平成1(オ)1667 日鉄鉱業損害賠償

裁判年月日・裁判所
平成6年2月22日 最高裁判所第三小法廷
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判決文本文13,569 文字)

主文 原判決中、別紙上告人目録(一)記載の上告人らに関する部分及び別紙上告人目録(二)記載の上告人らの敗訴部分を破棄する。 前項の各部分につき本件を福岡高等裁判所に差し戻す。 別紙上告人目録(三)記載の上告人らの上告を棄却する。 前項に関する上告費用は右上告人らの負担とする。 理由 上告人ら代理人横山茂樹及び上告人A1、同A2、同A3、同A4、同A5、同A6、同A7、同A8、同A9、同A10の代理人佐伯静治の上告理由第一点ないし第五点について一本件は、被上告人が経営していた長崎県北松浦郡所在の各炭鉱の従業員として炭鉱労務に従事し、じん(塵)肺に罹患した患者六三名(別紙従業員目録(一)(二)(三)記載のとおり)の本人又は相続人が、被上告人に対し、雇用契約上の安全配慮義務の不履行に基づく損害賠償を請求するものである(以下、右患者六三名、すなわち、上告人らのうち被上告人に雇用されていた者及びその余の各上告人の被相続人全員を「上告人ら元従業員」という)。 原審の適法に確定した事実関係は、次のとおりである。 1 被上告人は、昭和一四年に設立された株式会社であり、同年八月北松鉱業所を設け、鹿町、矢岳、神田、御橋などの各炭鉱を開発経営し、また同二九年から伊王島鉱業所も経営するようになったが、各炭鉱の終掘により、同四〇年北松鉱業所を廃止し、同四七年伊王島鉱業所を閉山した。 上告人ら元従業員は、被上告人と雇用契約を締結し、それぞれ、右各炭鉱のいずれかにおいて、炭鉱労務に従事した。 2 「粉じんを吸入することによって肺に生じた線維増殖性変化を主体とする疾病」(じん肺法二条一項一号)であるじん肺は、粉じん(粉塵)が肺内に沈着すると、肺組織が、長い年月をかけて、これを細胞内部 2 「粉じんを吸入することによって肺に生じた線維増殖性変化を主体とする疾病」(じん肺法二条一項一号)であるじん肺は、粉じん(粉塵)が肺内に沈着すると、肺組織が、長い年月をかけて、これを細胞内部に取り込む線維化と呼ばれる生体反応を続け、やがて肺胞腔内の線維が固い結節となり、最後には融合して手拳大の塊になり、肺胞壁を閉塞させるというものであり、吸い込む粉じんの種類により、けい(珪)肺、金属じん肺、炭素じん肺、有機じん肺等に分類される。 じん肺による病変は不可逆的であり、現在の医学では治療は不可能である。 また、肺内に粉じんが存在する限り右反応が継続するところ、肺の線維増殖性変化は、粉じんの量に対応する進行であり、無限の進行ではないが、気管支変化、肺気腫は進行し続ける。そのため、粉じんを発散する職場を離れた後、長年月を経て初めてじん肺の所見が発現することも少なくない。進行の程度、速度は多様であるが、進行する場合の予後は不良であり、心肺機能障害は乏酸素血症を招き、その結果全身萎縮を来し、あるいは心不全より肺性心を招き、また肺感染症を合併して死亡に至るとされている。 3 昭和三〇年七月二九日けい肺及び外傷性せき髄障害に関する特別保護法(以下「けい特法」という)が制定され、けい肺第一症度からけい肺第四症度までのけい肺の症状を決定する手続が定められた。 そして、昭和三五年三月一日じん肺法が制定され、エックス線写真像、心肺機能検査の結果、結核精密検査の結果、胸部に関する臨床検査の結果の組合せによる、管理一から管理四までの「健康管理の区分」を決定する手続が定められ、更に同五二年七月一日同法が改正され、エックス線写真像と肺機能障害の組合せによる、管理一から管理四までの「じん肺管理区分」を決定する手続が定められた。じん肺の所見があると認められ る手続が定められ、更に同五二年七月一日同法が改正され、エックス線写真像と肺機能障害の組合せによる、管理一から管理四までの「じん肺管理区分」を決定する手続が定められた。