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昭和29(う)1501 貸金業等の取締に関する法律違反並びに業務上横領被告事件

裁判所

昭和29年9月2日 東京高等裁判所 棄却

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1,367 文字

主文 本件控訴を棄却する。当審の未決勾留日数中百日を本刑に算入する。当審の訴訟費用は被告人の負担とする。理由 本件控訴の趣意は被告人及び弁護人坂井喜次郎作成の各控訴趣意書の通りであるからこれを引用し、これに対し当裁判所は次のように判断する。(一) 貸金業等の取締に関する法律違反の点に関する論旨について。論旨は被告人経営の会社はその株主に限り預り金をなし且つ金員の貸付をなすことを目的とする株式会社であるから、同会社に金員を預け又は同会社から金員を借りるについては先ず第一に同会社の株主となることが先決問題である。この組織がA株式会社の特色で、これを合法的に利用して株主相互間の金融を行うのであるから、これを利用し得るものは株主に限られ、たとえ人数が多くても不特定の多数ではないと主張する。<要旨>しかし原判決挙示の証拠を綜合すると、原判示会社は、貸金業等の取締に関する法律第三条所定の貸金業の</要旨>届出をなし貸金業を営んでいたものであるが、当初から日掛、月掛、一時掛等の方式の預金を一般から募集し、これに応じた加入者二百数十名から右方式により金銭を預り、満期に利息を付して払戻すという約束で金銭の受入をしていたことが明らかであるから、たとえAを利用し得る者の資格を株主に限定し右募集に応じた加入者が株主の資格を取得したとしても、これを以て特定の者からの金銭の受入であるということはできない。若し所論のような論議が正しいとすれば如何なる場合でも不特定多数の者から金銭の受入をするということはあり得ない結果となるであろう。何となれば不特定多数の一般から預金の募集をしても、これに応じた加入者は株主の資格を取得すると否とに拘らず、必ず特定者となるからである。かかる解釈は貸金業等の取締 ことはあり得ない結果となるであろう。何となれば不特定多数の一般から預金の募集をしても、これに応じた加入者は株主の資格を取得すると否とに拘らず、必ず特定者となるからである。 数の者から金銭の受入をするということはあり得ない結果となるであろう。何となれば不特定多数の一般から預金の募集をしても、これに応じた加入者は株主の資格を取得すると否とに拘らず、必ず特定者となるからである。かかる解釈は貸金業等の取締 ことはあり得ない結果となるであろう。何となれば不特定多数の一般から預金の募集をしても、これに応じた加入者は株主の資格を取得すると否とに拘らず、必ず特定者となるからである。かかる解釈は貸金業等の取締に関する法律第七条の立法の趣旨にも反するものであり、到底容認することができない。次に論旨は被告人は単に会社業務の執行として株主相互間の預り金及貸金をなしたに過ぎず、被告人個人としてしたのではないのに、被告人を貸金業等の取締に関する法律違反として処罰したのは法令の適用を誤つたものであると主張する。しかし原判決挙示の証拠によると被告人は貸金業を行う原判示会社の代表者で、自らその営業を統轄運営してきたことが明らかであつて、同会社の業務に関し同法第七条第一項の違反行為をしたものであるから、その行為者として同法所定の刑事責任を免れることはできないのである。論旨は理由がない。(その他の判決理由は省略する。)(裁判長判事小中公毅判事工藤慎吉判事渡辺辰吉)

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