平成31(行ケ)10039 審決取消請求事件

裁判年月日・裁判所
令和2年2月19日 知的財産高等裁判所 2部 判決 請求棄却
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判決文本文70,570 文字)

令和2年2月19日判決言渡 平成31年(行ケ)第10039号審決取消請求事件 口頭弁論終結日令和2年1月29日判決 原告エフシーツー,インク. 同訴訟代理人弁護士髙橋淳壇俊光 同訴訟復代理人弁護士宮川利彰 被告株式会社ドワンゴ 同訴訟代理人弁護士塩月秀平宮川美津子根本浩 梨義幸濱田慧 同訴訟代理人弁理士蔵田昌俊峰隆司井上正森川元嗣佐藤睦澤井光一綾聡平 主文 1 原告の請求を棄却する。 2 訴訟費用は原告の負担とする。 3 この判決に対する上告及び上告受理申立てのための付加期間を30日と定める。 文 1 原告の請求を棄却する。 2 訴訟費用は原告の負担とする。 3 この判決に対する上告及び上告受理申立てのための付加期間を30日と定める。 事実及び理由 第1 請求特許庁が無効2017-800124号事件について平成31年1月18日にした審決を取り消す。 第2 事案の概要本件は,特許無効審判請求に対する不成立審決の取消訴訟である。争点は,特許発明の新規性,進歩性である。 1 特許庁における手続の概要等被告は,名称を「表示装置,コメント表示方法,及びプログラム」とする発明に係る特許権(特許第4734471号。請求項の数は10)の特許権者である(以下,「本件特許権」といい,本件特許権に係る特許を「本件特許」,本件特許の明細書及び図面を「本件明細書」という。)(甲35)。 本件特許は,平成18年12月11日に出願された特願2006-333851号の一部が平成22年11月30日に特許出願され,平成23年4月28日に設定登録されたものである(甲35。以下,上記特願2006-333851号を「本件原出願」,上記平成18年12月11日を「本件原出願日」という。)。 原告は,平成29年9月11日,本件特許の請求項1,2,5,6,9及び10(以下,これらの発明を順に「本件特許発明1」,「本件特許発明2」などといい,併せて「本件特許発明」という。)について無効審判(以下,「本件審判」という。)請求をし,特許庁は,同請求を無効2017-800124号事件として審理して,平成31年1月18日,「本件審判の請求は,成り立たない。」との審決(以下,「本 - 3 -件審決」という。)をし,その謄本は,同月30日に原告に送達された。 2 本件特許の特許請求の範 ,平成31年1月18日,「本件審判の請求は,成り立たない。」との審決(以下,「本 - 3 -件審決」という。)をし,その謄本は,同月30日に原告に送達された。 2 本件特許の特許請求の範囲【本件特許発明1】(請求項1)(1A)動画を再生するとともに,前記動画上にコメントを表示する表示装置であって,(1B)前記コメントと,当該コメントが付与された時点における,動画の最初を基準とした動画の経過時間を表す動画再生時間であるコメント付与時間とを含むコメント情報を記憶するコメント情報記憶部と,(1C)前記動画を表示する領域である第1の表示欄に当該動画を再生して表示する動画再生部と,(1D)前記再生される動画の動画再生時間に基づいて,前記コメント情報記憶部に記憶されたコメント情報のうち,前記動画の動画再生時間に対応するコメント付与時間に対応するコメントを前記コメント情報記憶部から読み出し,当該読み出されたコメントを,前記コメントを表示する領域である第2の表示欄に表示するコメント表示部と,を有し,(1E)前記第2の表示欄のうち,一部の領域が前記第1の表示欄の少なくとも一部と重なっており,他の領域が前記第1の表示欄の外側にあり,(1F)前記コメント表示部は,前記読み出したコメントの少なくとも一部を,前記第2の表示欄のうち,前記第1の表示欄の外側であって前記第2の表示欄の内側に表示する(1G)ことを特徴とする表示装置。 【本件特許発明2】(請求項2)(2H)前記コメント表示部は,前記コメントを移動表示させることを特徴とする請求項1記載の表示装置。 【本件特許発明3】(請求項3)前記コメント表示部は,前記コメントを前記第1の表示欄内から当該第1の表示 - 4 -欄外であって前記第2の表示欄内へ移動表示さ 請求項1記載の表示装置。 【本件特許発明3】(請求項3)前記コメント表示部は,前記コメントを前記第1の表示欄内から当該第1の表示 - 4 -欄外であって前記第2の表示欄内へ移動表示させることを特徴とする請求項1または請求項2記載の表示装置。 【本件特許発明4】(請求項4)前記コメント表示部が前記コメントを表示する前記第2の表示欄は,前記第1の表示欄よりも大きいサイズであることを特徴とする請求項1から請求項3のうちいずれか1項に記載の表示装置。 【本件特許発明5】(請求項5)(5J)前記コメント表示部は,前記コメントの少なくとも一部を,前記第2の表示欄のうち,前記第1の表示欄の外側であって前記第2の表示欄の内側に表示する際,前記第1の表示欄と前記第2の表示欄とにまたがるように表示させることを特徴とする請求項1から請求項4のうちいずれか1項に記載の表示装置。 【本件特許発明6】(請求項6)(6L)前記コメント表示部によって表示されるコメントが他のコメントと表示位置が重なるか否かを判定する判定部と,(6M)前記判定部がコメントの表示位置が重なると判定した場合に,各コメントが重ならない位置に表示させる表示位置制御部と,を備えることを特徴とする請求項1から請求項5のうちいずれか1項に記載の表示装置。 【本件特許発明9】(請求項9)動画を再生するとともに,前記動画上にコメントを表示する表示装置のコンピュータを,前記動画を表示する領域である第1の表示欄に当該動画を再生して表示する動画再生手段,コメントと,当該コメントが付与された時点における,動画の最初を基準とした動画の経過時間を表す動画再生時間であるコメント付与時間とを含むコメント情報を記憶するコメント情報記憶部に記憶された情報を参照し メントと,当該コメントが付与された時点における,動画の最初を基準とした動画の経過時間を表す動画再生時間であるコメント付与時間とを含むコメント情報を記憶するコメント情報記憶部に記憶された情報を参照し,前記再生される動画の - 5 -動画再生時間に基づいて,前記コメント情報記憶部に記憶されたコメント情報のうち,前記動画の動画再生時間に対応するコメント付与時間に対応するコメントをコメント情報記憶部から読み出し,当該読み出されたコメントの一部を,前記コメントを表示する領域であって一部の領域が前記第1の表示欄の少なくとも一部と重なっており他の領域が前記第1の表示欄の外側にある第2の表示欄のうち,前記第1の表示欄の外側であって前記第2の表示欄の内側に表示するコメント表示手段,として機能させるプログラム。 【本件特許発明10】(請求項10)前記コメント表示手段は,前記コメントを移動表示させることを特徴とする請求項9記載のプログラム。 3 本件審判において原告が主張した無効理由(1) 無効理由1(新規性欠如)本件特許発明1,2,5,9及び10は,甲1に記載された発明(以下,「甲1発明」という。)と同一である。 (2) 無効理由2(進歩性欠如)本件特許発明1,2,5,9及び10は,甲1発明に基づいて,当業者が容易に発明をすることができたものである。 (3) 無効理由3(進歩性欠如)本件特許発明6は,甲1発明及び甲2に記載された技術事項(以下,「甲2技術」という。)又は甲2~4の記載から把握される周知技術に基づいて,当業者が容易に発明をすることができたものである。 (4) 無効理由4(進歩性欠如)本件特許発明1,2,5,9及び10は,甲1発明及び甲8~11の記載から把握される周知技術に基づいて て,当業者が容易に発明をすることができたものである。 (4) 無効理由4(進歩性欠如)本件特許発明1,2,5,9及び10は,甲1発明及び甲8~11の記載から把握される周知技術に基づいて,当業者が容易に発明をすることができたものである。 (5) 無効理由5(進歩性欠如)本件特許発明6は,甲1発明及び甲8~11の記載から把握される周知技術並び - 6 -に甲2技術に基づいて,当業者が容易に発明をすることができたものである。 (6) 甲1~4,8~11について甲1 特開2003-111054号公報甲2 特開平8-107552号公報甲3 特開昭59-105788号公報甲4 特開平6-165139号公報甲7 安藤伸彌「SMIL で魅せるストリーミングコンテンツ作成ガイド」(エーアイ出版株式会社,2002年5月3日)ii-iii,14-27,58-61,102-113 ページ甲8 大重美幸「macromediaFLASHActionScript サンプル集」(株式会社ソーテック社,2001年4月25日)72-77 ページ甲9 大重美幸「FLASHActionScript スーパーサンプル集 1.0/2.0 対応版」(株式会社ソーテック社,2006年11月20日)112-119 ページ甲10 大重美幸「FLASHActionScript 2.0 入門完全ガイド+実践サンプル集」(株式会社ソーテック社,2005年11月30日)322-345 ページ甲11 まつむらまきお,たなかまり「おしえて!!FLASHMX 2004」(株式会社毎日コミュニケーションズ,2004年5月10日)136-137,228-229,234-235 ページ 4 本件審決の理由の要旨(1) 無効 えて!!FLASHMX 2004」(株式会社毎日コミュニケーションズ,2004年5月10日)136-137,228-229,234-235 ページ 4 本件審決の理由の要旨(1) 無効理由1についてア本件特許発明1について(ア) 本件特許発明1と甲1発明の一致点及び相違点[一致点](1A’)動画を再生するとともに,前記動画上に文字列を表示する表示装置であって,(1B’)動画の最初を基準とした動画の経過時間を表す動画再生時間を含む文字列情報を記憶する文字列情報記憶部と,(1C)前記動画を表示する領域である第1の表示欄に当該動画を再生して表示す - 7 -る動画再生部と,(1D’)前記再生される動画の動画再生時間に基づいて,前記動画の動画再生時間に対応する文字列を,前記文字列を表示する領域である第2の表示欄に表示する文字列表示部と,を有し,(1E)前記第2の表示欄のうち,一部の領域が前記第1の表示欄の少なくとも一部と重なっており,他の領域が前記第1の表示欄の外側にあり,(1F’)前記文字列表示部は,前記文字列の少なくとも一部を,前記第2の表示欄のうち,前記第1の表示欄の外側であって前記第2の表示欄の内側に表示する(1G)ことを特徴とする表示装置。 [相違点](相違点1)「文字列」が,本件特許発明1では,「コメント」であるのに対し,甲1発明では,コンテンツ作製者側で,個々の動画に応じて,または,1つの動画内でも個々の場面に応じて指定される「テキスト」である点。 (相違点2)文字列情報記憶部に記憶される「文字列情報」について,本件特許発明1では,「前記コメント」を含むのに対し,甲1発明では,「前記コメント」を含んでいない点。 (相違点3)文字列情報記憶部に記憶される「動画再 報記憶部に記憶される「文字列情報」について,本件特許発明1では,「前記コメント」を含むのに対し,甲1発明では,「前記コメント」を含んでいない点。 (相違点3)文字列情報記憶部に記憶される「動画再生時間」が,本件特許発明1では,「当該コメントが付与された時点における,動画の最初を基準とした動画の経過時間を表す動画再生時間であるコメント付与時間」であるのに対し,甲1発明では,コンテンツ作製者側で,個々の動画に応じて,または,1つの動画内でも個々の場面に応じて指定され,URLへのアクセスをWWWブラウザに指示する「動画再生開始時点からの相対時刻情報」である点。 (相違点4)表示する「文字列」について,本件特許発明1では,「前記コメント情報記憶部に記憶されたコメント情報のうち,前記動画の動画再生時間に対応するコメント付与時間に対応するコメントを前記コメント情報記憶部から読み出し,当該読み出されたコメント」であるのに対し,甲1発明では,選択されたURLへのア - 8 -クセスをWWWブラウザに指示することにより受信したデータコンテンツのテキストである点。 (イ) 判断以上のとおり,本件特許発明1と甲1発明には相違点1~4があるから,本件特許発明1は,甲1発明と同一であるとはいえない。 イ本件特許発明2,5,9及び10について本件特許発明2及び5は,本件特許発明1を引用する発明であるから,少なくとも,相違点1~4に係る構成を有している発明である。したがって,本件特許発明2及び5は,甲1発明と同一であるとはいえない。 また,本件特許発明9及び10は,本件特許発明1及び2の装置に対応するプログラムの発明であるから,甲1発明と同一であるとはいえない。 (2) 無効理由2についてア本件特許発明1につ また,本件特許発明9及び10は,本件特許発明1及び2の装置に対応するプログラムの発明であるから,甲1発明と同一であるとはいえない。 (2) 無効理由2についてア本件特許発明1について(ア) 本件特許発明1と甲1発明の対比は,前記(1)ア(ア)のとおりである。 (イ) 判断本件特許発明1における「コメント」とは,動画を閲覧するユーザが,動画の再生開始後の任意の時点に,動画に対して付与するものであり,本件特許発明1における「コメント付与時間」とは,ユーザによりコメントが付与された時点における,再生中の動画の再生時間であると解するのが相当である。 一方,甲1発明における「データコンテンツ」の「テキスト」は,「コンテンツ作製者側で,個々の動画に応じて,又は,1つの動画内でも個々の場面に応じて相応しいデータコンテンツおよび表示態様が指定される」ものであって,動画を閲覧するユーザが,動画の再生開始後の任意の時点に,動画に対して付与するものではない。 以上によると,動画上に表示される「文字列」について,本件特許発明1の「コメント」は,動画を閲覧するユーザが,動画の再生開始後の任意の時点に,動画に - 9 -対して付与するものであるのに対し,甲1発明の「データコンテンツ」の「テキスト」は,コンテンツ作製者側で,個々の動画に応じて,又は,1つの動画内でも個々の場面に応じて相応しいデータコンテンツおよび表示態様が指定されるものである点で,本件特許発明1と甲1発明とでは,その前提を異にする。 そして,本件特許発明1と甲1発明では,動画上に表示される「文字列」に関する前提が異なるから,甲1の記載からは,甲1発明において,「文字列」である「テキスト」を「コメント」とし,文字列情報記憶部に記憶される「動画再 発明1と甲1発明では,動画上に表示される「文字列」に関する前提が異なるから,甲1の記載からは,甲1発明において,「文字列」である「テキスト」を「コメント」とし,文字列情報記憶部に記憶される「動画再生時間」を「当該コメントが付与された時点における,動画の最初を基準とした動画の経過時間を表す動画再生時間であるコメント付与時間」とすることには,何ら動機付けは認められない。 