- 1 -平成26年9月3日判決言渡平成25年(行ウ)第184号政務調査費返還請求事件 主文 1 被告は,Aに対し,25万5000円の支払を請求せよ。 2 原告のその余の請求を棄却する。 3 訴訟費用は,これを10分し,その1を原告の負担とし,その余を被告の負担とする。 事実 及び理由第1 請求被告は,Aに対し,25万5000円及びこれに対する平成24年4月4日から支払済みまで年5分の割合による金員の支払を請求せよ。 第2 事案の概要本件は,杉並区議会議員であるA(以下「A議員」という。)が同区から交付を受けた平成23年4月1日から平成24年3月31日までの年度(以下「平成23年度」という。)の政務調査費につき行った支出のうち「事務所費」に充てたものの一部について,同区の住民である原告が,A議員が当該支出に相当する金額について法律上の原因なくして利益を受け,そのために同区に同額の損失を及ぼし,かつ,A議員は上記の利益を受けることに法律上の原因ないことについて悪意であったから,同区はA議員に対して不当利得返還の請求権及び民法704条の規定による法定利息の支払の請求権を有していると主張して,同区の執行機関である被告に対し,地方自治法242条の2第1項4号の規定に基づき,A議員に不当利得返還の請求及びA議員が平成23年度分の政務調査費収支報告書を提出した日の後の日である平成24年4月4日から支払済みまで民法所定の年5分の割合による法定利息の支払の請求をすることを求める事案である。 - 2 - 1 関係法令の定め別紙「関係法令の定め」に記載のとおりである(同別紙で定める略称等は,以下においても用いることとする。)。 2 前提事実(証拠等を掲げた 事案である。 - 2 - 1 関係法令の定め別紙「関係法令の定め」に記載のとおりである(同別紙で定める略称等は,以下においても用いることとする。)。 2 前提事実(証拠等を掲げたもの以外は,当事者間に争いがないか,当事者において争うことを明らかにしない事実である。以下「前提事実」という。)(1) 当事者等ア原告は,杉並区の住民である。 イ被告は,杉並区の執行機関である。 ウ A議員は,杉並区議会議員である。 エ B(以下「本件後援会」という。)は,代表者をA議員とし,東京都杉並区α-×-8を主たる事務所の所在地とする政治団体であり,政治資金規正法上の資金管理団体(同法19条1項)に指定されている(甲1・34頁)。 (2) 政務調査費の交付A議員は,平成23年度の政務調査費として合計で192万円の交付を受けた(乙8から17の1まで)。 (3) 政務調査費の支出A議員は,交付を受けた政務調査費を使用したものとして,平成23年4月から平成24年3月までの「事務所費」として合計53万1994円を含む支出を行った(乙17の1)。 (4) 住民監査請求原告は,平成25年2月7日,杉並区監査委員に対し,住民監査請求(以下「本件監査請求」という。)をした。 (5) 監査の結果の通知杉並区監査委員は,本件監査請求について,平成25年4月2日付けで,これを棄却する旨の決定をし,原告は,同月5日,監査の結果(以下「本件監査結果」という。)の通知を受けた。 - 3 -(6) 原告は,平成25年4月8日,本件訴えを提起した(当裁判所に顕著な事実)。 3 争点及びこれに対する当事者の主張本件における争点は,A議員の前提事実(3)の「事務所費」に係る政務調査費の支出の一部について杉並区 月8日,本件訴えを提起した(当裁判所に顕著な事実)。 3 争点及びこれに対する当事者の主張本件における争点は,A議員の前提事実(3)の「事務所費」に係る政務調査費の支出の一部について杉並区のA議員に対する不当利得返還の請求権が成立するか否か及び不当利得返還の請求権が成立する場合においてA議員が民法704条の悪意の受益者に当たるか否かである。 (原告の主張の要点)(1) A議員の不当利得返還義務の発生についてア使途基準及びA議員の支出の根拠(ア) 杉並区における政務調査費の使用に関して定める本件条例,本件規則及び本件規程は,「事務所費」のうち事務所の賃料の支出については,事務所の賃料の支出割合の上限はその2分の1とする旨を定めているところ,A議員が議長に提出した平成23年度政務調査費収支報告書(乙17の1。以下「本件収支報告書」という。)等によれば,杉並区β-×-19○102所在のいわゆる賃貸マンション(以下「本件事務所」という。)について,貸主をD(以下「本件賃貸人」という。)とし,借主を「C」とし,本件事務所の賃料を月額8万5000円とする旨の賃貸借契約(以下「本件賃貸借契約」という。)が締結されており,A議員は本件賃貸借契約の契約書を唯一の疎明資料として区議会に提出し,本件事務所の賃料は年間102万円であり,平成23年度において本件賃貸人に対し事務所の賃料として同額を支払ったとして,その2分の1に当たる51万円を政務調査費から支出した(この支出を,以下「本件支出」という。)。 (イ) 一方,本件後援会が東京都選挙管理委員会に提出した平成23年分の政治資金収支報告書(甲1・34頁から49頁まで。以下「平成23年分本件後援会収支報告書」という。)