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昭和25(オ)122 家屋所有権移転登記並家屋明渡請求

裁判所

昭和28年12月10日 最高裁判所第三小法廷 判決 棄却 広島高等裁判所 松江支部

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1,795 文字

主文 本件上告を棄却する。上告費用は上告人等の負担とする。理由 上告代理人草光義質の上告理由は末尾添付のとおりであり、これに対する当裁判所の判断は次のとおりである。上告理由第一点について原判決は、被上告人がDに対し、本件家屋を明渡すのは困るから、売却するのを昭和二二年二月一五日頃まで待つて貰らい度い旨述べた事実を認定したに止まり、被上告人において上告人等先代亡Eの所有権取得を認める意味で本件売買契約の承認をした事実を認定した趣旨でないことは判文上明らかである。されば、かかる承認のあつたことを前提とする所論は、原判示に副わない事実を前提とするものであつて採用し得ない。(論旨引用の大審院判例は本件の場合に適切でない。)また、上告人等が原審において、被上告人は本件家屋に賃料なしに居住しており且その明渡を承諾していた者であるから、上告人等先代亡Eに対する関係においても不法占拠者であつて、登記の欠缺を主張し得ない旨再抗弁を提出したことは、原判決事実摘示に照し明らかであるが、被上告人が右登記欠缺を主張する権利を抛棄した旨の主張をした形跡は記録に徴してもこれを認め得ないから、原判決がこの点につき何等判断をしなかつたのは当然であつて、所論のような釈明権不行使若くは審理不尽の違法はない。されば、論旨はすべて理由がない。同第二点について上告人等の本訴請求は、D(原審控訴人)に対する関係では、本件売買契約及びその際の特約にもとずき、本件家屋につき所有権保存登記をした上、上告人等に所- 1 -有権移転登記をなし且畳、建具、竈並に戸棚附のまま本件家屋の明渡をなすべきことを求め、また被上告人に対する関係では、第一次的には前記売買契約当時における特約にもとずき、予備的には賃貸借関係の終了 -有権移転登記をなし且畳、建具、竈並に戸棚附のまま本件家屋の明渡をなすべきことを求め、また被上告人に対する関係では、第一次的には前記売買契約当時における特約にもとずき、予備的には賃貸借関係の終了を理由として本件家屋を前記物件附のまま明渡すべきことを求めるにあるから、本訴がD及被上告人に対する関係で合一にのみ確定すベき性質を有する訴訟に属しないことは多言を要しない。 ずき、予備的には賃貸借関係の終了 -有権移転登記をなし且畳、建具、竈並に戸棚附のまま本件家屋の明渡をなすべきことを求め、また被上告人に対する関係では、第一次的には前記売買契約当時における特約にもとずき、予備的には賃貸借関係の終了を理由として本件家屋を前記物件附のまま明渡すべきことを求めるにあるから、本訴がD及被上告人に対する関係で合一にのみ確定すベき性質を有する訴訟に属しないことは多言を要しない。されば、原審が、上告人等の本訴請求中Dに対する請求を認容しながら被上告人に対する請求を排斥したからといつて、それだけでは何等違法とするに足りない。論旨は独自の見解に立脚して、被上告人に対する本訴請求が認容されない限り、原判決中Dに対する請求を認容した部分は不能の給付を命じたに帰するとし、或は原判示に副わない事実を前提として右部分には執行不可能なものがあるとし、その故に原判決中本件上告の対象たる部分(被上告人に対する請求を排斥した部分)が破毀を免れないと主張するものであつて、採用し得ないことは自ら明かである。(Dに対する判決が執行不能に帰すると仮定しても、これを以て被上告人に対する判決破毀の理由とならないことはいうまでもない。)同第三点について論旨は、原判決中本件上告の対象となつていない部分に対する非難にすぎないから上告適法の理由とならない。同第四点について原判決の挙示する証拠によれば、論旨引用のような事実を認定することができるし、このような認定をしても条理又は実験則に反することはない。論旨は結局、原審が適法にした事実の認定を非難するに帰着するから、採用の限りでない。よつて民訴三九六条、三八四条、九五条、八九条に従い、裁判官全員一致の意見で主文のとおり判決する。- 2 -最高裁判所第三小法廷裁判長裁判官井上 い。よつて民訴三九六条、三八四条、九五条、八九条に従い、裁判官全員一致の意見で主文のとおり判決する。- 2 -最高裁判所第三小法廷裁判長裁判官井上登裁判官島保裁判官河村又介裁判官小林俊三裁判官本村善太郎- 3 -

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