したがって,甲1発明において,「文字列」であり,コンテンツ作製者側で,個々の動画に応じて,又は,1つの動画内でも個々の場面に応じて指定される「テキスト」を「コメント」とし(相違点1),文字列情報記憶部に記憶される「文字列情報」に「前記コメント」を含ませること(相違点2)は,当業者が容易に想到し得たものとはいえない。 また,甲1発明において,文字列情報記憶部に記憶される「動画再生時間」を,「当該コメントが付与された時点における,動画の最初を基準とした動画の経過時間を表す動画再生時間であるコメント付与時間」とすること(相違点3)は,当業者が容易に想到し得たものとはいえない。 さらに,甲1発明において,表示する「文字列」を,「前記コメント情報記憶部に記憶されたコメント情報のうち,前記動画の動画再生時間に対応するコメント付与時間に対応するコメントを前記コメント情報記憶部から読み出し,当該読み出されたコメント」とすること(相違点4)も,当業者が容易に想到し得たものとはいえない。 以上によると,本件特許発明1は,甲1発明から,当業者が容易に発明をすることができたものとはいえない。 - 10 -イ本件特許発明2,5,9及び10について本件特許発明2及び5は,相違点1~4に係る構成を有している発明であるから,甲1発明に基づいて,当業者が容易に発明をする 。 - 10 -イ本件特許発明2,5,9及び10について本件特許発明2及び5は,相違点1~4に係る構成を有している発明であるから,甲1発明に基づいて,当業者が容易に発明をすることができたものとはいえない。 また,本件特許発明9及び10は,本件特許発明1及び2の装置に対応するプログラムの発明であるから,甲1発明に基づいて,当業者が容易に発明をすることができたものとはいえない。 (3) 無効理由3についてア本件特許発明6と甲1発明の一致点及び相違点請求項2及び5を引用する本件特許発明6と甲1発明は,前記(1)ア(ア)の相違点1~4のほか,以下の相違点5及び6でも相違している。 (相違点5)本件特許発明6は,「前記コメント表示部によって表示されるコメントが他のコメントと表示位置が重なるか否かを判定する判定部」を備えるのに対し,甲1発明は,当該「判定部」を備えていない点。 (相違点6)本件特許発明6は,「前記判定部がコメントの表示位置が重なると判定した場合に,各コメントが重ならない位置に表示させる表示位置制御部」を備えるのに対し,甲1発明は,当該「表示位置制御部」を備えていない点。 イ判断相違点1~4については,前記(2)ア(イ)のとおり,甲1発明から当業者が容易に想到し得たものとはいえないから,当業者は,本件特許発明6の相違点1~4に係る構成を容易に導き出すことはできない。したがって,相違点5及び6について検討するまでもなく,本件特許発明6は,甲1発明及び甲2技術又は甲2~4に記載された技術(以下,甲3に記載された技術を「甲3技術」,甲4に記載された技術を「甲4技術」といい,これと甲2技術を併せて「甲2~4技術」という。)から把握される周知技術に基づいて,当業者が容易に発明をするこ 術(以下,甲3に記載された技術を「甲3技術」,甲4に記載された技術を「甲4技術」といい,これと甲2技術を併せて「甲2~4技術」という。)から把握される周知技術に基づいて,当業者が容易に発明をすることができたものとはいえない。 (4) 無効理由4についてア本件特許発明1について - 11 -(ア) 本件特許発明1と甲1発明の対比は,前記(1)ア(ア)のとおりである。 (イ) 判断相違点1~4については,前記(2)ア(イ)で判断したとおりである。 また,甲8及び9には,背景画像上に複数のテキストを横に流す技術が,甲10には,ニュース原稿をXMLファイルから読み込んでテロップを表示する技術が,甲11には,ムービー内のテキストを別のテキストファイルから読み込み,テロップとする技術がそれぞれ記載されているが,「コメント」及び「コメント付与時間」については何ら記載がない。 したがって,本件特許発明1は,甲1発明及び甲8~11の記載から把握される周知技術に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものとはいえない。 イ本件特許発明2,5,9及び10について本件特許発明2及び5は,相違点1~4に係る構成を有している発明であるから,甲1発明及び甲8~11の記載から把握される周知技術に基づいて,当業者が容易に発明をすることができたものとはいえない。 また,本件特許発明9及び10は,本件特許発明1及び2の装置に対応するプログラムの発明であるから,甲1発明及び甲8~11の記載から把握される周知技術に基づいて,当業者が容易に発明をすることができたものとはいえない。 (5) 無効理由5についてア本件特許発明6と甲1発明の対比は,前記(3)アのとおりである。 イ判断相 基づいて,当業者が容易に発明をすることができたものとはいえない。 (5) 無効理由5についてア本件特許発明6と甲1発明の対比は,前記(3)アのとおりである。 イ判断相違点1~4については,前記(2)ア(イ)で判断したとおりである。 また,甲8~11には「コメント」及び「コメント付与時間」については何ら記載がない。 したがって,本件特許発明6は,甲1発明及び甲8~11の記載から把握される周知技術並びに甲2技術に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものとはいえない。 - 12 -第3 原告主張の審決取消事由 1 取消理由1(無効理由1・新規性欠如に対するもの)(1) 本件特許発明1についてア相違点1について本件審決は,甲1発明と本件特許発明1に関して,「文字列」が,本件特許発明1では,「コメント」であるのに対し,甲1発明では,コンテンツ作製者側で,個々の動画に応じて,または,1つの動画内でも個々の場面において指定される「テキスト」であるという相違点が存在するとする。 しかし,情報処理における「テキスト」とは,文字コードからなるデータを意味する用語であり,「コメント」とは論評,解説,説明等を意味する用語である。前者はデータの形式,後者はデータの内容を指向する用語であり,排他的なものではない。甲1発明は,文字コードからなるデータを扱うという趣旨で「テキスト」という用語を用いているにすぎず,ユーザによって発言されたコメントを排除するものではない。ユーザが送信したデータをテキストデータと表記するものがある(甲22,24及び25)ように,「テキスト」であることをもって「コメント」を排除すると解すること自体が誤りである。 そして,甲1には,「ユーザからも情報を発信でき ストデータと表記するものがある(甲22,24及び25)ように,「テキスト」であることをもって「コメント」を排除すると解すること自体が誤りである。 そして,甲1には,「ユーザからも情報を発信できる双方向の情報伝達が行える環境が整ってきた」(段落【0002】),「このデータコンテンツは,インターネットのホームページのデータに対応するものであり,代表的にはテキストや静止画を含み,場合によっては音声などのデータを含みうる。」