昭和50(行ウ)166 課税処分取消請求事件

裁判年月日・裁判所
昭和55年2月25日 東京地方裁判所 租税
ファイル
hanrei-pdf-17474.txt

タグ

判決文本文29,699 文字)

○ 主文 1 原告の請求をいずれも棄却する。2 訴訟費用は原告の負担とする。○ 事実第一当事者の求めた裁判一原告 1 被告が昭和四八年一二月二一日付で原告の昭和四五年分、同四六年分及び同四七年分の所得税についてした各更正及び過少申告加算税の各賦課決定を取り消す。2 訴訟費用は被告の負担とする。との判決二被告主文と同旨の判決第二原告の請求原因一原告は帽子製造を業とするものであるが、原告の昭和四五年分ないし同四七年分(以下「本件係争各年分」という。)の所得税についてした各確定申告並びにこれに対して被告のした各更正(以下「本件各更正」という。)及び過少申告加算税の各賦課決定(以下「本件各決定」という。)の経緯は別表一1ないし3記載のとおりである。二しかしながら、本件各更正は次に述べる理由によつて違法であり、したがつてこれを前提とした本件各決定も違法である。1 本件各更正は推計によりされたものであるところ、推計の必要性がないのにされた推計課税であるから違法である。2 本件各更正には原告の本件係争各年分の所得金額をいずれも過大に認定した違法がある。三よつて、原告は本件各更正及び本件各決定の取消しを求める。第三請求原因に対する被告の認否及び主張一請求原因に対する認否請求原因一の事実は認めるが、同二は争う。二被告の主張 1 調査の経緯及び推計の必要性(一) 原告は、昭和四七年三月東京都荒川区<地名略>所在の宅地を取得しており、その取得資金と事業所得の関連について調査する必要があり、また、原告が提出した本件係争各年分の確定申告書には収入金額及び必要経費の記載がなく、そのため申告された所得金額の計算根拠が不明であり、所得金額の真否を調査する必要があつた。(二) そこで、被告A係官は、昭和四八年六月六日から同年 の確定申告書には収入金額及び必要経費の記載がなく、そのため申告された所得金額の計算根拠が不明であり、所得金額の真否を調査する必要があつた。 関連について調査する必要があり、また、原告が提出した本件係争各年分の確定申告書には収入金額及び必要経費の記載がなく、そのため申告された所得金額の計算根拠が不明であり、所得金額の真否を調査する必要があつた。(二) そこで、被告A係官は、昭和四八年六月六日から同年 の確定申告書には収入金額及び必要経費の記載がなく、そのため申告された所得金額の計算根拠が不明であり、所得金額の真否を調査する必要があつた。(二) そこで、被告A係官は、昭和四八年六月六日から同年九月二〇日までの間数回にわたり原告方の臨店調査(以下「本件調査」という。)に赴き、原告及びそのBに対し所得計算に必要な帳簿書類の提示を求め或いは質問をしたのであるが、原告らは「調査理由が納得できないから調査に応じられない。」「反面調査を行わないことを確約してくれなければ帳簿は見せられない。」などと理由のない強弁を繰り返すのみで、帳簿書類は一切提示せず、また質問にも答えようとしなかつた。また、原告は、本件各更正に対する異議審理に際しても、「原処分においては調査理由を開示しないばかりか原告の承諾を得ずに反面調査を行つた違法がある。」と申し立てるのみで、帳簿書類の提示にも全く応じなかつた。(三) 以上のように、原告は被告の調査に協力せず、帳簿書類も提示しなかつたので、被告はやむを得ず実額により把握できなかつた外注費及び人件費の合計額については推計により算出した。2 事業所得金額の算出根拠(昭和四五年分) 1 (一)事業所得金額〔(1)-((2)+(3)+(4))〕四三七万〇五九一円(1) 売上金額一三七六万二三〇一円(2) 売上原価五四四万八四一七円(3) 一般経費四八万〇四五六円(4) 特別経費三四六万二八三七円(二) 右各項目の計算根拠(1) 売上金額内訳は別表二1記載のとおりである。(2) 一般経費内訳は別表二2記載のとおりである。(3) 特別経費内訳は別表二3記載のとおりであり、その詳細は次のとおりである。(1) 外注費及び人件費 額内訳は別表二1記載のとおりである。(2) 一般経費内訳は別表二2記載のとおりである。(3) 特別経費内訳は別表二3記載のとおりであり、その詳細は次のとおりである。(1) 外注費及び人件費浅草、下谷及び本所の各税務署管内において、体操用の紅白帽子又は交通安全用の黄色帽子などの製造業を営む者のうち、昭和四五年分の所得税について青色申告書を提出した者で、その売上金額が七〇〇万円以上二八〇〇万円以下の者の売上金額のうちに外注費及び人件費(青色事業専従者に係る給与の額を含む。 とおりである。(3) 特別経費内訳は別表二3記載のとおりであり、その詳細は次のとおりである。(1) 外注費及び人件費浅草、下谷及び本所の各税務署管内において、体操用の紅白帽子又は交通安全用の黄色帽子などの製造業を営む者のうち、昭和四五年分の所得税について青色申告書を提出した者で、その売上金額が七〇〇万円以上二八〇〇万円以下の者の売上金額のうちに外注費及び人件費(青色事業専従者に係る給与の額を含む。以下同じ。)が占める平均値(以下「外注費・人件費率」という。)及び青色事業専従者一人当たりの平均給与額は別表五1記載のとおりである。右外注費・人件費率二七・七一パーセントを原告の売上金額に乗じて計算した金額から右青色事業専従者一人当たりの平均給与額四六万四八八九円に一(原告の事業専従者に対応する数)を乗じて計算した金額を控除して原告の外注費及び人件費を算出した。その算式は次のとおりである。原告の売上金額外注費・人件費率青色事業専従者1人当たりの平均給与額原告の事業専従者数原告の外注費・人件費の合計(13、762、301円×0.2771)-(464、889円×1)=3、348、645円(2) 利子割引料原告が第一勧業信用組合尾久支店に支払つた借入金利息であり、その計算の詳細は別表六記載のほか次のとおりである。(イ) 昭和四四年一一月一七日の支払利息六二九二円は、昭和四四年一一月一七日から同四五年一月一二日までの五七日間分の利息であり、昭和四五年分の必要経費は一二日間分である。したがつて、四五日間分は昭和四四年分の必要経費であるから、次の算式により四九六七円を減算する。6、292円×45/57=4、967円(ロ) 昭和四五年一一月一一日の支払利息三四 一二日間分である。したがつて、四五日間分は昭和四四年分の必要経費であるから、次の算式により四九六七円を減算する。6、292円×45/57=4、967円(ロ) 昭和四五年一一月一一日の支払利息三四七九円は、昭和四五年一一月一一日から同四六年一月一二日までの六三日間分の利息であり、昭和四五年分の必要経費は五一日間分である。したがつて、一二日間分は昭和四六年分の必要経費であるから、次の算式により六六二円を減算する。3、479円×12/63=662円(ハ) 昭和四五年一二月二八日の支払利息一万三一七八円は、昭和四五年一二月二八日から同四六年四月一〇日までの一〇四日間分の利息であり、昭和四五年分の必要経費は四日間分である。 一一日から同四六年一月一二日までの六三日間分の利息であり、昭和四五年分の必要経費は五一日間分である。したがつて、一二日間分は昭和四六年分の必要経費であるから、次の算式により六六二円を減算する。3、479円×12/63=662円(ハ) 昭和四五年一二月二八日の支払利息一万三一七八円は、昭和四五年一二月二八日から同四六年四月一〇日までの一〇四日間分の利息であり、昭和四五年分の必要経費は四日間分である。したがつて、一〇〇日間分は昭和四六年分の必要経費であるから、次の算式により一万二六七一円を減算する。13、178円×100/104=12、671円(ニ) 昭和四五年分の支払利息五万六八八八円から右(イ)ないし(ハ)の合計額一万八三〇〇円を減算した三万八五八八円が昭和四五年分の利子割引料である。(昭和四六年分)(三) 事業所得金額〔(1)-((2)+(3)+(4))〕  五〇〇万〇六〇八円(1) 売上金額一五六三万二二三七円(2) 売上原価五九〇万一一〇三円(3) 一般経費五九万一一二七円(4) 特別経費四一三万九四八九円(四) 右各項目の計算根拠(1) 売上金額内訳は別表三1記載のとおりである。(2) 一般経費内訳は別表三2記載のとおりである。(3) 特別経費内訳は別表三3記載のとおりであり、その詳細は次のとおりである。(1) 外注費及び人件費浅草、下谷及び本所の各税務署管内において、体操用の紅白帽子又は交 表三2記載のとおりである。(3) 特別経費内訳は別表三3記載のとおりであり、その詳細は次のとおりである。