昭和45(う)2675 公職選挙法違反被告事件

裁判年月日・裁判所
昭和46年3月15日 東京高等裁判所
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【DRY-RUN】主    文      本件控訴を棄却する。          理    由  本件控訴の趣意は、弁護人大月和男の控訴趣意書に記載されたとおりであるから これを引用する。 控訴趣意第一点事実誤認の主張

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判決文本文1,479 文字)

主    文      本件控訴を棄却する。          理    由  本件控訴の趣意は、弁護人大月和男の控訴趣意書に記載されたとおりであるから これを引用する。 控訴趣意第一点事実誤認の主張について  所論は、被告人がAに交付した本件文書は政見放送の放送局名及び日時等を明ら かにし且つ立会演説会の日時及び場所を明らかにしたものであるから、公職選挙法 第一四二条に所謂選挙運動のために使用する文書と謂い得るかどうか疑わしい。 又、被告人は本件文書を他の文書と共に数十枚交付したに過ぎないし、その相手方 は一般有権者ではなくB候補の後援会員で選挙運動者に交付したものに過ぎず、こ れによつて投票を得ようとして交付したものではない。本件の如き文書は違反文書 とは認められないので原判決にはこの点において事実の誤認がある、というのであ る。  そこで、検討すると、原判決挙示の証拠によれば、所論指摘の点を含め原判示事 実は優に肯認することがで<要旨第一>き、記録並びに当審における事実取調の結果 に徴しても、右事実認定が誤りであると認めるに足りない。即</要旨第一>ち、公職 選挙法第一四二条第一項所定の「選挙運動のために使用する文書」とは、文書の外 形内容からみて選挙運動のために使用すると推知されうる文書をいうものであると ころ(最高裁昭和三六年三月一七日第二小法廷判決、刑集一五巻三号五二七頁)、 原判決挙示の証拠中、「政見放送、立会演説会」と題する文書によれば、一枚の用 紙の片方に横書きの印刷で「政見放送」と題し、その下に「B候補の政見放送は下 記の通りでございます」として、テレビ放送のチヤンネル(番号)及び日時、並び に、ラヂオ放送の局名及び日時と、末尾に「B後援会」名がそれぞれ記載され、更 に右用紙の他の片方に同じく横書きの印刷で「立会演説会」と題し、その下に「B 候補の立会演 のチヤンネル(番号)及び日時、並び に、ラヂオ放送の局名及び日時と、末尾に「B後援会」名がそれぞれ記載され、更 に右用紙の他の片方に同じく横書きの印刷で「立会演説会」と題し、その下に「B 候補の立会演説会は下記の通りでございます。お誘い合せの上ぜひ御来場下さいま す様お願い申し上げます」として、右演説会場の日時及び場所と、末尾に「B後援 会」名がそれぞれ記載されているのであるから、原判示文書は原判示衆議院議員総 選挙における特定の候補者Bの選挙運動のために使用する文書であると認めるに十 分であり、公職選挙法第一四二条に規定する法定外<要旨第二>の文書であることが 明らかである(なお、所論引用の判決は本件と事案を異にし適切ではない)。又、 挙示の</要旨第二>証拠によれば、被告人が右Aに交付した原判示文書は一〇〇枚位 であつたことが認められるのみならず、右交付の相手方であるAがB候補の後援会 員であり、右交付によつて仮に同人から投票を得ようとしたものでないとしても、 挙示の証拠中、被告人の検察官、司法警察員に対する各供述調書によれば、被告人 は原判示文書を同候補者に投票を得るため不特定又は多数の選挙人に配布させる趣 旨でAに交付したものであり、この点は原審証人Aの供述で裏付けられるから同条 にいう頒布というべきであり、(最高裁昭和三六年三月三日第二小法廷判決、刑集 一五巻三号四七七頁)原判決には所論のような事実誤認はなく、論旨は理由がな い。  (その余の判決理由は省略する)  (裁判長判事 青柳文雄 判事 菅間英男 判事 酒井雄介)

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