(段落【0030】),「相対時刻が到来したら,前記選択されたURLへのアクセスをWWWブラウザに指示する(S64)。相対時刻は,データコンテンツのアクセスに要する時間を考慮して,該当する動画場面の表示時刻より所定時間前の時刻としてもよい。」(段落【0060】),「例えば,動画コンテンツサーバとデータコンテンツサーバは同一サイトにある場合を示したが,それぞれ別々のサーバに存在してもよい。また,データコンテンツサーバ自体も種々のデータコンテンツを格納した別々のサイトに存在してもよい。」 - 13 -(段落【0063】)とあるように,ユーザからの情報を発信する環境,種々のデータコンテンツを配信すること,URLのアクセス等から,ユーザのコメントが保管されたデータコンテンツを配信することも予定されているというべきである。 本件特許発明1で行われるコメントの表示は,外部テキストファイルの読み込みと表示という情報処理技術の極めて基本的な要素により実現するものにすぎない。 インターネットで公開されるインタラクティブなサービスではテキスト情報の送受信を行う場合,ユーザが投稿したコメントの送受信に容易に拡張可能であることは当業者の常識である。 イ相違点2について相違点2は,「文字列情報」に「コメント」を含むか否かの問題 報の送受信を行う場合,ユーザが投稿したコメントの送受信に容易に拡張可能であることは当業者の常識である。 イ相違点2について相違点2は,「文字列情報」に「コメント」を含むか否かの問題であり,「テキスト」は「文字列情報」であるから,「テキスト」に「コメント」を含むかという相違点1と同一の争点である。したがって,相違点1が存在しないのと同様の理由で,相違点2も存在しない。 ウ相違点3について相違点3は,「動画再生開始時点からの相対時刻情報」に「当該コメント付与時間」を含むか否かの問題であり,動画作製者側が付与したものに限られるのか,ユーザが付与したものを含むのかという相違点1と同一の争点である。したがって,相違点1が存在しないのと同様の理由で,相違点3も存在しない。 エ相違点4について(ア) 本件審決の示す相違点4は,①表示する文字列の属性が,本件特許発明1では,「コメント」であるのに対し,甲1発明では「テキスト」である点(以下,「相違点①」という。)と,②表示する文字列の取得方法が,本件特許発明1では,「コメント情報記憶部から読み出」すものであるのに対し,甲1発明では,「選択されたURLへのアクセスをWWWブラウザに指示することにより受信」するというものである点(以下,「相違点②」という。)に分けることができる。 (イ) 相違点①は,相違点1そのものであり,相違点1が相違点といえない - 14 -ことは,前記アのとおりである。 (ウ) 相違点②については,本件特許発明1のコメント情報記憶部からの読み出しというのは当該情報が記憶されている場所の問題であるのに対して,甲1発明のWWWブラウザからURLへのアクセスというのは読み出しの方法である。 両者は,読み出す場所と読 メント情報記憶部からの読み出しというのは当該情報が記憶されている場所の問題であるのに対して,甲1発明のWWWブラウザからURLへのアクセスというのは読み出しの方法である。 両者は,読み出す場所と読み出す方法というもので,レベルが異なるから比較不能である。 本件特許発明1にいう「コメント情報記憶部」は,「選択されたURLに対応するWEBサーバ」を排除せず,これを含むものである。このことは,本件原出願である特許第4695583号の特許公報(甲36)の段落【0063】に,「また『コンピュータシステム』は,WWWシステムを利用している場合であれば,ホームページ提供環境(あるいは表示環境)も含むものとする。また,『コンピュータ読み取り可能な記録媒体』とは,フレキシブルディスク,光磁気ディスク,ROM,CD-ROM等の可搬媒体,コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに『コンピュータ読み取り可能な記録媒体』とは,インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように,短時間の間,動的にプログラムを保持するもの,その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように,一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また上記プログラムは,前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く,さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであっても良い」と記載されていることからも明らかである。このうち「WWWシステムを利用している場合であれば,ホームページ提供環境(あるいは表示環境)も含むものとする」は,まさに,ウェブブラウザを用いて,URLにアクセスして記憶されたデータを読み出 る。このうち「WWWシステムを利用している場合であれば,ホームページ提供環境(あるいは表示環境)も含むものとする」は,まさに,ウェブブラウザを用いて,URLにアクセスして記憶されたデータを読み出す方式であり,技術常識である。 また,表示する文字情報の読み出し方法として,サーバから読み出す方法と選択されたURLへのアクセスをWWWブラウザに指示する方法とは,格別の作用効果 - 15 -の相違はないから,選択されたURLへのアクセスをWWWブラウザに指示する方法をサーバから読み出す方法に置換することは設計事項にすぎない。インターネットを利用したサービスにおいて,情報を「WEBサーバ」以外の記憶装置にXML等を利用して保存することは技術常識であり(甲37,38),甲1 に記載されているに等しい。 被告は,甲1発明において,「データコンテンツ」を「『WEBサーバ』以外の記憶装置にXML等を利用して保存する」ことは,前提となる動画配信システムの構成を変更するものであり,技術常識といえるものではなく,甲1に記載されているに等しいということはできないと主張するが,甲1発明が,「動画コンテンツと,その動画の再生に伴って所定のデータコンテンツへアクセスするためのアクセス情報およびその再生時刻情報を放送データとして送信するとともに,前記動画の再生に伴って前記アクセス情報に基づき要求されたデータコンテンツを通信ネットワークを介して通信データとして送信するサーバ」の場合,「データコンテンツ」を「『WEBサーバ』以外の記憶装置にXML等を利用して保存する」ことは,単なるデータ保存場所の変更であり,甲1発明及び本件特許発明1の課題及び解決手段とは関係がなく,前提となる動画配信システム(その内容も不明である)の構成を変更するものとはいえない。 以 ことは,単なるデータ保存場所の変更であり,甲1発明及び本件特許発明1の課題及び解決手段とは関係がなく,前提となる動画配信システム(その内容も不明である)の構成を変更するものとはいえない。 以上の次第であるから,相違点4も存在しない。 オしたがって,本件特許発明1と甲1発明は同一の発明である。 (2) 本件特許発明2,5,9及び10についてこれらについても,本件審決の相違点の判断には誤りがあり,相違点は存在しない。したがって,本件発明2,5,9及び10と甲1発明は同一の発明である。 