昭和40(行ツ)16 市議会議員の当選の効力に関する裁決取消請求

裁判年月日・裁判所
昭和40年6月18日 最高裁判所第二小法廷 判決 棄却 福岡高等裁判所 昭和39(行ケ)2
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【DRY-RUN】主    文      本件上告を棄却する。      上告費用は上告人の負担とする。          理    由  上告代理人植田夏樹、同田中実の上告理由について。  Dなる姓を同じくし、武一、

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判決文本文1,243 文字)

主文 本件上告を棄却する。 上告費用は上告人の負担とする。 理由 上告代理人植田夏樹、同田中実の上告理由について。 Dなる姓を同じくし、武一、文三と名を異にする候補者の存する本件選挙において、「D文一」、「文一」、「D文一」と記載された各投票合計一一票につき、原判決は、その名の発音面の類否を根拠とし、これをD武一の得票と認むべきで、D文三を選挙しようとして音感を異にする「文一」と誤記する選挙人はありえないとすることも、またその名の字形上の異同を理由とし、これをD文三の得票と認むべきで、D武一に投票しようとして「武」を「文」と誤記する選挙人は考えられないとすることも、いずれも正鵠をえたものではなく、「文三」を「文一」と誤記し、あるいは「武一」を「文一」と誤記することは、ともにありうるところであつて、そのいずれの可能性が強いかをもつてこれら投票の帰属を決することは困難とし、結局候補者の何人を記載したか確認しがたい無効投票と解したのである。原判決がその挙示の証拠に基づいて適法に認めた事情のもとにおいては、係争の一一票の投票のうちにD文三の名を誤記されたものがあるとしても、他面これにD武一の名を誤記されたものも含まれないとは断定しがたく、従つてこれら投票をすべて帰属を決しがたい無効のものとした原判決の判断はやむをえないものと思量され、これを所論のように経験則を無視した独断ということはできない。公職選挙法六七条後段の規定は、記載に不備、不完全の点があるにもせよ、特定の候補者に対する投票意思が明白に看取できる投票は、これを無効とすべきでない旨を注意的に規定したものにほかならず、何人を選挙したものか投票意思自体明確を欠くものについてまで安易にその帰属決定を許す趣旨ではない。従つて、原判決の前叙の 取できる投票は、これを無効とすべきでない旨を注意的に規定したものにほかならず、何人を選挙したものか投票意思自体明確を欠くものについてまで安易にその帰属決定を許す趣旨ではない。従つて、原判決の前叙の判断をもつて同- 1 -条の解釈を誤り同法六八条七号を不当に適用したものとする所論は、理由がない。 なお論旨は、原審において上告人が係争の投票の帰属判定についてはその記載の名の頭字に重点を置いてなすべきことを強く主張したのにかかわらず、原判決がこの点につきなんら判断を示さないのを審理不尽とするが、そのいうところは、ひつきようD武一を選挙しようとして「武」を「文」と誤記することはありえないから、「文」の字の記載に着眼してD文三に投票したものと認むべしとする主張に帰するのであり、これに対しては、前叙のように原判決は判断を欠くところがないのであるから、論旨は採用しがたい。 よつて、民訴法四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のとおり判決する。 最高裁判所第二小法廷裁判長裁判官奥野健一裁判官山田作之助裁判官草鹿浅之介裁判官城戸芳彦裁判官石田和外- 2 -

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