令和4年4月14日判決言渡 令和3年(行コ)第10004号 手続却下の処分取り消し請求控訴事件(原審・東京地方裁判所令和3年(行ウ)第197号) 口頭弁論終結日令和4年3月29日判決 控訴人 X 被控訴人 国 処分行政庁 特許庁長官 処分行政庁 特許庁審査官 同指定代理人 石井広太朗 福井聖二 大江摩弥子 加茂絢弓 尾崎友美 主文 1 本件控訴を棄却する。 2 控訴費用は控訴人の負担とする。 事実及び理由 第1 控訴の趣旨 1 原判決を取り消す。 2 特願2019-86601号について、特許庁審査官が令和2年2月20日付けでした拒絶をすべき旨の査定を取り消す。 3 控訴人の令和2年11月23日付け提出の意見書について、特許庁長官が令和3年3月11日付けでした手続却下の処分を取り消す。 4 特許庁審査官は、控訴人に対し、特願2019-86601号について、特許をすべき旨の査定をせよ。 第2 事案の概要(略称は、特に断りのない限り、原判決に従う。) 1 事案の要旨 本件は、発明の名称を「ボトルキャップ開けホルダー」とする発明について特許出願(特願2019-86601号。以下「本件出願」という。)をした控訴人が、本件出願について拒絶査定(以下「本件拒絶査定」という。)を受けたため、拒絶査定 ップ開けホルダー」とする発明について特許出願(特願2019-86601号。以下「本件出願」という。)をした控訴人が、本件出願について拒絶査定(以下「本件拒絶査定」という。)を受けたため、拒絶査定不服審判(不服2020-4104号事件。以下「本件審判」という。)を請求するとともに、特許請求の範囲について手続補正(以下「本件補正」という。)をしたが、特許庁が令和2年10月27日に本件補正を却下する旨の決定をした上で、本件審判の請求は成り立たないとの審決(以下「本件審決」という。)をしたため、特許庁長官に対し、本件審決を取り消し、本件出願について特許査定をすべきである旨の令和2年11月24日付け意見書(以下「本件意見書」という。)を提出したが、特許庁長官から、令和3年3月11日付けで本件意見書に係る手続を却下する旨の処分(以下「本件処分」という。)を受けたことから、特許庁審査官の本件拒絶査定の判断に誤りがある旨主張して、本件拒絶査定の取消し、本件処分の取消し及び本件出願について特許査定をすることの義務付けを求める事案である。 原審は、本件訴えのうち、本件拒絶査定の取消しを求める部分及び本件出願について特許査定をすることの義務付けを求める部分はいずれも不適法であるとしてこれらを却下し、本件処分の取消しを求める部分は理由がないとしてこれを棄却した。 そこで、控訴人が、原判決を不服として本件控訴を提起した。 なお、控訴人は、原審において、上記各請求と併せて、本件審決の取消しを求めていたが、原審は、令和3年10月25日の原審第2回口頭弁論期日にお いて、民事訴訟法16条1項に基づき、本件審決の取消しを求める部分の訴えを知的財産高等裁判所に移送する旨の決定をし、その後、同決定は確定した。 2 争点及びこれに関する当事者の主張以下のとおり いて、民事訴訟法16条1項に基づき、本件審決の取消しを求める部分の訴えを知的財産高等裁判所に移送する旨の決定をし、その後、同決定は確定した。 2 争点及びこれに関する当事者の主張以下のとおり当審における控訴人の主張を付加するほか、原判決の「事実及び理由」の第2の2記載のとおりであるから、これを引用する。 (当審における控訴人の主張)別紙「控訴状」(写し)の「第3 控訴の理由」、別紙「控訴状訂正申立書」(写し)及び別紙「答弁書」(写し)記載のとおり第3 当裁判所の判断 1 当裁判所も、本件訴えのうち、本件拒絶査定の取消しを求める部分及び本件出願について特許査定をすることの義務付けを求める部分は、いずれも不適法であり、本件処分の取消しを求める部分は理由がないものと判断する。 その理由は、以下のとおり訂正するほか、原判決の「事実及び理由」の第3記載のとおりであるから、これを引用する。 (1) 原判決5頁18行目の「請求した」を「請求するとともに、本件補正をした」と、同頁19行目の「付けで」を「、本件補正を却下した上で」と改める。 (2) 原判決8頁19行目末尾に行を改めて次のとおり加える。 「(3) 当審における控訴人の主張は、要するに、本件出願に係る「本発明」(本考案)は、片手でボトルを押さえ又掴み一方の手で使用する従来の補助具には、片手の不自由な人が難儀していたという問題点があり、「本発明」(本考案)は、かかる問題点を解決するものであるが、特許庁審査官は、「本発明」(本考案)の上記特徴を見誤り、本件拒絶査定をしたものであるから、本件拒絶査定は誤りである、本件処分及び原判決は、特許庁審査官の上記判断が誤りであるとの控訴人の主張に対して無回答のまま、独自の判断で控訴人の主張は理由がないとしたものであるから、 ものであるから、本件拒絶査定は誤りである、本件処分及び原判決は、特許庁審査官の上記判断が誤りであるとの控訴人の主張に対して無回答のまま、独自の判断で控訴人の主張は理由がないとしたものであるから、 不当である旨をいうものと解される。 しかしながら、特許法は、拒絶査定を受けた者がその査定に不服があるときは、拒絶査定不服審判を請求することができ、特許庁がした上記請求を不成立とする審決に不服のある者は、その審決の取消しを求める審決取消訴訟を提起することができる旨定めていること(121条1項、178条1項、2項、6項等)に鑑みると、本件拒絶査定の誤りは、かかる拒絶査定不服審判及び審決取消訴訟の手続において是正されるべきものであるところ、控訴人の上記主張は、これとは異なる手続で本件拒絶査定の誤りの是正を求めるものであるから、その前提において採用することができない。」 2 以上によれば、原判決は相当であり、本件控訴は理由がないから、これを棄却することとし、主文のとおり判決する。 知的財産高等裁判所第1部 裁判長裁判官大鷹一郎 裁判官小川卓逸 裁判官小林康彦は、転補のため署名押印することができない。 裁判長裁判官大鷹一郎
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