(1) 外注費及び人件費浅草、下谷及び本所の各税務署管内において、体操用の紅白帽子又は交通安全用の黄色帽子などの製造業を営む者のうち、昭和四六年分の所得税について青色申告書を提出した者で、その売上金額が八〇〇万円以上三一〇〇万円以下の者の外注費・人件費率及び青色事業専従者一人当たりの平均給与額は別表五2記載のとおりであり、右外注費・人件費率二九・四二パーセントを原告の売上金額に乗じて計算した金額から右青色事業専従者一人当たりの平均給与額五六万五二二二円に一(原告の事業専従者に対応する数)を乗じて計算した金額を控除して原告の外注費及び人件費を算出した。その算式は次のとおりである。原告の売上金額外注費・人件費率青色事業専従者1人当たりの平均給与額原告の事業専従者原告の外注費・人件費の合計(15、632、327円×0.2942)-(565、222円×1)=4、033、809円(2) 利子割引料原告が第一勧業信用組合尾久支店に支払つた借入金利息であり、その計算の詳細は別表六記載のほか、次のとおりである。 金額を控除して原告の外注費及び人件費を算出した。その算式は次のとおりである。原告の売上金額外注費・人件費率青色事業専従者1人当たりの平均給与額原告の事業専従者原告の外注費・人件費の合計(15、632、327円×0.2942)-(565、222円×1)=4、033、809円(2) 利子割引料原告が第一勧業信用組合尾久支店に支払つた借入金利息であり、その計算の詳細は別表六記載のほか、次のとおりである。加算額一万三三三三円の内訳は、(昭和四五年分)(二)(3)(2)利子割引料(ロ)の六六二円及び(ハ)の一万二六七一円の各減算金額の合計である。(昭和四七年分)(五) 事業所得金額〔(1)-((2)+(3)+(4))〕 五四七万七一四八円(1) 売上金額一五六六万一四四七円(2) 売上原価五七九万二三九四円(3) 一般経費七〇万四一六七円(4) 特別経費三六八万七七三八円(六) 右各項目の計算根拠(1) 売上金額内訳は別表 五七九万二三九四円(3) 一般経費七〇万四一六七円(4) 特別経費三六八万七七三八円(六) 右各項目の計算根拠(1) 売上金額内訳は別表四1記載のとおりである。(2) 一般経費内訳は別表四2記載のとおりである。(3) 特別経費内訳は別表四3記載のとおりであり、その詳細は次のとおりである。(1) 外注費及び人件費桟享及び木所税務署管内において、体操用の紅白帽子又は交通安全用の黄色帽子などの製造業を営む者のうち、昭和四七年分の所得税について青色申告書を提出した者で、その売上金額が八〇〇万円以上三一〇〇万円以下の者の外注費・人件費率及び青色事業専従者一人当たりの平均給与額は別表五3記載のとおりであり、右外注費・人件費率三二・一三パーセントを原告の売上金額に乗じて計算した金額から右青色事業専従者一人当たりの平均給与額八二万四三五七円に一・七五(原告の事業専従者である妻B及び長男Cが四月以降従事した期間に対応する数)を乗じて計算した金額を控除して原告の外注費及び人件費を算出した。その算出式は次のとおりである。原告の売上金額外注費・人件費率青色事業専従者1人当たりの平均給与額原告の事業専従者数原告の外注費・人件費の合計(15、661、447円×0.3213)-(824、357円×1.75)=3、589、398円(2) 利子割引料原告が第一勧業信用組合尾久支店に支払つた借入金利息であり、その計算の詳細は別表六記載のとおりである。 金額を控除して原告の外注費及び人件費を算出した。その算出式は次のとおりである。原告の売上金額外注費・人件費率青色事業専従者1人当たりの平均給与額原告の事業専従者数原告の外注費・人件費の合計(15、661、447円×0.3213)-(824、357円×1.75)=3、589、398円(2) 利子割引料原告が第一勧業信用組合尾久支店に支払つた借入金利息であり、その計算の詳細は別表六記載のとおりである。3 本件各更正及び本件各決定の適法性原告の本件係争各年分の事業所得金額は前記2記載のとおり昭和四五年分四三七万〇五九一円、同四六年分五〇〇万〇六〇八円、同四七年分五四七万七一四八円であつて、本件更正はいずれも右金額の範囲内であるから適法であり、 争各年分の事業所得金額は前記2記載のとおり昭和四五年分四三七万〇五九一円、同四六年分五〇〇万〇六〇八円、同四七年分五四七万七一四八円であつて、本件更正はいずれも右金額の範囲内であるから適法であり、これを前提としてされた本件各決定も適法である。第四被告の主張に対する原告の認否及び主張一被告の主張に対する原告の否認 1 被告の主張1の(二)うち、被告A係官がその主張のとおり原告方に臨店したことは認めるが、その余の事実は否認する。原告は被告A係官の要求に従つて書類を提示し、また土地取得代金については回答していた。2 同2(一)のうち、売上原価がその主張の金額であることは認めるが、その余は争う。3 同2(二)の(1)は争う。一三七五万六四三八円である。同2(二)の(2)のうち、交際接待費、消耗品費、福利厚生費及び減価償却費(建物以外の資産)は争うが、その余は認める。交際接待費は一〇万一八六一円、消耗品費は九万〇一八〇円、福利厚生費は一四万〇一三四円、減価償却費(建物以外の資産)は一五万三四〇〇円(別表七の番号1、2、5、6、7の償却額の合計)であり、他に支払手数料二七万一三五〇円がある。同2(二)の(3)のうち、地代及び減価償却費(建物)がその主張の各金額であることは認めるが、その余は争う。外注費は四七七万三九四四円、人件費は一四五万七三〇〇円、利子割引料は五万一三五円である。4 同2(三)のうち、売上原価がその主張の金額であることは認めるが、その余は争う。5 同2(四)の(1)は争う。一五五八万一〇〇〇円である。同2(四)の(2)のうち、交際接待費、福利厚生費、消耗品費及び減価償却費(建物以外の資産)は争うが、その余は認める。 )がその主張の各金額であることは認めるが、その余は争う。外注費は四七七万三九四四円、人件費は一四五万七三〇〇円、利子割引料は五万一三五円である。4 同2(三)のうち、売上原価がその主張の金額であることは認めるが、その余は争う。5 同2(四)の(1)は争う。一五五八万一〇〇〇円である。同2(四)の(2)のうち、交際接待費、福利厚生費、消耗品費及び減価償却費(建物以外の資産)は争うが、その余は認める。交際接待費は一四万二九〇二円、福利厚生費は一五万七六一〇円、消耗品費は一九万三八四〇円、減価償却費(建物 、交際接待費、福利厚生費、消耗品費及び減価償却費(建物以外の資産)は争うが、その余は認める。交際接待費は一四万二九〇二円、福利厚生費は一五万七六一〇円、消耗品費は一九万三八四〇円、減価償却費(建物以外の資産)は一六万〇三五六円(別表七の番号1、2、3、5、6、7、8の償却費の合計)であり、他に支払手数料一万〇一五〇円がある。同2(四)の(3)のうち、外注費及び人件費の合計は争うがその余は認める。外注費は六四九万九五七五円、人件費は一一五万三〇〇〇円である。6 同2(五)のうち、売上原価がその主張の金額であることは認めるが、その余は争う。7 同2(六)の(1)は争う。一五六二万六八六一円である。同2(六)の(2)のうち、交際接待費、消耗品費、福利厚生費及び減価償却費(建物以外の資産)は争うが、その余は認める。交際接待費は二四万〇七一七円、消耗品費は一四万六一八三円、福利厚生費は一五万五四七〇円、減価償却賞(建物以外の資産)は一七万二七一一円(別表七の番号1、2、4、5、6、7、8、9、10の償却額の合計)である。同2(六)の(3)うち、地代及び減価償却費(建物)がその主張の各金額であることは認めるが、その余は争う。外注費は六五四万六七八六円、人件費は一一九万八二〇〇円、利子割引料は一万三五五二円である。二原告の主張 1 推計の必要性について(一) 本件調査は以下に述べるとおり違法なものであつたから、原告が不当に調査を拒否したことはなく推計を行う必要性はなかつた。(1) 質問検査権を行使するためには、質問検査の相手方の私的利益との衡量が可能な程度の具体性のある客観的内容をもつ質問検査の必要性が存しなければならないと解されるところ、本件調査が行われた真の理由は原告が民主商工会の会員であつたことに存すると考えられるから、質問検査の必 いて(一) 本件調査は以下に述べるとおり違法なものであつたから、原告が不当に調査を拒否したことはなく推計を行う必要性はなかつた。