昭和40(う)1684 暴力行為等処罰に関する法律違反被告事件

裁判年月日・裁判所
昭和41年9月14日 東京高等裁判所
ファイル
hanrei-pdf-20984.txt
🤖 AI生成要約2026/3/13

【DRY-RUN】主    文      本件各控訴を棄却する。          理    由  本件控訴の趣意答弁は、弁護人石島泰、同渡辺卓郎、同斉藤一好、同田口康雅連 名名義で提出にかかる控訴趣意書、弁護人鹿野琢

タグ

キーワード(AI生成)

判決文本文3,293 文字)

主文 本件各控訴を棄却する。 理由 本件控訴の趣意答弁は、弁護人石島泰、同渡辺卓郎、同斉藤一好、同田口康雅連名名義で提出にかかる控訴趣意書、弁護人鹿野琢見提出の控訴趣意書検察官居林与三次提出の答弁書に、それぞれ記載されているとおりであるから、ここにこれらを引用する。 弁護人石島泰ほか三名の控訴趣意第三点について。 所論は、原判決は、旧第二審判決の事実認定(この事実認定については、検察官も上告審で争わなかつた)より被告人に不利な事実認定をした点で、憲法第三一条、第一一条、刑事訴訟法第一条、その他同法の全体の構造に反するという旨の主張である。 <要旨第一>しかし、上告審または控訴審から破棄差戻された第一審の手続も、原則として公訴提起に引き続いて行われ</要旨第一>る第一審の手続と異つたところはない。そして、被告人Aに対する昭和二七年七月二八日起訴状記載の公訴事実は、被告人(A)は、B大学C部四年在学中の学生であるが、D外数名と共同して、(一)、 昭和二七年二月二〇日午後七時三〇分頃、東京都文京区a町b番地B大学E二五番教室内において(なお、三五番とあるは、二五番の誤認と認める。)、F劇団G主催の演劇を観覧中の本富士警察署員Hに対し、同人の右手を押え、手拳で腹部を突き、或いは、同人の洋服内ポケットに手を入れ、オーバーのボタンをもぎ取る等の暴行を加え、(二)、その頃前同所において、同様演劇観覧中の同署員Iに対し、同人の両手を押え、洋服の内ポケットに手を入れ、ボタン穴に紐でつけてあつた警察手帳を引つ張つて、その紐を引きちぎる等の暴行を加えたものである(罰条は、暴力行為等処罰に関する法律第一条第一項)というにあるところ、旧第一審判決は、昭和二九年五月一一日右両公訴事実のうち、右H巡査に対し、単独 て、その紐を引きちぎる等の暴行を加えたものである(罰条は、暴力行為等処罰に関する法律第一条第一項)というにあるところ、旧第一審判決は、昭和二九年五月一一日右両公訴事実のうち、右H巡査に対し、単独で一部の暴行的所為をなしたことのみを認め、その余は、すべて認めるべき証拠がないとし、しかも、右H巡査に対する暴行的所為についても、その違法件が阻却される正当行為であるとして、結局被告人Aに無罪の言渡をしたこと、これに対し、検察官は、右被告人Aに対する本件被告事件全部につき控訴の申立をしたところ、旧第二審判決は、昭和三一年五月八日ほぼ旧第一審判決と同旨の説示をして、控訴を棄却する旨の言渡をしたので、これに対し、さらに検察官は、右被告人Aに対する本件被告事件全部につき、上告の申立をなし、これにもとづき最高裁判所は、昭和三八年五月二二日その大法廷で、旧第二審判決および旧第一審判決を破棄し、本件を東京地方裁判所に差し戻す旨の判決言渡をしていることが記録上明らかである。また、被告人Dに対する昭和二七年三月一〇日付起訴状記載の公訴事実は、被告人Dは、B大学C学部二年在学中の学生であるが、昭和二七年二月二〇日午後七時四〇分頃東京都文京区a町b番地B大学E二五番教室内において、F劇団G主催演劇発表会を開催中同所において、外数名と共同して同演劇を観覧中の本富士警察署員I(当二三年)に対し、同人の襟首を押さえ、かつ、その面部に唾を吐きかける等の暴行を加えたものである(罰条は、暴力行為等処罰に関する法律第一条第一項)というにあるところ、旧第一審判決は、昭和三三年一二月三日被告人Dについては、単独で、前記公訴事実中右I巡査に対し、唾を吐きかけたことは認められるとしたが、右Aに対する被告事件と同趣旨の理由で、その違法性は阻却されるとして、同被告人に対し無罪の言渡をした 告人Dについては、単独で、前記公訴事実中右I巡査に対し、唾を吐きかけたことは認められるとしたが、右Aに対する被告事件と同趣旨の理由で、その違法性は阻却されるとして、同被告人に対し無罪の言渡をしたので、検察官は、被告人Dに対する本件被告事件につき控訴の申立をなし、旧第二審判決(東京高等裁判所第一刑事部)は、昭和三八年一一月八日右被告人Dに対する被告事件について、前記最高裁判所大法廷が示した判断と同旨の理由で、旧第一審判決を破棄し、本件を東京地方裁判所に差し戻す旨の判決言渡をしていることも、記録上明らかである。