令和7年7月10日判決言渡同日原本領収裁判所書記官令和5年(ワ)第7855号特許権侵害差止請求事件口頭弁論終結日令和7年4月23日判決 原告パンテックコーポレーション 訴訟代理人弁護士松永章吾同寺前翔平同丸山悠 同平井佑希訴訟代理人弁理士赤羽崇 被告グーグル合同会社 訴訟代理人弁護士根本浩同濱田慧同細沼萌葉 補佐人弁理士田原拓永 主文 1 原告の請求を棄却する。 2 訴訟費用は原告の負担とする。 3 この判決に対する控訴のための付加期間を30日と定める。 事実及び理由 第1 請求被告は、別紙被告製品目録記載の製品の譲渡、譲渡の申出(譲渡のための展示を含む。)又は輸入をしてはならない。 第2 事案の概要 1 本判決で用いる略称 (1) 被告製品:別紙被告製品目録記載の製品(2) 本件特許(権):特許第6401224号の特許(に係る特許権)(3) 本件明細書:本件特許に係る特許公報の明細書又は図面(4) 本件発明:本件特許の請求項5に係る発明(本件特許の請求項1ないし3のいずれか及び請求項4を引用する発明)のうち、本件特許の請求項1及び4 を引用する発明(5) G社:被告のグループ会社であるGoogleLLC(6) IPRポリシー:ETSI(EuropeanTelecommunicationsStandards)の IntellectualPropertyRightsPolicy(甲4・34枚目以下) (7) FRAND条件:IPRポリシー「6.1 unicationsStandards)の IntellectualPropertyRightsPolicy(甲4・34枚目以下) (7) FRAND条件:IPRポリシー「6.1」所定の「公正、合理的かつ非差別的な条件(Fair, reasonable, andnon-discriminatorytermsandconditions)」(8) FRAND宣言:FRAND条件に従ってライセンスをする旨の宣言(9) SEP:標準必須特許(StandardEssentialPat ent)(10) NDA:秘密保持契約(Non-DisclosureAgreement)(11) 本件規格:被告製品が準拠するLTE(LongTermEvolution)通信に係る規格 (12) 甲9規格:「3GPPTS36.211 V15.14.0(2021- 10)(甲9)の示すLTE規格。なお、3GPPは、ThirdGenerationPartnershipProjectを指す。 (13) 乙19規格:「3GPPTS36.211 V8.3.0(2008-05)」(乙19)の示すLTE規格(14) 乙23文献:平成20年2月15日に3GPPのFTPサーバにアップロ ードされた「3GPPTSGRANWG1#52」と題する文献(なお、乙23文献に開示された発明は「乙23発明」)(15) 乙25文献:平成20年2月15日に3GPPのFTPサーバにアップロードされた「3GPPTSG-RANWG1 Meeting #52」と題する文献 (16) 乙26文献:平成20年1月8日に3GPPのFTPサーバにアップロードされた「3GPPTSGRANWG1 Meet G-RANWG1 Meeting #52」と題する文献 (16) 乙26文献:平成20年1月8日に3GPPのFTPサーバにアップロードされた「3GPPTSGRANWG1 Meeting #51bis」と題する文献(17) 平成26年決定:知的財産高等裁判所特別部平成25年(ラ)第10007号、同第10008号・平成26年5月16日決定 (18) 平成26年判決:知的財産高等裁判所特別部平成25年(ネ)第10043号・平成26年5月16日判決(19) 経産省指針:経済産業省作成の令和4年3月31日付け「標準必須特許のライセンスに関する誠実交渉指針」(甲12) 2 原告の請求(訴訟物) 被告製品の譲渡等が本件特許権の侵害であることを理由とする、原告の被告に対する特許法100条1項に基づく被告製品の譲渡等の差止請求権 3 前提事実(争いのない事実及び証拠により容易に認定できる事実)(1) 当事者等ア原告は、大韓民国において設立された会社である(甲1)。 イ被告は、情報処理サービス業及び情報提供サービス業を目的とする株式会 社である(甲2)。 ウ G社は、被告のグループ会社である。 (2) 原告の特許権(甲3の1及び2)ア本件特許の書誌的事項等本件特許の書誌的事項は次のとおりであり、その出願人(原出願を含む。) であるゴールドピークイノベーションズインコーポレイテッドが本件特許権を保有していた。 (ア) 出願日 :平成28年11月2日(イ) 原出願日 :平成21年2月13日(ウ) 優先日 :平成20年2月19日 (エ) 登録日 :平成30年9月14日(オ) 発明の名称:物理ハイブリッド自動再送要求指示チャネルのマッピング方 :平成21年2月13日(ウ) 優先日 :平成20年2月19日 (エ) 登録日 :平成30年9月14日(オ) 発明の名称:物理ハイブリッド自動再送要求指示チャネルのマッピング方法イ本件特許権の移転原告は、同社から本件特許権を承継取得し、令和2年6月2日(受付日)、 本件特許権につき、「特定承継による本権の移転」を原因とする移転登録がされた。 (3) 本件発明の構成要件の分説本件発明の構成要件は、次のとおり分説される。 【請求項1】 A 複数のPHICH(物理ハイブリッド自動再送要求指示チャネル:A Physical Hybrid Automatic Repeat Request Indicator Channel)グループにおいて、PHICHをOFDM(直行周波数分割多重:Orthogonal Frequency Division Multiplexing)シン ボルにマッピングする方法であり、 BOFDMシンボルは、複数のリソースエレメントグループを含み、C それぞれのリソースエレメントグループは、4つのリソースエレメントを含み、D 前記方法は、PHICHが送信されるリソースエレメントグループの各周波数位置における第1インデックスを決定し、 E 前記第1インデックスは、比n′𝑙 𝑖′ /n′0またはn′𝑙 𝑖′ /n′1にセルIDを乗じて得られる値に従って決定され、F n′𝑙 𝑖′ は、PHICHグループのi番目の反復のPHICHが送信される第2インデックス𝑙′𝑖を有するOFDMシンボルにおける利用可能なリソースエレメントグループの個数であり、iは、0から2までの整数であり、n′0ま たはn′1は、サブ のPHICHが送信される第2インデックス𝑙′𝑖を有するOFDMシンボルにおける利用可能なリソースエレメントグループの個数であり、iは、0から2までの整数であり、n′0ま たはn′1は、サブフレームのインデックス0を有する第1のOFDMシンボルの利用可能なリソースエレメントグループの個数、または、サブフレームのインデックス1を有する第2のOFDMシンボルの利用可能なリソースエレメントグループの個数であり、G 前記PHICHは、1つ、2つ又は3つのOFDMシンボルにより送信さ れ、H 前記PHICHが1つのOFDMシンボルにより送信される場合は、前記第2インデックス𝑙′𝑖=0であり、前記PHICHが2つのOFDMシンボルにより送信される場合は、前記第2インデックス𝑙′𝑖=(⌊𝑚′/2⌋+ 𝑖+ 1)𝑚𝑜𝑑2であり、 𝑚′は、PHICHを含むPHICHグループのインデックスを表し、前記PHICHが3つのOFDMシンボルにより送信される場合は、前記第2インデックス𝑙′𝑖=iであり、I 利用可能なリソースエレメントグループは、OFDMシンボルのPHICHの送信に使用できるリソースエレメントグループであり、 J PHICHを前記決定がされる第1インデックスに応じてPHICHを OFDMシンボルにマッピングする方法。」【請求項4】K 請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の方法を実行し、移動局に多重化された信号を送信する、L マルチキャリアセルラ移動通信システムの基地局。 【請求項5】M 請求項4に記載の基地局から、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の方法を用いて形成され多重化された信号を受信する、N マルチキャリアセルラ移動通信システムの移動 【請求項5】M 請求項4に記載の基地局から、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の方法を用いて形成され多重化された信号を受信する、N マルチキャリアセルラ移動通信システムの移動局。 (4) 被告製品の譲渡等 ア被告は、業として、被告製品を譲渡、譲渡の申出(譲渡のための展示を含む。)及び輸入している(甲6の1ないし3)。 イ被告製品は、3GPPの策定したLTE規格の技術仕様書「3GPPTS 36.211V8.9.0」の「6.9 リソースエレメントへのマッピング」に準拠した製品である(弁論の全趣旨)。 ウ被告製品が、本件発明の構成要件E、F、H、J、K及びMを除く構成要件を充足することに、争いはない。 (5) 本件発明に関する技術事項ア LTELTEとは、無線通信を利用したスマートフォンや携帯電話用の通信規格 であり、各通信事業者が設置する基地局とユーザーが保有するスマートフォン(移動局)との間で行われる無線通信の方式をいう。 LTEでは、基地局と移動局との間で一定の周波数帯域を有する電波にのせて送受信されるデータを、どの周波数帯域にどの時間的なタイミングで配置して通信するかについてルールが定められており、当該ルールが基地局と 移動局との間で共有されることで、送受信されたデータのどこ(周波数帯域、 時間)に所望のデータが配置されているのかがわかる仕組みとなっている。 