(1) 質問検査権を行使するためには、質問検査の相手方の私的利益との衡量が可能な程度の具体性のある客観的内容をもつ質問検査の必要性が存しなければならないと解されるところ、本件調査が行われた真の理由は原告が民主商工会の会員であつたことに存すると考えられるから、質問検査の必 可能な程度の具体性のある客観的内容をもつ質問検査の必要性が存しなければならないと解されるところ、本件調査が行われた真の理由は原告が民主商工会の会員であつたことに存すると考えられるから、質問検査の必要性がなかつたことは明らかであるし、また、確定申告書に収入及び必要経費の記載がないことは実務上多く見られることであつてそのことの故をもつて質問検査の必要性があつたということはできない。(2) 本件調査において、被告A係官は原告の不在中に突然臨店し葬儀に出席しようとしていたBに調査に応ずるように強要し長時間居続けるなど社会通念上相当な限度を超える違法な方法で調査した。(3) また、被告A係官は調査を必要とする理由を告げて調査すべきであるにも拘らず、原告側で調査理由を問うてもまともに応じようとはしなかつた。(二) また、原告は本件係争各年分の人件費及び外注費を実額で算出しうる資料を有しており、そのことは本件調査及び異議審理に際し明らかにしていたから、右各経費を推計で算出する必要性はなかつた。2 推計の合理性について(一) 原告の本件係争各年分の人件費、外注費は前記一の3、5、7のとおりであり、右各金額に比し著しく低額となる被告の推計方法には合理性がない。(二) 被告は後述第五の二2のとおり外注費及び人件費をもつて縫製加工賃とした理由に関し作業工程のうち縫製から仕上げ、箱詰めまでを外注とし裁断を外注に出すことはまれであると主張するが、原告には視力障害があつたので裁断は外注に委ね、原告は外注先などの外廻りに追われており、家族専従者を含む従業員は縫製作業等外注と同一作業に従事していたわけではなくアイロンかけなど外注に出すための下仕事に従事していたのであるから、被告の主張する推計方法はその前提に誤りがあるというべきである。第五原告の主張に対する 等外注と同一作業に従事していたわけではなくアイロンかけなど外注に出すための下仕事に従事していたのであるから、被告の主張する推計方法はその前提に誤りがあるというべきである。 り、家族専従者を含む従業員は縫製作業等外注と同一作業に従事していたわけではなくアイロンかけなど外注に出すための下仕事に従事していたのであるから、被告の主張する推計方法はその前提に誤りがあるというべきである。第五原告の主張に対する 等外注と同一作業に従事していたわけではなくアイロンかけなど外注に出すための下仕事に従事していたのであるから、被告の主張する推計方法はその前提に誤りがあるというべきである。第五原告の主張に対する被告の認否及び反論一原告の主張に対する被告の認否原告の主張2(二)のうち、原告の家族専従者を含む従業員が縫製作業等外注と同一作業に従事していたわけではないとの点は否認する。原告の家族専従者を含む従業員は裁断、縫製も行つていた。二被告の反論 1 推計の必要性について仮に原告主張のとおり帳簿書類が存在し、その存在が本件各更正に係る調査及び異議審理に際し被告に判明していたとしても、被告の行う税務調査には強制力がないのであるから、原告が右帳簿書類を提示しなかつた以上推計の必要性に消長をきたすものではない。また、原告が本訴において外注費の証拠として提出する帳簿書類はそれが真正に成立したものか疑問であるばかりでなく、その記載内容も極めて疑わしくこれによつて外注費を算出することはできないし、人件費の証拠として提出する帳簿等はこれをもつて原告主張の人件費を支払つたことまでは認めるに足りないのであるから右帳簿等の記載を基礎として人件費を算出することはできないのみならず、人件費及び外注費は一方が増えれば他方が減ずるという関係にたつものであるから、一方を推計により算出しながら他方を実額で算出することは合理的でない。2 推計の合理性について原告の主たる売上先三社(株式会社池田、株式会社角萬、有限会社松田帽子店)に対する昭和四七年分の主要商品別の売上数量、売上金額は別表八1記載のとおりであり、関東地区の帽子製造業者及び販売業者などで構成されている東京帽子同業会における昭和四七年中の帽子一個当たりの平均縫製加工賃は同表八2記載のとおりである。そこで、右平均 別表八1記載のとおりであり、関東地区の帽子製造業者及び販売業者などで構成されている東京帽子同業会における昭和四七年中の帽子一個当たりの平均縫製加工賃は同表八2記載のとおりである。そこで、右平均加工賃を前記原告の主要商品別の売上数量に乗じて主たる売上先三社の主要商品の縫製加工賃を計算すると別表八3記載のとおりとなり、売上金額に対する縫製加工賃の割合は三七・四〇パーセントとなる。 ある。そこで、右平均 別表八1記載のとおりであり、関東地区の帽子製造業者及び販売業者などで構成されている東京帽子同業会における昭和四七年中の帽子一個当たりの平均縫製加工賃は同表八2記載のとおりである。そこで、右平均加工賃を前記原告の主要商品別の売上数量に乗じて主たる売上先三社の主要商品の縫製加工賃を計算すると別表八3記載のとおりとなり、売上金額に対する縫製加工賃の割合は三七・四〇パーセントとなる。その算式は次のとおりでおる。主要商品にかかる縫製加工費主要商品の売上金額5、105、914円÷13、650、136円=0.3740右数値は被告の主張する原告の昭和四七年分の外注費・人件費率三二・一三パーセントに近似しており、この点からみても被告の主張する推計方法が合理的であることは明らかである。なお、被告が外注費及び人件費をもつて縫製加工賃とした理由は、帽子製造業における作業工程は生地の仕入れ→裁断→縫製→仕上げ→箱(袋)詰め→納品であり、このうち縫製から箱(袋)詰めまでを外注するものである(まれには裁断の一部を外注に出す場合がある。)が、原告の場合は自家縫製を行つており雇人及び家族専従者がもつぱら右外注に係る縫製作業などと同一の作業に従事しているからである。3 建物以外の資産に係る減価償却費について原告の主張する本件係争各年分の建物以外の資産に係る減価償却費は、その計算に適用される耐用年数及び業務の用に供した期間に誤りがある。すなわち、右耐用年数については、所得税法施行令第一二九条に定める減価償却資産の耐用年数等に関する省令第一条の規定により同条に定める別表第一及び第二の年数を適用するのであるから、原告の償却資産「仕上場」については、右省令の別表第一の種類が「建物」、構造又は用途が「木造モルタル造のもの」、細目が「工場(作業場を含む。)用又は倉庫用 第一及び第二の年数を適用するのであるから、原告の償却資産「仕上場」については、右省令の別表第一の種類が「建物」、構造又は用途が「木造モルタル造のもの」、細目が「工場(作業場を含む。)用又は倉庫用のもの」の「その他のもの」の耐用年数一五年を適用して計算すべきものである。また「ミシン」については、右省令の別表第二の番号が「五六」設備の種類が「縫製品製造用設備のもの」の耐用年数九年(ただし、昭和四六年法律第二三号の改正により昭和四六年分以降の耐用年数は七年)を適用して計算すべきものである。 表第一の種類が「建物」、構造又は用途が「木造モルタル造のもの」、細目が「工場(作業場を含む。)用又は倉庫用のもの」の「その他のもの」の耐用年数一五年を適用して計算すべきものである。また「ミシン」については、右省令の別表第二の番号が「五六」設備の種類が「縫製品製造用設備のもの」の耐用年数九年(ただし、昭和四六年法律第二三号の改正により昭和四六年分以降の耐用年数は七年)を適用して計算すべきものである。さらに、右業務の用に供した期間については、所得税法施行令第一三二条第一項のイの規定を適用して計算すべきである。また、昭和四七年一〇月取得したミシンの取得代金は二台合計で六万円であり、昭和四六年に取得したミシンの取得時期は同年一〇月である。以上述べたところに基づき、その余の点については原告の主張を採用して原告の本件係争各年分の建物以外の資産に係る減価償却費を算出すると、別表九記載のとおり、昭和四五年分一一万七七二五円、同四六年分一五万六六八五円、同四七年分一九万六一七五円となる。第六被告の反論に対する原告の認否被告の反論2のうち、原告の主たる売上先三社に対する昭和四七年分の主要商品別の売上数量、売上金額、が別表八1記載のとおりであること、安全帽(メトロ)及び体操帽の平均縫製加工賃が別表八2記載のとおりであることは認めるが、その余は争う。その他の主要商品の加工賃は、安全帽(ハイバツク)は六五円、赤白帽は二八円四〇銭、水泳帽は二〇円から二八円、赤白帽(ツバナシ)は二一円五〇銭である。第七証拠関係(省略)○ 理由一請求原因一の事実については当事者間に争いがない。二そこで、本件各更正に原告主張の違法事由が存するか否かについて判断する。