平成14(わ)59 覚せい剤取締法違反

裁判年月日・裁判所
平成14年5月29日 函館地方裁判所
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判決文本文1,826 文字)

平成14年5月29日宣告平成14年(わ)第59号覚せい剤取締法違反被告事件判決被告人を懲役3年6か月に処する。 未決勾留日数中20日をその刑に算入する。 理由 (罪となるべき事実)第1 被告人は,平成14年3月1日午後4時ころ,函館市a町b番c号所在の被告人方において,Aに対し,みだりに,覚せい剤であるフェニルメチルアミノプロパンの塩類約0.03グラムを含有する注射器入り水溶液約0.125ミリリットルを,無償で譲り渡した。 第2 被告人は,法定の除外事由がないのに,同月2日ころ,前記被告人方において,覚せい剤であるフェニルメチルアミノプロパンの塩類若干量を含有する水溶液を自己の左腕部に注射し,もって,覚せい剤を使用した。 第3 被告人は,Bと共謀の上,いずれも法定の除外事由がないのに,同月3日ころ,前記被告人方において,覚せい剤であるフェニルメチルアミノプロパンの塩類約0.02グラムを含有する水溶液約0.125ミリリットルを,被告人が前記Bの左腕部に注射し,もって,覚せい剤を使用した。 (累犯前科) 1 事実(1) 平成9年3月13日函館地方裁判所宣告道路交通法違反の罪により懲役6か月(4年間執行猶予,平成9年12月4日その猶予取消し)平成12年2月12日刑の執行終了(2) 平成9年11月12日函館地方裁判所宣告覚せい剤取締法違反の罪により懲役1年10か月平成11年8月12日刑の執行終了(法令の 12年2月12日刑の執行終了(2) 平成9年11月12日函館地方裁判所宣告覚せい剤取締法違反の罪により懲役1年10か月平成11年8月12日刑の執行終了(法令の適用)罰条第1の行為覚せい剤取締法41条の2第1項第2の行為覚せい剤取締法41条の3第1項1号,19条第3の行為刑法60条,覚せい剤取締法41条の3第1項1号,19条累犯加重第1ないし第3の各罪刑法56条1項,57条(各罪について,累犯前科欄記載の各前科との関係で,それぞれ再犯の加重)併合罪の処理刑法45条前段,47条本文,10条,14条(犯情の最も重い第1の罪の刑に法定の加重)未決勾留日数刑法21条(20日を算入)訴訟費用刑事訴訟法181条1項ただし書(不負担)(量刑の理由)本件は,被告人が,①被告人宅に出入りしていた少女に覚せい剤を譲り渡し(第1の犯行),②覚せい剤を自己使用し(第2の犯行),③被告人宅に出入りしていた少女と共謀して,同女に覚せい剤を使用した(第3の犯行)事案である。 第1の犯行において被告人が覚せい剤を譲り渡した少女は14歳であり,第3の犯行において被告人が覚せい剤を使用した少女は16歳であり,被告人は,いずれも同女らが未成年者であることを知りながら,これらの各犯行に及んでいる。被告人は,被告人宅に遊びに来る同女らに対して,本件以前にも何度も覚せい剤を注射したり譲り渡したりしており,本件各犯行はこうした行為の一環として行われた犯行であり,同女ら れらの各犯行に及んでいる。被告人は,被告人宅に遊びに来る同女らに対して,本件以前にも何度も覚せい剤を注射したり譲り渡したりしており,本件各犯行はこうした行為の一環として行われた犯行であり,同女らの素行にも問題があったことは否定できないとしても,精神や身体が未成熟な同女らに覚せい剤の害悪を及ぼした被告人の刑事責任は重大であるといわざるを得ない。 被告人は,昭和60年9月,平成9年11月に覚せい剤事犯の前科を有し,後者の刑等のために刑務所に服役して平成12年2月に出所した後,程なく再び覚せい剤に手を染めるようになり,特に平成13年10月以降は,繰り返し多量の覚せい剤を仕入れては自己使用や他人への使用・譲渡を反復する中,第1ないし第3の各犯行に及んでいるのであり,被告人には規範意識が欠如しているというほかなく,この種事犯に対する常習性も顕著であり,その犯情は悪質である。 以上によれば,被告人の刑事責任は重大である。 他方,被告人は,本件各犯行について反省している旨述べていること,覚せい剤をやめる旨述べていること,社会復帰後は溶接の仕事をしようと思うと述べ稼働の意欲を示していることなど,被告人にとって酌むべき事情も認められる。 そこで,これらの諸事情を総合考慮して,主文のとおりの刑を量定した。 (求刑懲役4年6か月)平成14年5月29日函館地方裁判所刑事部裁判官高橋康明

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