上記ルールでは、送受信されるデータを周波数軸と時間軸の二次元のマトリックスで捉えて、周波数領域インデックスと時間領域インデックスにより、所望のデータが配置(「マッピング」などと称される。)される場所が特定される。 イ OFDM(OrthogonalFrequencyDivisionMul 時間領域インデックスにより、所望のデータが配置(「マッピング」などと称される。)される場所が特定される。 イ OFDM(OrthogonalFrequencyDivisionMultiplexing)(甲7の1及び2)OFDM(直交周波数分割多重方式)は、デジタルデータが伝送される無線通信において用いられている、デジタル変調方式の一つであり、通信に用いる電波の周波数帯域を細かく分割し(分割された周波数帯域の電波(信号) は「サブキャリア」などと称される。)、複数の分割されたサブキャリアを用いて、複数のデータを同時に送受信することができると共に、隣り合うサブキャリアの位相を互いに直交させ、サブキャリアの一部を重なり合わせる周波数分割多重を行うことで高密度に周波数を利用することができる(「マルチキャリア」の通信方式、「多重化」された通信方式、と称される。)。 前記アのマトリックスには、時間軸方向と周波数軸方向のインデックスがあるところ、時間軸方向のインデックスを「OFDMシンボル」又は「OFDMシンボル位置」という。 ウリソースエレメント、リソースエレメントグループ(甲8)リソースエレメント(RE)とは、LTE通信方式における時間軸(OF DMシンボル)及び周波数軸(サブキャリア)で区切られる最小単位である。 LTE通信方式では、4つのリソースエレメントを1つのリソースエレメントグループ(REG)として取り扱っており、このリソースエレメントグループ(1組となった4つのリソースエレメント)をもってデータの配置(マッピング)がされる。 エ ACK/NACK信号(甲7の3及び4) ACK(ACKnowledgment)とは、二者間の通信において、相手方に肯定的な応答を てデータの配置(マッピング)がされる。 エ ACK/NACK信号(甲7の3及び4) ACK(ACKnowledgment)とは、二者間の通信において、相手方に肯定的な応答を返す際に送られる信号やデータをいう。 NACK(NegativeACKnowledgment)とは、データ伝達で、受信側から送信側へ否定的な応答の際に送られる信号をいう。 LTE通信におけるACK/NACK信号とは、基地局と移動局との間で 通信が行われる際に、「データが正しく受信できた(またはデータが正しく受信できなかった)」ことを伝達するために送信される信号を意味する。 オ PHICH及びPHICHグループ(甲8)PHICHとは、基地局から移動局に対してACK/NACK信号が送受信される際のチャネル(データが送受信される経路)をいう。基地局と移動 局との間で通信を行う場合に、基地局が正常にデータを受信したか否かを示す上記ACK/NACK信号を移動局が読み取ることができるよう、基地局と移動局との間では、PHICHがリソースエレメントのどこにマッピングされているかにつき、共通ルールとして定められている。 (6) 本件特許に関するFRAND宣言 ア IPRポリシー(甲4)LTE規格を定める標準化団体であるETSIは、標準規格に組み込まれる技術に関する知的財産権についての取り決めとしてIPRポリシーを定めている。IPRポリシーには、別紙「IPRポリシー(抜粋)」記載の内容が定められている。 イ本件特許に係るFRAND宣言(甲5)本件特許は、上記のLTE規格の技術仕様書に準拠した製品の製造、販売等に避けることのできない必須特許(SEP)である。 原告は、IPRポリシー(「6.1」条)に従って、平 RAND宣言(甲5)本件特許は、上記のLTE規格の技術仕様書に準拠した製品の製造、販売等に避けることのできない必須特許(SEP)である。 原告は、IPRポリシー(「6.1」条)に従って、平成25年2月4日、本件特許のファミリーである日本国特許(特願2012-37585号)を LTE規格の標準必須特許として、FRAND宣言をした。 (7) 原告とG社との本件特許のライセンスに係る交渉の開始等ア原告は、G社に対し、令和2年6月12日、無線通信の方式である3G及び4G規格の各特許のSEPのライセンスに係る交渉の申出をした。なお、G社は、被告を代理して原告との上記交渉を担った。(甲19)イ G社は、令和2年7月7日、原告に対し、FRAND条件でのライセンス を受ける意思があることを表明し、交渉開始前にNDA契約を締結することを提案した。(甲18の1、25、乙5、7)ウ原告は、G社に対し、令和3年7月7日、無線通信の方式である5G規格の特許のSEPライセンス交渉の申出をした。(甲20)エ本件口頭弁論終結時点において、本件特許に係るライセンスについて、原 告と被告及びG社との間の合意は成立していない(具体的な交渉経緯は、後述のとおりである。)。 (8) 関連事件の経緯ア原告は、令和4年8月17日、被告による被告製品の先行商品(製品名を「Pixel 6Pro」、「Pixel 6」又は「Pixel 6a」と するスマートフォン)の譲渡等が本件特許権の侵害であるとし、上記先行商品の譲渡等の差止めを求める仮処分の申立てをした(東京地方裁判所令和4年(ヨ)第22137号)。 同事件では、原告による差止請求権の行使が権利濫用に当たるかが争点となった(本件の争点(後述の争点3)と実質的に同一で 求める仮処分の申立てをした(東京地方裁判所令和4年(ヨ)第22137号)。 同事件では、原告による差止請求権の行使が権利濫用に当たるかが争点となった(本件の争点(後述の争点3)と実質的に同一である。)。 同裁判所は、令和5年6月30日、原告とG社との間の本件特許に係るライセンスの交渉経緯から、被告がFRAND条件によるライセンスを受ける意思を有する者であると認め、原告による差止請求権の行使が権利濫用に当たると判断し、原告の申立てを却下する旨の決定をした(乙1)。 原告は、上記決定を不服として即時抗告をしたが(知的財産高等裁判所令 和5年(ラ)第10005号)、同裁判所は、令和5年12月25日、原決定 を相当として抗告を棄却する旨の決定をした。(乙29の1)イ原告は、令和5年6月30日までに、ドイツのマンハイム地方裁判所に対し、被告製品の譲渡等が本件特許の対応外国特許の侵害であるとして、被告による少なくとも被告製品の譲渡等の差止めを求める訴訟を提起し、本件口頭弁論終結時点において同訴訟は係属中である。 ウ原告は、令和5年、東京地方裁判所に対し、製品名を「Pixel 7」とするスマートフォンの譲渡等が本件特許権の侵害であるとして、被告による当該製品の譲渡等の差止めを求める訴訟を提起した(東京地方裁判所同年(ワ)第70501号)。 (9) 訴訟上の合意 原告と被告は、令和6年1月12日の本件弁論準備手続期日において、後記争点3の審理の対象となる原告とG社とのライセンスの交渉期間の終期を「2023(令和5)年11月末日」とする旨合意した。 4 争点(1) 被告製品が、構成要件H、E、F、J、K及びMを充足し、本件発明の技術 的範囲に属するか(争点1・請求原因)(2) 本件 23(令和5)年11月末日」とする旨合意した。 4 争点(1) 被告製品が、構成要件H、E、F、J、K及びMを充足し、本件発明の技術 的範囲に属するか(争点1・請求原因)(2) 本件特許に乙23発明に基づく進歩性欠如の無効理由があるか(争点2・抗弁)(3) 本件請求が権利濫用に当たるか(被告がFRAND条件によるライセンスを受ける意思を有しないという特段の事情があるか)(争点3・抗弁) 第3 争点に関する当事者の主張 1 争点1(被告製品が、構成要件H、E、F、J、K及びMを充足し、本件発明の技術的範囲に属するか)について【原告の主張】(1) 被告製品の構成 被告製品は、甲9規格に準拠している。甲9規格によれば、被告製品の構成 は、別紙「被告製品構成」のとおりといえる。 (2) 構成要件Hを充足することア 「𝑚′は、PHICHを含むPHICHグループのインデックスを表し」の意義LTE方式による通信では、CP(CyclicPrefix:基地局 と移動局との間のデータの送受信に係る時間方向のバッファ(ガードインターバル))につき、通常の長さのCP(通常CP)とより長く拡張されたCP(拡張CP)があるところ、拡張されたCPは、MBSFN送信という特殊な送信を行う場合を除いて実用化されておらず、ユニキャスト通信(通常のインターネット接続やメールの送受信など、1対1で行われるデータ通信) においては、通常CPが使用されている。 甲9規格(6.9.3)には、通常CPの場合におけるPHICHをマッピングする時間領域インデックス(OFDMシンボルの位置)が、次の式により決定されると記載されている。 また、甲9規格(6.9.3)には、上記式中の「𝑚′」に関 るPHICHをマッピングする時間領域インデックス(OFDMシンボルの位置)が、次の式により決定されると記載されている。 また、甲9規格(6.9.3)には、上記式中の「𝑚′」に関し、次の記載がある。 これらの記載から、通常CPの場合、PHICHマッピングユニットに与えられるインデックスである「𝑚′」は、PHICHグループのインデックスである「𝑚」と同一であり、PHICHグループのインデックスを表している。すなわち、通常CPでは、「PHICHグループ」=「PHICHマッピ ングユニット」であり、「PHICHグループのインデックスである𝑚」は、「PHICHマッピングユニットのインデックス𝑚′」と一致する。 イ被告製品について被告製品は、LTE規格に準拠した製品であり、通常CPを用いた通信ができるから、構成要件Hを充足する。 