令和4(ワ)11316 商標権侵害差止等請求事件

裁判年月日・裁判所
令和7年1月24日 東京地方裁判所
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判決文本文36,154 文字)

令和7年1月24日判決言渡同日原本領収裁判所書記官令和4年(ワ)第11316号商標権侵害差止等請求事件口頭弁論終結日令和6年10月21日判決 原告株式会社グレープストーン 同訴訟代理人弁護士池田眞一郎鈴木正勇濱田真一郎 被告ワタミ株式会社同訴訟代理人弁護士服部謙太朗 同訴訟代理人弁理士桐山 大 主文 1 被告は、料理に必要な食材、調味料とそのレシピを一式とする商品の販売に当たり、別紙被告標章目録記載5の標章を商品の包装、レシピ、宣伝用カタログ、宣伝用パンフレット、宣伝用チラシ、インターネットのウェブページ並び にインターネット動画共有プラットホームのYouTube(https:// 以下省略)で公開する動画、同動画のタイトル、説明及びサムネイルに表示してはならない。 2 被告は、前項の販売に係る別紙被告標章目録記載5の標章を表示した商品の包装、レシピ、宣伝用カタログ、宣伝用パンフレット及び宣伝用チラシを廃棄 せよ。 3 被告は、原告に対し、560万3740円及びこれに対する令和4年5月26日から支払済みまで年3パーセントの割合による金員を支払え。 4 原告のその余の請求をいずれも棄却する。 5 訴訟費用は、これを10分し、その9を原告の負担とし、その余を被告の負 担とする。 6 この判決は、第3項に限り、仮に執行することができる。 事実及び理由 第1 請求 1 被告は、料理に必要な食材、調味料とその を原告の負担とし、その余を被告の負 担とする。 6 この判決は、第3項に限り、仮に執行することができる。 事実及び理由 第1 請求 1 被告は、料理に必要な食材、調味料とそのレシピを一式とする商品の販売に当たり、別紙被告標章目録記載1ないし7の標章を商品の包装、レシピ、宣伝 用カタログ、宣伝用パンフレット、宣伝用チラシ、インターネットのウェブページ並びにインターネット動画共有プラットホームのYouTube(https://以下省略)で公開する動画、同動画のタイトル、説明及びサムネイルに表示してはならない。 2 被告は、前項の販売に係る別紙被告標章目録記載1ないし7の標章を表示し た商品の包装、レシピ、宣伝用カタログ、宣伝用パンフレット及び宣伝用チラシを廃棄せよ。 3 被告は、別紙被告ウェブページ目録記載1ないし4のウェブページから別紙被告標章目録記載1ないし7の標章を削除せよ。 4 被告は、別紙被告YouTubeチャンネル目録記載のYouTubeチャ ンネルで公開された動画並びに同動画のタイトル、説明及びサムネイルから別紙被告標章目録記載1ないし7の標章を削除せよ。 5 被告は、別紙被告ウェブページ目録記載1のウェブページを表示するための電子ファイルの〈title〉及び〈metaname= "description" content="〉並びに同ウェブページ目録記載2のウェブページを表示するための電子ファイルの 〈title〉から別紙被告標章目録記載3及び5の標章を、同ウェブページ目録記載3のウェブページを表示するための電子ファイルの〈title〉から同標章目録記載5の標章を削除せよ。 6 被告は、別紙被告標章目録記載6の標章をドメイン名として使用してはならない。 7 被告 ウェブページを表示するための電子ファイルの〈title〉から同標章目録記載5の標章を削除せよ。 6 被告は、別紙被告標章目録記載6の標章をドメイン名として使用してはならない。 7 被告は、別紙被告標章目録記載6の標章を使用したドメイン名の抹消登録手 続をせよ。 8 被告は、原告に対し、6456万2313円及びこれに対する令和4年5月26日から支払済みまで年3パーセントの割合による金員を支払え。 第2 事案の概要等 1 事案の要旨 本件は、別紙原告商標目録1及び2記載の各登録商標(以下、それぞれ「原告商標1」及び「原告商標2」といい、これらを併せて「原告各商標」という。)に係る商標権(以下「原告各商標権」という。)を有する原告が、別紙被告標章目録記載の標章(以下、同目録の項番に従って「被告標章1」ないし「被告標章7」といい、これらを併せて「被告各標章」という。)は原告各商 標と類似するから、被告の販売する「PAKUMOGU(パクモグ)」という名称のミールキット(カット済み・下ごしらえ済み食材、調味料、レシピ等がセットになったもののこと。以下「被告ミールキット」という。)の包装等、別紙被告ウェブページ目録記載のウェブページ、そのタイトルタグ及びメタタグ(以下、総称して「被告ウェブページ」という。)並びに別紙被告YouT ubeチャンネル目録記載のチャンネル(以下「被告チャンネル」という。)で公開された動画のタイトル等に被告各標章を付すことは、いずれも原告各商標権を侵害すると主張して、被告に対し、商標法36条1項及び2項に基づき、上記の被告による使用の差止め、被告各標章を付したミールキットに係る包装等の廃棄及び被告ウェブページ、被告チャンネルで公開された動画のタイトル 等からの被告各標章の 6条1項及び2項に基づき、上記の被告による使用の差止め、被告各標章を付したミールキットに係る包装等の廃棄及び被告ウェブページ、被告チャンネルで公開された動画のタイトル 等からの被告各標章の削除を求めるとともに、民法709条に基づき、損害金6456万2313円(商標法38条3項により算定される損害額5869万3012円及び弁護士費用に係る損害額586万9301円)及びこれに対する訴状送達の日の翌日である令和4年5月26日から支払済みまで民法所定の年3パーセントの割合による遅延損害金の支払を求める事案である。 2 前提事実(当事者間に争いのない事実並びに後掲証拠(以下、書証番号は特 記しない限り枝番を含む。)及び弁論の全趣旨により容易に認められる事実)(1) 当事者原告は、菓子の製造、販売等を業とする株式会社である。 被告は、国内外食事業、宅食事業等を業とする株式会社である。 (2) 原告商標権 原告は、別紙原告商標目録1及び2の「出願日」欄記載の各日に、原告各商標に係る商標登録出願を行い、同目録の「登録日」欄記載の各日に、原告各商標権の設定登録を受けた(甲1、2)。 ただし、被告は、令和4年12月2日、原告各商標の指定役務中、「パンの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」について、 商標法50条1項に基づく不使用による商標登録取消審判を請求し、上記の請求は、同月19日(以下「本件請求登録日」という。)に登録された。そして、原告は、上記の請求に対して答弁をしなかったため、特許庁は、原告商標1については令和5年4月5日付けで、原告商標2については同月12日付けで、上記の指定役務についての商標登録を取り消すべき旨の審決をし、 その後、同審決はいずれ かったため、特許庁は、原告商標1については令和5年4月5日付けで、原告商標2については同月12日付けで、上記の指定役務についての商標登録を取り消すべき旨の審決をし、 その後、同審決はいずれも確定した(乙9、10、24、25、弁論の全趣旨)。 (3) 被告の行為等ア被告は、令和4年2月1日から「PAKUMOGU(パクモグ)」という名称のミールキット(被告ミールキット)の販売を開始した。被告ウ ェブページ、被告チャンネルで公開された動画のタイトル、説明及びサムネイル(以下、総称して「被告ウェブページ等」という。)に加え、被告ミールキットに係るレシピ、パンフレット及びチラシには、被告各標章が記載されていた(甲3ないし6、13、63)。 イ被告ミールキットの令和4年2月1日から令和6年4月15日までの売 上高は、5億1037万4025円である。 3 争点(1) 原告各商標と被告各標章の類否(争点1)(2) 原告各商標の指定役務と被告各標章が使用される商品又は役務の類否(争点2)(3) 商標法26条1項6号該当性(争点3) (4) 差止め等の必要性(争点4)(5) 損害の発生及び額(争点5)第3 争点に関する当事者の主張 1 争点1(原告各商標と被告各標章の類否)について(原告の主張) (1) 原告商標1と被告各標章の類否についてア原告商標1と被告標章1の類否について(ア) 外観について原告商標1は「パクとモグ」という片仮名と平仮名から、被告標章1は図案化した「PAKUMOGU」というアルファベットから、それぞ れ成るが、日本語をアルファベットで表記することは一般的に行われており、図案化も類似性を否定する事情ではない。 そして、被告ウェブ 化した「PAKUMOGU」というアルファベットから、それぞ れ成るが、日本語をアルファベットで表記することは一般的に行われており、図案化も類似性を否定する事情ではない。 そして、被告ウェブページ等においては、片仮名の「パクモグ」(被告標章5)も併せて使用されており、需要者としては、被告標章1は被告標章5をアルファベット表記にしたものであると認識することも踏ま えると、上記の外観の相違は、両者の類似性を否定する事情ではない。 (イ) 称呼について原告商標1の称呼は「パクトモグ」であるところ、被告標章1の称呼は「パクモグ」であり、中間の「ト」の1音が相違するだけである。 このような事情に加え、その中間の「ト」は、「パク」及び「モグ」 を結ぶ並立助詞にすぎない上、これらの文字より小さく記載されている ことから、省略して称呼されることが多いこと、インターネット上の検索サイトであるGoogleにおいて「パクモグ」との語で検索すると、原告商標1である「パクとモグ」が表示されることなども踏まえると、「ト」の称呼が需要者の注意を惹くことはなく、需要者としては、「ト」の前後の「パク」及び「モグ」を強く意識するものといえる。 そうすると、原告商標1と被告標章1の称呼は類似する。 (ウ) 観念について原告商標1は、原告の運営するインターネット上のショッピングサイト(以下「原告サイト」という。)において、「「みんなでパクパクモグモグたのしんで!」をテーマに2003年に誕生した、東京ばな奈グル ープの公式オンラインショップ。」などの記載と併せて使用されている。 また、国語辞典において、「ぱく」を含む飲食についての用語としては、「ぱくつく」、「ぱくぱく」、「ぱくり」(「ぱくっ」)、「ぱくる」があ の公式オンラインショップ。」などの記載と併せて使用されている。 