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主文 本件抗告を却下する。抗告費用は抗告人の負担とする。理由 抗告人は、「原審判を取り消す。抗告費用は相手方の負担とする。」との裁判を求め、その抗告理由は別紙のとおりである。よつて、判断するに、本件記録によれば、次のような事実が認められる。抗告人と相手方とは兄妹の間柄にあり、共に津市に住所を有するものであるところ、相手方は、抗告人に対し、昭和四三年九月一八日岐阜家庭裁判所に「同庁昭和四二年(家)第三八二号遺産分割申立事件の審判に基き、抗告人が相手方に対し使用させなければならないものと定められた津市大字ab番のc宅地一八八坪のうち同番地所在の家屋番号△×□番の○木造瓦葺平家建居宅床面積二一坪の建物敷地の範囲について、当事者間に争があるので、その範囲の確認を求める」旨の家事調停の申立をした。原裁判所はこれを受理し、抗告人不出頭のまま調停期日を二回開いた。抗告人は、右は家事審判法、同規則に違反することを理由に管轄裁判所へ移送を申立てたところ、原裁判所は前記審判事件につき自庁において充分な調査審問を経ているから自ら処理するのを相当と認めるとして、右申立を却下する旨の審判をした。ところで右事件は、家事審判法一七条所定の「家庭に関する事件」といらべきであるから、相当方の住所地または当事者が合意で定める家庭裁判所の管轄することは、同規則一二九条の定めるところ、原裁判所を管轄裁判所とする合意の存在を認める資料のない本件においては、原則として抗告人の住所地である津市を管轄する津家庭裁判所に申立てるべきものであるところ、原裁判所は、同規則四条一項但書により事件処理のため特に必要があり、自庁で処理するのを相当と認めてこれを受理したものであることは明らかである。<要旨>そこで、「本件のよう るべきものであるところ、原裁判所は、同規則四条一項但書により事件処理のため特に必要があり、自庁で処理するのを相当と認めてこれを受理したものであることは明らかである。 地である津市を管轄する津家庭裁判所に申立てるべきものであるところ、原裁判所は、同規則四条一項但書により事件処理のため特に必要があり、自庁で処理するのを相当と認めてこれを受理したものであることは明らかである。<要旨>そこで、「本件のよう るべきものであるところ、原裁判所は、同規則四条一項但書により事件処理のため特に必要があり、自庁で処理するのを相当と認めてこれを受理したものであることは明らかである。<要旨>そこで、「本件のように管轄権のない家庭裁判所が移送せずに自ら事件を処理する場合に、当事者ことに相手</要旨>方において不服の申立ができるかどうかについては明文がないので、争があり、同規則四条の二において家庭裁判所がその管轄に属しない事件を他の家庭裁判所に移送する旨の審判に対しては即時抗告が認められていることの権衡上、これを積極に解する説もあり、これは確かに立法論としては十分に検討に値するものといわねばならない。しかしながら、家事事件の公益性、迅速性に鑑み、家事審判法一四条において、同法に基く審判に対する不服申立は、家事審判規則に定めをしている場合にかぎり即時抗告を許した趣旨、並びに同規則四条一項但書の自庁処理について、実務上何らの審判もされず、これに対し移送の申立、即時抗告を認める明文の規定もないことから考えると、右自庁処理の必要性の判断については、当該家庭裁判所の裁量事項に委ねられ、当事者は、これに対し移送の申立も、不服の申立も許されない趣旨であると解せざるを得ない。してみると、右自庁処理の措置により不利益を受ける当事者が当該家庭裁判所に対し移送の申立をしても、右は家庭裁判所の職権の発動を促すにとどまるものであるから、この申立に対しては家庭裁判所は何らの審判をなすを要しないものであり、裁判所が移送申立却下の審判をしても、当事者はこれに対し即時抗告ができないものというべきである。同規則四条の二は、家庭裁判所が職権をもつて事件を移送する旨の審判をした場合にかぎり、即時抗告をなしうることを定めているに過ぎない。したがつて、本件即時抗告の申立は不適法としてこれを却下す きである。同規則四条の二は、家庭裁判所が職権をもつて事件を移送する旨の審判をした場合にかぎり、即時抗告をなしうることを定めているに過ぎない。したがつて、本件即時抗告の申立は不適法としてこれを却下するほかはない。 。同規則四条の二は、家庭裁判所が職権をもつて事件を移送する旨の審判をした場合にかぎり、即時抗告をなしうることを定めているに過ぎない。したがつて、本件即時抗告の申立は不適法としてこれを却下す きである。同規則四条の二は、家庭裁判所が職権をもつて事件を移送する旨の審判をした場合にかぎり、即時抗告をなしうることを定めているに過ぎない。したがつて、本件即時抗告の申立は不適法としてこれを却下するほかはない。(なお、附言するに、一件記録によると、本件紛争の実情はかなり複雑であり、当事者双方とも津市に居住し、係争土地家屋も同市に所在し、抗告人は老令で病気のため遠距離旅行ができない旨の医師の診断書を原裁判所に提出しているのであるから、今後も引続き調停期日に出頭しないことが予想される。本調停を実施するためには調停委員会は抗告人から直接事情を聴取し、且つ、係争土地家屋の形状、その利用関係等を現地に臨んで事実調査をする必要のあること明かである。なお、相手方が本調停を申立てる以前(昭和四三年八月)において、抗告人は同一紛争につき相手方に対し津簡易裁判所に土地明渡等の民事調停を提起し、調停実施中である。以上の事情を勘案すれば、原裁判所は、職権をもつて本来管轄権のある津家庭裁判所に事件を移送し、同裁判所において右関連事件の記録を取寄せて事件を処理すれば、当事者の管轄の利益を保護し、調停の目的を達することにもなるのであるから、原裁判所が特に自庁処理の措置をとる必要があるものとは認め難い。)よつて、抗告費用は抗告人の負担として、主文のとおり決定する。(裁判長裁判官伊藤淳吉裁判官井口源一郎裁判官土田勇)
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