1 推計の必 二一円五〇銭である。第七証拠関係(省略)○ 理由一請求原因一の事実については当事者間に争いがない。二そこで、本件各更正に原告主張の違法事由が存するか否かについて判断する。1 推計の必要性について被告は推計によつて事業所得の金額を算出し本件各更正を行い、本訴においても推計によつて事業所得の金額を算出すべき旨主張するのに対し、原告は推計の必要性はないと主張するので、まずこの点について判断する。(一) 被告A係官が被告主張のとおり原告方に臨店したことについては当事者間に争いがなく、証人D及び同B(後記採用しない部分を除く。)の各証言によれば、本件調査の経緯等について次の事実を認めることかできる。 告は推計によつて事業所得の金額を算出し本件各更正を行い、本訴においても推計によつて事業所得の金額を算出すべき旨主張するのに対し、原告は推計の必要性はないと主張するので、まずこの点について判断する。(一) 被告A係官が被告主張のとおり原告方に臨店したことについては当事者間に争いがなく、証人D及び同B(後記採用しない部分を除く。)の各証言によれば、本件調査の経緯等について次の事実を認めることかできる。すなわち、(1) 原告の提出した確定申告書には収入金額及び必要経費の金額の記載がなかつたため所得金額の適否を調査する必要があり、また、原告は昭和四七年に東京都荒川区<地名略>所在の土地を取得したのでその取得資金と事業所得の関連について調査する必要があつた。(2) そこで、被告A係官は昭和四八年六月以降数回原告方に臨店し(右臨店したこと自体は当事者間に争いがない。)、前記調査理由を告げて帳簿書類等の提示を求め、或いは原告及びBに質問した。(3) 昭和四八年七月二四日の第二回臨店調査の際、原告は不在でBは親戚の葬儀に出席するため準備中であつたので、被告A係官はその日の調査は一五分ないし二〇分で打ち切ることとし、また、他の臨店調査においても、被告A係官はおおむね午前一〇時ないし一〇時三〇分頃から午後〇時三〇分頃までの間に調査を行つた。(4) 右調査に際し、原告らは前記土地の権利証を提示したのみで、帳簿書類が存在することは告げたが調査理由が納得できないなどと申し立てて右帳簿書類の提示には応じず、また被告A係官の質問にも答えようとしなかつた 調査に際し、原告らは前記土地の権利証を提示したのみで、帳簿書類が存在することは告げたが調査理由が納得できないなどと申し立てて右帳簿書類の提示には応じず、また被告A係官の質問にも答えようとしなかつた。(5) そこで、被告A係官は、他の調査等により原告の所得金額を算出しようとしたのであるが、原告の経費についてはその金額を実額で把握することができなかつたので、右金額を推計によつて算出し本件各更正を行つた。以上の事実が認められ、証人Bの証言中右認定に反する部分は採用できない。右認定事実によれば、本件各更正当時原告の本件係争各年分の事業所得を実額により算出することは不可能であつたというべきであるから、被告が推計によつて事業所得の金額を算出し本件各更正を行つたことは何ら違法ではない。 あるが、原告の経費についてはその金額を実額で把握することができなかつたので、右金額を推計によつて算出し本件各更正を行つた。以上の事実が認められ、証人Bの証言中右認定に反する部分は採用できない。右認定事実によれば、本件各更正当時原告の本件係争各年分の事業所得を実額により算出することは不可能であつたというべきであるから、被告が推計によつて事業所得の金額を算出し本件各更正を行つたことは何ら違法ではない。(二) なお、原告は、(1)本件調査には調査の必要性がなかつた、(2)本件調査の方法は社会通念上相当な限度を超えていた、(3)本件調査に際し調査理由の告知がなかつた、という理由で本件調査は違法であるから、原告が本件調査を不当に拒否したことはなく推計の必要性がなかつたと主張するが、前記認定の事実によれば、本件調査には首肯するに足る調査の必要性があり、かつ本件調査に際し被告A係官は右調査理由を告げていたというべきであるし、また本件調査の方法が社会通念上相当な限度を超えていたと認めることは到底できないから、原告の右主張は失当である。(三) また、本訴においても、原告の提出する外注費、人件費に関する証拠が採用できないこと後記2(二)(3)(2)(イ)記載のとおりであり、他に右各経費を実額で把握しうる資料はないのであるから、推計によつて原告の本件係争各年分の事業所得の金額を算出せざるをえないというべきである。2 次に、原告は、本件各更正は原告の本件係争各年分の所得金額をいず 費を実額で把握しうる資料はないのであるから、推計によつて原告の本件係争各年分の事業所得の金額を算出せざるをえないというべきである。2 次に、原告は、本件各更正は原告の本件係争各年分の所得金額をいずれも過大に認定したものであるから違法であると主張するので、この点について判断する。(一) 事業所得の収入金額証人Dの証言によつて真正に成立したと認められる乙第一八号証ないし第二一号証の各一ないし三、第二二号証、第二三号証、第二四号証の一、二及び第二五号証によれば、原告の売上金額は、被告主張どおり昭和四五年分一三七六万二三〇一円、同四六年分一五六三万二三二七円、同四七年分一五六六万一四四七円(乙第二一号証の一の取引年月欄には昭和四八年三月三一日と認められる記載があるが、照会事項に照らして右記載は昭和四七年三月三一日の誤記と認めるべきである。 認められる乙第一八号証ないし第二一号証の各一ないし三、第二二号証、第二三号証、第二四号証の一、二及び第二五号証によれば、原告の売上金額は、被告主張どおり昭和四五年分一三七六万二三〇一円、同四六年分一五六三万二三二七円、同四七年分一五六六万一四四七円(乙第二一号証の一の取引年月欄には昭和四八年三月三一日と認められる記載があるが、照会事項に照らして右記載は昭和四七年三月三一日の誤記と認めるべきである。)であつたと認めることができる。証人Bの証言中右認定に反する部分は前掲各証拠に照らして採用できず、他に右認定を覆すに足りる証拠はない。(二) 事業所得の必要経費(1) 売上原価原告の本件係争各年分の売上原価については当事者間に争いがない。(2) 一般経費(1) 一般経費のうち、本件係争各年分の公租公課、水道光熱費、通信交通費、保険料、修繕費、組合費並びに昭和四五年分及び同四七年分の雑費の各金額については当事者間に争いがない。(2) 原告の提出する一般経費に関する書証のうち甲第六号証の一ないし四、六ないし一一、一三、一四、一六ないし二二、二四ないし三三、三五ないし四一、五〇、五二、五三、五六、五七、六〇ないし六三及び六五ないし六九、第七号証の一、四、一〇及び一一、第八号証の一、二、六、八、九、一一、一二、一五、一八及び二二ないし二五、第九号証の一ないし八、第一〇号証の三ないし七、一一、一四、一六、一八 三及び六五ないし六九、第七号証の一、四、一〇及び一一、第八号証の一、二、六、八、九、一一、一二、一五、一八及び二二ないし二五、第九号証の一ないし八、第一〇号証の三ないし七、一一、一四、一六、一八ないし二〇、二四、二六、二八、三八、四二及び四四、第一一号証の一〇、二〇、三七及び四七、第一二号証の一ないし四、六、一〇ないし一四、一七、一八、二四ないし二九、三一、三四、三六、四一ないし四六、四八、五一、五二、五五、五六、五九、六三ないし六五、六七、六九、七一ないし七三及び七五、第一三号証の二及び三、第二四号証の一ないし三、五ないし八、一一ないし一四、一七、一八、二〇ないし二二、二四ないし二六、四〇、四四、四五、五〇ないし五四、六三及び六四、第二五号証の一、三、一七、一八、二〇、二四、二五、二九、三一ないし三三、三八、四二、四五、四六、四九、五一、五二、六二及び六三、第二六号証の一、二、一二、一四ないし一七、二二ないし二四、二八、二九及び四二は、いずれも出金伝票であるが、証人Bはこれらの伝票を出金の都度作成した旨供述するけれども、そのうち甲第七号証の一、第八号証の二四、二五、第一一号証の四七及び第二五号証の六三は出金の都度作成されたものでないことがその記載自体から明らかであるからその余の前記甲号各証についても右証言はたやすくこれを採用することはできないのみならず、その内容の正確さにも疑問があり、他に領収証、現金出納帳等の右支払いを裏付ける資料がない以上前記甲号各証及び証言によつて右出金伝票に記載された金額が支払われたと認めることはできない。 の一、第八号証の二四、二五、第一一号証の四七及び第二五号証の六三は出金の都度作成されたものでないことがその記載自体から明らかであるからその余の前記甲号各証についても右証言はたやすくこれを採用することはできないのみならず、その内容の正確さにも疑問があり、他に領収証、現金出納帳等の右支払いを裏付ける資料がない以上前記甲号各証及び証言によつて右出金伝票に記載された金額が支払われたと認めることはできない。