ウ被告の主張について被告は、乙19規格から甲9規格への規格変更によって、「𝑚′」と「𝑚」を同義に解することはできない旨主張するが、上記の規格変更において、通常CPにおける通信方式の変更はなく、通常CPの場合における「𝑚′」と「𝑚」がPHICHピッチングにおいて果たす役割やマッピング手順は変更され ていないから、規格上の呼び名の変更は構成要件充足性に影響しない。 (3) 構成要件Eを充足すること甲9規格は、LTE方式において「周波数領域インデックスは、「𝑁𝐼𝐷𝑐𝑒𝑙𝑙・n𝑙 𝑖′ /n0又は𝑁𝐼𝐷𝑐𝑒𝑙𝑙・n𝑙 𝑖′ /n1のいずれかに基づいて決定され」、「𝑁𝐼𝐷𝑐𝑒𝑙𝑙」は「セルID」を意味するものとしているから、被告製品は、別紙「被告製品構成」の構 成eの構成を有する。 よって、構成要件Eを充足する。 ( て決定され」、「𝑁𝐼𝐷𝑐𝑒𝑙𝑙」は「セルID」を意味するものとしているから、被告製品は、別紙「被告製品構成」の構 成eの構成を有する。 よって、構成要件Eを充足する。 (4) 構成要件Fを充足すること甲9規格には、「𝑛𝑙′」はOFDMシンボル𝑙′においてPCFICHに割り当てられていない(すなわち、PHICHのマッピングに利用可能な)リソースエ レメントグループの数を示していること、すなわち、「n0」であれば、時間領域インデックス𝑙′𝑖= 0を持つ第1のOFDMシンボルにおける利用可能なリソースエレメントグループの数、「n1」であれば、時間領域インデックス𝑙′𝑖 1を持つ第2のOFDMシンボルにおける利用可能なリソースエレメントグループの数を意味することが示されている。そして、LTE方式におけるPHICH は3回反復して伝送されるので、反復回数を示す「i」は、「i=0、1、2」となる。以上から、被告製品は、別紙「被告製品構成」の構成fの構成を有する。 よって、構成要件Fを充足する。 (5) 構成要件Jを充足すること 構成要件Jは「PHICHを前記決定がされる第1インデックスに応じてPHICHをOFDMシンボルにマッピングする方法」であるところ、被告製品は、構成要件AないしIを充足するから、構成要件Jを充足する。 (6) 構成要件K及びMを充足すること被告製品は、構成要件AないしJを充足するから、これを前提とする構成要 件Kを充足する。 また、被告製品は、構成要件AないしLを充足するから、これを前提とする構成要件Mを充足する。 【被告の主張】被告製品が、別紙「被告製品構成」の構成のうち、構成e、f、h、j、k、 mの各構成を有することは否認する。 充足するから、これを前提とする構成要件Mを充足する。 【被告の主張】被告製品が、別紙「被告製品構成」の構成のうち、構成e、f、h、j、k、 mの各構成を有することは否認する。 (1) 構成要件Hを充足しないことア 「𝑚′は、PHICHを含むPHICHグループのインデックスを表し」の意義甲9規格は、乙19規格の問題点(REG内に未使用のREが生じること)を解消するために、乙19規格にあった「PHICHグループ」とは技術的 意義の異なる構成として、固定数の12シンボルで構成される「PHICHマッピングユニット」という構成が新たに導入されたバージョン規格である。 甲9規格と乙19規格には、いずれも「𝑚′」の構成が示されているが、「𝑚′」の定義につき、乙19規格では「PHICHグループ」の番号であるとされ、甲9規格では、「PHICHマッピングユニット」であるとされており、各規 格における「𝑚′」の意義は異なる。なお、甲9規格には、通常CPの場合、PHICHマッピングユニットのインデックスを示す「𝑚′」が「𝑚」と同一の値となる旨の記載があるが、それは、「𝑚′」と「𝑚」が同一の値の「PHICHマッピングユニット」のインデックスを表すものであると解するほかない。 構成要件Hは、乙19規格の構成であるから、構成要件Hにおける「𝑚′」は、「PHICH」グループのインデックスを表すものである。 イ被告製品について被告製品は、甲9規格に準拠した製品であるから、上記アによれば乙19規格の構成である構成要件Hの「𝑚′は、PHICHを含むPHICHグルー プのインデックスを表し」を充足しない。 (2) 構成要件Eを充足しないこと構成要件Eは、「前記第1インデックスは、比𝑛𝑙𝑖′′ / 件Hの「𝑚′は、PHICHを含むPHICHグルー プのインデックスを表し」を充足しない。 (2) 構成要件Eを充足しないこと構成要件Eは、「前記第1インデックスは、比𝑛𝑙𝑖′′ /𝑛0′ 又は𝑛𝑙𝑖′′ /𝑛1′ にセルIDを乗じて得られる値に従って決定され、」である。 上記のとおり、甲9規格は、構成要件Hの「𝑚′は…PHICHグループのイ ンデックスを表し」を充足しないから、「𝑚′」に基づく式「𝑙′𝑖=(⌊𝑚′⁄ ⌋+ 𝑖+ 1)𝑚𝑜𝑑2」を用いて導出される時間領域インデックス(第2インデックスに相当する)𝑙′𝑖を有するOFDMシンボルにおける利用可能なリソースエレメントグループの個数である構成要件Eの「𝑛𝑙′𝑖」を備えない。 よって、甲9規格に準拠する被告製品は、構成要件Eを充足しない。 (3) 構成要件Fを充足しないこと 構成要件Fは、「𝑛𝑙𝑖′′ は、PHICHグループのi番目の反復のPHICHが送信される第2インデックス𝑙′𝑖を有するOFDMシンボルにおける利用可能なリソースエレメントグループの個数であり…」である。 上記のとおり、甲9規格は、構成要件Hの「𝑚′=PHICHグループのインデックスを表し」を充足しないから、上記(2)と同様に、「𝑚′」に基づく式「𝑙′𝑖 =(⌊𝑚′⁄ ⌋+ 𝑖+ 1)𝑚𝑜𝑑2」を用いて導出される構成要件Fの「PHICHグループのi番目の反復のPHICHが送信される第2インデックス𝑙′𝑖」及び「第2インデックス𝑙′𝑖を有するOFDMシンボルにおける利用可能なリソースエレメントグループの個数」である構成要件Fの「𝑛𝑙′𝑖」を備えない。 よって、甲9規格に準拠する被告製品は、構成要件Fを充足しない。 (4) FDMシンボルにおける利用可能なリソースエレメントグループの個数」である構成要件Fの「𝑛𝑙′𝑖」を備えない。 よって、甲9規格に準拠する被告製品は、構成要件Fを充足しない。 (4) 構成要件J及びMを充足しないこと構成要件J及びMは、構成要件E、F及びHを前提とするものであるところ、上記のとおり、被告製品は、上記各構成要件を充足しないから、構成要件J及びMも充足しない。 2 争点2(乙23発明に基づく進歩性欠如の無効理由があるか)について 【被告の主張】(1) 乙23発明の内容乙23文献は、引用文献(乙28)で議論された提案事項を3GPP仕様書(TS36.211)に反映させる寄書であり、乙23文献には、PHICHの送信に利用可能なリソースエレメントグループの数がOFDMシンボルに よって異なること、及び、周波数ダイバーシチ利得を得るために1乃至3つの OFDMシンボルで送信されるPHICHをシステム帯域全体に分散させることを考慮した上で、隣接セル間でPHICHの干渉を抑制するという課題を解決するためのPHICHマッピング方法が記載されている。 乙23文献に開示された発明(乙23発明)の構成は、以下のとおりである。 構成乙23-a 複数のPHICHグループにおいて、PHICHをOFD Mシンボルにマッピングする方法であり、構成乙23-bOFDMシンボルは、複数のリソースエレメントグループを含み、構成乙23-d 前記方法は、PHICHが送信されるリソースエレメントグループの周波数領域インデックス𝑘𝑖′を決定し、 構成乙23-e 前記インデックス𝑘𝑖′は、セルIDに従って決定され、構成乙23-g 前記PHICHは、1つ、2つ又は3つのOFDMシンボルに 周波数領域インデックス𝑘𝑖′を決定し、 構成乙23-e 前記インデックス𝑘𝑖′は、セルIDに従って決定され、構成乙23-g 前記PHICHは、1つ、2つ又は3つのOFDMシンボルにより送信され、構成乙23-h 前記PHICHが1つのOFDMシンボルにより送信される場合は、PHICHが送信されるリソースエレメント グループの時間領域インデックス𝑙′𝑖=0であり、前記PHICHが2つのOFDMシンボルにより送信される場合は、前記インデックス𝑙′𝑖=(⌊𝑚′⁄ ⌋+ 𝑖+ 1)𝑚𝑜𝑑2であり、m´は、PHICHを含むPHICHグループの番号を表し、前記PHICHが3つのOFDMシンボルにより送信さ れる場合は、前記インデックス𝑙′𝑖=iであり、構成乙23-i 利用可能なリソースエレメントグループは、OFDMシンボルのPHICHの送信に使用できるリソースエレメントグループであり、構成乙23-j 決定される周波数領域インデックス𝑘𝑖′に応じてPHIC HをOFDMシンボルにマッピングする方法。 構成乙23-k 構成乙23-a乃至構成乙23-jに記載の方法を実行し、移動局に多重化された信号を送信する、構成乙23-lE-UTRAシステムの基地局。 構成乙23-m 基地局から、構成乙23-a乃至構成乙23-jに記載の方法を用いて形成され多重化された信号を受信する、 構成乙23-nE-UTRAシステムの移動局。 (2) 本件発明と乙23発明との相違点本件発明と乙23発明は、次の2点において相違する。 ア相違点1(構成要件Cに係る相違点)本件発明では、リソースエレメントグループは、4つのリソースエレメン トを含むのに対し、乙23発明では、リソースエレメント 次の2点において相違する。 ア相違点1(構成要件Cに係る相違点)本件発明では、リソースエレメントグループは、4つのリソースエレメン トを含むのに対し、乙23発明では、リソースエレメントグループがいくつのリソースエレメントを含むのかが特定されていない点。 