じん肺の所見があると認められる者は、管理二以上に区分され、管理四と決定された者は、療養を要するものとされている。 4 上告人ら元従業員六三名は、いずれも、じん肺(けい肺)の所見がある旨の行政上の決定(けい持法に基づくけい肺の症度の決定、前記改正前のじん肺法に基づく管理二以上の健康管理の区分の決定又はじん肺法に基づく管理二以上のじん肺管理区分の決定)を受けており、その最終の行政上の決定をみると、五八名が管理四とされ、その余の二名は管理三に、また三名は管理二にとどまっている。 そして、右六三名のうち、別紙従業員目録(三)記載の二〇名については、最終の行政上の決定(最も重い行政上の決定)を受けた日から本訴提起の日までに一〇年を超える期間が経過している。その余の四三名については、最終の行政上の決定を受けた日から一〇年未満のうちに本訴が提起されているが、このうち別紙従業員目録(一)記載の一〇名については、最初の行政上の決定を受けた日から本訴提起の日までに一〇年を超える期間が経過している。右一〇名の中には、昭和四一年にじん肺の所見がある旨の最初の行政上の決定を受け、その四年後である同四五年に管理四の決定を受けた者もあれば、同三〇年にじん肺の所見がある旨の最初の行政上の決定を受け、その二一年後である同五一年に管理三の、次いで同五三年に管理四の決定を受けた者もある。 二被上告人は、本訴において、民法一六七条一項の一〇年の消滅時効を援用した。 第一審は、上告人ら元従業員が最終の行政上の決定を受けた時から消滅時効が進行するとして、別紙従業員目録(三)記載の二〇名に係る損害賠償請 において、民法一六七条一項の一〇年の消滅時効を援用した。 第一審は、上告人ら元従業員が最終の行政上の決定を受けた時から消滅時効が進行するとして、別紙従業員目録(三)記載の二〇名に係る損害賠償請求権は時効により消滅したと判断し、上告人目録(三)記載の上告人ら(右二〇名の本人又は相続人)の請求を棄却したところ、原審は、上告人ら元従業員が最初の行政上の決定を受けた時から消滅時効が進行するとして、右二〇名及び別紙従業員目録(一)記載の一〇名に係る損害賠償請求権は時効により消滅したと判断し、別紙上告人目録(三)記載の上告人らの控訴を棄却するとともに、別紙上告人目録(一)記載の上告人ら(右一〇名の本人又は相続人)の請求をも棄却した。 三しかしながら、別紙従業員目録(一)記載の一〇名に係る損害賠償請求権が時効により消滅したとする原審の判断は、是認することができない。その理由は、次のとおりである。 雇用契約上の付随義務としての安全配慮義務の不履行に基づく損害賠償請求権の消滅時効期間は、民法一六七条一項により一〇年と解され(最高裁昭和四八年(オ)第三八三号同五〇年二月二五日第三小法廷判決・民集二九巻二号一四三頁参照)、右一〇年の消滅時効は、同法一六六条一項により、右損害賠償請求権を行使し得る時から進行するものと解される。そして、一般に、安全配慮義務違反による損害賠償請求権は、その損害が発生した時に成立し、同時にその権利を行使することが法律上可能となるというべきところ、じん肺に罹患した事実は、その旨の行政上の決定がなければ通常認め難いから、本件においては、じん肺の所見がある旨の最初の行政上の決定を受けた時に少なくとも損害の一端が発生したものということができる。 しかし、このことから、じん肺に罹患した患者の病状が進行し、より重い行政上の決定 は、じん肺の所見がある旨の最初の行政上の決定を受けた時に少なくとも損害の一端が発生したものということができる。 しかし、このことから、じん肺に罹患した患者の病状が進行し、より重い行政上の決定を受けた場合においても、重い決定に相当する病状に基づく損害を含む全損害が、最初の行政上の決定を受けた時点で発生していたものとみることはできない。