には,「経常経費」として同年12月31日付けで「事務所賃借代 挙管理委員会に提出した平成23年分の政治資金収支報告書(甲1・34頁から49頁まで。以下「平成23年分本件後援会収支報告書」という。)には,「経常経費」として同年12月31日付けで「事務所賃借代(1月~12月分)」として51万円をA議員宛てに - 4 -支出した旨の記載があり,また,平成23年分本件後援会収支報告書に添付されているA議員の作成に係る本件後援会宛ての同日付けの領収書(甲1・50頁)のただし書には,「事務所賃借代 1月分~12月分 (政務調査費との按分あり)」との記載がある。 なお,本件監査結果においては,平成23年分本件後援会収支報告書に事務所賃借代が記載されている理由について,資金管理団体からA議員に対し政治資金として支出されたことを表すものと認めることが相当であると述べられているところ,これは,本件後援会が政治資金規正法上の寄附としてA議員に対し51万円の支出をしたという趣旨であると解されるが,同法21条の2は,公職の候補者(地方議会の議員を含む。)への金銭による寄附を禁止しているから,上記事実認定は,合法的にあり得ない行為をもって本件後援会の事務所賃借料の支出を否定するものであり,著しく合理性を欠くものである。 (ウ) 本件においては,A議員自身が,平成25年12月19日付け「回答書」(乙22。以下「本件回答書」という。)で,①本件事務所は本件後援会の従たる事務所である,②本件後援会は,従たる事務所である本件事務所の賃料として年間51万円を経常経費として支出している,③A議員は本件賃貸人に本件事務所の賃料として年間102万円支払っているが,うち51万円は本件後援会の事務所賃借料の立替えである,④A議員と本件後援会の間には,本件事務所について,転貸借関係は存在しないと述べており,A議員が本件賃貸人に支払 年間102万円支払っているが,うち51万円は本件後援会の事務所賃借料の立替えである,④A議員と本件後援会の間には,本件事務所について,転貸借関係は存在しないと述べており,A議員が本件賃貸人に支払った年間102万円の賃料のうち51万円は,本件後援会の従たる事務所の借り上げに対する賃料であることを,「立替え」という表現で認めている。 (エ) 以上によれば,本件事務所に係る賃料として政務調査費を請求する場合にA議員が申告すべき「事務所賃借料」は,本件賃貸人に支払っている賃料(年102万円)から本件後援会の賃料(年間51万円)を控除した残りの - 5 -51万円である。 そして,この年間51万円の賃料を基に政務調査費からの支出の上限額を算出すると,51万円の2分の1である25万5000円となる。したがって,実際に支出した51万円と本件支出の差額に該当する25万5000円は,法律上の根拠のない違法,無効な支出であり,A議員は,杉並区に対し,上記の額の不当利得返還義務を負う。 イ被告に対する反論(ア) 被告は,102万円を本件事務所の賃料として按分することが正当であるかのようにるる述べているが,上記のとおり,A議員と本件後援会がそれぞれ51万円で本件事務所を賃借していることはA議員自身が本件回答書により認めているのであり,本件事務所の賃借関係について,少なくとも賃料についてはA議員に係る部分と本件後援会に係る部分は合理的区別が可能である。これをあたかも区別が困難であるかのように捉えて102万円をA議員の事務所の賃料とみる被告の主張はき弁である。 (イ) 被告は,本件事務所の使用実態についてもるる述べるが,前記のとおり,本件事務所はA議員個人と本件後援会の二者によりそれぞれ51万円で賃借されているという賃借関係が明らかになって 弁である。 (イ) 被告は,本件事務所の使用実態についてもるる述べるが,前記のとおり,本件事務所はA議員個人と本件後援会の二者によりそれぞれ51万円で賃借されているという賃借関係が明らかになっている以上,A議員が負担した事務所の賃料が51万円を超すことは,部屋の使用状態がどうであれあり得ない。 (ウ) 被告は,本件使途基準細目において,事務所の賃料の内訳が区分できる場合とそうでない場合とで適用の仕方を変える旨の規定はないなどと主張し,本件事務所の賃料を102万円として按分することの正当性を主張するが,政務調査費は議員の調査研究に資するため必要な経費の一部として議会における会派及び議員に対して交付されるものであり,必要経費の一部を実費として充当するものでなければならないという実費弁償の原則を踏まえれば,本件規程等に規定されている「事務所賃借料」が,形式的な契約書面 - 6 -上の額のいかんにかかわらず実際に議員が負担した金額を指すことは明らかである。そして,上記のとおり,A議員が本件事務所の賃料として支出した実費は51万円であるから,上記の計算方法によれば,A議員が実際には支出していない費用まで政務調査費から支出することになり実費弁償の原則に違反する。 