また、国語辞典において、「ぱく」を含む飲食についての用語としては、「ぱくつく」、「ぱくぱく」、「ぱくり」(「ぱくっ」)、「ぱくる」があり、いずれも「ぱく」を共通とし、口を大きくあけてさかんに食べる様を意味するものとされている上、「もぐ」を含む飲食についての用語として は、口をとじたままで物をかむ様を意味する「もぐもぐ」しかない。さらに、同じ語を繰り返す表記を略して表記することは日常的に行われており、物を食べることに関し、「パクパク」、「ぱくぱく」を略したり、想起させるものとして「パク」、「ぱく」が広く使われ、「モグモグ」、「もぐもぐ」を略したり、想起させるものとして「モグ」、「もぐ」が広 く使われている。そうすると、原告商標1において、「パク」は口を大きく開けてパクパク食べる様の「パク」を、「モグ」は口を閉じてモグモグ食べる様の「モグ」を想起させるものである。 そして、被告標章1については、「なんでもパクパク!」、「のこさずモグモグ!」、「なんでもパクパク。のこさずモグモグ。子どもの未来を 育てる食卓を、PAKUMOGUで。」との表現と併せて使用されてお り、このような使用態様からすれば、「パク」は口を開いてパクパク食べる様の「パク」を、「モグ」は口を閉じてモグモグ食べる様の「モグ」を想起させるものである。 そうすると、原告商標1と被告標章1の観念は同一であるか、少なくとも類似する。 (エ) まとめしたがって、原告商標1と被告標章1は類似する。 イ原告商標1と被告標章2の類否について(ア) 外観について被告標章2は、図案化されたアルファベットの「PAKU」及び「M OGU」が横書きされ、それらが二 1は類似する。 イ原告商標1と被告標章2の類否について(ア) 外観について被告標章2は、図案化されたアルファベットの「PAKU」及び「M OGU」が横書きされ、それらが二段に配置されたものであり、両者の文字の大きさも同じで、二段に均等に配置されていることからすれば、一体として把握されるもので、分離して観察すべきものではない。 そして、アルファベットを使用していることや図案化されていることが類似性を否定する事情ではないことは、前記ア(ア)で主張したとおり である。 そうすると、原告商標1と被告標章2の外観は類似する。 (イ) 称呼及び観念について原告商標1と被告標章2の称呼及び観念が同一である又は類似することは前記ア(イ)及び(ウ)で主張したとおりである。 (ウ) まとめしたがって、原告商標1と被告標章2は類似する。 ウ原告商標1と被告標章3の類否について(ア) 外観について被告標章3は、アルファベットの「PAKUMOGU」が横書きさ れたものであるが、アルファベットを使用していることが類似性を否定 する事情ではないことは、前記ア(ア)で主張したとおりであるから、原告商標1と被告標章3の外観は類似する。 (イ) 称呼及び観念について原告商標1と被告標章3の称呼及び観念が同一である又は類似することは前記ア(イ)及び(ウ)で主張したとおりである。 (ウ) まとめしたがって、原告商標1と被告標章3は類似する。 エ原告商標1と被告標章4の類否について(ア) 外観について被告標章4は、アルファベットの「PAKUMOGU」が横書きされ たものであるが、アルファベットを 3は類似する。 エ原告商標1と被告標章4の類否について(ア) 外観について被告標章4は、アルファベットの「PAKUMOGU」が横書きされ たものであるが、アルファベットを使用していることが類似性を否定する事情ではないことは、前記ア(ア)で主張したとおりであるから、原告商標1と被告標章4の外観は類似する。 (イ) 称呼及び観念について原告商標1と被告標章4の称呼及び観念が同一である又は類似するこ とは前記ア(イ)及び(ウ)で主張したとおりである。 (ウ) まとめしたがって、原告商標1と被告標章4は類似する。 オ原告商標1と被告標章5の類否について(ア) 外観について 被告標章5は、片仮名の「パクモグ」が横書きされたものであるところ、原告商標1と被告標章5は、「パク」と「モグ」との間に存在する「と」の1文字が相違するのみであるから、両者の外観は類似する。 (イ) 称呼及び観念について原告商標1と被告標章5の称呼及び観念が同一である又は類似するこ とは前記ア(イ)及び(ウ)で主張したとおりである。 (ウ) まとめしたがって、原告商標1と被告標章5は類似する。 カ原告商標1と被告標章6の類否について(ア) 外観について被告標章6はドメイン名として使用されるものであり、末尾の「.jp」 という文字部分は日本を示すドメイン名であり、また「mealkit」という文字部分はミールキットを意味するものであって、これらはいずれも出所を示すようなものではない。そうすると、被告標章6の「pakumogu」という文字部分を要部として抽出して類否を判断することができる。 そして、アルファベット れらはいずれも出所を示すようなものではない。そうすると、被告標章6の「pakumogu」という文字部分を要部として抽出して類否を判断することができる。 そして、アルファベットを使用していることが類似性を否定する事情ではないことは、前記ア(ア)で主張したとおりであるから、原告商標1と被告標章6の外観は類似する。 (イ) 称呼及び観念について原告商標1と被告標章6の称呼及び観念が同一である又は類似するこ とは前記ア(イ)及び(ウ)で主張したとおりである。 (ウ) まとめしたがって、原告商標1と被告標章6は類似する。 キ原告商標1と被告標章7の類否について(ア) 外観について 被告標章7は、被告標章1に「子どもたちのおすみつきミールキット」という文言を付記したものであるが、上記の文言は、図案化されたアルファベットの「PAKUMOGU」と字体及び文字のサイズが異なる上、その内容としても単なる宣伝文句にすぎず、識別力を有するようなものではない。そうすると、図案化されたアルファベットが横書きされた 「PAKUMOGU」という文字部分を要部として抽出して類否を判断 することができる。 そして、原告商標1と上記の要部の外観の相違が、類似性を否定する事情ではないことは、前記ア(ア)のとおりであるから、原告商標1と被告標章7の外観は類似する。 (イ) 称呼及び観念について 原告商標1と被告標章7の称呼及び観念が同一である又は類似することは前記ア(イ)及び(ウ)で主張したとおりである。 (ウ) まとめしたがって、原告商標1と被告標章7は類似する。 (2) 原告商標2と被告各標章の類否について ア原告商標2 は前記ア(イ)及び(ウ)で主張したとおりである。 (ウ) まとめしたがって、原告商標1と被告標章7は類似する。 (2) 原告商標2と被告各標章の類否について ア原告商標2と被告標章1の類否について(ア) 外観について原告商標2は、図案化されたゴシック体のアルファベットの「PaQtoMoG」が横書きされたものであるところ、原告商標2と被告標章1は、冒頭の二文字を含め五文字が同一であるから、両者の外観は類 似する。 (イ) 称呼について「to」は、ローマ字読みの「ト」とも称呼されるところ、需要者は原告商標2と併せて記載されている原告商標1の「パクとモグ」を見た上でその内容を判断するものといえることや、「パク」と「モグ」との 間に、両文字の間に英語の方向を示す「ツー」を用いることは不自然であることからすれば、需要者としては、原告商標2の「to」を「ト」と読むものと認識する。このことは、原告商標2の商標公報の「称呼(参考情報)」として「パクトモグ」と記載されていることからも明らかである。 そうすると、原告商標2の称呼は「パクトモグ」であり、これと被告 標章1の称呼が類似することは前記(1)ア(イ)のとおりである。 (ウ) 観念について原告商標2と被告標章1の観念が同一である又は類似することは前記(1)ア(ウ)のとおりである。 (エ) まとめ したがって、原告商標2と被告標章1は類似する。 イ原告商標2と被告標章2の類否について(ア) 外観について被告標章2を分離して観察すべきものではないことは前記(1)イ(ア)のとおりであるところ、原告商標2と被告標章2の外観が類似すること は前記ア(ア)のと て(ア) 外観について被告標章2を分離して観察すべきものではないことは前記(1)イ(ア)のとおりであるところ、原告商標2と被告標章2の外観が類似すること は前記ア(ア)のとおりである。 (イ) 称呼及び観念について原告商標2と被告標章2の称呼及び観念が同一である又は類似することは前記ア(イ)及び(ウ)のとおりである。 (ウ) まとめ したがって、原告商標2と被告標章2は類似する。 ウ原告商標2と被告標章3の類否について原告商標2と被告標章3が類似することは、前記(1)ウ及び前記アのとおりである。 エ原告商標2と被告標章4の類否について 原告商標2と被告標章4が類似することは、前記(1)ウ及び前記アのとおりである。 オ原告商標2と被告標章5の類否について(ア) 外観について被告標章5は、横書きの片仮名の「パクモグ」からなるが、日本語を アルファベットで表記することは一般的に行われており、被告ウェブペ ージ等では、被告標章5とアルファベットの「PAKUMOGU」が併せて使用されていることからすれば、原告商標2と被告標章5の外観の相違は類似性を否定するものではない。 (イ) 称呼及び観念について原告商標2と被告標章5の称呼及び観念が同一である又は類似するこ とは前記ア(イ)及び(ウ)のとおりである。 (ウ) まとめしたがって、原告商標2と被告標章5は類似する。 カ原告商標2と被告標章6の類否について(ア) 外観について 原告商標2と被告標章6が類似することは前記ア(ア)(要部抽出の可否については、前記(1)カ(ア)の主張を含む。)のとおりである。 (イ) 類否について(ア) 外観について 原告商標2と被告標章6が類似することは前記ア(ア)(要部抽出の可否については、前記(1)カ(ア)の主張を含む。)のとおりである。 (イ) 称呼及び観念について原告商標2と被告標章6の称呼及び観念が同一である又は類似することは前記ア(イ)及び(ウ)のとおりである。 (ウ) まとめしたがって、原告商標2と被告標章6は類似する。 キ原告商標2と被告標章7の類否について(ア) 外観について原告商標2と被告標章7が類似することは前記ア(ア)(要部抽出の方 法の可否については、前記(1)キ(ア)の主張を含む。)のとおりである。 (イ) 称呼及び観念について原告商標2と被告標章7の称呼及び観念が同一である又は類似することは前記ア(イ)及び(ウ)で主張したとおりである。 (ウ) まとめ したがって、原告商標2と被告標章7は類似する。 (被告の主張)(1) 原告商標1と被告各標章の類否についてア原告商標1と被告標章1の類否について(ア) 外観について被告標章1は、アルファベットの「PAKUMOGU」という各文字 につき、野菜等をモチーフとした図案化を行うとともに、文字ごとに着色を変えており、これと「パクとモグ」との文字からなる原告商標1とでは外観において著しく相違する。 (イ) 称呼についてa 原告商標1は「パクとモグ」という一連一体の商標であり、そのう ちのどこかの要素のみが強調されるものではない。 このため、「パクトモグ」(原告商標1)と「パクモグ」(被告標章1)を対比することになるが、両者は中間に「ト」の称呼が存在するか否かにおいて異なり、称呼が類似しない のみが強調されるものではない。 このため、「パクトモグ」(原告商標1)と「パクモグ」(被告標章1)を対比することになるが、両者は中間に「ト」の称呼が存在するか否かにおいて異なり、称呼が類似しないことは明らかである。 また、原告商標1は、「パク」と「モグ」との間に「ト」があるこ とにより、需要者がこれを発音する際、「パク」の「パ」と「モグ」の「モ」にアクセントが置かれ、強く発声されるのに対し、被告標章1は、「パクモグ」のいずれかの語句にアクセントは置かれることはなく、平板に発声されるという点においても、称呼が異なる。 さらに、令和5年1月から3月までの間のTwitter(現在の 「X」のこと。以下「ツイッター」という。)及びInstagram(以下「インスタグラム」という。)といったSNSでの投稿について、「パクモグ」という文言を含む投稿のうち、ツイッターでは、原告に関する投稿はわずか1件であるのに対し、被告ミールキットに関する投稿は138件であり、インスタグラムでも、原告に関する投 稿はわずか1件であるのに対し、被告ミールキットに関する投稿は1 7件である一方で、「パクとモグ」という文言を含む投稿のうち、ツイッターでは、原告に関する投稿は92件、被告ミールキットに関する投稿は0件であり、インスタグラムでは、原告に関する投稿は31件、被告ミールキットに関する投稿は0件であった。このような事実は、需要者において、「パクトモグ」の「ト」を省略せずに呼んでい ることや、原告の販売している菓子(以下「原告菓子」という。)と被告ミールキットの出所を誤認していないことを裏付けるものである。 したがって、原告商標1と被告標章1の称呼は類似しない。 b これに対し、原告は、称呼の検討において、原告商標の外観(文字 う。)と被告ミールキットの出所を誤認していないことを裏付けるものである。 したがって、原告商標1と被告標章1の称呼は類似しない。 b これに対し、原告は、称呼の検討において、原告商標の外観(文字の大小)や文法的な意味(助詞か否か)を含めた主張を行っているが、 このような主張は、外観や観念で検討すべき事項を称呼の検討に含めるものであって妥当ではない。 また、原告は、需要者の注意を惹くことはないなどと、結合商標の要部抽出のような主張もしているが、「パクとモグ」と一連一体のまとまりのいい商標について、称呼の中央にある「ト」の称呼を無視す ることなど不可能であるし、AとBとCの3つの構成からなる商標についてBを取り除き、AとCをつなげてACを要部として認定するなどという手法は、要部抽出としてあり得ない。 さらに、原告は、インターネット上の検索サイトにおける検索結果を主張するが、この検査結果は、ユーザーが入力した検索ワードと連 動して原告に関する広告が表示されるよう、原告があらかじめキーワード(「パクモグ」等)を設定し、ユーザーが広告をクリックする時などに原告が広告費をGoogleに支払うという仕組み(SEO対策)によるものであって、原告商標1から「パクモグ」という称呼が生じることを示すものではない。 (ウ) 観念について a 国語辞典においては、「ぱくぱく」や「もぐもぐ」といった単語は掲載されているが、「ぱく」や「もぐ」という単語は掲載されておらず、このような表現からどのような観念が生じるかは明らかではなく、需要者としては、著名な絵本の「ぐりとぐら」のように、「パク」というキャラクターと「モグ」というキャラクターを想起するものとい える。 これに対し、被告標章1の「PAKUMOGU」は造 なく、需要者としては、著名な絵本の「ぐりとぐら」のように、「パク」というキャラクターと「モグ」というキャラクターを想起するものとい える。 これに対し、被告標章1の「PAKUMOGU」は造語であり、この標章からは特定の観念は生じない。 したがって、原告商標1と被告標章1の観念は類似しない。 b 原告は、原告サイトや被告ウェブページにおける記載を指摘するが、 観念について、原告商標1や被告標章1の記載以外の内容を含めて検討することは妥当ではない。 (エ) まとめ以上のとおり、原告商標1と被告標章1は、外観において著しく相違し、また、称呼及び観念も類似しないといえる。このような事情に加え、 原告菓子と被告ミールキットを混同して問合せをした需要者は存在しないこと、被告ミールキットは、被告ウェブページ又はコールセンター経由のみで販売されており、被告ミールキットの購入の際に原告菓子を購入することはあり得ないこと、被告各標章は被告ミールキットを示すものとして周知なものとなっていることなどの取引の実情を踏まえると、 原告商標1と被告標章1が類似するとはいえない。 イ原告商標1と被告標章2の類否について原告商標1と被告標章2が類似しないことは、前記アのとおりである。 ウ原告商標1と被告標章3及び4の類否について原告商標1と被告標章3及び4が類似しないことは、被告標章3及び4 が図案化されていない点を除き、前記アのとおりである。 エ原告商標1と被告標章5の類否について原告商標1と被告標章5が類似しないことは、前記アのとおりである。 なお、被告標章5は、片仮名の「パクモグ」からなるところ、原告商標1は、一行でまとまりよく配置されており、原告商標1 原告商標1と被告標章5が類似しないことは、前記アのとおりである。 なお、被告標章5は、片仮名の「パクモグ」からなるところ、原告商標1は、一行でまとまりよく配置されており、原告商標1から中央に配置された「と」の文字を捨象することは不可能であるから、両者の外観が相違 することは明らかである。 オ原告商標1と被告標章6の類否について原告は、被告標章6の「pakumogu」という文字部分を要部として抽出して類否を判断することができると主張するが、被告標章6の要部は、「pakumogu-mealkit」という文字部分であるから、原告の主張はその前 提から誤っている。 仮に「pakumogu」という文字部分を被告標章6の要部として捉えたとしても、原告商標1と被告標章6が類似しないことは、被告標章6が図案化されていない点を除き、前記アのとおりである。 カ原告商標1と被告標章7の類否について 被告標章7の「PAKUMOGU」という文字部分を要部と捉えたとしても、原告商標1と被告標章7が類似しないことは前記アのとおりである。 (2) 原告商標2と被告各標章の類否についてア原告商標2と被告標章1の類否について(ア) 外観について 原告は、原告商標2が横書きで図案化された「PaQtoMoG」の文字からなると主張する。 しかしながら、上記の文字のうち「a」、「Q」及び「G」に相当するとされている部分は、著しく図案化されているため、その外観からして原告の主張する文字を読み取ることはできず、仮にこれが看取できると しても、原告商標2と被告標章1の外観が著しく相違することは明らか である。 (イ) 称呼についてa 前記(ア)のとおり、原告商標2のうち「a」、 きず、仮にこれが看取できると しても、原告商標2と被告標章1の外観が著しく相違することは明らか である。 (イ) 称呼についてa 前記(ア)のとおり、原告商標2のうち「a」、「Q」及び「G」に相当するとされている部分は、著しく図案化されているため、原告商標2から特定の称呼を読み取ることは困難である。仮に何らかの文字が 記載されていると解したとしても、需要者としては、原告商標2について何らかの英単語が記載されているとして、原告商標2の「to」をローマ字読みの「ト」ではなく、英語の前置詞「to」(トゥー)であると理解する。 したがって、原告商標2と被告標章1の称呼が異なることは明らか である。 b これに対し、原告は、原告商標2の商標公報の「称呼(参考情報)」として「パクトモグ」と記載されていることを主張するが、ここに記載される情報はあくまで検索の便宜のためのものにすぎず、実際にそのような称呼が生じていることを意味するものではない。 (ウ) 観念について原告商標2は、図案化が著しく、また、「PaQ」や「MoG」のように大文字と小文字が混在し、日常生活において見ることがない語句であるため、このような語句から「パクパク食べる様のパク」や「モグモグ食べる様のモグ」といった観念が生じるとは考えられない。仮に何ら かの観念が生じるとしても、前記(1)ア(ウ)aのとおり、「PaQ」と「MoG」というキャラクターが想起されるにとどまる。 したがって、原告商標2と被告標章1の観念は類似しない。 (エ) まとめ以上によれば、原告商標2と被告標章1の外観、称呼及び観念はいず れも類似しないから、両者は類似しない。 イ原告商標2と被告標章2ないし4の類否につい (エ) まとめ以上によれば、原告商標2と被告標章1の外観、称呼及び観念はいず れも類似しないから、両者は類似しない。 イ原告商標2と被告標章2ないし4の類否について原告商標2と被告標章2ないし4が類似しないことは、前記アのとおりである。 ウ原告商標2と被告標章5の類否について原告商標2と被告標章5が類似しないことは、前記ア(外観の類否につ いては、前記(1)エの主張を含む。)のとおりである。 エ原告商標2と被告標章6の類否について原告商標2と被告標章6が類似しないことは、前記ア(要部抽出の方法の適否については、前記(1)オの主張を含む。)のとおりである。 オ原告商標2と被告標章7の類否について 被告標章7の「PAKUMOGU」という文字部分を要部と捉えたとしても、原告商標2と被告標章7が類似しないことは前記アのとおりである。 2 争点2(原告各商標の指定役務と被告各標章が使用される商品又は役務の類否)について(原告の主張) 被告は、被告ウェブページ等において、被告各標章を利用して、被告ミールキットの内容、価格、利用方法等の説明を行っているのであり、このような被告の行為は「小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」に該当する。 