すなわち、前示事実関係によれば、じん肺は、肺内に粉じんが存在する限り進行するが、それは肺内の粉じんの量に対応する進行であるという特異な進行性の疾患であって、しかも、その病状が管理二又は管理三に相当する症状にとどまっているようにみえる者もあれば、最も重い管理四に相当する症状まで進行した者もあり、また、進行する場合であっても、じん肺の所見がある旨の最初の行政上の決定を受けてからより重い決定を受けるまでに、数年しか経過しなかった者もあれば、二〇年以上経過した者もあるなど、その進行の有無、程度、速度も、患者によって多様であることが明らかである。そうすると、例えば、管理二、管理三、管理四と順次行政上の決定を受けた場合には、事後的にみると一個の損害賠償請求権の範囲が量的に拡大したにすぎないようにみえるものの、このような過程の中の特定の時点の病状をとらえるならば、その病状が今後どの程度まで進行するのかはもとより、進行しているのか、固定しているのかすらも、現在の医学では確定することができないのであって、管理二の行政上の決定を受けた時点で、管理三又は管理四に相当する病状に基づく各損害の賠償を求めることはもとより不可能である。以上のようなじん肺の病変の特質にかんがみると、管理二、管理三、管理四の各行政上の決定に相当する病状に基づく各損害には、質的に異なるものがあるといわざるを得ず、したがって、重い決定に相当する病状に基づ のようなじん肺の病変の特質にかんがみると、管理二、管理三、管理四の各行政上の決定に相当する病状に基づく各損害には、質的に異なるものがあるといわざるを得ず、したがって、重い決定に相当する病状に基づく損害は、その決定を受けた時に発生し、その時点からその損害賠償請求権を行使することが法律上可能となるものというべきであり、最初の軽い行政上の決定を受けた時点で、その後の重い決定に相当する病状に基づく損害を含む全損害が発生していたとみることは、じん肺という疾病の実態に反するものとして是認し得ない。これを要するに、雇用者の安全配慮義務違反によりじん肺に罹患したことを理由とする損害賠償請求権の消滅時効は、最終の行政上の決定を受けた時から進行するものと解するのが相当である。 そうすると、原審がこれと異なる見解に立ち、別紙従業員目録(一)記載の一〇名に係る損害賠償請求権が時効により消滅したとの理由で、別紙上告人目録(一)記載の上告人らの請求を棄却したのは、民法一六六条一項の解釈適用を誤った違法があるというべきであり、この違法は原判決中右棄却部分に影響を及ぼすことが明らかである。論旨のうち、右の違法をいう部分は理由があり、原判決中、別紙上告人目録(一)記載の上告人らに関する部分は破棄を免れない。そして、右破棄部分については、右上告人らが主張する損害と安全配慮義務違反との間の因果関係の有無、損害の額等につき更に審理を尽くさせる必要があるから、右部分につき本件を原審に差し戻すこととする。 四次に、別紙従業員目録(三)記載の二〇名に係る損害賠償請求権が時効により消滅したとする原審の判断は、前記説示に照らして是認することができ、その過程にも所論の違法はない。右部分に関する論旨は、採用することができない。 同第六点について所論の点に関する原審の事実認定は 消滅したとする原審の判断は、前記説示に照らして是認することができ、その過程にも所論の違法はない。右部分に関する論旨は、採用することができない。 同第六点について所論の点に関する原審の事実認定は、原判決挙示の証拠関係に照らして首肯するに足り、右事実関係の下においては、被上告人が消滅時効を援用することをもって権利の濫用に該当し、又は信義則に反するとはいえないとした原審の判断は正当として是認することができる。原判決に所論の違法はない。論旨は採用することができない。 同第八点について一別紙上告人目録(二)記載の上告人らは、別紙従業員目録(二)記載の上告人ら元従業員三三名の本人又は相続人であるところ、本訴において、被上告人に対し、本件安全配慮義務違反による損害賠償として、右上告人ら元従業員一人当たり一律三〇〇〇万円の慰謝料と弁護士費用三〇〇万円の支払を求め、財産上の損害を別途請求する意思がない旨を陳述した。 