また,本件規程2条は,「後援会活動に関する経費」を政務調査費で支出することを禁止する旨を定めているところ,仮に,「立替え」分の51万円分を含む102万円をA議員の事務所の賃料とみなして政務調査費を算出したとすれば,本件後援会の賃料51万円をも按分にかけることになり,結果,本件支出のうち25万5000円は本件後援会に対して支出することになってしまうが,これは上記の後援会活動に関する経費に当たるから,違法であることは明らかである。 (2) A議員が悪意の受益者に当たるか否かに うち25万5000円は本件後援会に対して支出することになってしまうが,これは上記の後援会活動に関する経費に当たるから,違法であることは明らかである。 (2) A議員が悪意の受益者に当たるか否かについてA議員は,平成23年5月から1年間,杉並区監査委員を務めており,政務調査費からの支出の対象となる事務所賃借料が実際には年間51万円であることを熟知しており,102万円を事務所賃借料としてその2分の1の按分をした額に政務調査費を充てることは違法であることは十分に理解していた。したがって,民法704条に定める悪意の受益者に当たる。 (被告の主張の要点)(1) A議員の不当利得返還義務の不存在についてア政務調査費の支出項目は多様であり,その項目によっては,政務調査費の対象となる区政に関する調査研究活動(以下「政務調査活動」という。)のほか,政務調査費の対象とはならない政党活動や後援会活動(本件規程2条1項)が含まれ,かつ,これらを合理的に区分することは容易でない場合がある。そのため,杉並区議会においては,政務調査活動とそれ以外の活動とを合理的に区分することが困難である場合には,社会通念上相当 - 7 -な割合によって経費を按分し,政務調査活動に係る経費を確定しなければならないとの考えに立ち,詳細な経費按分の基準を本件使途基準細目として定め,事務所の賃料については,まさに,上記の政務調査活動とそれ以外の活動とを合理的に区分することが困難である場合に当たるとして,事務所専用で賃借する場合の支出割合の上限を賃料の2分の1とする按分の基準を設定した。 しかるところ,本件収支報告書によれば,A議員は,住居を伴わない政務調査を行う事務所として本件事務所を賃借し,賃料全額である月額8万5000円を本件賃貸人に支払っている。 分の基準を設定した。 しかるところ,本件収支報告書によれば,A議員は,住居を伴わない政務調査を行う事務所として本件事務所を賃借し,賃料全額である月額8万5000円を本件賃貸人に支払っている。 そうすると,この場合における本件使途基準細目が定める政務調査費の支出割合の上限は4万2500円となるところ,A議員が平成23年度分の政務調査費のうち本件事務所の賃料に当たる支出として計上したのは,1か月当たり4万2500円であって,上記の範囲内の額である。したがって,A議員による本件支出には,違法な点はないというべきである。 イ原告に対する反論(ア)a 仮に,本件後援会が本件事務所を一部使用し,そのことにつき賃借権をA議員と準共有していると評価し得るとしても,それは,本件条例,本件規則,本件使途基準細目等が許容している範囲内の使用形態であって,A議員の上記支出を違法ならしめる事由とはならない。 なぜなら,本件使途基準細目における「賃借する事務所で事務所専用の場合は,事務所賃借料の支出割合の上限は2分の1とする。」との規定は,政務調査費として認められる事務所費については,事務所の形態を問わず,本件規程2条1項各号において政務調査費からの支出が禁止されている政党活動や後援会活動等にも兼用されているため,調査研究活動とそうでない部分との合理的な按分が望ましいところ,これらを合理的に区分することが困難である場合には,社会通念上相 - 8 -当な割合による按分をして政務調査活動に資するために必要な費用の金額を確定しなければならないとの按分の原則から,賃料の2分の1までは政務調査費からの支出を認めるとの趣旨で定められたものであって,本件後援会による使用は,当然想定されているといえる。 以上によれば,本件使途基準細目における「事務所賃借料 から,賃料の2分の1までは政務調査費からの支出を認めるとの趣旨で定められたものであって,本件後援会による使用は,当然想定されているといえる。 以上によれば,本件使途基準細目における「事務所賃借料」にいう「事務所」とは,政党活動や後援会活動等に兼用されることを前提に,例えば,部屋ごとなど個別的に区分することも困難な,外形上客観的に「一の事務所」と評価し得るものであり,そうだとすると,同細目における「事務所賃借料」とは,その外形上客観的に「一の事務所」と評価される事務所全体の賃料の相当額である。そして,本件使途基準細目には,事務所の賃料の支出の内訳が区分できる場合とそうでない場合とで,同細目の規定の適用を変える旨の規定はないから,上記の事務所全体の賃料の相当額とは,当然に,政務調査活動に係る賃料とその他の賃料が混在する賃料の総額を指すものである。 b もっとも,本件後援会が本件事務所を使用している時間,場所等が明らかにA議員の政務調査活動よりも多いと外形上明白であるとか,本件後援会による本件事務所に係る経費負担額が本件使途基準細目の基準の上限,つまり,賃料の2分の1を超えるような場合には,地方自治法が定めた政務調査費制度の趣旨,すなわち,政務調査費は,「その議会の議員の調査研究に資するため必要な経費の一部として」交付し得るとの趣旨を逸脱するものとして許されない。 