(3) 右に述べたことを前提として本件係争各年分の交際接待費、福利厚生費、消耗品並びに昭和四五年分及び同四六年分の支払手数料について検討する。(昭和四五年分)(イ) 交際接待費証人Bの証言によつて真正 右に述べたことを前提として本件係争各年分の交際接待費、福利厚生費、消耗品並びに昭和四五年分及び同四六年分の支払手数料について検討する。(昭和四五年分)(イ) 交際接待費証人Bの証言によつて真正に成立したと認められる甲第六号証の四、五、一二、一五、二三、三四、四二ないし四九、五一、五四、五五、五八、五九、六四及び七〇ないし七八によれば、原告が昭和四五年分の交際接待費として五万一二五一円を支出したことを認めることはできるが、原告が被告主張の五万五四一一円を超えて交際接待費を支出したと認めるべき資料はないから、右五万五四一一円を昭和四五年分の交際接待費と認めるのが相当である。(ロ) 消耗品費証人Bの証言によつて真正に成立したと認められる甲第七号証の二、五ないし九、一二ないし一九及び第一一号証の一五(第七号証の三はその宛名が原告でないのみならず、同号証の二との関係が明らかでないし、同号証の二〇は昭和四四年分にかかるものであるから採用しない。)によれば、原告が昭和四五年分の消耗品費として一万六一五〇円を支出したことを認めることはできるが、原告が被告主張の三万〇二一〇円を超えて消耗品費を支出したと認めるべき資料はないから、右三万〇二一〇円を昭和四五年分の消耗品費と認めるのが相当である。(ハ) 福利厚生費証人Bの証言によつて真正に成立したと認められる甲第八号証の三ないし五、七、一〇、一三、一四、一六、一七及び一九ないし二一並びに第一二号証の二〇及び三五によれば、原告は昭和四五年分の福利厚生費として三万四六一四円を支出したと認めるのが相当である。(ニ) 支払手数料原告は昭和四五年分の支払手数料として二七万、一三五〇円を支出した旨主張し、右主張を裏付ける証拠として甲第九号証の一ないし一二を提出する。 費証人Bの証言によつて真正に成立したと認められる甲第八号証の三ないし五、七、一〇、一三、一四、一六、一七及び一九ないし二一並びに第一二号証の二〇及び三五によれば、原告は昭和四五年分の福利厚生費として三万四六一四円を支出したと認めるのが相当である。(ニ) 支払手数料原告は昭和四五年分の支払手数料として二七万、一三五〇円を支出した旨主張し、右主張を裏付ける証拠として甲第九号証の一ないし一二を提出する。しかしながら、前記(2)で述べたところから ニ) 支払手数料原告は昭和四五年分の支払手数料として二七万、一三五〇円を支出した旨主張し、右主張を裏付ける証拠として甲第九号証の一ないし一二を提出する。しかしながら、前記(2)で述べたところから甲第九号証の一ないし八は採用できず、また第九号証の九については右支払いがいかなる趣旨、内容のものであるか、また、現実に支払われたものであるか否かについてこれを裏付ける資料が提出されていない以上たやすく採用することはできないし、さらに第九号証の一〇ないし一二の自動車損害保険料等二万九九四〇円については、成立に争いのない乙第三〇号証によれば審査裁決において右金額は計上洩れとなつていたのを雑費として認められたものであり、前記当事者間に争いのない雑費九万六一八五円に含まれていることが認められるから、これを昭和四五年分の支払手数料として認めることはできない。右に述べたところによれば、昭和四五年分の支払手数料はなかつたと認めるのが相当であり、右認定に反する証人Bの供述部分は採用できない。なお、原告は時機に後れた攻撃防禦方法であるとして乙第二六号証ないし第三〇号証の却下を求めているが、乙第二九号証及び第三〇号証については成立に争いがなく、第二六号証ないし第二八号証についても弁論の全趣旨により原本の存在及びその成立を認めることができるから、右攻撃防禦方法の提出は訴訟の完結を遅延するものということはできない。したがつて、原告の右申立てはその余の点について判断するまでもなく理由がないからこれを却下すべきものである。(昭和四六年分)(ホ) 交際接待費証人Bの証言によつて真正に成立したと認められる甲第一〇号証の一、二、八ないし一〇、一二(証人Bの証言により同証に記載された金額のうち取引先への祝品に使用されたランドセル一個の代金四一〇〇円だけを交際接待費として認 つて真正に成立したと認められる甲第一〇号証の一、二、八ないし一〇、一二(証人Bの証言により同証に記載された金額のうち取引先への祝品に使用されたランドセル一個の代金四一〇〇円だけを交際接待費として認める。 つて真正に成立したと認められる甲第一〇号証の一、二、八ないし一〇、一二(証人Bの証言により同証に記載された金額のうち取引先への祝品に使用されたランドセル一個の代金四一〇〇円だけを交際接待費として認 つて真正に成立したと認められる甲第一〇号証の一、二、八ないし一〇、一二(証人Bの証言により同証に記載された金額のうち取引先への祝品に使用されたランドセル一個の代金四一〇〇円だけを交際接待費として認める。)、一三、一五、一七、二一ないし二三、二五、二七、二九ないし三七、三九ないし四一、四三及び四五ないし五一によれば、原告が昭和四六年分の交際接待費として一〇万六一八二円を支出したことを認めることはできるが、原告が被告主張の一〇万六四三〇円を超えて交際接待費を支出したと認めるべき資料はないから、右一〇万六四三〇円を昭和四六年分の交際接待費と認めるのが相当である。(ヘ) 消耗品費証人Bの証言によつて真正に成立したと認められる甲第一一号証の一ないし五、七ないし九、一一、一二、一四、一六、一七、一九、二一ないし二三、二五、二七、二八、三〇、三一、三三ないし三六、三八ないし四一及び四三ないし四六によれば、原告は昭和四六年分の消耗品費として六万〇〇六〇円を支出したことを認めることができる。なお、証人Bの証言によつて真正に成立したと認められる甲第一一号証の一三、一八、二四、二六、二九及び四二によれば、原告は電話消毒代として合計六三〇円を支出したことが認められるところ、電話消毒代が消耗品費に当たるとは認められないが、右金額も必要経費には当たると認めるのが相当であるし、他の経費項目中に含まれていると認めるべき証拠もないから、必要経費に加算すべきものではあるが、これを加算しても合計額は六万〇六九〇円となるにすぎず、原告が被告主張の消耗品費六万八五〇四円を超える支出をしたと認めることはできないから、右六万八五〇四円を昭和四六年分の消耗品費と認めるのが相当である。なお、甲第一一号証の六及び三二に記載の各金額は減価償却資産(ミシン)の取得代金として支出されたと をしたと認めることはできないから、右六万八五〇四円を昭和四六年分の消耗品費と認めるのが相当である。なお、甲第一一号証の六及び三二に記載の各金額は減価償却資産(ミシン)の取得代金として支出されたと推認されるから、右各金額を消耗品費として認めることはできない。 昭和四六年分の消耗品費と認めるのが相当である。なお、甲第一一号証の六及び三二に記載の各金額は減価償却資産(ミシン)の取得代金として支出されたと をしたと認めることはできないから、右六万八五〇四円を昭和四六年分の消耗品費と認めるのが相当である。なお、甲第一一号証の六及び三二に記載の各金額は減価償却資産(ミシン)の取得代金として支出されたと推認されるから、右各金額を消耗品費として認めることはできない。(ト) 福利厚生費証人Bの証言によつて真正に成立したと認められる甲第一二号証の五、七ないし九、一五、一六〇二、一九、二一ないし二三、三〇、三二、三三、三七ないし四〇、四七、四九、五〇、五三、五四、五七、五八、六〇ないし六二、六六、六八、七〇、七四、七六及び七七並びに甲第三六号証の五(昭和四六年一二月分の放送受信料四六五円を昭和四六年分の福利厚生費として認める。)によれば、原告が昭和四六年分の福利厚生費として三万七〇六五円を支出したことを認めることができる。なお、証人Bの証言によつて真正に成立したと認められる甲第一二号証の一六の一によれば、原告が電話消毒代として金一〇〇円を支出したことを認めることができるが、右電話消毒代が福利厚生費とは認められないが、必要経費に加算すべきものと認められること前記消耗品費に対する判示で述べたところと同様である。しかしながら、これを加算しても合計額は三万七一六五円となるにすぎず、原告が被告主張の福利厚生費四万五二三〇円を超える支出をしたと認めるべき資料はないから、右四万五二三〇円を昭和四六年分の福利厚生費と認めるのが相当である。