原審は、右三三名の慰謝料の額について、基本的に管理区分を重視するが、管理四該当者のうち原審における鑑定の結果軽度の障害と判定された者については、これを減額事情として斟酌すべきであるとした上、戦前及び終戦直後において本件安全配慮義務の履行が必ずしも容易であったとはいえないこと、石炭鉱業の社会的有用性及び被上告人が戦中・戦後に果たした社会的役割、上告人ら元従業員がその管理区分に対応する労働者災害補償保険法、厚生年金保険法に基づく保険給付を受けていること等のすべての事情を考慮して、〔A〕死者を含む管理四該当者(一八名)につき一二〇〇万円、〔B〕管理四該当者のうち鑑定により軽度の障害と判定された者(一一名)につき一〇〇〇万円、〔C〕管理三該当者(二名)につき六〇〇万円、〔D〕管理二該当者(二名)につき三〇〇万円とするのが相当と判断し、 B〕管理四該当者のうち鑑定により軽度の障害と判定された者(一一名)につき一〇〇〇万円、〔C〕管理三該当者(二名)につき六〇〇万円、〔D〕管理二該当者(二名)につき三〇〇万円とするのが相当と判断し、なお、弁護士費用については右各慰謝料額の一割に当たる金員を相当とした上、右上告人らの請求中、被上告人に対し右各慰謝料額及び各弁護士費用の合計額を超える金員の支払を求める部分を棄却した。 二しかしながら、慰謝料額に関する原審の右判断は是認することができない。 その理由は、次のとおりである。 元来、慰謝料とは、物質的損害ではなく精神的損害に対する賠償、いわば内心の痛みを与えられたことへの償いを意味し、その苦痛の程度を彼此比較した上、客観的・数量的に把握することは困難な性質のものであるから、当裁判所の先例においても、「慰謝料額の認定は原審の裁量に属する事実認定の問題であり、ただ右認定額が著しく不相当であって経験則又は条理に反するような事情でも存するならば格別」である(最高裁昭和三五年(オ)第二四一号同三八年三月二六日第三小法廷判決・裁判集民事六五号二四一頁)とされている。 しかし、ここで留意を要するのは、上告人らによる本訴請求は慰謝料を対象とするものであるが、物質的損害の賠償は別途請求するというのではなく、かえって他に財産上の請求をしない旨を上告人らにおいて訴訟上明確に宣明し、上告人ら自身これに拘束されているのが本件であることである。 したがって、上告人らは、被上告人の安全配慮義務の不履行に起因するところの、財産上のそれを含めた全損害につき、本訴において請求し、かつ、認容される以外の賠償を受けることはできないのであるから、本訴請求の対象が慰謝料であるとはいえ、他に財産上の請求権の留保のないものとして、原審が慰謝料額を認定するに当たっても において請求し、かつ、認容される以外の賠償を受けることはできないのであるから、本訴請求の対象が慰謝料であるとはいえ、他に財産上の請求権の留保のないものとして、原審が慰謝料額を認定するに当たっても、その裁量にはおのずから限界があり、その裁量権の行使は社会通念により相当として容認され得る範囲にとどまることを要するのは当然である。 以上の考察に立って本件をみるのに、まず、上告人ら元従業員が被上告人の経営する炭鉱において長期間にわたって炭鉱労務に従事した結果、じん肺に罹患したものであること、じん肺が重篤な進行性の疾患であり、現在の医学では治療が不可能とされ、進行する場合の予後は不良であることは、前示のとおりである。 そして管理四該当者はすべて療養を要するものとされているが、前記管理四該当者合計二九名の個別の症状の経過及び生活状況に関する原審確定事実によれば、右二九名のうち、原審がAランクに格付けし慰謝料額一二〇〇万円をもって相当とした者は、症状が重篤で長期間にわたって入院し、あるいは入院しないまでも寝たり起きたりの状態であったり、呼吸困難のため日常の起居にも不自由を来すという状況にあり、そのままじん肺に伴う合併症により苦しみながら死亡した者もあること、また、原審がBランクに格付けし慰謝料額一〇〇〇万円をもって相当とした鑑定により軽度障害と判定された者でも、重い咳や息切れ等の症状に苦しみ、坂道等の歩行は困難で、家でも休んでいることが多く、夜間に重い咳が続いたり呼吸困難に陥るため、家族の介護を要するといった状況にあること、右の二九名は総じて、被上告人を退職した後じん肺の進行により徐々に労働能力を喪失して行ったもので、労働者災害補償保険法等による保険給付を受けるまでの間、極めて窮迫した生活を余儀なくされた者が少なくないこと等が明らかである。 