【DRY-RUN】主 文 本件抗告を棄却する。 抗告費用は抗告人の負担とする。 理 由 抗告代理人は、「原決定を取り消す。補助参加人両名の参加はこれを許さな い。」と
主文 本件抗告を棄却する。 抗告費用は抗告人の負担とする。 理由 抗告代理人は、「原決定を取り消す。補助参加人両名の参加はこれを許さない。」との裁判を求め、その理由は別紙記載のとおりである。 <要旨第一>よつて審按するに、破産債権確定訴訟は破産法二四四条により提起される訴訟であるが、該訴訟手続は破産</要旨第一>手続による特別の訴訟手続ではなく、通常の民事訴訟手続に従つてなされるものであるから、他の債権者又は破産者のする補助参加の要件については民訴法六四条に従つて判断きれるべきである。しかして、破産債権確定訴訟につきなされた判決は、破産債権者全員に対してその効力を生ずるのであるから、債権調査期日における異議権行使の有無を問わず債権者全員が右判決の効力を受けることになる。従つて、債権調査期日に異議を述べなかつた債権者は、もはや異議を述べる権利を失うけれども、他人の異議が不成功に終つたとき、すなわち破産債権確定訴訟において原告(抗告人)が勝訴するときは、配当を受くべき破産債権の総額はそれだけ増加して、自己の受けるべき配当率が減少する結果になるのであるから、該訴訟の勝敗についでは異議を述べなかつた債権者も民訴法六四条に則り他人の訴訟を補助するため訴訟参加するにつき法律上の利益を有するものと解すべきである。本件において、被告A破産管財人Bのした異議の結果についでは、異議を述べなかつた破産債権者Cも右のとおり法律上の利害関係を有するものと認められるから、被告破産管財人を補助するため債権確定訴訟に参加することができるものというべきである。もつとも、抗告人主張のように本件記録によれば、相手方Cは破産管財人の提起した前訴否認権行使の被告であつて、むしろ、抗告人が前訴においては原告破産管財人の補助参 することができるものというべきである。もつとも、抗告人主張のように本件記録によれば、相手方Cは破産管財人の提起した前訴否認権行使の被告であつて、むしろ、抗告人が前訴においては原告破産管財人の補助参加人であつたこと、右否認の結果、相手方Cから本件土地建物が破産財団に復元され、右物件の換価による配当弁済をめぐつて紛争を生じていること、抗告人は有名義債権者であるが、地価の高騰により確定債権額(金五八八万一、三〇〇円)以上の債権(合計金五、三六七万五、五二七円)を再度にわたつて追加届出したため、破産管財人より右追加届出債権額につき異議を述べられたものであること等が認められる。しかし、補助参加人は訴訟の当事者ではなく、結局被参加人の訴訟行為と牴触する訴訟行為を有効になし得ないのであるから、被参加人である破産管財人の否認する限度で訴訟行為をなし得るに過ぎない。そうであれば、異議を述べなかつた破産債権者Cの補助参加を許容しても、債権確定手続において同人の異議がなかつたことの法律効果には何ら矛盾しないし、抗告人主張のように該訴訟手続を徒らに複雑化し有害無益で、訴訟上の信義則に著しく違反するものとは認められない。 次に破産者大隅潔の補助参加の許否について判断する。抗告人は、破産者Aは本件訴訟が原被告のいずれ<要旨第二>の勝敗に帰しても該訴訟の結果いかんにつき何らの利害関係を有しないものである旨主張する。なるほど、破</要旨第二>産者の異議は破産外において効力を有するに過ぎず、破産債権の確定を阻止する効力はない。ただ、債権調査期日に異議を述べなかつた破産者に対しでは、確定債権表の記載が確定判決と同一の効力を生じ、破産者は破産終結後、右債権の存否、その額等を争うことができなくなり、債権者はこれを債務名義として、破産終結後に破産着であつたものに対して強制執 では、確定債権表の記載が確定判決と同一の効力を生じ、破産者は破産終結後、右債権の存否、その額等を争うことができなくなり、債権者はこれを債務名義として、破産終結後に破産着であつたものに対して強制執行をすることができることになる。してみると、破産債権確定訴訟の結果は、異議を述べなかつた破産者の破産終結後の利害関係、すなわち破産財団以外の破産者の新得財産に対する強制執行につき影響を及ぼすことになるから、異議を述べなかつた破産者もまた、右債権確定訴訟において被告となつた破産管財人又は破産債権者を補助するため訴訟参加する法律上の利益を有するものといわざるを得ない。しかも、破産管財人は破産者の単なる代理人ではなく、公の機関として破産手続に関与するものであるから、破産管財人が被告であつても破産者は該訴訟において第三者の地位に立ち補助参加人たり得るものというべきである。しかして、異議を述べなかつた破産者に対し補助参加を許しても破産法上の法的効果には何らの影響がない。けだし、債権調査期日における異議と補助参加とはその性質を異にするから、前段説示のとおり異議権を行使しなかつた破産債権者に補助参加を許すと同様に、異議を述べなかつた破産者に対し補助参加を許しても、一度失つた異議権の追完による原状回復を認めると同一の結果を招来することにはならない。従つて本件において異議を述べなかつた破産者Aが、本件物件を抗告人および相手方Cに二重売買したものであつて、破産財団につき何らの権利を有しなくとも、破産債権確定訴訟における被告たる破産管財人のため補助参加をなし得るものというべきである。 以上の次第で、相手方らの補助参加を許可した原決定は相当であつて、本件抗告は理由がないからこれを棄却すべきものとし、抗告費用の負担につき民訴法九五条、八九条を適用して、主文のとおり決 べきである。 以上の次第で、相手方らの補助参加を許可した原決定は相当であつて、本件抗告は理由がないからこれを棄却すべきものとし、抗告費用の負担につき民訴法九五条、八九条を適用して、主文のとおり決定する。 (裁判長裁判官伊藤淳吉裁判官井口源一郎裁判官土田勇)
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