イ相違点2(構成要件E及びFに係る相違点)本件発明では、PHICHが送信されるリソースエレメントグループの周波数領域インデックスを、インデックス0を有する第1のOFDMシンボル の利用可能なリソースエレメントグループの個数に対するPHICHグループのi番目の反復のPHICHが送信されるOFDMシンボルで利用可能なリソースエレメントグループの個数の比にセルIDを乗じた数、又は、インデックス1を有する第2のOFDMシンボルの利用可能なリソースエレメントグループの個数に対するPHICHグループのi番目の反復のP HICHが送信されるOFDMシンボルで利用可能なリソースエレメントグループの個数の比にセルIDを乗じた数のいずれかに従って決定しているのに対し、乙23発明では、PHICHが送信されるリソースエレメントグループの周波数領域インデックスを決定する際、セルIDに上記の比を乗じているのか明らかではない点。 (3) 容易想到性 ア相違点1について乙25文献には、リソースエレメントの構成について、①1番目のOFDMシンボルでは2つのリソースエレメントグループがそれぞれ6つのリソースエレメントから構成されること、②2番目のOFDMシンボルでは3つのリソースエレメントグループがそれぞれ4つのリソースエレメントから 構成されること、又は、2つのリソースエレメントグループがそれぞれ6つのリソースエレメントから構成されること、③3番目の 3つのリソースエレメントグループがそれぞれ4つのリソースエレメントから 構成されること、又は、2つのリソースエレメントグループがそれぞれ6つのリソースエレメントから構成されること、③3番目のOFDMシンボルでは、3つのリソースエレメントグループがそれぞれ4つのリソースエレメントから構成されることが記載されている。このように、乙25文献には、リソースエレメントグループには少なくとも4つのリソースエレメントが含 まれること、すなわち、相違点1に係る構成が開示されている。 そして、乙25文献は、乙23文献と同じミーティングに際して提出された寄書であり、乙23文献において引用文献として記載されているから、乙23発明に乙25文献に記載された技術を適用する動機付けがある。 よって、相違点1に係る構成は、乙23発明に乙25文献に記載された技 術を適用することで容易に想到することができる。 イ相違点2について乙26文献に記載されたクワドループレット(REQ)は、乙23文献のリソースエレメントグループ(REG)と同義である。そうすると、乙26文献には、OFDMシンボルによって、PHICHの送信に利用可能なRE Q数が異なっていることを前提とし、2又は3つのOFDMシンボルでPHICHを繰り返し送信する場合、1番目のOFDMシンボルのみでPHICHを送信する場合と同一の周波数ダイバーシチ利得を得るために、上記2又は3つのOFDMシンボルでPHICHを送信する際の周波数領域を、1番目のOFDMシンボルのみでPHICHを送信する場合と同一になるよう に調整すること、及び、周波数ダイバーシチ利得を得るためにPHICHを 送信するREQを帯域全体に分散させることが記載されていることになるから、相違点2に係 る場合と同一になるよう に調整すること、及び、周波数ダイバーシチ利得を得るためにPHICHを 送信するREQを帯域全体に分散させることが記載されていることになるから、相違点2に係る構成が開示されている。 乙26文献は、乙23文献と同様に3GPPのワーキンググループ1(WG1)のミーティングに際して提出された寄書である。また、両文献には、1ないし3つのOFDMシンボルでPHICHを送信すること、PHICH の送信に利用可能なREGの数がOFDMシンボルによって異なること、周波数ダイバーシチ利得を得るためにPHICHをマッピングするREGを帯域全体に分散させることが記載されている。 したがって、当業者において、乙23発明に、乙26文献に記載された技術(2又は3つのOFDMシンボルでPHICHを送信する際の周波数領域 (REQの位置)を1番目のOFDMシンボルのみでPHICHを送信する場合と同一になるように調整する技術)を組み合わせる動機付けがあるといえる。よって、相違点2に係る構成は、乙23発明に乙26文献に記載された技術を適用することで容易に想到することができる。 なお、乙23文献及び乙26文献には、構成要件Eの「第1インデックス」 が「比n′𝑙 𝑖′ /n′0またはn′𝑙 𝑖′ /n′1にセルIDを乗じて得られる値に従って決定され」ることの記載はないが、乙23文献に開示されたセルID部分に、1番目のOFDMシンボルで利用可能なREG数とPHICHを送信するOFDMシンボルで利用可能なREG数との比を乗算すればよいことは、乙26文献に接した当業者が乙23発明に対して適宜行う設計事項にすぎない。 (4) 以上によれば、本件発明には進歩性欠如の無効理由がある。 【原告の主張】(1 比を乗算すればよいことは、乙26文献に接した当業者が乙23発明に対して適宜行う設計事項にすぎない。 (4) 以上によれば、本件発明には進歩性欠如の無効理由がある。 【原告の主張】(1) 乙23発明の内容被告主張の内容であることは、認める。 (2) 本件発明との相違点 被告主張の相違点であることは、認める。 (3) 容易想到性がないこと等ア相違点1について乙23文献と乙25文献とは、いずれも同日付けで提出された既存規約の修正提案であり、互いに並列の関係に立つから、並列関係にある修正提案を組み合わせる動機付けはない。仮に、乙23発明が乙25文献に記載 された通信方法を検討したものだとすれば、乙23発明はあえて相違点1に係る構成を採用しなかったと解されるから、この点において組み合わせの動機付けはないといえる。 なお、仮に組み合わせの動機付けがあるとしても、乙23文献の記載(「TS36.211[3](注:乙25文献)への現在のCRに対し、セ ルIDに応じたPHICHマッピングの、単純なREグループのシフトを実現する変更文章を提案する。」)に照らせば、乙25文献の開示内容に乙23発明を適用する動機付けがあるにすぎない。 イ相違点2について乙26文献に開示されたマッピング方法は、REGのナンバリングルー ルを前提として、REGの番号に1や2を加算することでOFDMシンボル1と同じような位置にある他のOFDMシンボルのREGにPHICHをマッピングすることを着想し、OFDMシンボル1を基準として周波数インデックスを決定した上で、OFDMシンボル2や3にマッピングされる場合には、REGのナンバリングルールの特性を利用して、同じような 周波数 とを着想し、OFDMシンボル1を基準として周波数インデックスを決定した上で、OFDMシンボル2や3にマッピングされる場合には、REGのナンバリングルールの特性を利用して、同じような 周波数位置にマッピングするというものであり、各OFDMシンボルにおける利用可能なREGの個数にも、各OFDMシンボルにおける利用可能なREGの個数を用いた「比n′𝑙 𝑖′ /n′0またはn′𝑙 𝑖′ /n′1」に着目されていない。 乙26文献には、本件発明における上記比をセルIDに乗じるとの構成は開示されていない。 また、乙26文献に開示されたマッピング方法は、まずOFDMシンボル1の周波数インデックスを決定し、OFDMシンボル2及び3のPHICHの周波数インデックスを、いずれもOFDMシンボル1のPHICHと同様にOFDMシンボル1においてPCFICHに割り当てられていないREGを基準として決定するものである。他方、乙23文献に開示され たマッピング方法は、OFDMシンボル1のPHICH(i=0)の周波数インデックスを「(𝑁𝐼𝐷𝑐𝑒𝑙𝑙+ 𝑚′)𝑚𝑜𝑑 𝑛𝑖′」との式により、OFDMシンボル2のPHICH(i=1)の周波数インデックスを、「(𝑁𝐼𝐷𝑐𝑒𝑙𝑙+ 𝑚′ +⌊𝑛𝑖′ / 3⌋)𝑚𝑜𝑑 𝑛𝑖′」、i=2であるOFDMシンボル3のPHICHの周波数インデックスは「𝑛2′ 」、つまり、OFDMシンボル3においてPCFICH に割り当てられていないREGの数を基準に決定される。仮に、乙26文献に開示された周波数インデックスの決定方法を乙23発明に適用するのであれば、乙23発明にある「式8」の「i=0〜2」の式中の「𝑛𝑖′」を全て「𝑛0′ 」に修正し、REGのナンバリングルールに従って、OFDM 周波数インデックスの決定方法を乙23発明に適用するのであれば、乙23発明にある「式8」の「i=0〜2」の式中の「𝑛𝑖′」を全て「𝑛0′ 」に修正し、REGのナンバリングルールに従って、OFDMシンボル2やOFDMシンボル3へとタイムシフトさせる式を追加しなけれ ばならないが、これは乙23文献にある修正提案を撤回し、別の修正提案をすることになる。加えて、乙23発明は、「隣接セル間」におけるPHICHリソースの衝突のランダム化又は回避を可能とすることを目的とした修正提案であるのに対し、乙26文献に開示された修正提案は同一のセル内の異なるOFDMシンボル間の衝突等を回避することを目的とするもの であり、両者は目的を異にする。 したがって、乙23発明に乙26に開示されたマッピング方法を適用することには阻害要因があり、少なくとも組み合わせの動機付けがない。 仮に、これらを組み合わせる動機付けがあるとしても、乙23文献及び乙26文献には、本件発明の周波数インデックスの決定方法、すなわち、 周波数インデックスが「比n′𝑙 𝑖′ /n′0またはn′𝑙 𝑖′ /n′1にセルIDを乗じて得られ る値に従って決定され」る構成(構成要件E)は開示・示唆されていないから、組み合わせによって本件発明の構成には至らない。 (4) 以上から、本件発明に被告主張の無効理由はない。 