人を退職した後じん肺の進行により徐々に労働能力を喪失して行ったもので、労働者災害補償保険法等による保険給付を受けるまでの間、極めて窮迫した生活を余儀なくされた者が少なくないこと等が明らかである。 これによると、本件において死者を含む管理四該当者の被った精神的損害に対する評価については、一般の不法行為等により労働能力を完全に喪失し、又は死亡するに至った場合のそれに比してさしたる違いを見出すことはできず、したがって、以上の事実関係の下においては、特段の事情がない限り、原審の認定した一二〇〇万円又は一〇〇〇万円という慰謝料額は低きに失し、著しく不相当であって、経験則又は条理に反し、右にみるような慰謝料額認定についての原審の裁量判断は、社会通念により相当として容認され得る範囲を超えるものというほかはない。 この点につき、原判決は種々の事情を挙げているが、被上告人が上告人ら元従業員の雇用者としてその健康管理・じん肺罹患の予防につき深甚の配慮をなすべき立場にあったことを勘案すれば、本件安全配慮義務の履行が必ずしも容易であったとはいい難い一時期があったことその他、原判決説示の被上告人側の事情を考慮しても、なお前記慰謝料額認定についての原審の裁量判断を正当化するには遠く、結局、原審の右判断には、損害の評価に関する法令の解釈適用を誤った違法があるというに帰着する。そして、このことは、管理四該当者の慰謝料額の認定を前提とするとみられる管理三及び管理二該当者各二名の慰謝料額の認定判断にも、同様の違法があることを裏付けるものであって、以上の違法は原判決の結論に影響を及ぼすことが明らかである。 したがって、この点の違法をいう論旨は理由があり、その余の上告理由について判断するまでもなく、原判決中、別紙上告人目録(二)記載の上告人らの敗訴部分は、破棄を免 響を及ぼすことが明らかである。 したがって、この点の違法をいう論旨は理由があり、その余の上告理由について判断するまでもなく、原判決中、別紙上告人目録(二)記載の上告人らの敗訴部分は、破棄を免れない。そして、慰謝料額を当審において認定することはもとより相当でないから、右に説示したところに従い原審において改めて審理判断させるため、右部分につき本件を原審に差し戻すこととする。 以上のとおりであるから、原判決中、別紙上告人目録(一)記載の上告人らに関する部分及び別紙上告人目録(二)記載の上告人らの敗訴部分を破棄し、右各部分につき本件を原審に差し戻すこととし、原判決中別紙上告人目録(三)記載の上告人らに関する部分については、その請求を棄却すべきものとした原審の判断は正当であって右上告人らの上告は理由がないから、これを棄却することとする。 よって、民訴法四〇七条一項、三九六条、三八四条、九五条、八九条、九三条に従い、裁判官全員一致の意見で、主文のとおり判決する。 最高裁判所第三小法廷裁判長裁判官可部恒雄裁判官園部逸夫裁判官佐藤庄市郎裁判官大野正男裁判官千種秀夫上告人目録(一)長崎県諫早市a町b上告人 A11同北松浦郡a町b番地のc上告人 A12神奈川県大和市a番地上告人 A13長崎県大村市a町b―cd上告 上告人 A12神奈川県大和市a番地上告人 A13長崎県大村市a町b―cd上告人 A14愛知県刈谷市a町b―c上告人 A15長崎県北松浦郡a町b番地上告人 A16佐賀市a丁目bのc上告人 A17長崎県諫早市a町bのc上告人 A18同北松浦郡a町b―c上告人 A19名古屋市a区b町c上告人 A20長崎県北松浦郡a町b番地上告人 A21同所同番地上告人 