平成16(行ケ)145 審決取消請求事件

裁判年月日・裁判所
平成16年10月13日 東京高等裁判所
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判決文本文2,573 文字)

平成16年(行ケ)第145号審決取消請求事件平成16年9月13日口頭弁論終結判決原告大福製紙株式会社原告株式会社箔一原告ら訴訟代理人弁護士神戸正雄原告ら訴訟代理人弁理士恩田博宣,小林徳夫,佐橋信哉,松田洋,正木美穂子,木村達矢,小原崇広,恩田誠,桑垣衛,中村かおる,中嶋恭久被告特許庁長官小川洋指定代理人高梨操,石井克彦,一色由美子,大橋信彦,井出英一郎 主文 原告らの請求を棄却する。 訴訟費用は原告らの負担とする。 事実及び理由 第1 原告らの求めた裁判「特許庁が訂正2003-39277号事件について平成16年3月4日にした審決を取り消す。」との判決。 第2 事案の概要本件は,特許権者である原告らが,訂正審判の請求をしたところ,審判を請求することができない時期にされた不適法な請求であるとして,審判請求を却下する旨の審決があったため,同審決の取消しを求めた事案である。 1 特許庁における手続の経緯(1) 原告らは,発明の名称を「高吸油化粧用脂取り紙及びその製造方法」とする特許第3019249号(平成8年6月14日に出願,平成12年1月7日にその特許の設定登録。以下「本件特許」という。)の特許権者である。 (2) 本件特許について特許異議の申立てがされ,特許庁に異議2000-73449号事件として係属した。 (3) 原告らは,平成15年12月24日,願書に添付した明細書の訂正審判の請求をした(訂正2003-39277号事件として係属)ところ,特許庁は,平成16年3月4日,「本件審判の請求を却下する。」との審決をし,同月16日,その謄本を原告らに送達した。 2 審決の理由審決が本件審判の請求を却下した理由は,次のとおりである。 「本件訂 ,平成16年3月4日,「本件審判の請求を却下する。」との審決をし,同月16日,その謄本を原告らに送達した。 2 審決の理由審決が本件審判の請求を却下した理由は,次のとおりである。 「本件訂正の審判は,平成15年12月24日に請求されたものであるが,その請求の時点において,同訂正の審判に係る特許第3019249号の特許異議事件(異議2000-73449)が特許庁に係属中である。 そして,特許法126条1項には,「特許権者は,特許異議の申立て又は第123条第1項の審判が特許庁に係属している場合を除き,願書に添付した明細書又は図面の訂正をすることについて審判を請求することができる。」と規定されている。 したがって,本件訂正の審判は,審判を請求することができない時期に審判の請求がなされたものであり,不適法な審判の請求であって,その補正をすることができないものであるから,特許法135条の規定によって却下すべきものである。」第3 原告ら主張の審決取消事由特許法126条1項は,特許異議申立事件が特許庁に係属している場合に,その審理手続において訂正審判と同内容の訂正を認めることを前提として,訂正審判の請求時期を制限したのであり,無条件に訂正審判の請求時期を制限したわけではない。 ところで,本件において,特許庁は,平成14年7月10日,異議2000-73449号事件の手続を中止したが,これにより,原告らは上記事件の審理手続において訂正を請求することができなくなってしまった。 そうすると,審判を請求することができない時期にされた不適法な請求であるとした審決は,上記特許法126条1項の趣旨を没却するものであって,誤りである。 第4 当裁判所の判断 1 上記(第2の1)のとおり,本件特許について特許異議の申立てがされ,特許庁に異議2000- した審決は,上記特許法126条1項の趣旨を没却するものであって,誤りである。 第4 当裁判所の判断 1 上記(第2の1)のとおり,本件特許について特許異議の申立てがされ,特許庁に異議2000-73449号事件として係属している(当事者間に争いがない。)から,特許法126条1項の規定により,原告らは,本件特許について訂正審判を請求することができない。したがって,これと同旨の判断に基づいて本件訂正審判の請求を却下した審決に誤りはない。 2 原告らは,特許庁が異議事件の手続を中止したことにより,訂正審判を請求することができなくなったのであるから,訂正審判の請求を却下した審決は,特許法126条1項の趣旨を没却するものであると主張する。 しかし,特許法120条の4の規定によれば,特許権者は,特許異議申立事件が特許庁に係属している場合において,特許の取消理由通知に対する意見書の提出期間内に限り,願書に添付した明細書又は図面の訂正を請求することができるにとどまる。したがって,原告らは,本件特許についての異議2000-73449号事件の審理手続において,当然に訂正を請求することができたわけではないのであるから,審決が,本件審判の請求が審判を請求することができない時期にされた不適法な請求であると判断したからといって,このことが特許法126条1項の趣旨を没却するものであるということはできず,審決に誤りはない。原告らの上記主張は,採用することができない。 3 なお,本件特許についての無効審判請求事件(無効2000-35284号事件)において,平成15年7月4日,本件特許を無効とするとの審決があり,この審決に対する取消訴訟(平成15年(行ケ)第357号)を本件と同一の裁判体で審理したが,上記審決の判断には結論に影響を及ぼす誤りはないとして,原告らの請 日,本件特許を無効とするとの審決があり,この審決に対する取消訴訟(平成15年(行ケ)第357号)を本件と同一の裁判体で審理したが,上記審決の判断には結論に影響を及ぼす誤りはないとして,原告らの請求を棄却するとの判決を,本件と同一の期日に言い渡すものである。そして,その無効審判手続中に,訂正請求及びその補正がされて,それらの適否が審決で争われ,その取消訴訟においてもその適否が争点となった。 4 以上の次第であるので,原告ら主張の審決取消事由は理由がないものとして,原告らの請求を棄却することとする。 東京高等裁判所知的財産第4部裁判長裁判官塚原朋一裁判官塩月秀平裁判官髙野輝久

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