昭和44(オ)852 所有権移転登記手続請求

裁判年月日・裁判所
昭和46年9月21日 最高裁判所第三小法廷 判決 棄却 東京高等裁判所 昭和34(ネ)1964
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判決文本文1,434 文字)

主文 本件上告を棄却する。上告費用は上告人の負担とする。理由 上告代理人北村勝の上告理由第一点について本件記録に徴すれば、所論の遅延損害金がかかわりをもつのは原審における上告人の主張のうち同時履行の抗弁のみであるところ、該抗弁は、本件土地の残代金一〇四万六五二八円、本件建物代金二二〇万円および本件植木代金一二〇万円、合計四四四万六五二八円の支払と引換えでなければ本件土地建物の所有権移転登記手続に応じられないというものであつて、上告人において所論の遅延損害金の支払をも主張していたわけではないから、原審としては、右抗弁に対する判断において右遅延損害金の点に触れる必要はない。それゆえ、原判決に所論の違法はなく、論旨は採用することができない。同第二点について。原審の適法に確定した事実によれば、被上告人は、上告人に対し、昭和三〇年一二月三〇日に本件土地建物の売買残代金三二四万六五二八円を支払う約束であつたところ、上告人は、被上告人に対し、同月二〇日頃本件植木代金を加算しない本件土地建物の残代金の提供のみではこれを受領する意思がない旨述べ、その受領拒絶が明らかであつたというのであるから、被上告人は提供を要することなく弁済供託をなしうるものである、ところで、原審の適法に確定した事実によると、右残代金三二四万六五二八円について被上告人のした弁済供託は、昭和三一年二月二一日の九六万一四九六円、同年四月六日の二二〇万円および昭和三四年一一月一〇日の八万五〇三二円の三回に分れているというのであつて、右事実によれば、一部の供託がなされたことは明らかであり、本来一部の供託は無効で供託部分に相当する債務- 1 -を免れさせるものではない。しかし、本件においては、その合計額は右債務金三二四万六五 右事実によれば、一部の供託がなされたことは明らかであり、本来一部の供託は無効で供託部分に相当する債務- 1 -を免れさせるものではない。 三四年一一月一〇日の八万五〇三二円の三回に分れているというのであつて、右事実によれば、一部の供託がなされたことは明らかであり、本来一部の供託は無効で供託部分に相当する債務- 1 -を免れさせるものではない。しかし、本件においては、その合計額は右債務金三二四万六五 右事実によれば、一部の供託がなされたことは明らかであり、本来一部の供託は無効で供託部分に相当する債務- 1 -を免れさせるものではない。しかし、本件においては、その合計額は右債務金三二四万六五二八円に達しているのであつて、このように一部の供託ではあつても、これを合計すれば全債務額に達するような場合においては、全債務額について供託があつたものとして、これを有効な供託と解するのが相当である。したがつて、被上告人の右弁済供託は有効に被上告人の右債務を免れさせるものというべく、これと同趣旨の原判決の判断は正当として是認することができる。それゆえ、原判決に所論の違法はなく、論旨は採用するをえない。同第三点について。本件記録に徴すれば、所論の主張は、原審において上告人のしないところであつて、該主張につき原審が判断を加えなかつたのは当然であり、原判決に所論の違法はなく、論旨は採用するに足りない。よつて、民訴法四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のとおり判決する。最高裁判所第三小法廷裁判長裁判官天野武一裁判官下村三郎裁判官松本正雄裁判官関根小郷- 2 -

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