3 争点3(本件請求が権利濫用に当たるか(被告がFRAND条件によるライセンスを受ける意思を有しないという特段の事情があるか)について 【被告の主張】(1) 誠実交渉に関する判断枠組みについてFRAND宣言がされた標準必須特許に基づく差止請求権に関して、平成26年決定は、FRAND条件による「ライセンスを受ける意思」を有する者 の主張】(1) 誠実交渉に関する判断枠組みについてFRAND宣言がされた標準必須特許に基づく差止請求権に関して、平成26年決定は、FRAND条件による「ライセンスを受ける意思」を有する者に対する差止請求は権利の濫用(民法1条3項)に当たり許されないとし、「FR AND条件によるライセンスを受ける意思を有しないとの認定は厳格にされるべきである。」とする。 本件では、原告による特許権の行使が民法1条3項の権利の濫用に当たるかが問題となっているから、その判断は、まず平成26年決定に依拠すべきである。そして、経産省指針は、我が国におけるSEPのライセンス交渉に携わる 権利者及び実施者が則るべき誠実交渉の規範を示したものであるから、ライセンス意思の有無の判断は、経産省指針に従って検討すべきである。 (2) 被告がライセンスを受ける意思を有する者であることア被告は、次のとおり、円滑なライセンス交渉のために極めて誠実な対応を行っていたのであり、G社及び被告が「ライセンスを受ける意思」があるこ とは明らかである(次の「ステップ」は、経産省指針の示す4つの「ステップ」である。)。 他方、原告は、次のとおり、FRAND条件とはいえない条件の提示に固執し、SEP保有者として自己の提案内容がFRAND条件であることの根拠について説明し、実施者から質問を受けた場合には合理的期間内に回答す る義務があるにもかかわらず、説明及び回答を行わなかったのであり、交渉 の遅延の原因は原告にある。 ① ステップ1:ライセンスオファー【権利者】原告は、令和2年6月12日、G社に対し、3G及び4G規格の特許のSEPライセンスに係る交渉の申出をしたが、各特許に係るFRAND宣言の存否や対応する規格書の番号、クレ ンスオファー【権利者】原告は、令和2年6月12日、G社に対し、3G及び4G規格の特許のSEPライセンスに係る交渉の申出をしたが、各特許に係るFRAND宣言の存否や対応する規格書の番号、クレームチャートを開示せず、 令和3年1月13日になって、ライセンス条件の概要書と共に特許に対応する規格書の番号を開示し、同年2月8日になって6件の米国特許のクレームチャートを開示した。 ② ステップ2:FRAND条件での契約締結の意思表明【実施者】SEPのライセンス交渉では、特許権者からFRAND宣言のされた 特許に対応する規格書の番号やクレームチャートが提示されない段階では、通常、実施者が、特許権者が主張する特許権侵害が根拠あるものであるか理解できず、ライセンスを受ける必要性の有無を判断することができない。しかし、G社は、円滑な交渉のため、クレームチャートや企画書の番号が提示されていなかったが、令和2年7月7日付けレターに より、原告の保有するSEPについてFRAND条件でライセンスを受ける意思を有することを明確に表明した。 ③ ステップ3:具体的なライセンス条件の提示【権利者】原告は、令和3年1月13日、G社にライセンス条件の概要書を提示したが、これはライセンス料率等の条件を記載した極めて簡素な内容で あり、ライセンス料率の具体的な算定根拠や当該料率がFRAND条件であることの説明等は一切なかった。原告は、同年11月2日に実施されたG社とのビデオ会議において、ライセンス料率の算定根拠の説明を行ったが、他社とのライセンスの条件は開示しなかった。 原告の提案したライセンス料率は、LTE規格の累積ロイヤリティの 上限を27パーセントとし、原告の世界のLTE規格のSEP保有率を 2.75 ライセンスの条件は開示しなかった。 原告の提案したライセンス料率は、LTE規格の累積ロイヤリティの 上限を27パーセントとし、原告の世界のLTE規格のSEP保有率を 2.75パーセントであることを前提とするが、前者は、信用性を肯定し難い10年以上も前の文献に記載のある程度の割合であり、後者は、原告の依拠する文献(サイバー創研の調査報告書)とも齟齬しているうえ、G社の他の特許権者とのライセンス契約におけるライセンス料率と比較しても異常に高く、FRAND条件によるものとはいえないもので あった。 ●以下省略 以上省略●これもFRAND条件に沿った提案であるとはいえないものであった。 ④ ステップ4:対案の提示(ステップ3のライセンス条件を受け入れない場合)【実施者】)G社は、原告の説明したライセンス料率の不合理性等を指摘した上 で、直近のLTE規格のSEP特許の情報を踏まえたライセンス料率の提案を行い、令和3年11月14日には、FRAND条件での対案提示の前提となる比較可能なライセンスについての協議を申し入れ、●以下省略以 上省略●●以下省略 以上省略●点において平成26年判決に沿ったものであり、かつ、多数の特許権者との間で締結したSEPに係るライセンス契約と同様の算定方法に基づくものであり、海外の裁判例に照らしても、 FRAND条件に沿った提案であるといえる。 しかし、原告は、G社の提案に対する質問や具体的な問題点の指摘もしないまま、●以下省略以上省略●同年8月17日、前提事実記載 判例に照らしても、 FRAND条件に沿った提案であるといえる。 しかし、原告は、G社の提案に対する質問や具体的な問題点の指摘もしないまま、●以下省略以上省略●同年8月17日、前提事実記載のとおり先行商品について仮処分命令申立てをし、その後も上記③のと おり、FRAND条件に沿わない提案を続けている。 イ令和5年12月以後の事情本件における権利濫用の抗弁の判断の基礎となるのは、同年11月末日までの事情であるから、同年12月以降の交渉に係る原告の主張立証は、時機に後れた攻撃防御方法に当たり却下されるべきである。 仮に、同年12月以降の事情を考慮するとしても、G社は、令和6年3月には、原告の不誠実な交渉態度にもかかわらず、●以下省略以上省略●再提案を行い、今後も必要に応じて対案の内容を修正する姿勢を示していること、●以下省略 以上省略●ことなどの事情に照らせば、G社及び被告が、ライセンス意思を有する者であることは明らかである。 ●以下省略 以上省略●ウ原告の主張に対する反論原告は、G社が、①無用なNDA交渉を介在させて不合理な要求をし、②クレームチャートの検討結果のフィードバックをせず、③ライセンスを 受ける意思の表明から長期間経過後に根拠のない対案を提示し、説明を尽くさなかったこと、④被告によるG社の対案の説明が不合理であることなどから、G社及び被告の交渉態度は不誠実であり、被告はライセンスの意思を有する者とはいえない旨主張する。 しかし、①につき、ライセンス交渉の初期段階において交渉当事者がN DAを締結する必要性はあり、NDAとライセンス交渉を並行して進められ、実際、原告とG社との間で 者とはいえない旨主張する。 しかし、①につき、ライセンス交渉の初期段階において交渉当事者がN DAを締結する必要性はあり、NDAとライセンス交渉を並行して進められ、実際、原告とG社との間でもライセンス交渉を進める上で重要なNDAの条項について実質的な協議が行われていたこと、②につき、ライセンス交渉で提供されるクレームチャートは、潜在的ライセンシーが内部的に侵害の有無の分析やライセンスを受ける必要性の検討を行うために利用さ れるものであること、③及び④につき、上記アのとおり、G社は、原告に対し、算定根拠を説明した上でFRAND条件に沿った合理的な条件を提案・修正するなどしていたことに照らすと、いずれも被告が不誠実な交渉態度であったことを基礎付けるものではない。 【原告の主張】 (1) 平成26年判決は、特許権者と実施者による交渉経緯を具体的に認定し、交渉当事者の誠実性・不誠実性を判断しているから、実施者にライセンスを受ける意思があるか否かは、交渉経緯における各当事者の行動のみに基づいて判断している。そして、FRAND条件は、SEP保有者と実施者が互いに誠実交渉を尽くした結果導かれる幅のあるものであるから、実施者のライセンスの意 思の有無は、SEP保有者の提案及び実施者の対案の内容それ自体から判断す るのではなく、相対的に実施者が誠実交渉を尽くしたかという交渉過程の行動により判断されるべきである。 ア無用なNDA交渉を介在させてライセンス交渉を遅延させたことNDAは、交渉の初期に締結する必要性はなく、ましてや実施者側に締結の必要性はない。しかし、G社は、令和2年7月7日のライセンスを受ける 意思を表明した時点でNDAの締結を求め、NDAの締結前に開示された情報も対象とするという 性はなく、ましてや実施者側に締結の必要性はない。しかし、G社は、令和2年7月7日のライセンスを受ける 意思を表明した時点でNDAの締結を求め、NDAの締結前に開示された情報も対象とするという不合理な条件に固執した。原告は、円滑な交渉を進めるためにNDA交渉に応じることとしたが、NDA締結前の開示情報を自社情報と分離保管をすることなど不可能であることを理由に上記条件の修正を求めた。しかし、G社は、合理的な理由を説明せずに上記条件に固執し、 これにより令和2年の段階では実質的なライセンス交渉も全く行われなかった。原告は、令和3年1月13日、NDAを締結せずにライセンス交渉を進めたいと伝え、同年11月15日になって、G社からNDAの交渉再開の申入れを受けたが、原告の修正案を拒絶されたので、改めてNDAを締結せずにライセンス交渉を進めるかG社の販売データやビジネス提案を保護す るためのNDAを締結して進めることを再提案した。G社は、同年12月7日になってNDAの上記条件の削除を提案し、同月13日にNDAが締結された。このように、G社は、ライセンスを受ける意思を表明してから、無用なNDA交渉に固執し、524日間にわたってライセンス交渉を遅延させた。 