そして、特許庁の審査基準では、原告各商標の指定役務である「菓子及びパ ンの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」(第35)は、飲食料品、食肉、食用水産物、野菜、加工食料品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供と類似するとされており、実際にも、ミールキットは、菓子、パンを販売しているスーパー、コンビニ、生協、ショッピングサイトを営む業者などでも の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供と類似するとされており、実際にも、ミールキットは、菓子、パンを販売しているスーパー、コンビニ、生協、ショッピングサイトを営む業者などでも販売されている。 したがって、原告各商標の指定役務と被告各標章が使用される役務は類似す る。 (被告の主張)(1) 被告は、被告ウェブページ等において、被告各標章を被告ミールキットという商品の名称として使用しているのであって、「小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」において使用しているわけではない。 また、一般的に菓子屋やパン屋がミールキットを販売することはなく、これらの販売者の業種は異なるし、需要者としても、菓子やパンが欲しいときにミールキットを買うことはない。現に、原告はミールキットを販売していない一方、被告は、菓子やパンは取り扱っておらず、現時点においてその予定はない。 そして、被告ミールキットの購入には、会員登録が必要となるところ、会員登録に際して「『ワタミの宅食』のログインID・パスワードにてログインしてください」と記載されており、日本において著名な企業である被告が提供するものであることが明示されていることからすれば、需要者において、被告ミールキットの出所について混同が生じることはあり得ない。 したがって、原告各商標の指定役務と被告各標章を使用する商品又は役務は類似しない。そして、原告各商標の指定役務中、「パンの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」についての商標登録は取り消されており、差止請求等においては、「菓子の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」という指定役務との類否が問題となる ところ、いわゆる菓子屋がミ についての商標登録は取り消されており、差止請求等においては、「菓子の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」という指定役務との類否が問題となる ところ、いわゆる菓子屋がミールキットを販売しないことは明らかであるから、原告各商標の指定役務と被告各標章が使用される商品又は役務が類似しないことはより一層明らかになった。 (2) これに対し、原告は、特許庁の審査基準において、原告各商標の指定役務である「菓子及びパンの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する 便益の提供」(第35類)は、飲食料品、食肉、食用水産物、野菜、加工食 料品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供と類似するとされていることを指摘して、原告各商標の指定役務と被告各標章が使用される役務は類似すると主張する。 しかしながら、上記の審査基準において、第29類、第30類及び第31類の商品、例えば、食肉(32A01)、食用魚介類(生きているものを除 く。)(32C01)、冷凍野菜(32D01)、加工野菜(32F04)、調味料(31A01、31A02、31A03、31A04、31A05)及び野菜(32D01、32D03)と、菓子やパン(30A01)とは、非類似とされていることからすれば、原告の指摘する審査基準の内容は、上記の商品に係る審査基準の記載と整合しないものであり、妥当なものとはいい 難い。 3 争点3(商標法26条1項6号該当性)について(被告の主張)被告標章3ないし5は、いずれも単独では使用されておらず、被告ミールキットやそれに伴うサービスを紹介するために、いわゆる記述的表示として使用 されているだけであるから、これらの標章の使用は商標法26条1項6号に該当し、原告各商標権の効 れておらず、被告ミールキットやそれに伴うサービスを紹介するために、いわゆる記述的表示として使用 されているだけであるから、これらの標章の使用は商標法26条1項6号に該当し、原告各商標権の効力は及ばない。 (原告の主張)被告標章3ないし5は、一般名詞として使用されているわけではなく、被告ミールキットに係る役務の名称として使用されているものであるから、これら の標章が商標法26条1項6号に該当するとはいえない。 4 争点4(差止め等の必要性)について(原告の主張)被告による被告各標章の使用態様等からすれば、被告による使用行為の差止め、被告各標章を付したミールキットに係る包装等の廃棄並びに被告ウェブペ ージ及び被告チャンネルで公開された動画のタイトル等からの被告各標章の削 除をする必要がある。 (被告の主張)否認ないし争う。 なお、原告は、差止めの対象を特定するに当たり、「料理に必要な食材、調味料とそのレシピを一式とする商品の販売」としているが、「料理に必要な食 材」には、肉や魚や野菜、肉製品、加工水産物、加工野菜、豆腐、調味料等の様々な食材が含まれるため、その特定は抽象的であって、差止めの範囲が不明確であり、適切ではない。 5 争点5(損害の発生及び額)について(原告の主張) (1) 商標法38条3項による損害額の算定ア原告各商標の使用に対し受けるべき金銭の額に相当する額について被告ミールキットの令和4年2月1日から令和6年4月15日までの売上高は5億1037万4025円であるところ、原告サイトでは、著名な商標である「東京ばな奈」や周知な表示である「マウントバウム」、ムー ミンやミッキーマウスとコラボした商品等が販売されており、「ギフトにぴったりな 025円であるところ、原告サイトでは、著名な商標である「東京ばな奈」や周知な表示である「マウントバウム」、ムー ミンやミッキーマウスとコラボした商品等が販売されており、「ギフトにぴったりな菓子通販No.1」に選ばれるほどに人気なサイトになっていることからすれば、本件における使用料率は、経済産業省知的財産政策室編の「ロイヤルティ料率データハンドブック~特許権・商標権・プログラム著作権・技術ノウハウ~」において、第35類の指定役務に係る使用料 率(ロイヤルティ料率)の最大値とされている11.5パーセントとすべきである。 そうすると、原告各商標の使用に対し受けるべき金銭の額に相当する額は、5869万3012円(=5億1037万4025円×0.115)となる。 イ損害不発生の抗弁について 被告は、被告標章5の使用について、損害不発生の抗弁を主張する。 しかしながら、原告各商標は、原告サイトの名称等で使用されており、極めて高い顧客誘引力を有している。また、被告ウェブページ等における被告標章5の使用態様からすれば、被告が被告標章5を補助的に使用しているともいい難いこと、インターネット上の検索サイトで被告ミールキッ トを検索する需要者としては、片仮名の「パクモグ」を使用して検索するのが通常であることなどに照らすと、被告標章5は被告ミールキットの売上げに大きく寄与している。 したがって、被告の上記の主張は理由がない。 (2) 弁護士費用に係る損害額 前記(1)の損害額に加え、本件訴訟は商標権侵害に係るものであって高度の専門性を有することを併せ考慮すると、本件と相当因果関係のある弁護士費用に係る損害額は586万9301円となる。 (3) 小括以上によれば、原告に生 訟は商標権侵害に係るものであって高度の専門性を有することを併せ考慮すると、本件と相当因果関係のある弁護士費用に係る損害額は586万9301円となる。 (3) 小括以上によれば、原告に生じた損害の合計額は6456万2313円となる。 (被告の主張)(1) 商標法38条3項による損害額の算定(主に被告標章5の使用に係る損害についての主張)ア損害不発生の抗弁について原告サイトにおいては、原告商標2を更に図案化したものが使用されて おり、原告各商標そのものは使用されていないこと、原告が販売しているのは菓子(特に洋菓子)であり、ミールキットの販売はしていないことなどを踏まえると、原告各商標は顧客誘引力を有するものではない。 また、被告は、アルファベットの「PAKUMOGU」を中心に使用しており、被告標章5はアルファベット表記に続く読み仮名として、ごくわ ずかな部分において、補助的に使用されているだけであって、実際に被告 ウェブページから被告標章5を削除した後も、被告ウェブページのアクセス数に影響はなく、むしろユニークユーザー数は増加していることからすると、被告標章5は被告ミールキットの売上げに全く寄与していないといえる。 したがって、被告標章5の使用については、損害不発生の抗弁が成立す る。 イ原告各商標の使用に対し受けるべき金銭の額に相当する額について前記アで主張した事情等によれば、原告に損害が発生していたとしても、原告各商標の使用に対し受けるべき金銭の額に相当する額を「被告ミールキットの売上高×使用料率」で計算するのは妥当ではなく、上記の額はせ いぜい50万円とすべきである。 仮に「被告ミールキットの売上げ×使用料率」とい 金銭の額に相当する額を「被告ミールキットの売上高×使用料率」で計算するのは妥当ではなく、上記の額はせ いぜい50万円とすべきである。 仮に「被告ミールキットの売上げ×使用料率」という計算方法を使用するとしても、その使用料率は被告ミールキットの売上高の0.1パーセントとすべきである。 (2) 弁護士費用に係る損害額 否認ないし争う。 第4 当裁判所の判断 1 争点1(原告各商標と被告各標章の類否)について(1) 商標の類否の判断方法について商標の類否は、対比される両商標が同一又は類似の商品又は役務に使用さ れた場合に、商品又は役務の出所につき誤認混同を生ずるおそれがあるか否かによって決すべきであるが、それには、そのような商品又は役務に使用された商標がその外観、観念、称呼等によって取引者及び需要者に与える印象、記憶、連想等を総合して全体的に考察すべく、しかも、その商品又は役務の取引の実情を明らかにし得るかぎり、その具体的な取引状況に基づいて判断 すべきものである(最高裁昭和39年(行ツ)第110号同43年2月27 日第三小法廷判決・民集22巻2号399頁、最高裁平成6年(オ)第1102号同9年3月11日第三小法廷判決・民集51巻3号1055頁参照)。 