この点,本件事務所について被告がA議員に対して調査したところによれば,本件事務所の鍵は,通常,A議員のみが所持しており,他の構成員が本件事務所を使用したことはないとのことであり,また,本件事務所の間取りは,簡易なキッチンとトイレが付いた6畳程度のワンルームであり,本件後援会が独自に本件事務所を占有しているよ - 9 -うな形跡はない。 そして,本件後援会は,政治 また,本件事務所の間取りは,簡易なキッチンとトイレが付いた6畳程度のワンルームであり,本件後援会が独自に本件事務所を占有しているよ - 9 -うな形跡はない。 そして,本件後援会は,政治資金規正法所定の資金管理団体であり,A議員個人と一体的に活動するものであるところ,A議員の陳述書(乙23)によれば,A議員が本件事務所において行っている主な政務調査活動は,政策立案やそのための情報収集,区議会レポートの作成,区政に対する区民からの要望及び意見の聴取,区民相談(区民等に対して行う広報・広聴活動),区政の課題や議会で審議する案件等について行う調査研究活動などであり,しかも,A議員の実感としては,本件事務所における全ての活動時間のうち,半数以上の時間を政務調査活動に費やしていると考えているというのであって,本件後援会が本件事務所を使用している時間,場所等が明らかにA議員の政務調査活動よりも多いと外形上明白であるといった事実,事情はない。 また,本件後援会が本件事務所に係る経費として負担した額という点から見ても,本件条例,本件規則及び本件規程等が,政党活動や後援会活動等にも兼用されることが社会通念上想定される範囲内として定めた実際の賃料の2分の1の範囲内の額であるから,仮に,本件後援会が本件事務所の一部を使用していたとしても,そのことは,本件条例,本件規則及び本件規程等はもとより,地方自治法の上記趣旨にも反しない。 c 以上によれば,本件事務所はその全体が使用状況等から外形上客観的に「一の事務所」と評価し得るものであって,本件使途基準細目における「事務所賃借料」とは,A議員が,政務調査としての活動の場と本件後援会の活動の場とを合わせた本件事務所の賃料として支払った年間総額102万円ということとなる。 (イ) 地方自治法の趣旨 目における「事務所賃借料」とは,A議員が,政務調査としての活動の場と本件後援会の活動の場とを合わせた本件事務所の賃料として支払った年間総額102万円ということとなる。 (イ) 地方自治法の趣旨として,議員の議会活動の基礎となる調査研究活動との間に合理的関連性のある経費であれば,政務調査費として認めら - 10 -れるところ,A議員が政務調査費として計上した本件支出は,本件後援会の活動の経費と明確に区分された,純粋な政務調査のための事務所費であるから,これを適法なものと認めたとしても,かかる地方自治法の趣旨からして,不合理な点はない。 本件規程は,地方自治法や本件条例の各規定の目的や趣旨に沿ったものであるといえ,その適用・運用上も,文理に忠実にすべきであるが,こと按分を定めた規定については,それ自体ひとつの目安であって,その規定の範囲内であり,かつ,領収書の裏付けがあるものについては,「適法なものであるとの推定が働く」との趣旨であると解される。 そうだとすると,仮に,本件規程を原告主張のとおり解釈したとしても,それは,適法なものであるとの推定が2分の1まであるとの趣旨であって,これを超える金額であっても,政務調査のために要した経費であるとの立証があった場合には,かかる経費につき,使途基準外であり,不当利得返還請求の対象となるということはできないというべきである。 しかるところ,A議員が本件事務所で行っている主な政務調査活動の内容や時間は前記(ア)bのとおりであって,A議員が平成23年度の事務所賃借料として支出した102万円のうち,その2分の1の額である51万円について,政務調査のために要した経費であるとの立証があるといえ,かかる結論は,原告が主張する「実費弁償の原則」にも適うものであるから,同金員につき,使途基準外であり その2分の1の額である51万円について,政務調査のために要した経費であるとの立証があるといえ,かかる結論は,原告が主張する「実費弁償の原則」にも適うものであるから,同金員につき,使途基準外であり,不当利得返還の請求の対象となるとはいえない。 (2) A議員が悪意の受益者に当たるか否かについて争う。 第3 当裁判所の判断 1 認定事実前提事実に加え,括弧内掲記の証拠及び弁論の全趣旨によれば,以下の事実を認 - 11 -定することができる。 (1) A議員の選出A議員は,平成19年4月,その任期を平成23年4月30日までとして杉並区議会議員として選挙されたところ,同月,杉並区議会議員の任期満了による一般選挙が行われ,A議員は再び杉並区議会議員として選挙された(甲1・52頁,乙9,12)。 その後,A議員は,同年6月から1年間,杉並区監査委員を務めた(弁論の全趣旨)。 (2) 本件事務所に係る賃貸借契約の締結A議員は,平成19年6月1日,本件事務所につき,本件賃貸人との間で,大要,以下の内容で本件賃貸借契約を締結した。 所在地東京都杉並区β-×-19○構造鉄骨鉄筋コンクリート造 7階建1階 102号専有面積約18.38㎡賃借期間平成19年6月1日から平成21年5月31日までの2年間(ただし,当事者間の合意の上で契約期間を更新することができる。)賃料月額8万5000円とし,A議員は3か月ごとに3か月分ずつ本件賃貸人の指定する口座に振り込んで支払う。 (甲1・20頁から23頁まで,乙17の3)(3) A議員に対する政務調査費の交付及びA議員による本件収支報告書等の提出ア A議員は,平成23年度の政務調査費として合計192万円の交付を受けた(前提事実(3))。 頁まで,乙17の3)(3) A議員に対する政務調査費の交付及びA議員による本件収支報告書等の提出ア A議員は,平成23年度の政務調査費として合計192万円の交付を受けた(前提事実(3))。 イ本件収支報告書等の提出(ア) A議員は,平成24年4月11日,議長に対し,本件条例10条1項の規定に従い,平成23年度の政務調査費に係る本件条例所定の様式 - 12 -による本件収支報告書(乙17の1)を,政務調査費出納簿(乙17の2。以下「本件出納簿」という。),本件賃貸人の作成に係るA議員宛ての平成23年4月13日付け,同年7月13日付け,同年10月12日付け及び平成24年1月16日付け各領収書(甲1・16頁から19頁まで,乙17の3。以下「本件各領収書」という。),本件賃貸借契約の契約書の写し等を添付して提出した(甲1・16頁から23頁まで,乙17の1から17の3まで)。 その際,A議員は,本件賃貸借契約について,契約期間を更新した旨を申し添えた(弁論の全趣旨)。 (イ) 本件収支報告書(乙17の1)には,政務調査費による収入は192万円であり,支出は合計163万4384円(うち「事務所費」は53万1994円)であり,収入から支出を差し引いた残額は28万5616円である旨の記載がある。 (ウ) 本件出納簿(乙17の2)には,以下のとおり,政務調査費を本件賃貸人に対して支払った本件事務所の賃料の一部に充てた旨の記載がある。 ① 平成23年4月13日同月分から同年6月分までの賃料の2分の1である12万7500円②同年7月13日同月分から同年9月分までの賃料の2分の1である12万7500円③同年10月12日同月分から同年12月分までの賃料の2分の1である12万7500円④平成24年1月16日同月分 7月13日同月分から同年9月分までの賃料の2分の1である12万7500円③同年10月12日同月分から同年12月分までの賃料の2分の1である12万7500円④平成24年1月16日同月分から同年3月分までの賃料2分の1である12万7500円(エ) 本件各領収書(甲1・16頁から19頁まで,乙17の3)には,本件賃貸人が,A議員個人から,①平成23年4月13日,②同年7月 - 13 -13日,③同年10月12日及び④平成24年1月16日,それぞれ本件事務所の3か月分の賃料の合計額である25万5000円を領収した旨の記載があり,また,本件各領収書が貼付されている領収書等貼付用紙の各備考欄には,それぞれ,①平成23年4月分から6月分まで,②同年7月分から9月分まで,③同年10月分から12月分まで及び④平成24年1月分から3月分まで,それぞれ3か月分の本件事務所の賃料の2分の1である12万7500円を政務調査費に計上した旨の記載がある。 ウ平成23年分本件後援会収支報告書等の提出(ア) 本件後援会が平成24年3月29日に東京都選挙管理委員会に提出した平成23年分本件後援会収支報告書(甲1・34頁から49頁まで)には,「経常経費(人件費を除く。)の内訳」として,平成23年6月3日に「事務所更新料」として8万5000円が本件後援会から本件賃貸人に対して支出された旨及び同年12月31日に本件後援会からA議員個人に対して「事務所賃借代 1月~12月分」として51万円が支出された旨の記載がある。 また,平成23年分本件後援会収支報告書に添付されたA議員の作成に係る同年12月31日付け領収証(甲1・50頁)には,同日にA議員が本件後援会から51万円を領収した旨及びただし書として「事務所賃借代 1月分~12月分(政務調査 支報告書に添付されたA議員の作成に係る同年12月31日付け領収証(甲1・50頁)には,同日にA議員が本件後援会から51万円を領収した旨及びただし書として「事務所賃借代 1月分~12月分(政務調査費との按分あり)」旨の記載がある。 (イ) 本件後援会が平成25年3月28日に東京都選挙管理委員会に提出した平成24年分の収支報告書(乙21の1。以下「平成24年分本件後援会収支報告書」といい,平成23年分本件後援会収支報告書と併せて「本件各後援会収支報告書」という。)には,「経常経費(人件費を除く。)の内訳」として,平成24年12月31日に本件後援会からA - 14 -議員に対して「事務所賃借代 1月~12月分」として51万円が支出された旨の記載がある。 