控訴人口座において貯金担保自動貸付けを受けた金員であるが,これは,通常貯金の残高を超える払戻しの 請求があったときにその不足分が担保定額貯金や担保定期貯金を担保として自動的に貸し付けられるという仕組みのものであって,被控訴人がゆうちょ銀行に対し借入れの申込みをして貸付けを受けるというものではない上,平成26年5月1日から平成28年7月31日までの期間において,この貸付けによって被控訴人が借り入れた金員の合計が209 万6713円であるとしても,証拠(乙19)によれば,ゆうちょ被控 訴人口座の平成26年5月1日時点の口座残高は11万6023円の貸越し,平成28年7月31日に最も近い同年6月10日の口座残高も2万2247円の貸越しであったこと,この期間において,同口座には,別表2のとおり,合計395万7942円の入金(平成26年5月9日の47万円,同年11月25日の公庫借入金の振込み199万6326 円,平成27年1月14日の34万7000円並びに同年8月21日及び26日の合計20万円の入金を除く。)があったことが認められるの 7万円,同年11月25日の公庫借入金の振込み199万6326 円,平成27年1月14日の34万7000円並びに同年8月21日及び26日の合計20万円の入金を除く。)があったことが認められるのであり,控訴人が主張する期間における自動貸付けに係る借入金の合計が209万6713円となることは,実質的には被控訴人が上記の合計395万円余の入金を引き出したことの結果にすぎないとみることがで きる。そうすると,被控訴人が金員⑧に係る申告をしなかったことをもって,「不実の申請その他不正な手段」により保護を受けた場合に当たるものとは認められない。控訴人の主張は採用することができない。 以上によれば,控訴人の新主張②を検討しても,被控訴人が「不実の申請その他不正な手段」により保護を受けたものとは認められず,本件 徴収決定の全部又はその一部の適法性を裏付けるものとはいえない。控訴人の主張は採用することができない。 3 結論よって,被控訴人の本件請求をいずれも認容した原判決は相当であって,本件控訴は理由がないからこれを棄却することとして,主文のとおり判決する。 東京高等裁判所第14民事部 裁判長裁判官後藤博 裁判官塚原聡 裁判官篠原康治(別表1、別表2省略)
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