昭和58(オ)333 建物収去土地明渡

裁判年月日・裁判所
昭和59年5月17日 最高裁判所第一小法廷 判決 その他 東京高等裁判所 昭和55(ネ)971
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【DRY-RUN】主    文      原判決中、上告人に対し昭和五四年九月二一日から昭和五七年七月七日 まで一か月一三万円の割合による金員の支払を命じた部分を破棄し、右部分につき 本件を東京高等裁判所に差し戻す。

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判決文本文2,187 文字)

主文 原判決中、上告人に対し昭和五四年九月二一日から昭和五七年七月七日まで一か月一三万円の割合による金員の支払を命じた部分を破棄し、右部分につき本件を東京高等裁判所に差し戻す。 上告人のその余の上告を棄却する。 前項の部分に関する上告費用は上告人の負担とする。 理由 上告人の上告理由一、二について記録によれば、原審が所論の点の審理判断をしなかつたことについて、審理不尽の違法があつたということはできない。原判決に所論の違法はなく、論旨は採用することができない。 同三、四について原審が適法に確定した事実関係のもとにおいては、原審が上告人は被上告人に対し本件各建物を収去して本件土地を明渡す義務があるとした判断及び被上告人の附帯請求のうち上告人は被上告人に対し第一審被告D商事株式会社が破産宣告を受けた昭和五七年七月八日から上告人において本件土地を明渡すに至るまで一か月一三万円の割合による賃料相当の損害金を支払う義務があるとした判断部分は、いずれも結論において正当として是認することができる。論旨は、独自の見解に基づき原判決を論難するものにすぎず、採用することができない。 職権をもつて調査するに、記録によれば、被上告人は第一審被告D商事株式会社に対し、本件土地の賃貸借契約が昭和五三年七月三一日に終了したことを理由として、本件各建物を収去して本件土地の明渡を請求(以下「本件明渡請求」という。)するとともに、右契約終了の日の翌日である同年八月一日から右土地明渡ずみまで一か月一三万円の割合による賃料相当の損害金の支払を請求(以下「本件損害金請- 1 -求」という。)したものであるところ、第一審は、昭和五五年四月四日、被上告人の右各請求をいずれも棄却する旨の判決を言い渡したので、被上 よる賃料相当の損害金の支払を請求(以下「本件損害金請- 1 -求」という。)したものであるところ、第一審は、昭和五五年四月四日、被上告人の右各請求をいずれも棄却する旨の判決を言い渡したので、被上告人は右判決を全部不服として控訴したところ、原審に本訴が係属中の昭和五七年七月八日、東京地方裁判所は、D商事株式会社に対し破産宣告をし(以下「本件破産宣告」という。)、上告人を破産管財人に選任したため、本件の訴訟手続が中断するに至つたが、上告人が、同年一〇月一三日の口頭弁論期日において、「破産管財人に選任されることによつてD商事株式会社の権利義務を承継したから訴訟手続の受継を申し立てる」と記載した受継申立書、破産宣告決定書の写し及び上告人が同社の破産管財人であることの証明書を提出して、訴訟手続受継の申立をしたところ、原審は、右申立を理由あるものと認め、同期日において口頭弁論を終結し、同年一二月二二日、本件明渡請求を認容し、かつ、本件損害金請求については、昭和五四年九月二一日から上告人において本件土地の明渡をするまで一か月一三万円の割合による損害金の支払を求める限度で認容し、その余を棄却する旨の判決を言い渡したことが認められる。 しかしながら、本件損害金請求のうち本件破産宣告の日の前日までの賃料相当損害金の請求に係る訴訟は、破産法六九条にいう破産財団に属する財産に関する訴訟にあたらず、同法二四六条所定の破産債権の確定を求める訴訟となるべきものであるから、その受継は同法二四六条、二四四条二項、二四七条によつてすることを要するものというべきである。そうすると、原審が上告人の前記受継の申立の当否を判断するためには、被上告人が、本件損害金請求のうち本件破産宣告の日の前日までの損害金債権について、破産債権として届出をしたかどうか、右届出があつた場合に ると、原審が上告人の前記受継の申立の当否を判断するためには、被上告人が、本件損害金請求のうち本件破産宣告の日の前日までの損害金債権について、破産債権として届出をしたかどうか、右届出があつた場合において債権調査期日で異議があつたか否かを職権をもつて調査することを要したものというべきであり、調査の結果、右債権の届出があり、かつ、債権調査期日において異議があつたことが認められる場合に限り、その異議のあつた限度で、当- 2 -該異議者との間で訴訟手続を受継させ、かつ、請求の趣旨を破産債権の確定の請求に変更することを促すべきであつたといわなければならない。 したがつて、原審の訴訟手続中本件損害金請求のうち本件破産宣告の日の前日までの損害金の請求に係る訴訟の受継には違法があり、右違法は判決の結論に影響を及ぼすことが明らかであるから、原判決中右訴訟につき上告人を敗訴とした部分(上告人に対し昭和五四年九月二一日から昭和五七年七月七日まで一か月一三万円の割合による金員の支払を命じた部分)は破棄を免れない。そして、右部分については前記の事項につき更に審理を尽くさせる必要があるから、右部分につき本件を原審に差し戻すこととする。 よつて、民訴法四〇七条一項、三九六条、三八四条、九五条、八九条、九二条に従い、裁判官全員一致の意見で、主文のとおり判決する。 最高裁判所第一小法廷裁判長裁判官藤崎萬里裁判官谷口正孝裁判官和田誠一裁判官角田禮次郎裁判官矢口洪一- 3 - 誠一 裁判官 角田禮次郎 裁判官 矢口洪一

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