昭和36(オ)637 家屋明渡等請求

裁判年月日・裁判所
昭和39年7月1日 最高裁判所大法廷 判決 その他 東京高等裁判所
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【DRY-RUN】主    文      本上告論旨は理由がない。          理    由  論旨は、要するに、民訴六四五条二項は、競売手続開始決定をした不動産につい てさらに強制競売の申立があった場合において

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判決文本文1,487 文字)

主    文      本上告論旨は理由がない。          理    由  論旨は、要するに、民訴六四五条二項は、競売手続開始決定をした不動産につい てさらに強制競売の申立があった場合において、さきに開始した競売手続が取り消 されたときは、後の申立について登記がなくとも、その申立を記録に添付した時に 競売手続開始決定をした効力、したがって差押の効力が生ずることを定めていると 解されるならば、一度競売に付せられた不動産を取得しようとする第三者は登記簿 を閲覧するだけでは足らず、不測の損害をこうむることになるから、民訴六四五条 二項の規定は憲法二九条一項に違反するというのである。  しかし、民訴六四五条二項が、既に競売手続開始決定のなされた不動産につきさ らに他の債権者から強制競売の申立があった場合に、後の申立を記録に添付しさえ すれば、既に開始した競売手続が取り消されても、後の申立は競売手続開始の決定 をうけた効力を有することになる旨規定している所以は、これによって金銭債権実 行のため競売手続の円滑かつ迅速な進行を図るためであり、そして司法手続によっ て私権実行の目的を達成せしめることは、いうまでもなく法的秩序の維持という公 共の福祉に適合するものといわねばならない。したがって、右規定によって差押債 権者に対する関係において、差押不動産の所有者たる債務者の財産処分権が制約さ れ、第三取得者がその所有権の取得をもって該競売手続による競落人に対抗できな くなっても、憲法二九条に違反するとはいえない。あるいは、後の競売申立による 差押の効力をも登記簿上公示する方法を講じることは、公示の方法という観点だけ からいえば、一層適切であるといえるであろうが、さきの競売開始決定の登記が存 続している以上(昭和八年(オ)第一七四五号同年一〇月六日大審院判決、民集一 二巻二四七三頁参照) 、公示の方法という観点だけ からいえば、一層適切であるといえるであろうが、さきの競売開始決定の登記が存 続している以上(昭和八年(オ)第一七四五号同年一〇月六日大審院判決、民集一 二巻二四七三頁参照)、記録添付の方法でも、公示の目的を達せられないわけでは - 1 - なく、いずれの方法を採るかは立法政策の問題である。それ故、所論は理由がない。  よって、裁判官全員一致の意見で、主文のとおり判決する。        最高裁判所大法廷          裁判長裁判官    横   田   喜 三 郎             裁判官    入   江   俊   郎             裁判官    奥   野   健   一             裁判官    石   坂   修   一             裁判官    山   田   作 之 助             裁判官    五 鬼 上   堅   磐             裁判官    横   田   正   俊             裁判官    斎   藤   朔   郎             裁判官    長   部   謹   吾             裁判官    城   戸   芳   彦             裁判官    石   田   和   外             裁判官    柏   原   語   六             裁判官    田   中   二   郎             裁判官    松   田   二   郎 - 2 -

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