A22長崎県西彼杵郡a町b区上告人 A23佐賀県伊万里市a町b番地上告人 A24北海道千歳市a上告人 A25東京都田無市a町b丁目c番d号上告人 A26住所・居所不明上告人 A27右法定代理人不在者財産管理人A28長崎県北松浦郡a町b番地c上告人 A29同北松浦郡a町b番地c上告人 A30同松浦市a町 長崎県北松浦郡a町b番地c上告人 A29同北松浦郡a町b番地c上告人 A30同松浦市a町b―c上告人 A4同北松浦郡a町b番地上告人 A31同北松浦郡a町b番地c上告人 A32同北松浦郡a町b―c上告人 A8神奈川県平塚市aのb上告人 A33上告人目録(二)長崎県西彼杵郡a町b番地c上告人 A34同北松浦郡a町bのc上告人 A35同北松浦郡a町b番地上告人 A1同東彼杵郡a町b番地c上告人 A36同北松浦郡a町b―c亡A37訴訟承継人上告人 A38兵庫県姫路市a丁目b番地のc同上告人 A39長崎県佐世保市a町b―c同上告人 A40同佐世保市a町b―c亡A41訴訟承継人上告人 A42同佐世保市a町b番地c 同佐世保市a町b―c亡A41訴訟承継人上告人 A42同佐世保市a町b番地c上告人 A43横浜市港北区a町b―c上告人 A44同所上告人 A45名古屋市a町b―c―d上告人 A46長崎県北松浦郡a町b番地のc上告人 A47同西彼杵郡a町b番地c上告人 A48同西彼杵郡a町b上告人 A49同西彼杵郡a町b上告人 A50同西彼杵郡a町b―c旧姓A51上告人 A52同西彼杵郡a町b番地c同上告人 A53同所上告人 A54福岡県春日市aのb上告人 A55岡山県都窪郡a町bのc上告人 A56佐賀県神埼郡a町大字bc―d上告人 A57長崎県北松浦郡a町b番地のc上告人 A58(ただし、第一審原告番号第一次提訴二五番)同 A57長崎県北松浦郡a町b番地のc上告人 A58(ただし、第一審原告番号第一次提訴二五番)同佐世保市a町b番c号上告人 A59同北松浦郡a町b上告人 A60同北松浦郡a町b上告人 A61同佐世保市a町b番c号上告人 A62同北松浦郡a町b番地のc上告人 A63神奈川県秦野市a町b上告人 A64千葉県市川市a上告人 A65長崎県北松浦郡a町b番地のc上告人 A66同北松浦郡a町b番地上告人 A67同北松浦郡a町b番地のc上告人 A68愛知県海部郡a町b番地上告人 A69長崎県北松浦郡a町b番地のc上告人 A70同北松浦郡a町b番地上告人 A71同所同番地上告人 A72福岡県久留米市a町b上告人 A73長崎県北松浦郡a町b番地上告人 A74同所同番地上告人 b上告人 A73長崎県北松浦郡a町b番地上告人 A74同所同番地上告人 A75長崎県北松浦郡a町b番地上告人 A76同北松浦郡a町b番地上告人 A77同所同番地上告人 A78東京都杉並区a丁目b番cのd上告人 A79長崎県北松浦郡a町b番地のc上告人 A80同北松浦郡a町b番地上告人 A81同所同番地上告人 A82同所同番地上告人 A83同所同番地上告人 A84長崎県佐世保市a番地のb上告人 A85熊本市a丁目b上告人 A86長崎県北松浦郡a町b番地のc上告人 A87大阪市a区b丁目c番d号 eマンション上告人 A88佐賀県伊万里市a町b上告人 A89大阪府茨木市a丁目b号上告人 A90同所同番号上告人 A91大阪市a区b丁目c番 e住宅f号棟g号上 b号上告人 A90同所同番号上告人 A91大阪市a区b丁目c番 e住宅f号棟g号上告人 A92長崎県松浦市a町b上告人 A93同北松浦郡a町b番地のc上告人 A94同松浦市a町b上告人 A95同佐世保市a町b番地のc上告人 A9長崎市a町b番地上告人 A96大分県玖珠郡a町大字b番地上告人 A97長崎県北松浦郡a町b番地上告人 A98長崎市a町bのc上告人 A99大分県北海部郡a町大字b字c番地二上告人 A100長崎県北松浦郡a町b上告人 A10同北松浦郡a町b上告人 A101同所上告人 A102滋賀県甲賀郡a町b上告人 A103長崎県北松浦郡a町b上告人 A104千葉県浦安市ab寮内上告人 