イ G社が提供を受けたクレームチャートのみならず、自ら求めて提供を受け たクレームチャートに対する検討結果のフィードバックも行わず、ライセンス交渉を遅延させたこと原告は、令和3年1月13日、NDAを締結せずにライセンス交渉を進めることを提案し、同年2月8日には代表的な6件の米国のSEPのクレームチャートを、同年6月4日及び同年8月4日には合計27件のクレームチャ ートを開示した。しかし、G社は、クレームチャートの検討結果を原告にフ ィードバックせず、 国のSEPのクレームチャートを、同年6月4日及び同年8月4日には合計27件のクレームチャ ートを開示した。しかし、G社は、クレームチャートの検討結果を原告にフ ィードバックせず、令和4年3月4日になって対案を提示し、この間、実質的なライセンス交渉が行われなかった。このようにG社の行為は、明らかな遅延戦術であり、ホールドアウトに当たる。 ウ G社が対案の提示を遅延させ、対案の算定根拠について説明を尽くさず、G社及び被告がライセンス交渉を遅延させたこと G社は、ライセンスを受ける意思の表明から605日後の令和4年3月4日になって対案を提示したが、具体的な算定根拠やクレームチャートの検討結果も説明せず、対案に係る資料も原告の督促を受けて10日後に開示した。 他方、原告は、被告の求めに応じてクレームチャートの開示に応じ、開示済みのクレームチャートに係る協議を申し入れ、アップデートを含めてSEP リストを送付するなどした。 ●以下省略以上省略●ところ、交渉当事者は早期のFRANDライセンス契約の締結を目的とした積極的な誠実交渉が求められる。しかし、●以下省略 以上省略●エ裁判上のホールドアウトをしたこと被告は、関連事件の係属裁判所からの和解勧告を受けて、和解案を提案したが、●以下省略 以上省略●●以下省略 以上省略●オ上記の交渉経緯のとおり、G社及び被告のライセンスの交渉の態度は不誠実なものである。他 以上省略●●以下省略 以上省略●オ上記の交渉経緯のとおり、G社及び被告のライセンスの交渉の態度は不誠実なものである。他方で、原告は、上記のとおり一貫して誠実に交渉を続け ており、令和5年11月末日以後に提出した原告と他社との原告保有のSEPのライセンス契約の内容に照らしても、原告の提案した条件がFRAND条件に沿った条件であることは明らかである。したがって、被告及びG社は、ライセンスの意思を有する者とはいえない。 (2) 加えて、欧州司法裁判所及びそのFRANDの解釈を進める欧州統一特許裁 判所の裁判例に照らしても、本件におけるライセンス交渉における原告及びG社の交渉態度を踏まえると、被告及びG社が、ライセンスの意思を有する者とはいえない。 (3) 被告は、令和5年11月末の基準時以降に原告の提出した主張立証●以下省略以上省略●は、原告の営業秘密が含まれるた め開示に慎重な対応が必要であったことから、時機に後れた攻撃防御方法には 当たらない。また、基準時後の事情は、基準時前の被告の交渉態度を推認する事情になるものであって、参酌すべきである。 第4 判断事案に鑑み、争点3(本件請求が権利濫用に当たるか(被告がFRAND条件によるライセンスを受ける意思を有しないという特段の事情があるか))につき判断 する。 1 認定事実後掲証拠(枝番を含む。)及び弁論の全趣旨によれば、本件特許に係る原告とG社及び被告とのライセンス交渉の経過等について、次の各事実が認められる。 (1) 交渉開始の申入れと承諾等 ア原告は、令和2年6月12日付けレターにより、G社に対し、LTEの3G及 とG社及び被告とのライセンス交渉の経過等について、次の各事実が認められる。 (1) 交渉開始の申入れと承諾等 ア原告は、令和2年6月12日付けレターにより、G社に対し、LTEの3G及び4G規格の特許について、SEPのライセンスの交渉の申出をし、米国、日本、欧州及び中国において原告が保有する特許593件を例示とするリスト(登録日、特許番号、出願番号及び登録日が記載されていた。)を上記レターに添付した。もっとも、原告は、この時点では、上記各特許に対応す るクレームチャートや規格書の番号を開示しなかった(甲19)。 G社は、上記申出に対し、令和2年7月7日付けレターにより、原告に対し、FRAND条件によるライセンス契約を締結する意思がある旨を伝え、ライセンス交渉にあたってNDAを締結することを提案し、●以下省略 以上省略●イ被告の提案したNDAについては、原告とG社間で、複数回にわたって修正案のやりとりがされ、途中、G社の提案に対し原告が応答せず、締結に向けた動きが止まったことがあったが(もっとも、後記のとおり、この間もラ イセンス交渉自体は継続してされていた。)、最終的に、令和3年12月3日、 NDAが締結された(乙7)。 (2) 原告のライセンス条件の概要(以下「原告第1案」という。)の提示等ア原告は、令和3年1月13日、G社に対し、交渉の遅延をさせないためとして、NDAを締結せずにライセンス交渉を進めることを提案し、「ライセンス条件の概要書」を提示し、LTEのSEPの例示特許として合計66件 の特許のリスト(特許に対応する規格書の番号が記載されたもの)を開示し、質問があれば連絡するよう伝えた。上記概要書には、ライセンス料率(ロイヤリティ)を「US/EP/JP 特許として合計66件 の特許のリスト(特許に対応する規格書の番号が記載されたもの)を開示し、質問があれば連絡するよう伝えた。上記概要書には、ライセンス料率(ロイヤリティ)を「US/EP/JP/KR」において、販売価格の0.75パーセントとするとの記載があったが、具体的な算定根拠の記載はなかった。 (甲18、乙3、4) 原告は、令和3年2月8日、G社に対し、6件の特許のクレームチャートを開示し、同年6月4日、原告の子会社が承継取得した特許のうち22件のクレームチャートを開示し、協議の提案をするなどした。 イ G社は、原告に対し、同年5月19日、開示済みのクレームチャートに関する技術的事項を質問し、同年7月13日、6月に開示を受けたクレームチ ャートの検討見込期間を伝えるなどした(甲18、乙4)。 原告は、同年7月7日付けレターにより、原告の特許が5G規格にも対応するとして、G社に対し、対象特許と規格の番号の対応を示す表を添付して5G規格のSEPのライセンスの申出をし、同年8月4日、5G規格のSEPのクレームチャートを送付した(甲20)。 ウ G社は、令和3年9月13日、原告に対し、最新のクレームチャートの検討がほぼ終了したとして協議の日程の提案をしたが、5G規格のみに適用される特許番号を把握したため、同年10月6日、5G規格に関する米国特許のクレームチャートの開示を求めたが、開示済みのクレームチャートを前提に、協議の調整を求められた。 エ G社は、同年10月18日、原告に対し、8月までに開示されたクレーム チャートの検討は終えたことを伝え、ライセンス対象のSEPの単一リストの開示を求めた。原告は、同月20日、同リストをG社に送信した(以上につき、甲18、乙4)。 (3) 原告第 レーム チャートの検討は終えたことを伝え、ライセンス対象のSEPの単一リストの開示を求めた。原告は、同月20日、同リストをG社に送信した(以上につき、甲18、乙4)。 (3) 原告第1案のライセンス料率の算定根拠の説明ア原告は、令和3年11月2日、WEB会議において、G社に対し、原告第 1案のライセンス料率の算定根拠につき説明し、同月4日、G社に対して、対象特許リストの更新リストを送信した(甲18、21)。 原告第1案の算定根拠は、次のようなものであった(甲21、弁論の全趣旨)。 ① LTEの累積ロイヤリティの上限は、令和元年(2019年)のIAM 記事「FormulatingorevaluatingaFRANDofferforLTE」に基づいて27パーセントとする。 ② 原告のLTE規格におけるSEPの保有率は、平成29年(2017年)4月5日の英国高等法院判決において、当該事件の原告の特許の保有率を計算するための分母とされた800を分母とし、これを平成25年 (2013年)のサイバー総研の資料による原告の米国特許の数である22で除した2.75パーセントとする。 イ G社は、同年11月15日、原告に対し、原告の提案に対する回答を準備中であること、比較可能なライセンス契約について更に議論したい旨を伝えた(甲18)。 (4) G社の対案(以下「G社第1案」という。)の提示G社は、令和4年1月に原告と会議を行い、同年3月4日、WEB会議において、原告に対し、原告第1案が14年前の情報を根拠としていることや5G規格への対応等の状況の変化を考慮していないもので妥当でないと伝え、次の算定根拠の説明し、●以下省略 が14年前の情報を根拠としていることや5G規格への対応等の状況の変化を考慮していないもので妥当でないと伝え、次の算定根拠の説明し、●以下省略 主文 以上省略●G社第1案の算定根拠は次のとおりであった(乙6、17、18)。 ●以下省略 理由 以上省略●(5) G社第1案に対する原告の対応等●以下省略 事実 以上省略● 争点 (6) G社によるG社第1案の説明等●以下省略 判断 以上省略●●以下省略 以上省略●(7) 原告の修正案(以下「原告第2案」という。)の提示●以下省略 以上省略●(8) 原告の他のライセンス契約の開示及び原告第3案の提示等●以下省略 以上省略● ●以下省略 以上省略● ウ原告は、令和5年9月21日付けで、●以下省略 以上省略●G社は、同月25日、上記提案には応じられないと回答した。 (9) G社の修正案(以下「G社第2案」という。)の提示等G社は、令和5年11月2日のWEB会議において、原告に対し、●以下省略以上省略●を提示し、同月7日、プレゼン資料をメールで送信した(甲30、34)。 て、原告に対し、●以下省略以上省略●を提示し、同月7日、プレゼン資料をメールで送信した(甲30、34)。 これに関しG社は、令和6年5月6日付けレターにより、原告に対し、●以下省略以上省略●などを説明した(乙65)。 (10) 関連事件におけるG社の和解案(以下「G社第3案」という。)の提示等 ●以下省略 以上省略●●以下省略 以上省略● 2 判断(1) 判断枠組みについてア標準規格に準拠した製品の製造等に実施が必須となる特許(標準必須特 許:SEP)を有する者が標準必須特許に対しFRAND宣言をした場合は、実施者は、標準必須特許についてFRAND条件によるライセンスを受けられることを前提として、上記製造等をすることになる。それにもかかわらず、特許権者が、上記ライセンスを受けられるものと信頼している実施者に対し、標準必須特許に基づく差止めを請求することは、実施者の合理的な信頼を著 しく損なうことになり、正義・公平の理念に反するものといえる。他方、特許権者は、上記ライセンスに係る実施料相当額を取得できることを前提として自らFRAND宣言をしたのであるから、実施料相当額を取得することができる場合には、実施者に対し差止請求をする必要性及び相当性を欠くものといえる。そうすると、特許権者が実施者に対し標準必須特許に基づく差止 めを請求することは、実施者がFRAND条件によ とができる場合には、実施者に対し差止請求をする必要性及び相当性を欠くものといえる。そうすると、特許権者が実施者に対し標準必須特許に基づく差止 めを請求することは、実施者がFRAND条件によるライセンスを受ける意 思を有しないという特段の事情がない限り、権利の濫用として許されない(平成26年決定参照)。 イ上記のとおり、本件特許はLTE通信規格に係る標準必須特許であり、原告はこれに対しFRAND宣言をし、被告はLTE規格である本件規格に準拠した被告製品を製造する者であるから、原告の本件請求は、被告がFRA ND条件によるライセンスを受ける意思を有しないという特段の事情のない限り、権利の濫用として許されないこととなる。 ウ以下、上記「特段の事情」があるか、すなわち、被告が「FRAND条件によるライセンスを受ける意思を有しない」といえるかについて検討する。 なお、本件において、上記「特段の事情」の有無の判断の基礎となる事実は、 令和5年11月末日までの事実を基礎とするものの、必要に応じて、同日以降の事実も参酌するものとする(この限度で検討する限りにおいて、同日以降の事情の主張立証が訴訟を遅延させることはないというべきであるから、時機に遅れた攻撃防御方法とは扱わない。)。 (2) 検討 ア G社の交渉姿勢について前記認定のとおり、①原告は、令和2年6月12日、本件特許に係るライセンス交渉の申出をし、②G社は、同年7月7日、原告に対し、FRAND条件によるライセンスを受ける意思があることを表明し、③原告は、令和3年1月13日に原告第1案を提示し(ただし、その算定根拠を示したのは同 年11月2日。)、④G社は、令和4年3月2日、原告第1案の問題点を指摘した上でG社第1案を提示し、⑤原告は、 は、令和3年1月13日に原告第1案を提示し(ただし、その算定根拠を示したのは同 年11月2日。)、④G社は、令和4年3月2日、原告第1案の問題点を指摘した上でG社第1案を提示し、⑤原告は、令和5年6月30日に原告第2案を、同年9月21日には前提とする原告第2案ロイヤリティの一括払の修正を含む原告第3案を提案し、G社は、同年11月2日にG社第3案●以下省略以 上省略●をしたものである。 この間、原告は、②の時点でG社から提案されたNDAの締結について、円滑なライセンス契渉のためにNDAの条件交渉に応じ、③の条件提示の翌月には、ライセンスの対象となる例示特許のクレームチャートを開示し、G社の求めに応じて、クレームチャートの更なる開示や、対象となるSEPの一覧リストの作成をし、G社からのクレームチャートに対する技術的質問に 対しても速やかに回答するなどし、④の被告の対案やその後の修正案にも速やかに応じられるか否かを回答している。もっとも、原告は、上記③の条件提示の際には具体的な算定根拠を示しておらず、これを提示したのはその約10か月後のことであり、また、条件の合理性を検討する上で有用な他社とのライセンス契約の資料については、マンハイム地方裁判所の決定に基づい て令和5年7月30日に至って開示したものである。 他方で、この間、G社は、上記②のライセンスを受ける意思の表明後、自らが提案したNDAの締結に向けた条件提示や交渉を行い、上記③の原告第1案及びその算定根拠の提示を受けた後には、開示されたクレームチャートを検討し、原告との協議を踏まえて上記④のG社第1案を提示し、その後速 やかに対案の算定根拠を原告に示したうえ、令和5年3月13 及びその算定根拠の提示を受けた後には、開示されたクレームチャートを検討し、原告との協議を踏まえて上記④のG社第1案を提示し、その後速 やかに対案の算定根拠を原告に示したうえ、令和5年3月13日に●以下省略 以上省略●し、修正案(G社第2案)も 提示しており、原告の提案等に可能な限り速やかに回答するよう努めていたものと評しうる。 そうすると、原告とG社は、原告によるライセンス交渉の申出及びG社のライセンスを受ける意思の表明を機に、前提となるNDAの交渉を介して具体的なライセンス交渉が開始されるまでには一定の期間を要したものの、こ の間、後述のとおり必ずしも不必要とはいえないNDAの条件交渉を進め、 具体的なライセンス条件の提案を受けると、開示された情報を基に適時検討を進めているといえる。 そして、原告及びG社において、関連特許を含むライセンス交渉経緯の中でライセンスの検討に必要な資料が即時的確にされないことは一定程度やむを得ないというべきであり、本件における前記判示の状況に照らせば、互 いに自らの算定方式の合理性の根拠となる資料の開示に可能な限り努め、その前提のもとで可能な譲歩案を修正して提示していたものといえる。 以上に照らすと、令和5年11月末時点において、G社は、ライセンス契約の締結に向けた交渉において、誠実性を欠く点はなかったものと認められる。 イ原告第1案から第3案について前記のとおり、原告第1案が実質的に示されたのは令和3年11月2日であったといえるところ、原告の要求する0.75パーセントというライセンス料率の算定の根拠についてG社が抱いた疑問は、資料(及びその元資料)中の情報の鮮度や正確性、原告の保有特許のシェアの算定の 日であったといえるところ、原告の要求する0.75パーセントというライセンス料率の算定の根拠についてG社が抱いた疑問は、資料(及びその元資料)中の情報の鮮度や正確性、原告の保有特許のシェアの算定の根拠の確からし さなどに関するものであって(甲21、乙9ないし16)、原告第1案についてG社がそのような疑問を持つことについてはもっともな面があったと認められる。 したがって、原告は、原告第1案で提示したライセンス料率がFRAND条件の範囲内であることにつき、G社の抱いた疑問に答えるなどして説明す べきであったというべきである。 しかし、●以下省略以上省略●原告第1案のライセンス料率の根拠についても、料率の引下げの幅についても特段の説明を伴っておらず、G社の上記疑問に全く応答しないものであって、それ自体では依然としてG社にとってFRA ND条件の範囲内であるとは理解し得ないものであったと言わざるを得な い。 なお、原告は、本件訴訟において、両当事者が抗弁(権利濫用)の判断の基準時と合意した令和5年11月末日を経過した令和6年10月末頃に、原告と他の端末メーカーとのライセンス契約の内容を当裁判所に提出してこれに基づく主張をしたが、これらが原告とG社間のライセンス料率の決定に ついて参照されるには、各契約における条件等が合理的に検証される必要があるのであって、これらの契約の存在から直ちに原告第1案ないし第3案がFRAND条件の範囲内であると理解することは本件口頭弁論終結時においてもなお困難と言わざるを得ない。 ウ G社第1案ないし第3案について G社第1案ないし第3案は、いずれも●以下省略以上省略●実施者 ことは本件口頭弁論終結時においてもなお困難と言わざるを得ない。 ウ G社第1案ないし第3案について G社第1案ないし第3案は、いずれも●以下省略以上省略●実施者において、ロイヤリティ・スタッキングを避けるという観点から、FRAND条件の検討に当たり、少なくともこの方法を参照することが排除されることはないものといえる。 そして、●以下省略以上 省略●の是非はともかく、被告製品を含む被告の販売するスマートフォンのシリーズ(ないし、これに限らず、スマートフォン一般)において、本件特許の技術の本質的部分である(LTE)通信の部分についての性能は概ね共通し、端末の価格は、端末メーカー、SoCチップ、画面、カメラ等の性能、補助記憶装置の容量等、通信以外の各種性能に大きく依存することは常識に 属することといえ、G社が交渉にあたってこの点を重視したことは、上記のとおり原告第1案等の根拠が不明な中での各時点の判断としてはあながち責められるものではないし、少なくとも、令和5年11月末日の時点で、この点の態度を変えなかったことをもってFRAND条件によるライセンス契約の意思がなかったと評価することはできない●以下省略 以上省略●エ原告の主張について原告は、①無用なNDAの締結交渉を介在させ、②クレームチャートの検討を遅延させて検討結果をフィードバックせず、③ライセンス条件の対案の 提示を遅延させるなどして、G社がライセンス交渉を遅延させたことなどから、G社及び被告にはFRAND条件によるライセンスを受ける意思を有するとはいえない旨主張する。 しかしながら、①については、ラ させるなどして、G社がライセンス交渉を遅延させたことなどから、G社及び被告にはFRAND条件によるライセンスを受ける意思を有するとはいえない旨主張する。 