昭和24(れ)848 詐欺、窃盗

裁判年月日・裁判所
昭和24年6月7日 最高裁判所第三小法廷 判決 棄却 東京高等裁判所
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【DRY-RUN】主    文      本件上告を棄却する。          理    由  弁護人根本仙三郎上告趣意第一点について。  記録によると、被告人は、原判決一乃至四の詐欺罪についてはその罪がいまだ官 に

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判決文本文1,135 文字)

主文 本件上告を棄却する。 理由 弁護人根本仙三郎上告趣意第一点について。 記録によると、被告人は、原判決一乃至四の詐欺罪についてはその罪がいまだ官に発覚しない前に自首した事実が認められること所論の通りである。 しかし、自首によりその刑を減軽するかしないかは、刑法第四二条によつて裁判所の自由裁量に任されているのであるから、原審がその減軽をしなかつたことを目して違法であると言うことはできない。されば、原判決には所論のような違法はなく論旨は理由がない。 同第二点について。 原審公判調書によると、原審は、被告人の本件犯行につき動機その他の事情を一通り調べている。すなわち、被告人は原審公判廷で家庭の事情、特に金がいるような事情があつて本件犯罪を犯したのではないこと、入手した金銭は旅費等に費つたこと等を述べて、家出したのはかつて天狗熱に罹つたことがあり夏の暑さに会うと悪いことをしたり家を飛び出したりすると言つている。そして、被告人の人物、性格等については裁判官が法廷で被告人に接することによつても又犯罪行為自体によつても或る程度の心証が得られるのであるから、これらの事情をいかなる限度に取り調ぶべきかは事実審の自由裁量に任されているのである。されば、原審がその公判調書に記載されている程度に本件について取調をしている以上、審理不尽による違法はないのであるから、論旨は理由がない。 同第三点について。 原審の認定した被告人の本件犯罪は、五つの詐欺罪と一つの窃盗とであつて、その犯罪の態様から見ても、必ずしも弁護人の主張するように原審の科刑が非常に苛- 1 -酷の刑であると言うことはできない。そして「事実審の裁判官が普通の刑を法律において許された範囲内で量定した場合において、それが被告人の側から観て過重の 主張するように原審の科刑が非常に苛- 1 -酷の刑であると言うことはできない。そして「事実審の裁判官が普通の刑を法律において許された範囲内で量定した場合において、それが被告人の側から観て過重の刑であるとしても、憲法にいわゆる残虐な刑罰と呼ぶことはできない」と言うことは当裁判所の判例とするところであるから、原判決は所論のように憲法の精神に反するものではない(昭和二二年(れ)第三二三号、昭和二三年六月三〇日大法廷判決)。論旨は結局原審の量刑が不当であると非難するに帰するので、上告の適法な理由ではないから採用することはできない。 よつて、旧刑訴法第四四六条に従い主文の通り判決する。 以上は、裁判官全員の一致した意見である。 検察官長谷川劉関与昭和二四年六月七日最高裁判所第三小法廷裁判長裁判官長谷川太一郎裁判官島保裁判官河村又介裁判官穂積重遠- 2 -

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