A105上告人目録(三)長崎県北松浦郡a町b番地c上告人 A2 千葉県浦安市ab寮内上告人 A105上告人目録(三)長崎県北松浦郡a町b番地c上告人 A2同平戸市a町b番地上告人 A106同北松浦郡a町b上告人 A107同北松浦郡a町b番六上告人 A108同西彼杵郡a町b上告人 A109同北松浦郡a町b上告人 A110愛知県豊田市a町b 県営c住宅d上告人 A111長崎県北松浦郡a町b上告人 A112同佐世保市a町b上告人 A113愛知県海部郡a町大字b字c上告人 A114長崎県佐世保市a町b上告人 A115熊本県菊池郡a町b上告人 A116長崎県佐世保市a町b上告人 A117同所旧姓A118上告人 A119同所上告人 A120長崎県北松浦郡a町b番地上告人 A3同所同番地上告人 A121広島市a区b 人 A120長崎県北松浦郡a町b番地上告人 A3同所同番地上告人 A121広島市a区b丁目c上告人 A122愛知県春日井市a―b―c上告人 A123長崎県佐世保市a町b―c上告人 A124同北松浦郡a町b番地c上告人 A125和歌山市a番地b上告人 A126大阪市a区b丁目c番d上告人 A127愛知県宝飯郡a町大字b字c番地上告人 A128長崎県北松浦郡a町b番地上告人 A129同北松浦郡a町b番地上告人 A130同北松浦郡a町b番地c上告人 A131福岡市a区b丁目c番d号上告人 A132福岡県久留米市a町b上告人 A133同所上告人 A134長崎県北松浦郡a町b番地のc上告人 A135旭川市a区b番地のc上告人 A136長崎県北松浦郡a町b番地のc上告人 A137同北松浦郡a町b番地のc a区b番地のc上告人 A136長崎県北松浦郡a町b番地のc上告人 A137同北松浦郡a町b番地のc上告人 A138大阪府堺市a町b、c上告人 A139長崎県北松浦郡a町b番地上告人 A5大阪府堺市a町b丁c番地上告人 A140愛知県春日井市a町b上告人 A141佐賀市a丁目b番c号上告人 A142長崎県北松浦郡a町b上告人 A143同北松浦郡a町b番地のc上告人 A144同佐世保市a町b番地上告人 A145同北松浦郡a町b番地上告人 A146広島県因島市a町b番地のc上告人 A147同因島市a町b番地県営c住宅d上告人 A148愛知県海部郡a町大字b字c番地のd上告人 A149名古屋市a区b町c上告人 A150長崎県北松浦郡a町b番地上告人 A151東京都世田谷区a丁目b番c上告人 A152長崎県北松浦郡 長崎県北松浦郡a町b番地上告人 A151東京都世田谷区a丁目b番c上告人 A152長崎県北松浦郡a町b上告人 A153同北松浦郡a町b上告人 A6山口県下松市大字a字b上告人 A154大阪府枚方市a丁目b上告人 A155長崎県北松浦郡a町b番地上告人 A156大阪市a区b丁目c番地d号松本マンション四の二上告人 A157長崎県佐世保市あ町b番c号上告人 A158名古屋市a区b丁目c上告人 A159長崎県西彼杵郡a町大字b番地のc上告人 A160福岡県糸島郡a町大字b上告人 A161長崎県北松浦郡a町b番地のc上告人 A58(ただし、第一審原告番号第一次提訴四二番の一)同北松浦郡a町b番地のc上告人 A162同北松浦郡a町b上告人 A163同佐世保市a町b番地c号亡A164訴訟承継人兼本人上告人 A165 告人 A163同佐世保市a町b番地c号亡A164訴訟承継人兼本人上告人 A165兵庫県神崎郡a町b番地同上告人 A166長崎県佐世保市a町b番地c号同旧姓A167上告人 A168同佐世保市a町b番地第c上告人 A7同所上告人 A169埼玉県春日部市a上告人 A170神奈川県中郡a町b番上告人 A171岐阜市a丁目b番地上告人 A172名古屋市a区b町c番d号上告人 A173岐阜県揖斐郡a町b番地c上告人 A174長崎県島原市a番地一上告人 A175同北松浦郡a町b番地のc上告人 A176東京都大田区a丁目b番c号上告人 A177同足立区a丁目b番c号上告人 