しかしながら、①については、ライセンス交渉では、SEPの保有者のみならず実施者も具体的な条件の検討等にあたって営業上の重要な秘密情報 を開示することになることから、交渉開始の契機となるFRAND条件によるライセンスを受ける意思を表明する時点でNDAの締結を求めることが不合理であると解することはできない。また、原告とG社は、NDAの締結に向けて、主として、G社の提案したNDA案第9条の「PatentRelatedMaterial」の対象範囲をめぐって交渉をしたが(乙 5、7)、当該交渉に要した期間は合計5か月程度(令和2年7月7日から同年11月9日までの間及び令和3年11月15日から同年12月13日までの間)であり、この交渉により、ライセンス交渉が著しく遅延したとはいえない。 また、②については、SEPの実施者において、ライセンス契約の締結や ロイヤリティの算定にあたって具体的な対象特許のクレームチャートを検討することは非常に重要であり慎重な検討が必要となると解されるところ、本件において原告がG社に対して開示した対象特許は例示としても約600件と多数であるから、これに対するクレームチャートとして開示された22件に対する被告の検討に約8か月間(令和3年2月に開示され、同年10 月18日時点で検討を終えた。)を要したことはやむを得ないというべきで あり、殊更に被告がクレームチャートの検討を遅延させたと評価することはできず、また、被告において開示を受けたクレームチャートのフィードバックをしなかったことが、ライセンス交渉において必 あり、殊更に被告がクレームチャートの検討を遅延させたと評価することはできず、また、被告において開示を受けたクレームチャートのフィードバックをしなかったことが、ライセンス交渉において必ずしも必要であるとはいえない。 ③の点については、上記認定及び上記アのとおり、G社は、令和3年1月 に原告から初めてライセンスの具体的な条件の提示を受けた後、多数の対象特許に対応するクレームチャートの開示を受けて検討し、NDAの交渉、締結を踏まえて、令和4年3月4日に対案を提示したのであり、このような経緯からすれば、相手方が上記対案の提示を殊更に遅延させたとはいえない。 3 小括 したがって、G社及び同社にライセンス交渉を委ねていた被告が、少なくとも令和5年11月末日時点においてFRAND条件によるライセンスを受ける意思を有する者であったと認めることができ、かつ、本件口頭弁論終結時においても、原告の提案がFRAND条件の範囲内かどうかはなお検討の余地を残していることも考慮すると、本件訴訟における原告の本件請求は、権利濫用として許さ れない。 第5 結論以上のとおり、原告の差止請求権の行使は権利濫用に当たり、原告の請求は、その余の点について検討するまでもなく理由がない。 大阪地方裁判所第26民事部 裁判長裁判官 松阿彌隆 裁判官 島田美喜子 裁判官 島田美喜子 裁判官 西尾太一 (別紙)被告製品目録 製品名を「Pixel 7a」とするスマートフォン (別紙)被告製品構成 a 複数のPHICHグループにおいて、PHICHをOFDMシンボルにマッピン グする方法であり、bOFDMシンボルは、複数のリソースエレメントグループを含み、c それぞれのリソースエレメントグループは、4つのリソースエレメントを含み、d 前記方法は、PHICHが送信されるリソースエレメントグループの周波数領域インデックスを決定し、 e 前記周波数領域インデックスは、𝑁𝐼𝐷𝑐𝑒𝑙𝑙・n𝑙 𝑖′/n′0又は𝑁𝐼𝐷𝑐𝑒𝑙𝑙・n𝑙 𝑖′/n1に従って決定され、𝑁𝐼𝐷𝑐𝑒𝑙𝑙はセルIDであり、f n𝑙 𝑖′は、PHICHグループのi番目の反復のPHICHが送信される時間領域インデックス𝑙′𝑖を有するOFDMシンボルにおける利用可能なリソースエレメントグループの個数であり、iは、0から2までの整数であり、n0またはn1は、 サブフレームのインデックス0を有する第1のOFDMシンボルの利用可能なリソースエレメントグループの個数、または、サブフレームのインデックス1を有する第2のOFDMシン 、n0またはn1は、 サブフレームのインデックス0を有する第1のOFDMシンボルの利用可能なリソースエレメントグループの個数、または、サブフレームのインデックス1を有する第2のOFDMシンボルの利用可能なリソースエレメントグループの個数であり、g 前記PHICHは、1つ、2つ又は3つのOFDMシンボルにより送信され、 h 前記PHICHが1つのOFDMシンボルにより送信される場合は、前記時間領域インデックス𝑙′𝑖=0であり、前記PHICHが2つのOFDMシンボルにより送信される場合は、前記時間領域インデックス𝑙′𝑖=(⌊𝑚′/2⌋+ 𝑖+ 1) 𝑚𝑜𝑑2であり、𝑚′は、PHICHを含むPHICHグループのインデックスを表し、 前記PHICHが3つのOFDMシンボルにより送信される場合は、前記時間領 域インデックス𝑙′𝑖=iであり、i 利用可能なリソースエレメントグループは、OFDMシンボルのPHICHの送信に使用できるリソースエレメントグループであり、j 前記決定がされる周波数領域インデックスに応じてPHICHをOFDMシンボルにマッピングする方法。 k 構成a〜jの方法を実行し、スマートフォンに多重化された信号を送信する、l マルチキャリアセルラ移動通信システムの基地局。 m 構成k、lの構成を備える基地局から、a〜jの方法を用いて形成され多重化された信号を受信する、n マルチキャリアセルラ移動通信システムのスマートフォン。 (別紙)IPRポリシー(抜粋) 15 定義15.6 IPRに適用される「必須」とは、(商業的ではなく)技術的な理由で、 標準化の時点で一般に利用可能な通常の技術慣行及び最新技術を考 IPRポリシー(抜粋) 15 定義15.6 IPRに適用される「必須」とは、(商業的ではなく)技術的な理由で、 標準化の時点で一般に利用可能な通常の技術慣行及び最新技術を考慮し、IPRに抵触せずに規格に準拠する機器または方法を製造または販売、賃貸、処分、修理、使用または動作できないことを意味する。疑義を回避するため、規格が技術的な解決策でのみ実行可能で、すべてがIPRに抵触する例外的な場合で、当該のすべてのIPRは必須とみなされるものとする。 15.7 「IPR」とは、商標以外の知的財産権の適用を含む、法律により参照された知的財産権を意味するものとする。疑義を回避するため、体裁に関連する権利または機密情報、企業秘密、同様のものは、IPRの定義から除外される。…15.9 「会員」とは、ETSIの会員または賛助会員を意味するものとする。会員の参照は、文脈が許す場合には常に、その会員及びその関連会社と解釈される ものとする。…15.13 「特許ファミリー」とは、優先順位の高い文書それ自体を含む、一般に1つ以上の優先順位のあるすべての文書を意味するものとする。疑義を回避するため、「文書」は特許及び実用新案、その応用を表す。 3 方針の目的3.1 ETSIは、総会が提議した、ヨーロッパの通信セクターの技術的な目的に最も資する解決策に基づく規格及び技術仕様を作成することを目的としている。 この目的を推進するため、ETSIのIPRについての方針は、ETSI及び会員、ETSI規格及び技術仕様を適用するその他の規格の準備及び採用、適用へ の投資が、規格または技術仕様についての必須IPRを使用できない結果無駄に なる可能性があるというリスクを軽減するためのものである。この目的を達成 その他の規格の準備及び採用、適用へ の投資が、規格または技術仕様についての必須IPRを使用できない結果無駄に なる可能性があるというリスクを軽減するためのものである。この目的を達成するにあたり、ETSIのIPRについての方針では、通信分野での一般利用の標準化の必要性と、IPRの所有者の権利との間のバランスを取ることが求められる。 3.2 IPRの保有者は、ETSIの会員またはその関連会社、第三者であるかに よらず、規格及び技術仕様の実装で、IPRの使用につき適切かつ公平に補償されるものとする。」 6 ライセンスの可用性6.1 特定の規格または技術仕様に関連する必須IPRがETSIに知らされた 場合、ETSIの事務局長は、少なくとも以下の範囲で、当該のIPRにおける取消不能なライセンスを公正、合理的かつ非差別的な条件(Fair, reasonable, andnon-discriminatorytermsandconditions)で許諾する用意があることを書面で取消不能な方法で3カ月以内に保証することを所有者に直ちに求めるものとする。 ・製造で使用するべく、ライセンシー自身の設計で、カスタマイズした部品及びサブシステムを製造または過去から引き続き製造する権利を含む、製造・上記で製造した機器の販売または賃貸、処分・機器の修理または使用、動作、及び・方法の使用 上記の保証は、ライセンスの相互供与に同意することを求めるという条件に従い行われる場合がある。…6.2 特許ファミリーの指定された構成要素に関する、第6.1項に従っての保証は、保証が行われた時点で指定したIPRを除外する旨を明示する書面がある場合を除き、その特許ファミリーのすべての既存及び将来の必須IPRに ミリーの指定された構成要素に関する、第6.1項に従っての保証は、保証が行われた時点で指定したIPRを除外する旨を明示する書面がある場合を除き、その特許ファミリーのすべての既存及び将来の必須IPRに適用され るものとする。当該の除外の範囲は、明示的に指定されたIPRに限定されるも のとする。 6.3 要請されたIPRの所有者の保証が許諾されない場合、委員会の委員長は、適切な場合、ETSI事務局と協議の上、問題が解決するまで、委員会が規格または技術仕様についての作業を停止すべきかどうかについて判断し、及び/または関連の規格または技術仕様の承認を行うものとする。」
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