(チ) 支払手数料原告は昭和四六年分の支払手数料として一万〇一五〇円を支出した旨主張するが、これを認めるべき、証拠はない。もつとも、証人Bの証言によつて真正に成立したと認められる甲第一三号証の一、四及び五によれば、原告が昭和四六年中に神社祭礼費持寄金及び勉強会費として三五〇〇円を支出したことを認めることができるところ、右支出 証人Bの証言によつて真正に成立したと認められる甲第一三号証の一、四及び五によれば、原告が昭和四六年中に神社祭礼費持寄金及び勉強会費として三五〇〇円を支出したことを認めることができるところ、右支出が支払手数料に当たるとは認めがたいが、雑費には当たると認めるのが相当である。従つて右三五〇〇円を昭和四六年分の雑費として必要経費に算入すべきである。 五〇〇円を支出したことを認めることができるところ、右支出 証人Bの証言によつて真正に成立したと認められる甲第一三号証の一、四及び五によれば、原告が昭和四六年中に神社祭礼費持寄金及び勉強会費として三五〇〇円を支出したことを認めることができるところ、右支出が支払手数料に当たるとは認めがたいが、雑費には当たると認めるのが相当である。従つて右三五〇〇円を昭和四六年分の雑費として必要経費に算入すべきである。(昭和四七年分)(リ) 交際接待費証人Bの証言によつて真正に成立したと認められる甲第二四号証の四、九、一〇、一五、一六、一九、二三、二七ないし三九、四一ないし四三、四六ないし四九、五五ないし六二、六五及び六六によれば、原告が昭和四七年分の交際接待費として一二万五七四七円を支出したことを認めることはできるが、原告が被告主張の一二万八一六七円を超えて交際接待費を支出したと認めるべき資料はないから、右一二万八一六七円を昭和四七年分の交際接待費と認めるのが相当である。(ヌ) 消耗品費証人Bの証言によつて真正に成立したと認められる甲第二五号証の二、四ないし一〇、一二ないし一六、一九、二二、二三、二七、二八、三五ないし三七、四〇、四一、四三、四七、五〇、五四、五五、五七、五八、六〇、六一及び六四によれば、原告が昭和四七年分の消耗品費として四万二四二四円を支出したことが認められる。また、証人Bの証言によつて真正に成立したと認められる甲第二五号証の一一、二一、二六、三〇、三四、三九、四四、四八、五三、五六及び五九によれば、原告は電話消毒代として合計一二八〇円を支出したことが認められるところ、電話消毒代が消耗品費に当たるとは認められないが、右金額も必要経費に加算すべきことは前記のとおりである。しかしながら、これを加算しても合計額は金四万三七〇四円となるにすぎず、原告が被告主張の消耗品費七万四一八三円を超える支 たるとは認められないが、右金額も必要経費に加算すべきことは前記のとおりである。しかしながら、これを加算しても合計額は金四万三七〇四円となるにすぎず、原告が被告主張の消耗品費七万四一八三円を超える支出をしたと認めることはできないから、右七万四一八三円を昭和四七年分の消耗品費と認めるのが相当である。(ル) 福利厚生費証人Bの証言によつて真正に成立したと認められる甲第二六号証の三、四、五(昭和四七年一月分の放送受信料四六五円を昭和四七年分の福利厚生費として認める。 のとおりである。しかしながら、これを加算しても合計額は金四万三七〇四円となるにすぎず、原告が被告主張の消耗品費七万四一八三円を超える支出をしたと認めることはできないから、右七万四一八三円を昭和四七年分の消耗品費と認めるのが相当である。(ル) 福利厚生費証人Bの証言によつて真正に成立したと認められる甲第二六号証の三、四、五(昭和四七年一月分の放送受信料四六五円を昭和四七年分の福利厚生費として認める。)、六ないし一一、一三、一八ないし二一、二五ないし二七、三〇ないし四一、四三ないし六〇、六一(昭和四七年一二月分の放送受信料四六五円を昭和四七年分の福利厚生費として認める。)及び六二によれば、原告が昭和四七年分の福利厚生費として六万八五三〇円支出したことを認めることはできるが、原告が被告主張の七万四五一〇円を超えて福利厚生費を支出したと認めるべき資料はないから、右七万四五一〇円を昭和四七年分の福利厚生費と認めるのが相当である。(4) 建物以外の資産に係る減価償却費証人Bの証言によれば別表九記載の資産のうち番号8のミシンを除いた各資産をその取得年月日欄記載の時期に、その取得価額欄記載の金額で購入したことが認められる。また、証人Bの証言によつて真正に成立したと認められる甲第一一号証の六及び三二並びに同証言(後記採用しない部分を除く。)によれば、原告は昭和四六年中にミシン一台を購入したこと及びミシンの取得代金として昭和四六年二月二〇日に一万円を、同年一〇月七日に三万二〇〇〇円をそれぞれ支出したことが認められるところ、右一万円はいわゆる頭金と推認することができるから、原告は昭和四六年二月にミシン一台を四万二〇〇〇円で購入したと認めるのが相当であり、証人Bの証言中右認定に反する部分は したことが認められるところ、右一万円はいわゆる頭金と推認することができるから、原告は昭和四六年二月にミシン一台を四万二〇〇〇円で購入したと認めるのが相当であり、証人Bの証言中右認定に反する部分は採用しない。ところで、弁論の全趣旨によれば原告の償却資産のうち仕上場は木造であると認められるから、右仕上場は減価償却資産の耐用年数等に関する省令(昭和四一年大蔵省令第三七号による改正後のもの)の別表第一の種類が「建物」、構造又は用途が「木骨モルタル造のもの」、細目が「工場(作業場を含む。)用又は倉庫用のもの」の「その他のもの」に該当しその耐用年数は一五年となる。 、証人Bの証言中右認定に反する部分は採用しない。ところで、弁論の全趣旨によれば原告の償却資産のうち仕上場は木造であると認められるから、右仕上場は減価償却資産の耐用年数等に関する省令(昭和四一年大蔵省令第三七号による改正後のもの)の別表第一の種類が「建物」、構造又は用途が「木骨モルタル造のもの」、細目が「工場(作業場を含む。)用又は倉庫用のもの」の「その他のもの」に該当しその耐用年数は一五年となる。また原告の償却資産のうちミシンは右省令(昭和四五年分については昭和四六年大蔵省令第二三号による改正前のもの、同四六年分、同四七年分については同省令による改正後のもの)の別表第二の番号「56」、設備の種類が「縫製品製造業用設備」に該当しその耐用年数は昭和四五年分については九年、同四六年分、同四七年分については七年となる。さらに、原告の償却資産の業務の用に供した期間については所得税法施行令第一三二条第一項イの規定を適用すべきである。そこで原告の本件係争各年分の建物以外の資産に係る減価償却費を算出すると昭和四五年分一一万七七二六円、同四六年分一六万〇〇〇七円、同四七年分一九万五一五三円(いずれも同未満四捨五入。別表九のうち番号2の昭和四五年分を九万二八三二円、番号3の昭和四七年分を二万三四三四円、番号4の昭和四七年分を一万一三〇〇円、番号8の昭和四六年分を四九二〇円、同四七年分を五三六八円として計算)となる。(5) 以上述べたところから、原告の本件係争各年分の一般経費を算出すると、昭和四五年分四八万二三一七円、同四六年分五九万七九四九円、同四七年分七〇万三一四五円となる。(3) 特別 算)となる。(5) 以上述べたところから、原告の本件係争各年分の一般経費を算出すると、昭和四五年分四八万二三一七円、同四六年分五九万七九四九円、同四七年分七〇万三一四五円となる。(3) 特別経費(1) 特別経費のうち、本件係争各年分の地代及び減価償却費(建物)並びに昭和四六年分の利子割引料の各金額については当事者間に争いがない。(2) 外注費及び人件費(イ) まず原告が本訴において提出する外注費及び人件費に関する書証等について検討する。(a) 人件費原告は人件費に関する書証として本件係争各年分の源泉徴収票の支払調書合計表控(甲第一号証の一、二の一、三)及び昭和四六年分の所得税源泉徴収簿(甲第一号証の二の二ないし五)を提出する。 地代及び減価償却費(建物)並びに昭和四六年分の利子割引料の各金額については当事者間に争いがない。(2) 外注費及び人件費(イ) まず原告が本訴において提出する外注費及び人件費に関する書証等について検討する。(a) 人件費原告は人件費に関する書証として本件係争各年分の源泉徴収票の支払調書合計表控(甲第一号証の一、二の一、三)及び昭和四六年分の所得税源泉徴収簿(甲第一号証の二の二ないし五)を提出する。