2 取消理由2(無効理由2・進歩性欠如に対するもの)(1) 本件特許発明1についてア前記1(1)のとおり,本件審決の本件特許発明1と甲1発明の相違点の認定には誤りがある。 - 16 -イ相違点の判断の誤り(ア) 相違点1についてa 甲1には,「ユーザからも情報を発信できる双方向の情報伝達が行える環境が整ってきた」との記載(段落【0002】)があり,「テキスト」を利用者からの情報伝達を可能とする「コメント」に置換することが示唆されているから,当業者は「テキスト」を「コメント」に置換する動機付けがある。したがって,相違点1は容易に克服できるものである。 これに対し,被告は,原告の主張が「テキスト」や「コメント」という単語のみに着目していると主張するが,原告はそれのみに着目しているものではない。 甲1の段落【0002】は,WEB2.0(ウェブ2.0〈にーてんぜろ〉)を示した記述である。WEB2.0は,多義的な用語ではあるが,送り手と受け手が流動化し,誰もがウェブサイトを通して,自由に情報を発信できるように変化したウェブの利用状態のことを意味する。この用語は,平成17年頃には大流 WEB2.0は,多義的な用語ではあるが,送り手と受け手が流動化し,誰もがウェブサイトを通して,自由に情報を発信できるように変化したウェブの利用状態のことを意味する。この用語は,平成17年頃には大流行し,本件原出願日の時点では,多くの文献が出版されており,ウェブサービスでも,ユーザ参加型コンテンツが必須な状況であった(甲39~45)。したがって,本件原出願日の時点では,新規サービスを検討する際に,CGMやSNS的な要素を組み入れることは技術常識であり,コンテンツ提供サービスに,ユーザが提供するサービスを付加したり,置き換えたりすることは真っ先に検討されていたから,本件特許がWEB2.0を意識したものであることは明らかである(甲46)。 そうすると,インターネットでのコンテンツ配信システムについて,甲1を見た当業者が,「ユーザからも情報を発信できる双方向の情報伝達が行える環境が整ってきた」(段落【0002】)という文言から,コンテンツ提供者が提供するものから,ユーザが提供するコメントに置換することは容易である。 なお,甲1において,段落【0002】以外に「ユーザからの情報発信」に関する記載が見当たらない理由は,甲1発明の課題及び解決手段は,「ユーザからの情報発信」にも当然に適用できるものであるからである。 - 17 -b 甲22(特開2004-297245号)には,「本発明のストリーミング配信方法によると,利用者から入力された掲示板上のテキストデータが,配信又は放送されているコンテンツと共に,これに重畳されてストリーミング配信される。従って,利用者は,少なくとも,配信又は放送されているコンテンツと共に,これについてウェブ掲示板やチャットに書き込まれたテキストデータ(文章)を同一の画面上で同時に見ることができ,非常に 信される。従って,利用者は,少なくとも,配信又は放送されているコンテンツと共に,これについてウェブ掲示板やチャットに書き込まれたテキストデータ(文章)を同一の画面上で同時に見ることができ,非常に便利である。これにより,データが,配信又は放送されているコンテンツと共に,これに重畳されてストリーミング配信される。従って,利用者は,少なくとも,配信又は放送されているコンテンツと共に,これについてウェブ掲示板やチャットに書き込まれたテキストデータ(文章)を同一の画面上同時に見ることができ,非常に便利である。これにより,利用者は会場の客席の様な雰囲気を味わうことができ,この結果,ストリーミング配信の視聴者の増加を期待することができる。また,視聴者の声をリアルタイムで得ることができるので,オークションやアンケート等の視聴者参加型のストリーミング配信を行うことができる。利用者をして会場の客席の様な雰囲気を味あわせ,この結果,ストリーミング配信の視聴者の増加を期待することができる」(段落【0009】及び【0049】)との記載がある。また,甲22には,「一方で,WEB上では,これらのコンテンツの配信又はテレビ放送と並行してリアルタイムで,当該コンテンツに対して掲示板等のサイトを介したチャット等が複数の利用者によって行われることがある。このようなチャット等は,会場に行けない人達がチャット等により会場との一体感を持つため,大きく盛上がる。」(段落【0002】)というWEB2. 0そのものを示す表記や,「コンテンツの視聴とチャット等とを同時に行おうとしても,利用者にとっては,極めて不便であった。」(段落【0005】)等の「利用者端未により書き込まれたテキストデータ」という表記がある。したがって,動画配信において,その魅力を高めるために,コンテンツ作製側で,個 とっては,極めて不便であった。」(段落【0005】)等の「利用者端未により書き込まれたテキストデータ」という表記がある。したがって,動画配信において,その魅力を高めるために,コンテンツ作製側で,個々の動画に応じて,または,1つの動画内でも個々の場面において指定される「テキスト」を利用者からの情報伝達を可能とする「コメント」に置換することには十分な動機付けがある。 - 18 -また,動画とユーザが入力した文字データ(コメント)を同期表示させることは,本件原出願日の時点において慣用技術であったから(甲26~34),動機付けの有無を問うまでもなく,当該慣用技術を甲1に適用して,甲1の「テキスト」を「コメント」に置換することは容易である。そして,それを阻害する事由は存在しない。 本件審決も阻害事由を認定していない。 これに対し,被告は,甲22や甲26~34には,甲1 発明における「コンテンツ作製者側で,個々の動画に応じて,または,1つの動画内でも個々の場面に応じて相応しいデータコンテンツおよび表示態様が指定される」ことについては記載も示唆もないと主張するが,動画と同時に表示するデータコンテンツはユーザが指定するのでなければ,コンテンツ作製者側で指定するのが通常であるから,被告の主張は失当である。もっとも,例えば,甲33「コメントを表示する際には,入力する際に指定された場所を指し示すように,指定された場所毎にコメントを表示する,映像コメント入力・表示方法を提案する。」(段落【0008】),甲34「提供された増補は,配置の命令と,持続時間の命令とを有してもよい」(段落【0006】),甲22の「なお,利用者の嗜好に合わせたコンテンツ(例えば音楽等)をストリーミング配信する際に,テキストや音声情報を合成して配信することが知られている・・ とを有してもよい」(段落【0006】),甲22の「なお,利用者の嗜好に合わせたコンテンツ(例えば音楽等)をストリーミング配信する際に,テキストや音声情報を合成して配信することが知られている・・・。また,音楽データと利用者により選択されたテキスト(例えば,歌詞等)や画像との双方を配信し,端末において,同期情報に基づいて双方を同期させながらストリーミング再生することが知られている・・・。」(段落【0003】)が当該示唆に該当する。 また,被告は,甲22に基づく主張は,本件審判で主張されていなかった新主張である旨主張するが,甲22は,利用者端未により書き込まれたテキストデータを動画コンテンツに重畳してストリーミング配信するというものであり,甲1発明と同様の発明であるから,原告の甲22に基づく主張は,甲1発明の理解を補強するものであって,新主張ではない。 