してみると。 被告人Aに対する<要旨第二>旧第二審判決および旧第一審判決ならびに被告人Dに対する旧第一審判決は、全部破棄されたのであつ</要旨第二>て、差し戻しを受けた新第一審が、右両被告事件を併合して審理するにあたつては、右両事件の起訴状に記載された各公訴事実(換言すれば、訴因)が、その審判の対象となるものであり、(その後、後記のように各訴因の変更がある。)新第一審判決は、裁判所法第四条により上級審である前記最高裁判所および東京高等裁判所の両裁判における判断に拘束されるだけである。そして、右新第一審判決が、所論のように被告人両名につき不利な事実を認定したことは、前記両被告人に対する前記各起訴状に記載された各公訴事実の範囲内のことであり、(なお、付言すると、右新第一審判決は、被告人Dにつき、前記起訴状記載の公訴事実と同趣旨の事実を認定している。)前記差し戻しの言渡をした両裁判所の判断は、なんら所論の点に触れていないばかりか、本件被告人両名の審級の利益を奪うものでないことも明らかである。されば、原判決には、なんらの非違もないので、所論違憲、違法の主張は、採用できない。 同第五点について。 所論は、原判決は、旧第一、二審の各判決の否定 審級の利益を奪うものでないことも明らかである。されば、原判決には、なんらの非違もないので、所論違憲、違法の主張は、採用できない。 同第五点について。 所論は、原判決は、旧第一、二審の各判決の否定した被告人両名らが、ほか数名の学生と共同して暴行をしたという「共同行為」を合理的な根拠と証拠がないのに認定しているのには、事実の誤認がある。なお、検察官は、新第一審公判において、訴因を変更し、「ほか数名と共同し、かつ、多衆の威力を示して」暴行をしたというのであつて、同判決が、「多衆の威力を示し」たことを否認したにもかかわらず、「共同行為」だけを認定したのは、検察官の請求した訴因の範囲からもはずれ、「共同行為」の認定についても、根拠がないことを示していたものであるという旨の主張である。 しかし、原判決の認定した被告人両名が、他の学生数名と共同して原判示各巡査に対し、逐次原判示の各暴行を加えたという共同行為は、原判決挙示の関係証拠により十分肯認することができ、これを覆すに足りる証拠資料は、記録上存しない。 なお検察官は、新第一審第九回公判において、被告人Aに対する起訴状記載の公訴事実初めより二行目中「外数名と共同し」とある次に、「かつ威力を示し」を加え、被告人Dに対する起訴状記載の公訴事実初めより六行中「共同し」とある次に、「かつ威力を示し」を加える旨の各訴因の変更を申し立て、裁判長は、右各訴因変更の申立を許可する旨の決定をなしたことおよび検察官の釈名があつた後、主任弁護人も、訴因変更申立自体には、異議の申立をしない旨を述べていることが記録により認められるところ、「威力を示した」点を認めず、「共同行為」を認めていることは、所論のとおりであるが、なんら矛盾するところはなく、原判決が、被告人両名らに対し本件各訴因に限定された以外の事実を認定していない るところ、「威力を示した」点を認めず、「共同行為」を認めていることは、所論のとおりであるが、なんら矛盾するところはなく、原判決が、被告人両名らに対し本件各訴因に限定された以外の事実を認定していないことは、その判文上明らかである。されば、原判決には、所論のような事実の誤認はないから、論旨は理由がない。 (その余の判決理由は省略する。)(裁判長判事小林健治判事遠藤吉彦判事吉川由起夫)

▼ クリックして全文を表示

🔍 類似判例を検索𝕏 でシェア← 一覧に戻る