しかしながら、昭和四五年分及び昭和四七年分については所得税源泉徴収簿が提出されていないのみならず、右各書証は単に原告が記載したものにすぎない性質のものであるところ、個別の支払を裏付ける具体的資料が提出されていないこと、前記1(一)(4)認定の本件調査の際人件費の支払を裏付ける帳簿等の提出がなかつたこと及び証人Bの証言によつて認められる異議審理に際しても右帳簿等の提出がなかつたことに照らすと、前記各書証及び証人Bの証言のみによつて原告主張の金額の人件費の支払を直ちに認めることはできないし、他に右事実を認めるべき証拠はない。(b) 外注費原告は本件係争各年分の外注費に関する書証として判取帳及び領収証(甲第二号証、第三号証、第四号証の一ないし六及び第五号証の一ないし一一)を提出する。しかしながら、右判取帳については、その記載自体から受領印のないものが多いのみならず、受領者の住所氏名が明確でなく、記載の順序に受領日の前後があることが認められ、また、証人Bの証言によれば、右判取帳にはBの記載した部分がある ては、その記載自体から受領印のないものが多いのみならず、受領者の住所氏名が明確でなく、記載の順序に受領日の前後があることが認められ、また、証人Bの証言によれば、右判取帳にはBの記載した部分があること並びに前記1(一)(4)認定の本件調査及び異議申立手続の審理の際右測取帳の提出がなく、審査請求手続に至つて始めて提示されたものであることが認められ、これらの事実に照らすと、直ちに右判取帳の記載が正確なものとしてこれを採用するわけにはいかないし、他にその支払を裏付ける具体的資料も提出さ九ていない。また、原告提出の領収証は、その主張額のごく一部のみに関するものであるから、これを以つて外注費全体を認定することはできない。従つて、前記各書証及び証人Bの証言のみによつて、原告主張の金額の外注費の支払を直ちに認めることはできないし、他に右事実を認めるべき証拠はない。 に照らすと、直ちに右判取帳の記載が正確なものとしてこれを採用するわけにはいかないし、他にその支払を裏付ける具体的資料も提出さ九ていない。また、原告提出の領収証は、その主張額のごく一部のみに関するものであるから、これを以つて外注費全体を認定することはできない。従つて、前記各書証及び証人Bの証言のみによつて、原告主張の金額の外注費の支払を直ちに認めることはできないし、他に右事実を認めるべき証拠はない。(c) 以上述べたとおり、原告の提出する前記各書証によつて原告の本件係争各年分の外注費及び人件費を実額で把握することはできず、他に右各経費を実額で把握しうる資料はないのであるから、本訴においても右各経費は推計で算出せざるをえない。(ロ) そこで、被告の主張する推計方法の合理性について検討する。(a) 被告は外注費と人件費を合わせて推計すべき旨主張するので、まずこの点について検討する。証人Bの証言によれば、帽子の製造工程は仕入、裁断、縫製、仕上、箱詰めの段階に分かれるが、原告は本件係争各年中裁断及び縫製を外注に出していたが、B及び原告の雇人も縫製に従事しており、また裁断についても特別注文の帽子は主にB及び原告の雇人がしていたし、特別注文でなくても急ぎの注文のときは外注に出さないこともあつたことが認められ、右認定に反する証拠はない。右認定の事実によれば、原告の営業形態においては原告の家族専 にB及び原告の雇人がしていたし、特別注文でなくても急ぎの注文のときは外注に出さないこともあつたことが認められ、右認定に反する証拠はない。右認定の事実によれば、原告の営業形態においては原告の家族専従者及び雇人と外注先とは同種の作業を行いその区別を明確にすることはできないのであるから、人件費と外注費を合わせて推計することは合理的であるというべきである。(b) 次に、証人Eの証言によつて真正に成立したと認められる乙第五号証、第六号証の一ないし三、証人Fの証言によつて真正に成立したと認められる乙第七号証、第八号証の一ないし三、証人Gの証言によつて真正に成立したと認められる乙第九号証、第一〇号証の一ないし三、その方式及び趣旨により公務員が職務上作成したものと認められるから真正な公文書と推定すべき乙第一一号証、第一二号証の一ないし三、第一三号証、第一四号証の一ないし三、第一五号証及び第一六号証の一ないし三並びに右各証言を総合すると、次の事実が認められる。 言によつて真正に成立したと認められる乙第七号証、第八号証の一ないし三、証人Gの証言によつて真正に成立したと認められる乙第九号証、第一〇号証の一ないし三、その方式及び趣旨により公務員が職務上作成したものと認められるから真正な公文書と推定すべき乙第一一号証、第一二号証の一ないし三、第一三号証、第一四号証の一ないし三、第一五号証及び第一六号証の一ないし三並びに右各証言を総合すると、次の事実が認められる。(i) 東京国税局長は、昭和五一年四月八日付で被告、浅草税務署長、下谷税務署長、本所税務署長、足立税務署長及び江東西税務署長に対し、それぞれの税務署管内で帽子製造業を営む個人事業者のうち体操用の紅白帽子、水泳帽子及び交通安全用の黄色帽子を製造するもので、売上(収入)金額が昭和四五年分については七〇〇万円から二八〇〇万円まで、同四六、四七年分については八〇〇万円から三一〇〇万円までで、青色申告書を提出しているもの(当該事業について雇人又は青色事業専従者給与の支払がないもの、年間を通じて事業を行つていないもの、災害等により経営状態が異常なもの、更正又は決定の処分を行つたが国税通則法の規定に基づく不服申立期間又は出訴期間の経過していないもの及び当該処分に対して不服申立て又は提訴があつて現在審理中であ の、災害等により経営状態が異常なもの、更正又は決定の処分を行つたが国税通則法の規定に基づく不服申立期間又は出訴期間の経過していないもの及び当該処分に対して不服申立て又は提訴があつて現在審理中であるもの、販売店舗を保有しているもの、他の事業を兼業しているものは除く。)の本件係争各年分の売上(収入)金額、外注費、雇人給料・賃金、青色事業専従者給与の支給人員、従事月数及び支給金額、人件費の合計額並びに外注費と人件費の合計額(以上の各金額は営庶業所得調査書又は所得税青色申告決算書に基づく最終処理額による。)を報告するよう求めた。(ii) これに対する被告、浅草税務署長、下谷税務署長、本所税務署長、足立税務署長及び江東西税務署長の各調査結果によれば、前記iの条件に該当したものは、昭和四五年分については同表五1記載の五人、同四六年分については別表五2記載の五人、同四七年分については別表五3記載の四人であつた(荒川、足立及び江東西各税務署管内には本件係争各年分を通じて該当者はいなかつた。)。その売上(収入)金額、外注費、雇人給料・賃金、青色事業専従者給与の支給人員、従事月数及び支給金額、人件費の合計額並びに外注費と人件費の合計額は別表五1、同五2、同五3の各該当欄記載のとおりである。 年分については同表五1記載の五人、同四六年分については別表五2記載の五人、同四七年分については別表五3記載の四人であつた(荒川、足立及び江東西各税務署管内には本件係争各年分を通じて該当者はいなかつた。)。その売上(収入)金額、外注費、雇人給料・賃金、青色事業専従者給与の支給人員、従事月数及び支給金額、人件費の合計額並びに外注費と人件費の合計額は別表五1、同五2、同五3の各該当欄記載のとおりである。以上の事実が認められ、右認定に反する証拠はない。右認定の事実によれば、被告が本訴において主張する推計方法に用いた外注費・人件費率及び青色事業専従者一人当たりの平均給与額算出の対象となりだ同業者は、その売上(収入)金額が前記2(一)認定の原告の売上(収入)金額のほぼ二分の一以上二倍以下のもので原告とほぼ営業規模を同じくし、成立に争いのない乙第一ないし第三号証によつて原告の事業所が所在すると認められる荒川税務署管内と近接する浅草税務署管内、下谷税務署管内及び本所税務署管 上二倍以下のもので原告とほぼ営業規模を同じくし、成立に争いのない乙第一ないし第三号証によつて原告の事業所が所在すると認められる荒川税務署管内と近接する浅草税務署管内、下谷税務署管内及び本所税務署管内で原告と同様に体操用の紅白帽子、水泳帽子及び交通安全用の黄色帽子を製造する個人事業者であるから、同業者の抽出基準に合理性があり、かつその抽出についても恣意の介在する余地がなく、また右調査は営庶業所得調査書又は青色申告決算書に基づく最終処理額が記載されたものであるから、右同業者の実在性、調査結果の正確性が担保されているということができ、更に、右同業者の抽出数も一応資料の客観性を与えるに足りるものであることも認めることができる。