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昭和40(オ)1192 債務不存在確認等請求

裁判所

昭和42年3月24日 最高裁判所第二小法廷 判決 破棄差戻 札幌高等裁判所 昭和38(ネ)367

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1,566 文字

主文 原判決中上告人敗訴部分を破棄し、本件を札幌高等裁判所に差し戻す。理由 上告代理人村部芳太郎の上告理由第一点および第二点について。原判決の確定した事実によれば、判示(ト)手形は、被控訴人(上告人)が控訴人(被上告人)に対し有する本件貸金債権につきその支払いのため振出された判示(イ)手形の書換手形であるところ、訴外Dは、被控訴人のために保管していた右(ト)手形を取立てに廻した後、右手形の振出人である訴外E株式会社の常務取締役であつて、本件貸金債権の債務者である控訴人より依頼を受け、右手形の不渡処分を免れさせるために右Dの資金を右訴外会社の当座預金口座に振り込み、よつて右手形の決済をした。その後、右Dは、被控訴人の代理人として、控訴人より控訴人振出名義の額面一〇〇万円の約束手形の振出交付を受けたが、これは被控訴人の控訴人に対する本件貸付金のうち元金一〇〇万円の支払方法として振出を受けたものである、というのである。原判決は、以上の事実関係の下においても、貸金債務の支払いのために振り出された手形の支払いがなされたものである以上、当然に当該貸金債務の弁済となると判示する。しかしながら、貸金債務の支払いのため振り出された手形ではあつても、その後の事情の変更により、当該貸金債務の弁済の趣旨ではなく、当該手形の不渡を免れしめるために、第三者の資金によつて、その手形の決済がなされたときにまで貸金債務弁済の効果が生ずると解すべきではない。前記のように訴外Dは、本件貸金の債権者である被控訴人のために判示(ト)手形を所持していたというのであるから、前記Dの行為が本件貸金債務の第三者弁済をする趣旨であつたとは軽々に断定することができない。原判決の確定した事実関係の下においては、原審は、すべからく訴外Dが本 形を所持していたというのであるから、前記Dの行為が本件貸金債務の第三者弁済をする趣旨であつたとは軽々に断定することができない。 ない。前記のように訴外Dは、本件貸金の債権者である被控訴人のために判示(ト)手形を所持していたというのであるから、前記Dの行為が本件貸金債務の第三者弁済をする趣旨であつたとは軽々に断定することができない。原判決の確定した事実関係の下においては、原審は、すべからく訴外Dが本 形を所持していたというのであるから、前記Dの行為が本件貸金債務の第三者弁済をする趣旨であつたとは軽々に断定することができない。原判決の確定した事実関係の下においては、原審は、すべからく訴外Dが本件貸金債務の第三者弁済をする趣旨で本件手形金の支払いをし- 1 -た特段の事情を説示しなければならないのにかかわらず、訴外Dが本件手形の支払いをなしたとの一事をもつて直ちに本件貸金債務の第三者弁済であると断定したのは、理由不備の違法があるといわなければならない。なお、原判決は、前記のように、右(ト)手形の決済後控訴人が被控訴人の代理人としてのDに対し、金額一〇〇万円の約束手形一通を振り出した事実を認定し、これは本件貸金債務の支払方法としてなされたものであると判示している。しかし、もし右(ト)手形の決済により本件貸金債権が右手形金の限度で弁済されたのであれば、本件貸金債権は右金額までは残存していない筋合であるから、原判決の判示に彼此理由の齟齬があるといわなけばならない。論旨はいずれも理由があり、原判決は破棄を免れない。本件は、前示特段の事情の存否についてなお審理判断する必要があるから、本件を原審札幌高等裁判所に差し戻すべきである。よつて、民訴法四〇七条に従い、裁判官全員の一致で、主文のとおり判決する。最高裁判所第二小法廷裁判長裁判官奥野健一裁判官城戸芳彦裁判官石田和外裁判官色川幸太郎- 2 - 裁判官色川幸太郎

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