また,平成24年分本件後援会収支報告書に添付されたA議員の作成に係る同年12月31日付け領収証(乙21の2)には,同日にA議員が本件後援会から51万円を領収した旨及びただし書として「事務所賃借代 1月分~12月分(政務調査費との按分あり)」旨の記載がある。 エ本件監査請求の際のA議員の説明原告は,平成25年2月7日,杉並区監査委員に対し,本件監査請求をし(前提事実(4)),杉並区監査委員は,同月14日付け文書により議長に対して調査協力を依頼し(甲1・5頁),同月28日付け文書により回答を得たところ,同文書には,A議員から受けた説明として,①本件事務所はA議員個人の事務所として賃借しており,他の者又は団体に転貸等をしている事実は一切ない旨,②A議員は本件事務所を議員活動のみではなく政治活動等にも使用しており,本件事務所の賃借料については,一定の按分を行い,それぞれ経費を負担している旨等の記載がある。 (4) 検討前記(1)から(3)までで認定したとおり,本件賃貸借契約 政治活動等にも使用しており,本件事務所の賃借料については,一定の按分を行い,それぞれ経費を負担している旨等の記載がある。 (4) 検討前記(1)から(3)までで認定したとおり,本件賃貸借契約は,A議員と本件賃貸人との間で,賃料を月額8万5000円として締結され(前記(2)),A議員は,平成23年度の12か月分の本件事務所の賃料として,本件賃貸人に合計102万円を支払い(前記(3)イ(エ)),このうちの2分の1の金額である51万円に政務調査費を充てたが(本件支出)(前記(3)イ(ウ),(エ)),一方で,本件後援会は,本件賃貸人に対して平成23年6月3日に「事務所更新料」の名目で本件賃貸借契約における1か月分の賃料の金額に相当する8万5000円を,また,いずれもA議員に対して①平成23年12月31日に同年1月分から同年12月分までの及び②平成24年12月31日に同年1月分から同年12月分までの各「事務所賃借代」の名目でそれぞれ本件 - 15 -賃貸借契約における12か月分の賃料の金額の2分の1に相当する51万円(1か月分に換算すると4万7500円)を支出し,これらを経常経費として本件各後援会収支報告書に計上しているところ(前記(3)ウ),A議員は,上記の本件後援会からA議員への「事務所賃借代」の名目での支出の趣旨について,本件回答書(乙22)において,①本件事務所は本件後援会の従たる事務所である,②「本件事務所の賃料は年間総額102万円であり,『C』が立て替えた家賃を適正に按分し経費(賃借料)として,『B』からC個人に対し」,平成23年1月から12月分の51万円を支出している,また,平成24年1月分から12月分についても同様である,③「『B』の政治資金収支報告書に記載した経常経費51万円は,本件事務所の経費(賃借料)である 3年1月から12月分の51万円を支出している,また,平成24年1月分から12月分についても同様である,③「『B』の政治資金収支報告書に記載した経常経費51万円は,本件事務所の経費(賃借料)である。また,事務所費については,政治資金収支報告書の中で経常経費として扱うものであり適正な事務処理を行ったものである」,④「本件事務所において,議員活動及び政治活動を行う事の説明をしており,家主も了承している。」,⑤②で説明したとおり,『C』が立て替えていた51万円であることから,D氏に支払った賃料102万円のうち51万円は本件後援会の支出である」旨等を記載している。 また,A議員は,平成26年3月10日付けの陳述書(乙23)においては,①本件事務所は,A議員が議員として行う政務調査活動のほか,本件後援会に係る事務などを行う場所として使用することについて,本件賃貸人の了承を得た上で借りているものであることを記載している。 以上によれば,本件事務所については,本件後援会自身が,その従たる事務所として,本件賃貸人の承諾を得て,A議員と共に賃借人として,月額4万2500円の賃料をもって賃借しており,本件賃貸人との関係においては,それぞれの賃料を併せてA議員が本件賃貸借契約において定められた賃料の支払方法に従って支払い,後に本件後援会との間で清算をしているものと認めるのが相当である。 - 16 -そうすると,本件事務所の使用につきA議員が賃料として実際に負担しているのは,本件賃貸借契約における月額の賃料とされる8万5000円の2分の1である4万2500円であるというべきである。以上と異なる被告の主張は,採用することができない。 2 以上に述べたところを前提に,本件において政務調査費の使用に係る基準としてその一般的な合理性につき当事者間に争い 0円であるというべきである。以上と異なる被告の主張は,採用することができない。 2 以上に述べたところを前提に,本件において政務調査費の使用に係る基準としてその一般的な合理性につき当事者間に争いのない本件使途基準細目の定めに従うと,平成23年度にA議員に対して交付された政務調査費を充てることができるのは,本件事務所の12か月分の賃料としてA議員が本件賃貸人に支払った102万円から本件後援会が本件事務所の賃料として負担した51万円を差し引いた51万円の2分の1の金額である25万5000円であると認めるのが相当である。