ところで、右同業者の抽出にあたつては外注費と人件費の割合は考慮されていないが、元来外注による比率が高ければ外注費は増加する反面人件費は減少するし、その比率が低ければその逆となる筋合であるから、両者は負の相関関係にあるのであり、従つて両者の合計額を帽子製造に要する労働の対価を構成するものとして推計することが不合理とはいえないし、また、前記認定の事実によれば外注費或いは人件費が外注費及び人件費の合計額に占める割合の多寡と外注費・人件費率の多寡との間に相関関係は認められないのであるから、右の要素を同業者の抽出にあたつて考慮しなかつたからといつて直ちに被告の主張する推計方法の合理性が失われるということはできない。 あるのであり、従つて両者の合計額を帽子製造に要する労働の対価を構成するものとして推計することが不合理とはいえないし、また、前記認定の事実によれば外注費或いは人件費が外注費及び人件費の合計額に占める割合の多寡と外注費・人件費率の多寡との間に相関関係は認められないのであるから、右の要素を同業者の抽出にあたつて考慮しなかつたからといつて直ちに被告の主張する推計方法の合理性が失われるということはできない。(c) 以上述べたところによれば、前記(b)認定の各金額から外注費と人件費の合計額が売上(収入)金額に占める割合、すなわち被告の主張する外注費・人件費率の平均及び青色事業専従者一人当たりの平均給与額を算出し、それを基礎に原告の外注費と人件費の合計額を推計することは合理的なものというべきである。(d) これに対し、原告 告の主張する外注費・人件費率の平均及び青色事業専従者一人当たりの平均給与額を算出し、それを基礎に原告の外注費と人件費の合計額を推計することは合理的なものというべきである。(d) これに対し、原告は、原告には視力障害があつたので裁断及び縫製は外注に出し、家族専従者及び雇人は外注先と同一作業に従事したわけではないから被告の主張する推計方法には合理性がない旨主張するが、前記(a)認定のとおり原告の家族専従者及び雇人は裁断及び縫製に従事もていたのであるから、右主張はその前提を欠くことが明らかでありこれを採用することはできない。また、原告は原告が本訴において提出する人件費、外注費に閏する書証から算出される人件費及び外注費の各金額に比し著しく低額となる被告主張の推計方法には合理性がない旨主張するが、右各書証を採用できないこと前記(イ)(a)、(b)判示のとおりであるから、右主張も失当というべきである。さらに、成立に争いのない甲第二九号証ないし第三三号証、証人Bの証言及び原告本人尋問の結果によれば、本件係争各年中原告は白内障を患い視力が相当減退していたことが認められるが、他方前掲Bの証言及び原告本人尋問の結果によれば、原告は本件係争各年中も仕事に従事していたのであつて、仕上げ、自動車を運転しての外注先への原材料の配達、外注先からの製品の受領等に従事していたことが認められるから、前掲乙第六号証、第八号証及び第一〇号証の各一ないし三により認められる前記同業者の雇人、青色事業専従者数、売上(収入)金額に占める外注費の比率等を考慮するときは、原告の視力障害は前記推計の合理性を失わしめる事情となりえないというべきである。 原告は本件係争各年中も仕事に従事していたのであつて、仕上げ、自動車を運転しての外注先への原材料の配達、外注先からの製品の受領等に従事していたことが認められるから、前掲乙第六号証、第八号証及び第一〇号証の各一ないし三により認められる前記同業者の雇人、青色事業専従者数、売上(収入)金額に占める外注費の比率等を考慮するときは、原告の視力障害は前記推計の合理性を失わしめる事情となりえないというべきである。(ハ) そこで、原告の本件係争各年分の外注費、人件費の合計額を算出する。前記(ロ)(b)(ii)認定の事実によれば、外注費・人件費率の平 推計の合理性を失わしめる事情となりえないというべきである。(ハ) そこで、原告の本件係争各年分の外注費、人件費の合計額を算出する。前記(ロ)(b)(ii)認定の事実によれば、外注費・人件費率の平均は、別表五1、同五2、同五3記載のとおり昭和四五年分二七・七一パーセント、同四六年分二九・四二パーセント、同四七年分三二・一三パーセント(いずれも小数点第三位四捨五入)となり、青色事業専従者一人当たりの平均給与額が別表五1、同五2、同五3記載のとおり昭和四五年分四六万四八八九円、同四六年分五六万五二二二円、同四七年分八二万四三五七円(いずれも円未満四捨五入)となることが計数上明らかである。また、弁論の全趣旨によれば原告の家族専従者は昭和四五年分、同四六年分についてはB一人、同四七年分については三月まではB一人、四月以降はBと原告の長男Cの二人であつたと認めることができる。右に述べたところにより、前記2(一)認定の売上(収入)金額に基づいて計算すると、原告の外注費、人件費の合計額は被告主張どおり昭和四五年分三三四万八六四五円、同四六年分四〇三万三八〇九円、同四七年分三五八万九三九八円(いずれも円未満四捨五入)となることが計数上明らかである。(3) 利子割引料成立に争いのない甲第二七号証の一ないし六、原本の存在及び成立に争いのない第二八号証及び弁論の全趣旨によつて原本の存在及び成立が認められる乙第二八号証(時機に後れた攻撃防禦方法であるとして乙第二八号証の却下を求める原告の申立てを却下すべきこと前記(2)(3)(ニ)判示のとおりである。)によれば、原告は別表六記載のとおり支払利息、遅延利息を支払い、戻利息を受領したと認めることができ(ただし、昭和四六年分のうち、五月一〇日戻利息一四七円とあるのは、六月一〇日の誤記と認める。 第二八号証及び弁論の全趣旨によつて原本の存在及び成立が認められる乙第二八号証(時機に後れた攻撃防禦方法であるとして乙第二八号証の却下を求める原告の申立てを却下すべきこと前記(2)(3)(ニ)判示のとおりである。)によれば、原告は別表六記載のとおり支払利息、遅延利息を支払い、戻利息を受領したと認めることができ(ただし、昭和四六年分のうち、五月一〇日戻利息一四七円とあるのは、六月一〇日の誤記と認める。)、右認定に反す 原告は別表六記載のとおり支払利息、遅延利息を支払い、戻利息を受領したと認めることができ(ただし、昭和四六年分のうち、五月一〇日戻利息一四七円とあるのは、六月一〇日の誤記と認める。)、右認定に反する証拠はない。また、前掲甲第二七号証の六、第二八号証及び乙第二八号証によれば、昭和四四年一一月一七日の支払利息六二九二円は同日から昭和四五年一月一二日までの五七日間分の利息であること、昭和四五年一一月一一日の支払利息三四七九円は同日から昭和四六年一月一二日までの六三日間分の利息であること及び昭和四五年一二月二八日の支払利息一万三一七八円は同日から昭和四六年四月一〇日までの一〇四日間分の利息であることが認められるから、昭和四五年分の必要経費は右六二九二円については一二日間分、三四七九円については五一日間分、一万三一七八円については四日間分である。以上述べたところから本件係争各年分の利子割引料を算出すると、被告主張どおり昭和四五年分三万八五八八円(期間計算の減算額の算出においては円未満切捨て)、昭和四六年分二万〇八四五円(この金額については当事者間に争いがない。)、昭和四七年分六九二八円となる。(4) 以上述べたところから、原告の本件係争各年分の特別経費を算出すると、昭和四五年分三四六万二八三七円、同四六年分四一三万九四八九円、同四七年分三六八万七七三八円となる。(三) 原告の事業所得金額右(一)、(二)で認定したところから、原告の本件係争各年分の事業所得金額を算出すると、昭和四五年分四三六万八七三〇円、同四六年分四九九万三七八六円、同四七年分五四七万八一七〇円となるところ、本件各更正はいずれも右金額の範囲内であるから原告の所得金額を過大に認定した違法はない。3 以上の次第であるから、本件各更正及びこれを前提とした本件各決定は適法である。七万八一七〇円となるところ、本件各更正はいずれも右金額の範囲内であるから原告の所得金額を過大に認定した違法はない。 額を算出すると、昭和四五年分四三六万八七三〇円、同四六年分四九九万三七八六円、同四七年分五四七万八一七〇円となるところ、本件各更正はいずれも右金額の範囲内であるから原告の所得金額を過大に認定した違法はない。3 以上の次第であるから、本件各更正及びこれを前提とした本件各決定は適法である。七万八一七〇円となるところ、本件各更正はいずれも右金額の範囲内であるから原告の所得金額を過大に認定した違法はない。3 以上の次第であるから、本件各更正及びこれを前提とした本件各決定は適法である。三結論よつて、原告の本訴請求はいずれも理由がないからこれを棄却することとし、訴訟費用の負担につき行政事件訴訟法第七条、民事訴訟法第八九条を適用して、主文のとおり判決する。(裁判官藤田耕三菅原晴郎北澤晶)別表六、七、九(省略)

▼ クリックして全文を表示

🔍 類似判例を検索𝕏 でシェア← 一覧に戻る