そして、複数の構成部分を組み合わせた結合商標と解されるものについて、商標の構成部分の一部が取引者及び需要者に対し商品又は役務の出所識別標識として強く支配的な印象を与えるものと認められる場合や、それ以外の部 分から出所識別標識としての称呼、観念が生じないと認められる場合のほか、商標の各構成部分がそれを分離して観察することが取引上不自然であると思われるほど不可分的に結合しているものと認められない場合には、その構成部分の一部を抽 称呼、観念が生じないと認められる場合のほか、商標の各構成部分がそれを分離して観察することが取引上不自然であると思われるほど不可分的に結合しているものと認められない場合には、その構成部分の一部を抽出し、当該部分だけを他人の商標と比較して商標の類否を判断することも許されるというべきである(最高裁昭和37年(オ)第953 号同38年12月5日第一小法廷判決・民集17巻12号1621頁、最高裁平成3年(行ツ)第103号同5年9月10日第二小法廷判決・民集47巻7号5009頁、最高裁平成19年(行ヒ)第223号同20年9月8日第二小法廷判決・裁判集民事228号561頁参照)。 (2) 原告各商標及び被告各標章に係る需要者について 証拠(甲3ないし8、13、139、155)及び弁論の全趣旨によれば、原告各商標及び被告各標章に係る需要者は、飲食物の提供を求める一般消費者であると認められる。 (3) 原告各商標についてア原告商標1は、ゴシック体様の片仮名及び平仮名から成る「パクとモグ」 という文字が横書きされたものであり、文字の色は全て黒色であるが、これらの文字のうち平仮名の「と」は他の文字と比べて小さい。 イ原告商標2は、図案化されたゴシック体様の「PaQtoMoG」という文字が横書きされたものであり、文字の色は全て黒色である。ただし、2文字目の「a」に相当する部分は左を向いて口を開けた様子を、8 文字目の「G」に相当する部分は右を向いて口を閉じた様子を、それぞれ 示すキャラクターのように図案化されており、通常のアルファベットの「a」及び「G」の文字とは相違している。また、これらの文字のうち4文字目及び5文字目の「to」は他の文字と比べて小さい。 (4) 被告各標章についてア被告標章 ており、通常のアルファベットの「a」及び「G」の文字とは相違している。また、これらの文字のうち4文字目及び5文字目の「to」は他の文字と比べて小さい。 (4) 被告各標章についてア被告標章1は、野菜のイラストのように図案化された「PAKUMOG U」という文字が横書きされたものであり、各文字には八種類の異なる着色がされている。 イ被告標章2は、上段に図案化された「PAKU」という文字が横書きされ、下段に同様に「MOGU」という文字が横書きされて、それらが二段に配置されているものであり、各文字には八種類の異なる着色がされてい る。 ウ被告標章3は、ゴシック体様のアルファベットの「PAKUMOGU」という文字が横書きされたものであり、各文字は基本的に黒色である。 エ被告標章4は、ゴシック体様のアルファベットの「PAKUMOGU」という文字が横書きされたものであり、各文字は基本的に黒色である。 オ被告標章5は、ゴシック体様の片仮名の「パクモグ」という文字が横書きされたものであり、各文字は基本的に黒色である。 カ被告標章6は、半角のアルファベット、ハイフン及びドットから成る「pakumogu-mealkit.jp」を横書きしたものであって、ドメイン名を表す文字列であることから、各文字の字体や色は特定できない。 そして、被告標章6のうち「mealkit」の部分は、ミールキットという一般的な商品の名称を記載したものにすぎず、「.jp」の部分は、日本を表すトップレベルドメインであることからすれば、被告標章6は、複数の構成部分を組み合わせた結合商標であって、「pakumogu」以外の部分から出所識別標識としての称呼、観念が生じないと認められる場合に該当する というべきである。 し は、複数の構成部分を組み合わせた結合商標であって、「pakumogu」以外の部分から出所識別標識としての称呼、観念が生じないと認められる場合に該当する というべきである。 したがって、被告標章6のうち「pakumogu」の文字部分を要部として抽出し、それと原告各商標との類否を判断することができるというべきである。 キ被告標章7は、上段に被告標章1と同様に図案化されて着色された「PAKUMOGU」という文字が横書きされ、下段に「子どもたちのおすみ つきミールキット」という文字が横書きされて、それらが二段に配置されているものである。これらの文字のうち下段の「子どもたちのおすみつきミールキット」という文字については、その文字の大きさが上段の文字より小さい上、文字の色は黒色のみであり、図案化はされていない。 そして、上段の「PAKUMOGU」の部分と下段の「子どもたちのお すみつきミールキット」の部分とでは、文字の種類、大きさ及び色彩が異なっており、外観上、それぞれ独立したものとして明確に区別することができるから、被告標章7は、複数の構成部分を組み合わせた結合商標であって、それらを分離して観察することが取引上不自然であると思われるほど不可分的に結合しているものとは認められないというべきである。また、 上段の「PAKUMOGU」の部分については、図案化され、下段の部分よりも大きく書かれていること、下段の「子どもたちのおすみつきミールキット」の部分は、ミールキットの品質を示すものにすぎず、特定の出所を示すものとは認められないことからすれば、上段の「PAKUMOGU」という文字部分が、需要者に対し商品又は役務の出所識別標識として強く 支配的な印象を与えるものと認められる場合や、上記の文字部分以外の部 は認められないことからすれば、上段の「PAKUMOGU」という文字部分が、需要者に対し商品又は役務の出所識別標識として強く 支配的な印象を与えるものと認められる場合や、上記の文字部分以外の部分から出所識別標識としての称呼、観念が生じないと認められる場合にも該当するというべきである。 したがって、被告標章7のうち「PAKUMOGU」の部分(被告標章1と同様の内容)を要部として抽出し、それと原告各商標との類否を判断 することができる。 (5) 原告商標1と被告各標章との対比ア原告商標1と被告標章1の類否について(ア) 外観については、原告商標1は、片仮名と平仮名の「パクとモグ」という文字から成るものであり、文字の色が全て黒色であるのに対し、被告標章1は、野菜のイラストのように図案化されたアルファベットの 「PAKUMOGU」という文字から成るものであり、各文字に八種類の異なる着色がされている。 このように、原告商標1と被告標章1は、その文字の種類及び構成、色彩並びに図案化の有無が異なるものであり、両者の外観が類似するということはできない。 (イ) 称呼については、原告商標1は「パクトモグ」という称呼が生じるのに対し、被告標章1は「パクモグ」という称呼が生じるものといえ、両者の称呼は、「パク」と「モグ」との間に「ト」の称呼が含まれるか否かという点において相違する。 しかしながら、両者の称呼は、通常比較的弱く聴覚されることが多い 中間音である「ト」が相違するのみであり、「パク」及び「モグ」という大部分の称呼が共通していることからすれば、両者の称呼が全体として長いものとはいえないことを考慮しても、類似するというべきである。 (ウ) 観念については、「パクとモグ」及び「PAKUMOGU」 う大部分の称呼が共通していることからすれば、両者の称呼が全体として長いものとはいえないことを考慮しても、類似するというべきである。 (ウ) 観念については、「パクとモグ」及び「PAKUMOGU」はいずれも造語であり、「パクとモグ」は国語辞書に掲載されている単語ではな く、また、「PAKUMOGU」は英単語として一般的に使用されているものはない。 もっとも、証拠(甲33ないし57、71ないし96)及び弁論の全趣旨によれば、国語辞典においては、「さかんに食べるようす」などを意味する単語として「ばくばく」という単語が、「口をとじたままで物 をかむようす」を意味する単語として「もぐもぐ」という単語が、それ ぞれ掲載されていること、食育、食品又は飲食店等の名称やその説明の際には、食べることを想起されるものとして「ぱくぱく(パクパク)」及び「もぐもぐ(モグモグ)」という単語が使用されており、「ぱくぱく(パクパク)」という単語は「ぱく(パク)」と、「もぐもぐ(モグモグ)」という単語は「もぐ(モグ)」と、それぞれ省略され得ることが認めら れる。 そして、原告商標1の指定役務は、主に菓子の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供であり、被告標章1は被告ミールキットの提供に係るものに使用されており、いずれも飲食に関して使用されているものであることを併せ鑑みると、原告商標1及び被告標章 1は、いずれも物を食べることを意味する「ぱくぱく」及び「もぐもぐ」を想起させるというべきである。 したがって、両者は同一の観念を想起させるものであるといえる。 (エ) 取引の実情については、証拠(甲3、5、6、13)及び弁論の全趣旨によれば、被告ミールキットは、被告ウェブページやコールセンター から注文するも 観念を想起させるものであるといえる。 (エ) 取引の実情については、証拠(甲3、5、6、13)及び弁論の全趣旨によれば、被告ミールキットは、被告ウェブページやコールセンター から注文するものであること、被告ウェブページ等には、目立つ位置に記載されているわけではないものの、「ワタミ」、「watami」などといった被告の名称を意味する記載が存在することが認められる。 そうすると、需要者としては、このような記載から被告ミールキットが被告によって提供をされていることを認識することも可能であるから、 原告商標1と被告標章1の称呼や観念に共通点があったとしても、それだけで需要者がその商品の出所を誤認混同するおそれがあるとまでは認められない。 (オ) 前記(ア)ないし(ウ)のとおり、原告商標1と被告標章1は、その称呼において類似し、同一の観念を想起させるものであるといえるが、外観は 類似するとはいえない。