したがって,本件支出のうち,上記の金額以外の25万5000円については,本件使途基準に従わない違法な政務調査費の使用に該当すると認められるというべきであり,被告は,A議員に対し,上記の25万5000円の不当利得返還の請求権を有するというべきである。 この点に関し,被告は,仮に本件事務所の使用につきA議員の実際に負担する賃料の金額が本件賃貸借契約において定められた賃料の金額の一部であるとしても,A議員の本件事務所の使用の実情に照らすと当該一部の全額につき政務調査費を充てることは違法ではないとする趣旨と解される主張をするが,前記1(4)に掲げた諸事情及び証拠によれば,本件事務所においては,A議員の政務調査活動(区政に関する調査研究活動)及びA議員を代表者としてされる本件後援会の活動のほかに,A議員の各種の政治活動等もされているものと認められ,これらのうち本件後援会がその政治団体としての経常経費,すなわち,その従たる事務所である本件事務所につき政治団体としての存続に恒常的に必要な経費として負担をしているのは,他に特段の事情の存在を認めるに足りる証拠の見当たらない本件においては,本件後援会の活動に係る部分に限られると解するのが 務所につき政治団体としての存続に恒常的に必要な経費として負担をしているのは,他に特段の事情の存在を認めるに足りる証拠の見当たらない本件においては,本件後援会の活動に係る部分に限られると解するのが相当であって(政治団体の収支報告書の記載に関する政治資金 - 17 -規正法施行規則8条,9条及び別記第6号様式の記載要領16(1)エ参照),A議員が本件事務所においてするその他の活動については,調査研究活動とこれには当たらない活動を合理的に区分することは困難であると認めるべきであるから,本件規程2条1項及び2項の定めを踏まえて本件使途基準細目が定められるに当たって「按分の原則」として考慮されたところ(乙5から7まで)に照らすと,上記のような本件事務所の使用の状況の下においては,A議員が本件事務所の使用につき自ら負担するもののうち政務調査費を充てることができるのは,その金額のうち2分の1を上限とするものと解するのが相当である。以上と異なる被告の主張は,採用することができない。 3 A議員が悪意の受益者に当たるかについてA議員が平成23年6月から1年間,杉並区監査委員を務めていたことは,前記1(1)のとおりである。しかし,杉並区の監査委員であったことのみから,直ちに,本件支出についての違法性を認識し得るとまでは認められない。 そして,他に,A議員の本件支出に係る認識について,原告の主張するところを認めるに足りる的確な証拠もない。 第4 よって,原告の請求は,被告に対し,A議員に不当利得金25万5000円の支払の請求をすることを求める限度で理由があるからこれを認容し,その余は理由がないからこれを棄却することとして,主文のとおり判決する。 東京地方裁判所民事第3部 裁判長裁判官八木 度で理由があるからこれを認容し,その余は理由がないからこれを棄却することとして,主文のとおり判決する。 東京地方裁判所民事第3部 裁判長裁判官八木一洋 裁判官品川英基 - 18 - 裁判官髙畑桂花 - 19 -(別紙)関係法令の定め第1 地方自治法 1 地方自治法100条14項(平成24年法律第72号による改正前のもの。 以下同じ。)は,普通地方公共団体は,条例の定めるところにより,その議会の議員の調査研究に資するため必要な経費の一部として,その議会における会派又は議員に対し,政務調査費を交付することができ,この場合において,当該政務調査費の交付の対象,額及び交付の方法は,条例で定めなければならない旨を定めている。 2 地方自治法100条15項(平成24年法律第72号による改正前のもの。 以下同じ。)は,同条14項の政務調査費の交付を受けた会派又は議員は,条例の定めるところにより,当該政務調査費に係る収入及び支出の報告書を議長に提出する旨を定めている。 第2 杉並区議会の会派及び議員に対する政務調査費の交付に関する条例(平成13年杉並区条例第26号。平成25年同区条例第1号(乙25)による改正前のもの。乙1。以下「本件条例」という。) 1 本件条例1条(趣旨)は,地方自治法100条14項及び15項の規定に基づき,杉並区議会(以下本別紙において「議会」という。)の議員(以下本別紙において「議員」という。)の調査研究に資するため必要な経費の一部として,議会における会派及び議員に対し,政務調査費を交付することに関し必要な事項を定める旨を定めている。 2 本件条例4 本別紙において「議員」という。)の調査研究に資するため必要な経費の一部として,議会における会派及び議員に対し,政務調査費を交付することに関し必要な事項を定める旨を定めている。 2 本件条例4条(議員に係る政務調査費)1項は,議員に係る政務調査費は,各月1日(以下「基準日」という。)に在職する議員につき,月額16万円とする旨を定めている。 