主文 被上告人B1、同B2及び同B3に対する本件上告を棄却する。 被上告人B4に対する本件上告を却下する。 上告費用は上告人の負担とする。 理由 上告代理人塩谷國昭の上告理由一について被上告人B2が本件第一墳墓についての墓地使用権を放棄したとは認められないとした原審の認定判断は、原判決挙示の証拠関係に照らして首肯するに足り、その過程に所論の違法はない。論旨は、帰するところ、原審の専権に属する事実の認定を非難するものであって、採用することができない。 同二について原審の適法に確定した事実関係によれば、本件墓地は、明治五年ごろ以降、旧A寺の管理下にはなく、Dらが旧岩手郡a村(現盛岡市)から委託を受けて管理し、宗派を問わず埋葬することが認められていた共同墓地であったところ、被上告人B1、同B2及び同B3の各先代は、それぞれその当時の管理者から、本件墓地につき自己の属する宗派の方式によって埋葬し典礼を行うことができることを内容とする墓地使用権の設定を受けたものであるが、昭和一七年に本件墓地の管理者が交代し、真言宗に属する寺院である上告人が、本件墓地を同寺の寺院墓地として管理し、本件墓地における他宗派の方式による典礼の施行を拒絶するに至っているというのである。 そうすると、上告人は右墓地使用権設定契約上の地位を承継したものというべきであるから、本件墓地が上告人の寺院墓地という性格を有するに至ったとしても、同被上告人らは、従前どおり本件墓地において自己の属する宗派の方式によって典礼を行うことを妨げられないものと解するのが相当である。これと同旨の原審の判- 1 -断は、正当として是認することができ、その過程に所論の違法はない。論旨は、これと異なる見解に立って寺院墓地使用権に関す うことを妨げられないものと解するのが相当である。これと同旨の原審の判- 1 -断は、正当として是認することができ、その過程に所論の違法はない。論旨は、これと異なる見解に立って寺院墓地使用権に関する原審の判断を論難するものであって、採用することができない。 被上告人B4に対する上告について上告人は、被上告人B4に対する上告理由を記載した書面を提出しないから、同被上告人に対する本件上告は不適法であって却下を免れない。 よって、民訴法四〇一条、三九九条ノ三、九五条、八九条に従い、裁判官全員一致の意見で、主文のとおり判決する。 最高裁判所第三小法廷裁判長裁判官大野正男裁判官園部逸夫裁判官可部恒雄裁判官千種秀夫裁判官尾崎行信- 2 -
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