さらに,被告は,甲26~34に基づく主張は,本件審判で主張されていなかっ - 19 -た新主張である旨主張するが,甲26~34は,動画配信において,利用者がコメントを入力し,リアルタイムのコミュニケーションを確保する技術が慣用技術であることを示すものであり,甲1発明の理解を補強するものであるから,新主張ではない。 (イ) 相違点2及び3について相違点2及び3は,相違点1に由来するものであるから,相違点1が容易に克服できるものである以上,これらも容易に克服できるものである。 (ウ) 相違点4についてa 前記1(1)エのとおり,相違点4は,相違点①及び②に分けることができるが,このうち,相違点①が相違点1と同一であることは既に主張したとおりである。 b 相違点②については,表示する文字情報の読み出し方法として,選択されたURLへのア に分けることができるが,このうち,相違点①が相違点1と同一であることは既に主張したとおりである。 b 相違点②については,表示する文字情報の読み出し方法として,選択されたURLへのアクセスをWWWブラウザに指示する方法もサーバ(多くはHTTPサーバから読み出す方法であるが,それに限られない。)から読み出す方法であるから,選択されたURLへのアクセスをWWWブラウザに指示する方法をサーバから読み出す方法に置換することは設計事項にすぎない。 また,本件原出願日前からウェブサーバを用いて,XML形式のデータをやりとりすることで,ウェブサーバをデータベースとして用いる技術は公知であった。 c これに対し,被告は,本件特許発明1では,「表示装置」に備えられた「コメント情報記憶部」からコメントを読み出すのであって,コメントは「サーバから読み出す」ものではないから,仮に,原告の主張するとおり甲1発明において「選択されたURLへのアクセスをWWWブラウザに指示する方法をサーバから読み出す方法に置換」したとしても,本件特許発明1には到達することができないと主張する。 しかし,ネットワークで通信するウェブベースのシステムは,通常,データを,サーバから端末にダウンロードし,端末のメモリー又はウェブブラウザの管理下に - 20 -あるテンポラリーファイルに一時的に記録・保管して,端末が当該ファイルを読み込んで利用している。端末の表示装置がどこからコメント情報を読み込むかは,どこまで当該表示に至るフローを詳細に記述するかの問題にすぎず,百歩譲っても設計事項にすぎないので,容易に置換可能である。 d したがって,相違点4を克服することは容易である。 ウ以上によると,本件特許発明1は,甲1発明から容易に発明をす ,百歩譲っても設計事項にすぎないので,容易に置換可能である。 d したがって,相違点4を克服することは容易である。 ウ以上によると,本件特許発明1は,甲1発明から容易に発明をすることができたものである。 (2) 本件特許発明2について本件特許発明2は,本件特許発明1に対し,「前記コメント表示部は,前記コメントを移動表示させることを特徴とする請求項1記載の表示装置」という構成(2H)を付加したものであり,この点は,本件特許発明2と甲1発明との相違点となる。 しかるに,コメントの移動表示は,より多くの文字情報を画面上に表示させるための基礎的手法であり(甲7~9),慣用技術であるから,この相違点を克服することは容易である。 したがって,本件特許発明2は,甲1発明から容易に発明をすることができたものである。 (3) 本件特許発明5について本件特許発明5は,本件特許発明1~4に対し,「前記コメント表示部は,前記コメントの少なくとも一部を,前記第2の表示欄のうち,前記第1の表示欄の外側であって前記第2の表示欄の内側に表示する際,前記第1の表示欄と前記第2の表示欄とにまたがるように表示させる」という構成(5J)を付加したものであるが,これらは慣用の構成(甲1の図5及び甲27の図18等)であり,本件特許発明1~4が進歩性を欠く以上,これらに慣用の構成を付加したにすぎない本件特許発明5は進歩性を欠くものである。 (4) 本件特許発明9及び10について本件特許発明9は,本件特許発明1に対応するプログラムの発明であり,本件特 - 21 -許発明10は,本件特許発明2に対応するプログラムの発明であるから,本件特許発明1及び2が進歩性を欠く以上,本件特許発明9及び10も進歩性を欠くものである。 明であり,本件特 - 21 -許発明10は,本件特許発明2に対応するプログラムの発明であるから,本件特許発明1及び2が進歩性を欠く以上,本件特許発明9及び10も進歩性を欠くものである。 3 取消理由3(無効理由3・進歩性欠如に対するもの)(1) 本件審決は,本件特許発明6と甲1発明の相違点として相違点1~6を認定したが,この認定には誤りがある。 (2) 相違点の判断の誤りについてア本件審決は,本件特許発明6と甲1発明との相違点である相違点1~4について当業者が容易に想到できない旨の判断をしたが,この判断は誤りである。 イまた,本件審決は,本件特許発明6と甲1発明との相違点として相違点5及び6を認定している。 しかし,「テキスト」を「コメント」に置換することは容易であるが,この置換に伴い,「コメント」が重なる結果,視認性が低下するという難点が生じることが明らかであり,この難点に対処するために,甲1発明において,「テキスト」を「コメント」に置換する際に,「前記コメント表示部によって表示されるコメントが他のコメントと表示位置が重なるか否かを判定する判定部」を付加し,また,「前記判定部がコメントの表示位置が重なると判定した場合に,各コメントが重ならない位置に表示させる表示位置制御部」を付加することは当然である。 被告は,甲1には,データコンテンツの複数のテキストが重なって表示されることが何ら記載されていない以上,「コメントが重なること」あるいは「視認性が低下するという難点が生じる」との事項を導き出すことはできないと主張する。 しかし,甲1がコメントを表示するものであれば,複数のコメントについて,それぞれの表示位置を変更しないかぎり同じ箇所に表示され重なり合いが生じるのであり,重なり合いが生じれ できないと主張する。 しかし,甲1がコメントを表示するものであれば,複数のコメントについて,それぞれの表示位置を変更しないかぎり同じ箇所に表示され重なり合いが生じるのであり,重なり合いが生じればコメントの視認性が低下する。少なくとも多数のコメントを表示すれば,甲8又は9の状態になることは必定である。 (3) 以上によると,本件特許発明6は,甲1発明に基づいて当業者が容易に発 - 22 -明をすることができたものである。 4 取消理由4(無効理由4・進歩性欠如に対するもの)(1) 本件特許発明1について既に主張したとおり,本件審決が本件特許発明1と甲1発明の相違点として,相違点1~4を認定したこと,相違点1~4について当業者が容易に想到できない旨の判断をしたことは,いずれも誤りである。 したがって,本件特許発明1は,甲1発明から当業者が容易に発明をすることができたものである。 (2) 本件特許発明2について本件特許発明2は,本件特許発明1に対し,構成2Hを付加したものであり,この点が本件特許発明2と甲1発明との相違点となる。 しかるに,コメントの移動表示は,より多くの文字情報を画面上に表示させるための基礎的手法であり(甲7~9),慣用技術であるから,この相違点を克服することは容易である。 