A178広島県呉市a丁目b上告人 A179高知市a丁目b上告人 号上告人 A178広島県呉市a丁目b上告人 A179高知市a丁目b上告人 A180長崎県北松浦郡a町b上告人 A181同平戸市a町b番地上告人 A182同所同番地上告人 A183長崎県平戸市a町b番地上告人 A184同平戸市a町b番地のc上告人 A185上告代理人目録上告人ら一七八名の訴訟代理人弁護士横山茂樹石井精二諌山博稲村晴夫岩城邦治浦田秀徳江上武幸小野正章河西龍太郎椛島敏雅熊谷悟郎古原進小林清隆小林正博小西武夫小宮学塩塚節夫高尾實瀧田紘一郎筒井丈夫中村尚達原章夫原田直子福崎博孝本多俊之馬奈木昭雄宮原貞喜村井正昭森永正山田富康山元昭則山本一行安田寿朗松岡肇上告人A1、同A2、同A3、同A4、同A5、同A6、同A7、同A8、同A9、同A10の訴訟代理人弁護士佐伯静治三津 山本一行安田寿朗松岡肇上告人A1、同A2、同A3、同A4、同A5、同A6、同A7、同A8、同A9、同A10の訴訟代理人弁護士佐伯静治三津橋彬伊藤誠一浅水正長田正寛奥泉尚洋亀田成春斎藤正道齊田顕彰松浦正典吉川正也千葉悟越後雅裕高嶋智石田明義佐藤哲之佐藤太勝佐藤博文笹森学郷路征記田中貴文長野順一藤本明馬場政道田中宏中山博之岩本勝彦米屋佳史関口正雄山崎俊彦尾崎定幸品川吉正浅井俊雄市川守弘猪狩康代肘井博行太田賢二村松弘康中村仁武田芳彦木下哲雄上條剛富森啓児大門嗣二和田清二白井巧一高坂隆信下田範幸野上佳世子荒木貢齋藤正俊大堀有介小畑祐悌廣田次男渡邉正之澤藤統一郎佐々木良博野村和造岡部玲子森田明坂本堤小島周一三木恵美子飯 之澤藤統一郎佐々木良博野村和造岡部玲子森田明坂本堤小島周一三木恵美子飯田伸一鈴木義仁影山秀人中村宏森和雄荒井俊通小野毅岡村親宜望月浩一郎黒岩容子上柳敏郎須納瀬学田中由美子長谷川壽一友光健七川人博玉置一成服部大三小野寺利孝山下登司夫中野麻美宮本智笹岡峰夫塚原英治佐藤誠一藤本正塙悟青木護大石剛一郎木下淳博立松彰彦坂敏尚佃俊彦長澤彰長谷川史美山口英資鈴木克昌松島暁前川雄司小川芙美子川名照美水口洋介山本高行花岡敬明堀野紀高山俊吉佐藤むつみ安江祐土田庄一鈴木剛古川景一望月健一郎小林政秀山本英司山本孝室井優横山哲夫黒岩哲彦蔵本怜子吉田健一平和元伊藤恵子中野直樹 山本孝室井優横山哲夫黒岩哲彦蔵本怜子吉田健一平和元伊藤恵子中野直樹三浦宏之佐々木芳男堀敏明二瓶和敏原田敬三田代博之渡邉昭森下文雄名倉実徳藤森克美大橋昭夫渥美裕資渥美玲子石上日出男纐纈和義鈴木次夫鈴木秀幸野間美喜子花井増實村田武茂山田幸彦森下弘徳井義幸藤木邦顕鎌田幸夫横山精一池田直樹藤原精吾木山潔林伸豪川真田正憲枝川哲津川博昭木村清志東俊一高田義之今川正章土田嘉平梶原守光山原和生戸田隆俊谷脇和仁山下訓生高橋敬幸君野駿平岡崎由美子三浦久吉野高幸住田定夫配川寿好江越和信荒牧啓一河邉真史前田憲徳年森俊宏佐藤裕人松本洋一角銅立身橋本千尋三溝直喜桑原善郎安部尚志 前田憲徳年森俊宏佐藤裕人松本洋一角銅立身橋本千尋三溝直喜桑原善郎安部尚志藤尾順司増永弘矢野正剛小宮和彦宇治野みさゑ三浦邦俊伊黒忠昭久保井摂安部千春登野城安俊吉村拓成見幸子成見正毅真早流踏雄松田公利松田幸子中島多津雄鍬田萬喜雄後藤好成井上聡鴨田哲郎従業員目録(一)B1 B2 B3 A29A30 A4 A31 A32A8 A33従業員目録(二)B4 A1 A36 A37A41 A43 B5 A47B6 B7 A58 B8B9 A70 A71 A72B10 B11 B12 B13B14 A89 B15 A93B16 A9 A96 A97A98 A99 A100 A10B17従業員目録(三)A2 A106 B18 B19B20 B21 B22 B23B24 B25 B26 B27B28 B29 B30 B31B32 A175 B33 21 B22 B23B24 B25 B26 B27B28 B29 B30 B31B32 A175 B33 B34

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