昭和24(新)150 窃盗被告事件

裁判年月日・裁判所
昭和24年9月19日 広島高等裁判所 棄却
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【DRY-RUN】主    文      本件控訴はいずれもこれを棄却する。      当審における訴訟費用は全部、被告人等の連帯負担とする。          理    由  被告人等弁護人勝部良吉提出に係る控訴の趣

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判決文本文1,267 文字)

主文 本件控訴はいずれもこれを棄却する。 当審における訴訟費用は全部、被告人等の連帯負担とする。 理由 被告人等弁護人勝部良吉提出に係る控訴の趣意は、別紙控訴趣意書と題する書面記載の通りである。 第一、 被告人A関係の控訴の趣意について、所論は原何決の刑の量定が不当であることを理由とするのであるが、刑事訴訟法第三百八十一条においては、このような場合には控訴趣意書に、訴訟記録及び原裁判所において取り調べた証拠に現われている事実であつて刑の量定が不当であることを信ずるに足りるものを援用しなければならないと規定しているのに、所論は単に本件記録に徴すればというに止まり、訴訟記録及び原裁判所において取調べた証拠のいずれの事実から刑の量定が不当であるかを信ずるに足りる具体的事実を指摘するところがない。従つて、被告人A関係の控訴趣意は不適法であるといわなければならない。 第二、 被告人B関係控訴の趣意について、所論は、賍物運搬罪として起訴せられた被告人に対し、原審第二回公判期日において、検察官が訴因を窃盗罪と変更し、原裁判所がこれを許容したことを攻撃するものであるが、刑事訴訟法第三百十二条第一項においては、公訴事実の同一性を害しない限度において訴因の変更が認められるものである。事実が同一であるためには具体的事実として枝葉の点まで同一である必要はなく、基本的事実関係即ち重要な事実関係が同一であれば、公訴事実の同一性を害しないのである。それは当事者訴訟主義の基礎の上に職権主義を加味した現行刑事訴訟法から見て、訴訟純理には、多少反するようであるが、若しこのようと訴因の変更が認められなければ、本来の訴因について証明がなければ裁判所は、これに対して無罪の言渡をしなければならないし、一旦無罪の言渡が ら見て、訴訟純理には、多少反するようであるが、若しこのようと訴因の変更が認められなければ、本来の訴因について証明がなければ裁判所は、これに対して無罪の言渡をしなければならないし、一旦無罪の言渡がたされるならば、苟しくも事実が同一である限り再び別の訴因で公訴の提起はできない結果となる不合理を避けるための便宜的規定である。このため被告人の防禦に実質的な不利益を生ずる虞がめるときは、被告人に充分な防禦の準備をさせるため必要な期間公判手続を停止すべきことを同条末項に規定し、訴因変更によ<要旨>つて被告人に不利益を蒙ることをなからしめているのである。従つて原審において、検察官が起訴当時の訴因</要旨>であつた賍物運搬罪を窃盗罪と変更したが、犯罪の基本的事実関係において、変更はないからこの訴因変更は適法であり、被告人の防禦に実質的な不利益を生ずる虞がたかつたことは弁護人において異議なき旨述べている点から見ても明らかである。 要するに所論は、訴因について独自の見解を主張するに過ぎないものであつて、理由がない。 よつて刑事訴訟法第三百九十六条第百八十一条に則つて主文の通り判決する。 (裁判長判事三瀬忠俊判事和田邦康判事小竹正)

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