これに対し,被告は,甲7には「コメント」及び「コメント付与時間」については記載も示唆もされておらず,また,甲8及び9にも,「コメント」及び「コメント付与時間」について記載も示唆もない旨主張するが,「テキスト」と「コメント」の容易置換性については前記2(1)イ(ア)のとおりであるし,「付与時間」については,上記のほか,甲7の「文字どうしが時間的に重ならない」に表示時間が示されているから,被告の主張は失当であ メント」の容易置換性については前記2(1)イ(ア)のとおりであるし,「付与時間」については,上記のほか,甲7の「文字どうしが時間的に重ならない」に表示時間が示されているから,被告の主張は失当である。 以上から,本件特許発明2は,甲1発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものである。 (3) 本件特許発明5について本件特許発明5は,本件特許発明1~4に対し,構成5Jを付加したものであるが,これらは慣用の構成(甲1の図5及び甲27の図18等)であり,本件特許発明1~4が進歩性を欠く以上,これらに慣用の構成を付加したにすぎない本件特許 - 23 -発明5は進歩性を欠くものである。 (4) 本件特許発明9及び10について本件特許発明9は,本件特許発明1に対応するプログラムの発明であり,本件特許発明10は,本件特許発明2に対応するプログラムの発明であるから,本件特許発明1及び2が進歩性を欠く以上,本件特許発明9及び10も進歩性を欠くものである。 5 取消理由5(無効理由5・進歩性欠如に対するもの)本件審決が本件特許発明6と甲1発明の相違点として,相違点1~6を認定したこと,相違点1~4について当業者が容易に想到できない旨の判断をしたことは,いずれも誤りである。 「テキスト」と「コメント」の置換容易性については前記2(1)イ(ア)のとおりであるし,「付与時間」については,前記のほか,甲7の「文字どうしが時間的に重ならない」に表示時間が示されている。 したがって,本件特許発明6は,甲1発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものである。 第4 被告の主張 1 取消理由1について(1) 相違点1の認定についてア本件特許発明は,「放送されたテレビ番組などの動画に対 業者が容易に発明をすることができたものである。 第4 被告の主張 1 取消理由1について(1) 相違点1の認定についてア本件特許発明は,「放送されたテレビ番組などの動画に対してユーザが発言したコメントをその動画と併せて表示するシステム」(段落【0002】)という背景技術を前提とし,「コメントの読みにくさを低減させる」(段落【0005】)という課題を解決するための発明であり,本件特許発明により,「オーバーレイ表示されたコメント等が,動画の画面の外側でトリミングするようにして,コメントそのものが動画に含まれているものではなく,動画に対してユーザによって書き込まれたものであることが把握可能となり,コメントの読みにくさを低減させることができる」(段落【0012】)という効果を奏するものである。そして,本件特許発 - 24 -明1は,「前記コメントと,当該コメントが付与された時点における,動画の最初を基準とした動画の経過時間を表す動画再生時間であるコメント付与時間を含むコメント情報」との構成を有している。そうすると,本件特許発明において「コメント」とは,本件審決の認定のとおり,動画を閲覧するユーザが,動画の再生開始後の任意の時点に,動画に対して付与するものである。 一方,甲1には,データコンテンツについて,「コンテンツ作製者側では,個々の動画に応じて,または,1つの動画内でも個々の場面に応じて相応しいデータコンテンツおよび表示態様を指定することができる」(段落【0036】)と記載されている。 したがって,本件特許発明1の「コメント」と甲1発明の「データコンテンツ」の「テキスト」は,「文字列」である点で共通するものの,甲1発明の「データコンテンツ」の「テキスト」は,「コンテンツ作製者側で,個々の動画に応じて,ま 1の「コメント」と甲1発明の「データコンテンツ」の「テキスト」は,「文字列」である点で共通するものの,甲1発明の「データコンテンツ」の「テキスト」は,「コンテンツ作製者側で,個々の動画に応じて,または,1つの動画内でも個々の場面に応じて相応しいデータコンテンツおよび表示態様が指定される」ものであって,動画を閲覧するユーザが,動画の再生開始後の任意の時点に,動画に対して付与するものではないから,本件特許発明1の「コメント」と一致するものとはいえないとした本件審決の判断に誤りはない。 イ原告は,甲1発明は,ユーザによって発言されたコメントを排除するものではないと主張する。 しかし,甲1発明における「データコンテンツ」の「テキスト」とは,「コンテンツ作製者側で,個々の動画に応じて,または,1つの動画内でも個々の場面に応じて相応しいデータコンテンツおよび表示態様が指定される」ものであって,動画を閲覧するユーザが,動画の再生開始後の任意の時点に,動画に対して付与するものではない。 したがって,甲1発明における「データコンテンツ」が,「代表的にはテキストや静止画を含み,場合によっては音声などのデータを含みうる」(段落【0030】)ものであるか否かにかかわらず,これらのテキストや静止画等はあくまでもコンテ - 25 -ンツ作製者側で指定されたものにとどまるのであって,動画を閲覧するユーザが,動画の再生開始後の任意の時点に,動画に対して付与する「コメント」を含むことは記載も示唆もされていないから,原告の主張は失当である。 ウ原告は,甲1発明の特定に当たり,甲22,24及び25を持ち出して,甲1には,相違点1に係る構成が開示されている旨主張しているが,これらの証拠に開示されたテキストデータ等は,甲1発明の「データコンテンツ は,甲1発明の特定に当たり,甲22,24及び25を持ち出して,甲1には,相違点1に係る構成が開示されている旨主張しているが,これらの証拠に開示されたテキストデータ等は,甲1発明の「データコンテンツ」が,動画を閲覧するユーザが,動画の再生開始後の任意の時点に,動画に対して付与するものであることを基礎付けるものではないから,甲22,24及び25の開示内容に基づいて甲1に相違点1に係る構成が開示されているという原告の主張は失当である。 (2) 相違点2及び3について上記(1)のように,相違点1は存在するから,「相違点1は存在しないのであるから,相違点2及び相違点3も存在しない」との原告の主張には理由がない。 (3) 相違点4についてア原告は,本件審決の示す相違点4を,相違点①及び②に分けた上で,本件審決の相違点の考え自体が不適切であると主張する。 しかし,原告の主張に係る相違点①及び②は,相違点4に含まれる「動画の動画再生時間に対応するコメント付与時間に対応するコメントを・・・読み出」す等の特定が欠落するものである。本件審決が示す相違点4のうちの一部のみを恣意的に抽出した上で,相違点4を相違点①及び②に分けて,相違点4が存在しないという原告の主張は誤っている。 イ予備的反論(ア) 原告は,相違点①は相違点1そのものであって相違点とはいえないと主張するが,相違点1は存在するから,原告の主張は誤りである。 また,相違点②については,原告は,「コメント情報記録部からの読み出しというのが当該情報が記憶されている場所の問題であるのに対して,WWWブラウザからURLへのアクセスは読み出しの方法」であり,「両者はレベルが異なる問題」と主 - 26 -張しているから,原告自身も,本件特許発明1と甲1発 いる場所の問題であるのに対して,WWWブラウザからURLへのアクセスは読み出しの方法」であり,「両者はレベルが異なる問題」と主 - 26 -張しているから,原告自身も,本件特許発明1と甲1発明には相違点②が存在することを前提としている。