平成17(さ)2 道路交通法違反被告事件についてした略式命令に対する非常上告事件

裁判年月日・裁判所
平成17年12月12日 最高裁判所第一小法廷 判決 その他 松阪簡易裁判所
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判決文本文1,149 文字)

主文 原略式命令を破棄する。 本件公訴を棄却する。 理由 松阪簡易裁判所は,平成17年3月9日,「被告人は,昭和40年法律第96号により,運転できる普通自動車は,公安委員会の行う審査に合格するまでの間は,従前の規定による軽自動車(総排気量360CC以下)に限ることとされている公安委員会の運転免許を受けている者であるが,平成17年2月17日午後2時16分ころ,三重県多気郡a町大字bcのd付近道路において,運転できることとされている普通自動車以外の普通自動車である普通貨物自動車(軽四)を運転したものである。」との事実を認定した上,道路交通法117条の4第1号,64条,昭和40年法律第96号附則2条4項及び5条4項,刑法18条,刑訴法348条を適用して,被告人を罰金20万円に処する旨の略式命令を発付し,同略式命令は,平成17年3月24日確定した。 しかしながら,一件記録によると,被告人は,「普通車は軽車(360)に限る」という道路交通法91条による条件が付された普通自動車免許を取得していたものであるから,本件は,昭和40年法律第96号附則2条4項及び5条4項の規定する無免許運転違反には該当せず,道路交通法119条1項15号の運転免許条件違反を構成し,同法125条1項により反則行為となると認められる。したがって,被告人に対しては,同法130条により,同法127条の通告をし,同法128条の納付期間が経過した後でなければ公訴を提起することができない。しかるに,松阪区検察庁検察官事務取扱検察事務官が上記の反則行為に関する処理手続を経由しないまま公訴を提起したのであるから,松阪簡易裁判所としては,刑訴法463条1項,338条4号により公訴棄却の判決をすべきであった(最高裁昭和47 扱検察事務官が上記の反則行為に関する処理手続を経由しないまま公訴を提起したのであるから,松阪簡易裁判所としては,刑訴法463条1項,338条4号により公訴棄却の判決をすべきであった(最高裁昭和47年(- 1 -あ)第897号同48年3月15日第一小法廷判決・刑集27巻2号128頁参照)。 それにもかかわらず,同簡易裁判所は,前記公訴事実につき有罪を認定して略式命令を発付したものであって,原略式命令は,法令に違反し,かつ,被告人のため不利益であることは明らかである。 よって,本件非常上告は理由があるから,刑訴法458条1号により原略式命令を破棄し,同法338条4号により本件公訴を棄却することとし,裁判官全員一致の意見で,主文のとおり判決する。 検察官井内顯策公判出席平成17年12月12日最高裁判所第一小法廷裁判長裁判官才口千晴裁判官横尾和子裁判官甲斐中辰夫裁判官泉徳治裁判官島田仁郎- 2 -

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