そして、前記(エ)の取引の実情に加え、「パク とモグ」と「PAKUMOGU」はいずれも造語であるため、「パクとモグ」を「と」を抜いた上アルファベットで記載したとしても、その表記が必ずしも「PAKUMOGU」となるわけではないこと、原告商標1はゴシック体様かつ黒色であるのに対し、被告標章1は野菜のイラストのように文字を図案化している上、各文字に八種類の異なる着色がさ れており、その外観は大きく異なることも踏まえると、その需要者である一般消費者において、「PAKUMOGU」が「パクとモグ」をアルファベット表記にしたものであると容易に認識できるとはいえず、原告商標1と被告標章1の外観の差異は、需要者に異なる印象を強く与えるものということができる。 これに対し、原告は、被告ウェブページ等 したものであると容易に認識できるとはいえず、原告商標1と被告標章1の外観の差異は、需要者に異なる印象を強く与えるものということができる。 これに対し、原告は、被告ウェブページ等には片仮名の「パクモグ」という標章が被告標章1と併せて存在することから、原告商標1と被告標章1の外観の相違は類似性を否定するものではないと主張する。 しかしながら、証拠(甲3ないし6、13)及び弁論の全趣旨によれば、被告ウェブページ等で主に使用されているのは、図案化されたもの を含むアルファベットの「PAKUMOGU」であり、片仮名の「パクモグ」は補助的に使用されているにすぎないことが認められ、このことからすれば、被告ウェブページ等に片仮名の「パクモグ」の記載が存在することは、上記の判断を左右するような事情ではないというべきである。 (カ) 以上によれば、原告商標1と被告標章1とが同一又は類似の商品又は役務に使用された場合に、その外観、観念及び称呼によって取引者及び需要者に与える印象、記憶、連想等を総合して、その商品又は役務に係る取引の実情を踏まえつつ全体的に考察したとしても、商品又は役務の出所につき誤認混同を生ずるおそれがあると認めることはできない。 したがって、原告商標1と被告標章1が類似するとは認められない。 イ原告商標1と被告標章2ないし4、6及び7の類否について(ア) 被告標章2は、上段には図案化されたアルファベットの「PAKU」という文字が横書きされ、下段には同様の「MOGU」という文字が横書きされて、それらが二段に配置されたものであって、各文字には八種類の異なる着色がされていることから、被告標章1を二段に分けて記載 したものといえる。 また、被告標章3はゴ U」という文字が横書きされて、それらが二段に配置されたものであって、各文字には八種類の異なる着色がされていることから、被告標章1を二段に分けて記載 したものといえる。 また、被告標章3はゴシック体様のアルファベットの「PAKUMOGU」が横書きされたものであり、被告標章4はアルファベットの「PAKUMOGU」が横書きされたものであり、両者はいずれも基本的に黒色であるところ、これらと被告標章1の差異は、主に上記の文字 が図案化されているか否か及び着色されているか否かという点にすぎない。 さらに、前記(4) カ及びキのとおり、被告標章6においては「pakumogu」の部分を、被告標章7においては被告標章1と同一の「PAKUMOGU」の部分を、それぞれ要部として抽出し、それらと 原告商標1との類否を判断することができる。 そうすると、原告商標1と被告標章2ないし4、6及び7の類否については、文字の図案化や着色の点を除き、前記アの説示が同様に妥当するというべきである。 (イ) そして、取引の実情について、証拠(甲3ないし6)及び弁論の全趣 旨によれば、被告ウェブページ等において最も目立つ位置に記載されているのは被告標章1であり、被告標章2ないし4、6及び7はそれと併せて使用されているものであることが認められ、需要者としては、被告標章2ないし4、6及び7が被告標章1と同様の内容を意味するものと認識する可能があるものといえる。 そうだとすれば、前記(ア)の共通点を踏まえても、需要者が商品の出 所を誤認混同するおそれがあるとまでは認められず、むしろ、原告商標1と被告標章2ないし4、6及び7の外観の差異は、需要者に異なる印象を強く与えるものということができる。 (ウ) 以上によれば、原告商標1と 混同するおそれがあるとまでは認められず、むしろ、原告商標1と被告標章2ないし4、6及び7の外観の差異は、需要者に異なる印象を強く与えるものということができる。 (ウ) 以上によれば、原告商標1と被告標章2ないし4、6及び7とが同一又は類似の商品又は役務に使用された場合に、その外観、観念及び称呼 によって取引者及び需要者に与える印象、記憶、連想等を総合して、その商品又は役務に係る取引の実情を踏まえつつ全体的に考察したとしても、商品又は役務の出所につき誤認混同を生ずるおそれがあると認めることはできない。 したがって、原告商標1と被告標章2ないし4、6及び7が類似する とは認められない。 ウ原告商標1と被告標章5の類否について(ア) 原告商標1は、ゴシック体様の片仮名及び平仮名から成る「パクとモグ」という文字が横書きされたものであり、文字は全て黒色であって、被告標章5は、ゴシック体様の片仮名の「パクモグ」という文字が横書 きされたものであり、文字は基本的に黒色である。両者の外観を比較すると、片仮名の「パク」と「モグ」の間に平仮名の「と」が含まれるか否かという点において相違するものの、その点以外の大部分においては共通している上、原告商標1において、「と」が他の文字と比べてやや小さく記載されていることも考慮すれば、両者の外観は類似するという べきである。 (イ) 原告商標1と被告標章5において、その称呼において類似し、同一の観念を想起させるものであることは、前記ア(イ)及び(ウ)で説示したとおりである。 (ウ) 前記(ア)及び(イ)のとおり、原告商標1と被告標章5は、その外観及び 称呼において類似しており、同一の観念を想起させるものであるという ことができるから、前記ア(エ)及びイ(イ)で説 記(ア)及び(イ)のとおり、原告商標1と被告標章5は、その外観及び 称呼において類似しており、同一の観念を想起させるものであるという ことができるから、前記ア(エ)及びイ(イ)で説示した取引の実情を踏まえても、原告商標1と被告標章5とが同一又は類似の商品又は役務に使用された場合に、商品又は役務の出所につき誤認混同を生ずるおそれ生じるものと認められる。 したがって、原告商標1と被告標章5は類似するものと認めるのが相 当である。 (エ) 被告は、①被告の調査によれば、ツイッターやインスタグラムといったSNSでの投稿において、「パクとモグ」と「パクモグ」を誤認した投稿がほとんど存在しないこと、②「パクモグ」が被告ミールキットを示すものとして周知となっていることなどから、需要者は商品又は役務 の出所を実際に誤認混同していないと主張する。 しかしながら、上記①については、証拠(乙16)及び弁論の全趣旨によれば、被告の調査は、約3か月間の投稿を調査したものにすぎないこと、調査の対象となった投稿(被告が無関係と判断したものを除く。)は、合計で300件弱と少数であったこと、調査の対象になった投稿に は、原告自身が行った投稿や同一のアカウントからの投稿が含まれていたこと、被告の調査によっても、「パクとモグ」と「パクモグ」を誤認した投稿が確認されていたことが認められる。これらの事実に照らせば、上記の被告の調査の内容のみをもって、商品又は役務の出所につき誤認混同を生ずるおそれがないと評価することはできないというべきである。 また、上記②については、証拠(乙21、22)及び弁論の全趣旨によれば、被告ミールキットは販売1年で40万食を販売しており、テレビ番組で紹介されたことがあるこ というべきである。 また、上記②については、証拠(乙21、22)及び弁論の全趣旨によれば、被告ミールキットは販売1年で40万食を販売しており、テレビ番組で紹介されたことがあることが認められるものの、被告ミールキットは、令和4年2月1日に販売開始されているところ(前提事実(3)ア)、訴状送達の日である同年5月25日までは4か月足らずであり、 口頭弁論終結日である令和6年10月21日でも2年9か月足らずであ って、その販売期間が長期間にわたるとまでいえないことを踏まえると、被告ミールキットの販売数等は上記(ウ)の判断を左右する事情ではないというべきである。 したがって、被告の上記主張はいずれも採用できない。 (6) 原告商標2と被告各標章との対比 ア原告商標2と被告標章1の類否について(ア) 外観について、原告商標2と被告標章1は、アルファベットの「P」、「M」及び「O」という文字を含み(ただし、「О」の文字について、原告商標1は小文字の「о」が使用されているのに対し、被告標章1は大文字の「О」が使用されている。)、横書きである点が共通するといえ るが、その文字列全体を比較すると、原告商標2は、アルファベットの「PaQtoMoG」という文字を図案化したものであり、文字の色は全て黒色であるのに対し、被告標章1は、アルファベットの「PAKUMOGU」という文字を図案化したものであり、各文字には別々の色が付されている点で、両者は相違する。 そうすると、原告商標2と被告標章1は、その文字の構成、色彩及び図案化の態様が異なるものといえるから、両者の外観が類似するとはいえない。 (イ) 称呼については、原告商標2のうち2文字目の「a」に相当する部分は左を向いて口を開け は、その文字の構成、色彩及び図案化の態様が異なるものといえるから、両者の外観が類似するとはいえない。 (イ) 称呼については、原告商標2のうち2文字目の「a」に相当する部分は左を向いて口を開けた様子を、同8文字目の「G」に相当する部分は 右を向いて口を閉じた様子を、それぞれ示すキャラクターのように図案化されており、アルファベットの「a」及び「G」の文字とは大きく相違しているところ、「PaQ」及び「MoG」は一般的に使用されている英単語ではないことも踏まえると、原告商標2のうち2文字目及び8文字目に相当する部分をアルファベットの「a」及び「G」と認識する ことは困難である。 このような事情に加え、原告商標1のうち1文字目ないし3文字目の「PaQ」と6文字目ないし8文字目の「MoG」はいずれもローマ字表記ではなく、4文字目及び5文字目の「tо」について、これをローマ字表記の「ト」と認識することも困難であることを併せ鑑みると、必ずしも原告商標2自体から「パクトモグ」という称呼が生じるとまでは 認められない。 そうすると、原告商標2の称呼が、被告標章1の称呼(パクモグ)と類似するとは認められない。 (ウ) 観念については、前記 (イ)で説示したとおり、そもそも原告商標2を「パクとモグ」と認識することは困難であるといえるから、原告商標2 から物を食べることを意味する「ぱくぱく」及び「もぐもぐ」を想起させるということはできないというべきである。 そうすると、原告商標2と被告標章1の観念が類似するとは認められない。 (エ) 以上のように、原告商標2と被告標章1は、その外観、称呼及び観念 のいずれにおいても類似するとはいえないから、原告商標2と被告標章1とが同一又は類似の商品又は役務に使用された場 い。 (エ) 以上のように、原告商標2と被告標章1は、その外観、称呼及び観念 のいずれにおいても類似するとはいえないから、原告商標2と被告標章1とが同一又は類似の商品又は役務に使用された場合に、その外観、観念及び称呼によって取引者及び需要者に与える印象、記憶、連想等を総合して、その商品又は役務に係る取引の実情を踏まえつつ全体的に考察したとしても、原告商標2と被告標章1について、商品又は役務の出所 につき誤認混同を生ずるおそれがあると認めることはできない。 したがって、原告商標2と被告標章1が類似するとは認められない。 イ原告商標2と被告標章2ないし4、6及び7の類否について原告商標2と被告標章2ないし4、6及び7の類否については、各文字着色の点を除き、前記アの説示が同様に妥当する。そして、文字の色が共 通する点についても、当該共通点は単に文字の色が同一であることを意味 するものにすぎず、そのような事情のみをもって両者の外観が類似するということはできない。 したがって、原告商標2と被告標章2ないし4、6及び7は、その外観、称呼及び観念のいずれにおいても類似するとはいえないから、両者が類似するとは認められない。 ウ原告商標2と被告標章5の類否について(ア) 外観については、原告商標2は「PaQtoMOG」という文字を図案化したものであるのに対し、被告標章5は片仮名の「パクモグ」という文字からなる点で相違している。 このように、原告商標2と被告標章5は、その文字の構成、色彩及び 図案化の態様が大きく異なるものであるから、両者の外観が類似するとはいえない。 (イ) 原告商標2と被告標章5において、その称呼及び観念が類似するとはいえないことは、前記ア(イ)及び(ウ)で説 図案化の態様が大きく異なるものであるから、両者の外観が類似するとはいえない。 (イ) 原告商標2と被告標章5において、その称呼及び観念が類似するとはいえないことは、前記ア(イ)及び(ウ)で説示したとおりである。 (ウ) 前記(ア)及び(イ)のとおり、原告商標2と被告標章5は、その外観、称 呼及び観念のいずれにおいても類似するとはいえず、原告商標2と被告標章5とが同一又は類似の商品又は役務に使用された場合に、その外観、観念及び称呼によって取引者及び需要者に与える印象、記憶、連想等を総合して、その商品又は役務に係る取引の実情を踏まえつつ全体的に考察したとしても、原告商標2と被告標章1とは、商品又は役務の出所に つき誤認混同を生ずるおそれがあると認めることはできない。 したがって、原告商標2と被告標章5が類似するとは認められない。 (7) 小括以上によれば、原告商標1と被告標章5は類似するものと認められるが、原告商標1とその余の被告各標章及び原告商標2と被告各標章についてはい ずれも類似するものと認めることはできない。 2 争点2(原告各商標の指定役務と被告各標章が使用される商品又は役務の類否)について(1) 原告商標1の指定役務前提事実(2)のとおり、原告商標1に係る商標権が設定登録された時点での原告商標1の指定役務は、「菓子及びパンの小売又は卸売の業務において 行われる顧客に対する便益の提供」であり、そのうち「パンの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」については、その後、不使用取消審判により、その指定役務についての商標登録が取り消すべき審決が確定しているから、同指定役務に係る商標権は本件請求登録日に消滅したものとみなされる(商標法54条2項)。 そこで 不使用取消審判により、その指定役務についての商標登録が取り消すべき審決が確定しているから、同指定役務に係る商標権は本件請求登録日に消滅したものとみなされる(商標法54条2項)。 そこで、まず、上記取消し後の原告商標1の指定役務である「菓子の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」と被告標章5が使用される商品又は役務との類否について検討する。 (2) 被告標章5が使用される役務証拠(甲3ないし6、8、13)及び弁論の全趣旨によれば、被告ミール キットは、①被告が子どもたちの意見を基にメニューの開発等をした上で、②一般消費者は、被告ウェブページやコールセンターからミールキットの注文を行い、③被告は、上記の注文に基づき、定期的にミールキットを注文者宅に送付し、④注文者は、被告から送付されたミールキットを利用して食事を完成させるという形で提供されていること、被告標章5に関して、被告ウ ェブページ(甲3)には、「PAKUMOGU(パクモグ)は、子どもたちが「おいしい!」と認めたメニューをお届け。好き嫌いの多い子どもたちの完食を目指したミールキットです。」という記載が、被告ミールキットのパンフレット(甲5)には、「PAKUMOGU」の上部に「パクモグ」という記載が、検索サイトでの検索を促す記載として「ワタミパクモグ」とい う記載が、被告ミールキットのチラシ(甲6)には「PAKUMOGU(パ クモグ)を一度も利用したことがない方に「PAKUMOGU」をぜひご紹介ください!」という記載が、被告チャンネルには、動画のタイトルとして「パクモグ新登場!」、「パクモグ生活応援キャンペーン」という記載が、それぞれ存在することが認められる。 このような事情からすれば、被告標章5は、被告ミールキッ ャンネルには、動画のタイトルとして「パクモグ新登場!」、「パクモグ生活応援キャンペーン」という記載が、それぞれ存在することが認められる。 このような事情からすれば、被告標章5は、被告ミールキットという商品 のみならず、被告による一般消費者へのミールキットの提供という役務に対しても使用されていると認めるのが相当である。 (3) 対比菓子とミールキットとは、いずれも飲食物の範疇に含まれることから、原告商標1の指定役務と被告標章5が使用される役務は、いずれも飲食物の販 売に係る顧客に対する便宜の提供を目的とする役務であるといえ、提供の目的は一致する。 また、上記の役務の提供の場所及び手段について、前記(2)のとおり、被告ミールキットはインターネットやコールセンターにおける注文に基づき注文者宅に送付されるものであるところ、証拠(甲7、139、乙12)及び 弁論の全趣旨によれば、原告商標1の指定役務である「菓子の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」も、インターネット上のショッピングサイトを通じてされる場合があると認められるから、両者の役務の提供の場所及び手段は一致する場合がある。 そして、証拠(甲3ないし8、139、155)及び弁論の全趣旨によれ ば、被告標章5が使用される役務に関連する物品は、食材、調味料、レシピ、食器、スプーン等であり、上記の物品のうち少なくとも食材や食器については、原告商標1の指定役務である「菓子の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」にこれらの物品が関連する場合もあり得ることが認められ、原告商標1の指定役務と被告標章5が使用される役務とで関 連する物品が一致する場合があるといえる。 さらに、前記1(2)のとお の物品が関連する場合もあり得ることが認められ、原告商標1の指定役務と被告標章5が使用される役務とで関 連する物品が一致する場合があるといえる。 さらに、前記1(2)のとおり、原告商標1の指定役務及び被告標章5が使用される役務の需要者は、いずれも飲食物の提供を求める一般消費者であるから、両者の需要者の範囲は一致する。 加えて、証拠(甲66ないし70)及び弁論の全趣旨によれば、ミールキットを提供している事業者が菓子の提供を行う場合もあることが認められる から、原告商標1の指定役務と被告標章5が使用される役務が同一の事業者によって提供される場合もあるといえる。 以上の事情を総合的に考慮すると、ミールキットは、主に食事のために提供されるものであるため、食事以外の嗜好品として提供される菓子とは同様の形で提供されない場合があり得ることを踏まえても、原告商標1の指定役 務と被告標章5が使用される役務に同一又は類似の商標が使用されたときには、同一営業主の提供に係る役務と誤認されるおそれがあるといえる。 したがって、商標登録が取り消された原告商標1の指定役務である「パンの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」と対比するまでもなく、原告商標1の指定役務と被告標章5が使用される役務は類似 するものと認められる。 3 争点3(商標法26条1項6号該当性)について被告は、被告ウェブページ等における被告標章5の記載はいわゆる記述的表示であり、需要者が何人かの業務に係る商品又は役務であることを認識することができる態様により使用されているものとはいえないから、商標法26条1 項6号に該当し、原告各商標権の効力は及ばないと主張する。 しかしながら、前記2(2)で説示し あることを認識することができる態様により使用されているものとはいえないから、商標法26条1 項6号に該当し、原告各商標権の効力は及ばないと主張する。 しかしながら、前記2(2)で説示した被告標章5の使用態様に加え、「パクモグ」が造語であって商品又は役務の名称や品質等を示すものとして一般的に使用されているものではないことも考慮すると、被告ウェブページ等における被告標章5の使用は、被告の提供する役務の出所を示すものというべきである。 したがって、被告ウェブページ等における被告標章5の使用が商標法26条 1項6号に該当するということはできないから、被告の上記の主張は採用できない。 4 争点4(差止め等の必要性)について(1) 被告の行為態様及び本件に現れた諸事情を総合考慮すると、本件においては、被告による被告標章5に係る使用行為の差止め及び被告標章5を付した ミールキットに係る包装等の廃棄の必要性が認められる。 なお、被告は使用行為の差止めについて、ミールキットを「料理に必要な食材、調味料とそのレシピを一式とする商品」と表現することが不適切であると主張するが、証拠(甲3、乙8)及び弁論の全趣旨によれば、ミールキットとは、カット済み・下ごしらえ済み食材、調味料、レシピ等がセットに なったものであると認められる。