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昭和34(オ)1054 損害賠償請求

裁判所

昭和36年12月26日 最高裁判所第三小法廷 判決 棄却 高松高等裁判所

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1,486 文字

主文 本件上告を棄却する。上告費用は上告人の負担とする。理由 上告代理人岡井藤志郎の上告理由第一、二点について。判決における当事者の主張事実の摘示は、争点につき事案を判断するに必要なる限度でその要点を摘録すれば足りるもので、必ずしも主張に係る総ての事実をそのまま逐一記載することを要しないものであるところ、原判決の事実摘示が、本件事案を判断するについて必要なる限度において争点を摘録していることはその記載に徴し明白であるから、この点についての所論主張は採用できない。次に、原判決は、挙示の証拠によつて、原判示司法警察職員らが上告人に対する原判示逮捕状の請求をなすに至るまでに蒐集した資料によれば上告人が本件放火を犯したことを客観的に疑うに足りる相当な理由があるから、右司法警察職員らには上告人を逮捕したことにつき故意過失があつたものと見ることができない旨、認定判断し、上告人の所論主張をすべて排斥して上告人の本訴請求を容れなかつたものであることは、原判文上明らかである。そして、原判決の右認定判断は、証拠関係に照らし社会通念上首肯するに難くない。されば、所論憲法違反の主張は、いずれも、原判決を正解せざるか、もしくは、原判決の認定に副わない事項に立脚するもので、すべてその前提を欠き採用できない。論旨は、要するに、原審の裁量に委ねられた証拠の取捨判断ないし原判決において適法になした事実の確定を非難するに帰し、その他の所論もすべて採用するに由ない。同第三点について。原審が所論のように昭和三三年一一月二九日口頭弁論を終結し、判決言渡期日を昭和三四年一月一九日と指定したが、その後右言渡期日を数回にわたり変更して同- 1 -年六月一五日午後一時に言渡をなしたことは記録上明らかであるところ、右基 月二九日口頭弁論を終結し、判決言渡期日を昭和三四年一月一九日と指定したが、その後右言渡期日を数回にわたり変更して同- 1 -年六月一五日午後一時に言渡をなしたことは記録上明らかであるところ、右基本たる口頭弁論に関与した裁判官白井美則が所論のように同年四月二〇日大阪地方裁判所に転任したとしても、これにより同裁判官が原判決の評議に加わらなかつたものと速断することはできず、むしろ同裁判官の転任前に同裁判官も加わつて評議を了し、判決は成立していたが、その原本が完成しなかつたために言渡期日の変更があつたものと認めるのが相当である。 六月一五日午後一時に言渡をなしたことは記録上明らかであるところ、右基本たる口頭弁論に関与した裁判官白井美則が所論のように同年四月二〇日大阪地方裁判所に転任したとしても、これにより同裁判官が原判決の評議に加わらなかつたものと速断することはできず、むしろ同裁判官の転任前に同裁判官も加わつて評議を了し、判決は成立していたが、その原本が完成しなかつたために言渡期日の変更があつたものと認めるのが相当である。次に、原審の昭和三四年六月一五日午後一時の判決言渡調書には「裁判長は判決原本に基いて主文を朗読し判決を言渡した」と明記されているから、右判決正本が上告人に送達された日が同年八月一一日であることは記録添付の送達報告書により明らかであるが、右調書の記載に反する口頭弁論の方式に関する事実を主張する所論は、民訴一四七条により採用できない。論旨はすべて理由がない。よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のとおり判決する。最高裁判所第三小法廷裁判長裁判官高橋潔裁判官河村又介裁判官垂水克己裁判官石坂修一裁判官五鬼上堅磐- 2 -

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