3 本件条例8条(政務調査費の請求及び交付)1項本文は,会派の代表者及び議員は,毎四半期の最初の月の10日までに,被告に当該四半期に属する - 20 -月数分の政務調査費を請求する旨を定め,同条2項は,被告は,同条1項の請求があったときは,速やかに政務調査費を交付するものとする旨を定めている。 4 本件条例9条(使途基準)は,政務調査費の交付を受けた会派及び議員は,政務調査費を規則で定める使途基準に従って使用するものとし,区政に関する調査研究に資するため必要な経費以外のものに充ててはならない旨を定めている。 5 本件条例10条(収支報告書等の提出)1項は,会派の代表者及び議員は,同条例所定の様式により作成した前年度分の政務調査費収支報告書に,政務調査費の収支を表す出納簿及び領収書その他の証拠書類を添えて,年度終了日の翌日から起算して30日以内に議会の議長(以下単に「議長」という。)に提出しなければならない旨を定めている。 6 本件条例12条(政務調査費の返還)は,区長は,政務調査費の交付を受けた会派及び議員がその年度において交付を受けた政務調査費の総額から,当該会派及び当該議員がその年度において行った政務調査費による支出(同条例9条に規定する使途基準に従って行った支出をいう。)の総額を控除して残余がある場合,当該残余の額に相当する額の政務調査費の返還を命ずることができる旨を定めてい いて行った政務調査費による支出(同条例9条に規定する使途基準に従って行った支出をいう。)の総額を控除して残余がある場合,当該残余の額に相当する額の政務調査費の返還を命ずることができる旨を定めている。 7 本件条例13条(委任)は,同条例に定めるもののほか,政務調査費の交付に関し必要な事項は,規則で定める旨を定めている。 第3 杉並区議会の会派及び議員に対する政務調査費の交付に関する条例施行規則(平成13年杉並区規則第35号。平成25年同区規則第2号(乙26)による改正前のもの。乙2。以下「本件規則」という。) 1 本件規則1条(目的)は,本件規則は,本件条例の施行について必要な事項を定めることを目的とする旨を定めている。 2 本件規則6条(使途基準)は,本件条例9条に規定する政務調査費の使途基 - 21 -準は,同規則別表のとおりとする旨を定めている。 3 本件規則別表(同規則6条関係)政務調査費使途基準(以下「本件使途基準」という。)科目内容調査研究費略研修費略会議費略資料作成費略資料購入費略広報費略事務費略事務所費調査研究に必要な事務所の設置,管理に要する経費(事務所賃借料,CATV・電話回線敷設料,維持管理費)人件費略 第4 杉並区議会の会派及び議員に対する政務調査費の取扱いに関する規程(平成19年議長訓令甲第1号。平成24年議長訓令甲第1号による改正前のもの。 乙3。以下「本件規程」という。) 1 本件規程1条(趣旨)は,本件規程は,本件条例及び本件規則に定める政務調査費の取扱いについて,地方自治法104条に規定する議長の権限に基づき,必要な事項を定めるものとする旨を定めている。 2(1) 本件規程2条(支出基準)1項は,同項各号 例及び本件規則に定める政務調査費の取扱いについて,地方自治法104条に規定する議長の権限に基づき,必要な事項を定めるものとする旨を定めている。 2(1) 本件規程2条(支出基準)1項は,同項各号に掲げる経費は,区政に関する調査研究に資するために必要とする経費に該当しないものとする旨を定めている。 1号選挙活動に関する経費 - 22 -2号政党活動に関する経費3号後援会活動に関する経費4号交際費(慶弔費,せん別,病気見舞,新・忘年会費等)に関する経費5号飲食(会議等を主催する場合の茶菓を除く。)に関する経費6号政務調査の目的に合致しない個人的技能の習得に関する経費7号日常的に使用する自動車の購入及びリースに関する経費8号自動車の維持管理(公租,車検,保険,修理)に関する経費9号その他政務調査の目的に合致しない経費(2) 本件規程2条2項は,政務調査費の交付を受けた会派及び議員は,一の経費のうちに区政に関する調査研究に資するため必要なもの及びその他のものが含まれるときは,区政に関する調査研究に資する経費相当額を区分し,政務調査費により支出しなければならない旨を定めている。 (3) 本件規程2条3項は,本件規則6条の本件使途基準の細目は,同規程別表のとおりとする旨を定めている。 (4) 本件規程別表(同規程2条関係)政務調査費使途基準細目(以下「本件使途基準細目」という。)科目内容略略事務所費○事務所賃借料について自己所有計上できない賃借事務所専用事務所賃借料の支出割合の上限は1/2とする - 23 -自宅兼用事務所賃借料の支出割合の上限は1/2とする(以下略) ※自己所有とは自己又は生計を一にする親族の 事務所専用事務所賃借料の支出割合の上限は1/2とする - 23 -自宅兼用事務所賃借料の支出割合の上限は1/2とする(以下略) ※自己所有とは自己又は生計を一にする親族の所有をいう※個人(1人会派含む。)で契約する事務所賃借料の政務調査費支出金額の上限は月額5万円とする(以下略)
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