そうすると、上記の表現が差止めの対象を示すものとして不適切であるとはいえない。 (2) 他方、証拠(乙36ないし38)及び弁論の全趣旨によれば、被告は、令和6年2月頃までに被告ウェブページ等から被告標章5を削除したと認められる。これに対し、原告は、同年3月時点で撮影したとするスクリーンショ ット等(甲151ないし153)を提出するが、これらのスクリーンショット等が撮影された 等から被告標章5を削除したと認められる。これに対し、原告は、同年3月時点で撮影したとするスクリーンショ ット等(甲151ないし153)を提出するが、これらのスクリーンショット等が撮影された日時は証拠上明らかではなく、本件全証拠によっても、現時点において、被告ウェブページ等に被告標章5が存在すると認めることはできない。 したがって、被告ウェブページ等から被告標章5を削除する必要性は認め られない。 5 争点5(損害の発生及び額)について(1) 商標法38条3項による損害額の算定ア証拠(甲9)及び弁論の全趣旨によれば、経済産業省知的財産政策室編の「ロイヤルティ料率データハンドブック~特許権・商標権・プログラム 著作権・技術ノウハウ~」には、第35類「広告、事業の管理又は運営及 び事務処理及び小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」の指定役務に係る商標の使用料率(ロイヤルティ料率)は、平均3. 9パーセント、標準偏差3.5パーセント、最大値11.5パーセント、最小値0.5パーセントと記載されていることが認められる。 この点について、上記の使用料率は、菓子やミールキット以外に係る使 用料率の例が含まれると推認されることに加え、前記1ないし3で説示したとおり、本件では、被告各標章のうち被告標章5(片仮名の「パクモグ」)のみが原告商標1を侵害すると認められるところ、このような一部の標章のみの使用を前提に使用許諾契約を締結することは通常考え難く、本件全証拠によっても、そのような契約が締結され得るような例外的な事 情を認めることはできないから、本件において上記の文献で記載されている使用料率がそのまま妥当するということはできない。 そして、前記1(5)ア(オ)のとおり され得るような例外的な事 情を認めることはできないから、本件において上記の文献で記載されている使用料率がそのまま妥当するということはできない。 そして、前記1(5)ア(オ)のとおり、被告ウェブページ等で主に使用されているのは、アルファベットの「PAKUMOGU」であり、片仮名の「パクモグ」は補助的に使用されているにすぎない上、証拠(乙35ない し38、41)及び弁論の全趣旨によれば、被告が令和6年2月頃までに被告ウェブページ等から被告標章5を削除した後も、被告ウェブページのユニークユーザー数は減少しておらず、むしろ増加傾向にあることが認められる。そうだとすれば、被告標章5の使用が被告ミールキットの売上げに与える影響は極めて限定的なものにとどまるものというべきである。 なお、原告は、インターネット上の検索サイトで被告ミールキットを検索する需要者としては、片仮名の「パクモグ」を使用して検索するのが通常であることから、被告標章5の使用が被告ミールキットの売上げに大きく寄与していることを主張する。 しかしながら、需要者が平仮名等ではなく片仮名の「パクモグ」を使用 して検索するのが通常であるとの事実を認めるに足りる証拠はない。しか も、仮に需要者が上記の方法で検索を行うとしても、それは既に別の方法で被告ミールキットの名称を把握しているからであるとも考えられ、そうだとすれば、原告の指摘するような事情から被告標章5の記載が被告ミールキットの売上げに大きく寄与しているということはできない。 したがって、原告の上記の主張は採用できない。 イ他方、商標権侵害をした者に対して事後的に定められるべき登録商標の使用に対し受けるべき使用料率は、通常の使用料率に比べて自ずと高額になるものと解される。 ウ 上記の主張は採用できない。 イ他方、商標権侵害をした者に対して事後的に定められるべき登録商標の使用に対し受けるべき使用料率は、通常の使用料率に比べて自ずと高額になるものと解される。 ウ以上の事情を総合考慮すると、本件において、原告商標1の使用に対し受けるべき金銭の額に相当する額を算定する際の使用料率は、被告ミール キットの売上高の1パーセントとするのが相当である。 したがって、商標法38条3項により算定される損害額は、510万3740円(5億1037万4025円×0.01)と認められる。 エこれに対し、被告は、①原告サイトにおいては、原告商標1そのものは使用されていない上、原告が販売しているのは菓子であり、ミールキット の販売はしていないことなどを踏まえると、原告商標1は顧客誘引力を有するものではなく、また、②被告は、アルファベットの「PAKUMOGU」を中心に使用しており、被告標章5はアルファベット表記に続く読み仮名として、ごくわずかな部分で補助的に使用されているだけであり、被告ウェブページから被告標章5を削除した後も、被告ウェブページのアク セス数に影響はなく、被告標章5は被告ミールキットの売上げに全く寄与していないことから、損害不発生の抗弁が成立すると主張する。 しかしながら、上記①については、証拠(甲7、139、159)及び弁論の全趣旨によれば、原告は「パクとモグ」という名称のインターネット上のショッピングサイト(原告サイト)を運営しており、原告サイトに は、その字体や文字の色は原告商標1とやや異なるものの、原告サイトの ことを意味するものとして「パクとモグ」という記載が存在すること、原告サイトは、令和3年1月に日本マーケティングリサーチ機構が実施した調査に は原告商標1とやや異なるものの、原告サイトの ことを意味するものとして「パクとモグ」という記載が存在すること、原告サイトは、令和3年1月に日本マーケティングリサーチ機構が実施した調査において「ギフトにぴったりな菓子通販NO.1」に選ばれたことが認められる。このような事情からすれば、菓子とミールキットが必ずしも同様の形で提供されるものではないことを考慮しても、原告商標1に顧客 誘引力が全く認められないということはできない。 また、上記②については、前記2(2)及び3で説示したとおり、被告標章5は、その余の被告各標章と併せて、被告の提供する役務の出所を示すものとして使用されていることが認められ、このような事実を前提に検討すると、本件全証拠によっても、被告標章5の使用のみが被告ミールキッ トの売上げに全く寄与していないことが明らかであるとまでは認められないというべきである。 したがって、本件において損害不発生の抗弁が成立するとはいえないから、被告の上記の主張は採用できない。 (2) 弁護士費用に係る損害額 事案の難易及び前記(1)で認定した損害額並びにその他本件で現れた諸般の事情に照らすと、本件において被告による原告商標権1の侵害と相当因果関係を有する弁護士費用は50万円とするのが相当である。 (3) 小括以上のとおり、原告に生じた損害額は合計560万3740円となる。 第5 結論以上によれば、原告の請求は、被告による被告標章5に係る使用行為の差止め及び被告標章5を付したミールキットに係る包装等の廃棄並びに560万3740円及びこれに対する訴状送達の日の翌日である令和4年5月26日から支払済みまで民法所定の年3パーセントの割合による遅延損害金の支払を求め したミールキットに係る包装等の廃棄並びに560万3740円及びこれに対する訴状送達の日の翌日である令和4年5月26日から支払済みまで民法所定の年3パーセントの割合による遅延損害金の支払を求める限度で理由がある。 よって、原告の請求は上記の限度で理由があるからこれを認容し、その余は理由がないからこれを棄却することとして、主文のとおり判決する。 主文 東京地方裁判所民事第29部 裁判長裁判官 國分隆文 裁判官 間明宏充 裁判官 木村洋一 (別紙)被告標章目録 PAKUMOGU PAKUMOGU パクモグ pakumogu-mealkit.jp 以上 (別紙)被告ウェブページ目録 1 「https:// 以下省略」のURLにより特定されるインターネットのウェブページ及び同ドメイン名下において存在する全てのインターネットウェブページ 2 「https:// 以下省略」のURLにより特定されるインターネットのウェブページ及び同ドメイン名下において存在する全てのインターネットウェブページ 3 「https:// 以下省略」のURLにより特定されるインターネットのウ のURLにより特定されるインターネットのウェブページ及び同ドメイン名下において存在する全てのインターネットウェブページ 3 「https:// 以下省略」のURLにより特定されるインターネットのウェブページ及び同ドメイン名下において存在する全てのインターネットウェブページ 4 「https:// 以下省略」のURLにより特定されるインターネットのウェブページ及び同ドメイン名下において存在する全てのインターネットウェブページ以上 (別紙)被告YouTubeチャンネル目録 「https:// 以下省略」のURLにより特定されるチャンネル名「watamichannel」のオンライン動画共有プラットホームのYouTubeのチャンネル 以上 (別紙)原告商標目録1 1 商標登録番号第5135076号 2 出願日平成19年6月7日 3 登録日平成20年5月16日 4 存続期間の更新登録日平成30年5月15日 5 商品及び役務の区分第35類 6 指定役務菓子及びパンの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供 7 登録商標 以上 (別紙)原告商標目録2 1 商標登録番号第5135077号 2 出願日平成19年6月7日 3 登録日平成20年5月16日 4 存続期間の更新登録日平成30年5月15日 5 商品及び役務の区分第35類 6 指定役務菓子及びパンの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供 7 登録商標 以上 商品及び役務の区分第35類 指定役務菓子及びパンの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供 登録商標 以上

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