相違点②についてその存在を否定することは,自ら主張した前提と矛盾するものであって,失当である。 (イ) 原告は,本件特許発明1にいう「コメント情報記憶部」は,「選択されたURLに対応するWEBサーバ」を排除せず,これを含むものであるとして,本件原出願の特許公報(甲36)の段落【0063】を引用するとともに,情報を「WEBサーバ」以外の記憶装置にXML等を利用して保存することは技術常識であり,甲1に記載されているに等しいと主張する。 しかし,本件原出願の特許公報は,本件特許発明についての技術水準を示すものではなく,また,本件特許発明をサポートする明細書や図面でもないから,原告の主張は,失当である。 また,甲1発明は,「動画コンテンツと,その動画の再生に伴って所定のデータコンテンツへアクセスするためのアクセス情報およびその再生時刻情報を放送データとして送信するとともに,前記動画の再生に伴って前記アクセス情報に基づき要求されたデータコンテンツを通信ネットワークを介して通信データとして送信するサーバ」(段落【0008】)を含む動画配信システムを前提としているから,甲1発明において,「データコンテンツ」を「『WEBサーバ』以外の記憶装置にXML等を利用して保存する」ことは,前提となる動画配信システムの構成を変更することであり,技術常識といえるものではなく,甲1に記載されているに等しいということはできない。 (4) 以上のとおり,相違点1~4は存在するから,本件審決の判断に誤りはない。 構成を変更することであり,技術常識といえるものではなく,甲1に記載されているに等しいということはできない。 (4) 以上のとおり,相違点1~4は存在するから,本件審決の判断に誤りはない。 2 取消理由2について(1) 相違点1についてア原告は,相違点1について,「テキスト」という単語を「コメント」という単語に置換できれば相違点1を克服しうるかのように主張しているが,そもそも - 27 -「テキスト」や「コメント」という単語のみに着目する手法自体が誤っていることについては,前記1(1)アで述べたとおりである。 相違点1に対する容易想到性の検討において検討すべき事項は,甲1発明の「テキスト」を「コメント」に置換できるかどうかではなく,甲1発明における「テキスト」,すなわち,「コンテンツ作製者側で,個々の動画に応じて,または,1つの動画内でも個々の動画に応じて相応しいデータコンテンツおよび表示態様が指定される」ものから,本件特許発明1における「コメント」,すなわち,「動画を閲覧するユーザが,動画の再生開始後の任意の時点に,動画に対して付与するもの」を容易に想到し得るかどうかである。仮に,原告主張のように単語のみに着目して「テキスト」という単語を「コメント」という単語に単純に置換することが知られていたとしても,本件特許発明1における「コメント」の構成には至らないのであるから,相違点1は当業者にとって容易に想到するとはいえず,原告の主張は失当である。 イ予備的反論(ア) 甲1の明細書の記載によると,甲1発明は,「ユーザからも情報を発信できる双方向の情報伝達が行える環境が整ってきた」(段落【0002】)といった背景において,「ユーザの情報端末装置に対して,動画コンテンツを放送により配信す と,甲1発明は,「ユーザからも情報を発信できる双方向の情報伝達が行える環境が整ってきた」(段落【0002】)といった背景において,「ユーザの情報端末装置に対して,動画コンテンツを放送により配信するとともに,それに関連したデータコンテンツをネットワーク経由で配信するサービスが検討されている」(段落【0003】)ことを開示しているにすぎず,利用者からの情報伝達を可能とする「コメント」について記載しているものでも示唆しているものでもない。 したがって,甲1における「ユーザからも情報を発信できる双方向の情報伝達が行える環境が整ってきた」(段落【0002】)との記載から,「『テキスト』を利用者からの情報伝達を可能とする『コメント』に置換することが示唆されている」とすることは,甲1の記載に基づくものではなく,失当である。 (イ) 原告は,甲22の段落【0009】及び【0049】の記載を引用し, - 28 -コンテンツ作製側で,個々の動画に応じて,または,1つの動画内でも個々の場面において指定される「テキスト」を利用者からの情報伝達を可能とする「コメント」に置換することには十分な動機付けがあると主張する。 仮に,原告の上記主張が,甲1発明に甲22に記載された技術を組み合わせる旨の主張であれば,甲1を主引例,甲22を副引例とする新たな無効理由を主張するものであって,本件審判において主張されておらず,本件審決でも判断されていないものとなるから,本件審決を違法とする理由として主張することはできない。 原告による甲22に基づく主張が,甲1発明の理解を補強するものであったとしても,甲22の技術的事項は,利用者端末により書き込まれたテキストデータを動画コンテンツに重畳してストリーミング配信するという(段落【0009】),甲1発明とは全く の理解を補強するものであったとしても,甲22の技術的事項は,利用者端末により書き込まれたテキストデータを動画コンテンツに重畳してストリーミング配信するという(段落【0009】),甲1発明とは全く別発明を開示するものにすぎない。また,甲22には,甲1発明における「コンテンツ作製者側で,個々の動画に応じて,または,1つの動画内でも個々の場面に応じて相応しいデータコンテンツおよび表示態様が指定される」ことについては記載も示唆もなく,甲1発明におけるデータコンテンツを利用者端末により書き込まれたテキストデータに置換しようとする動機付けとなる事項については示唆すらない。 したがって,甲1発明のシステムにおいて,データコンテンツ(テキスト)を本件特許発明1における「コメント」に置き換えることは,当業者にとって容易に着想できるとはいえない。 (ウ) 原告は,甲26~34を引用し,それらから認められる慣用技術を甲1に適用して「テキスト」を「コメント」に置換することは容易であり,それを阻害する事由が存在しないと主張する。 仮に,原告の主張が,甲26~34に記載された技術を甲1発明と組み合わせる旨の主張であれば,上記(イ)と同様に,甲1を主引例,甲26~34を副引例とする新たな無効理由を主張するものであって,このような無効理由は本件審判において主張されておらず,本件審決でも判断されていないから,本件審決を違法とする理 - 29 -由として主張することはできない。 原告による甲26~34に基づく主張が,甲1発明の理解を補強するものであったとしても,これらの文献の技術的事項は,「利用者側で」チャット,メッセージ,コメントなどのデータを入力し,コミュニケーションを行うという,甲1発明とは全く別発明を開示するものにすぎない。また,甲26 としても,これらの文献の技術的事項は,「利用者側で」チャット,メッセージ,コメントなどのデータを入力し,コミュニケーションを行うという,甲1発明とは全く別発明を開示するものにすぎない。また,甲26~34には,甲1発明における「コンテンツ作製者側で,個々の動画に応じて,または,1つの動画内でも個々の場面に応じて相応しいデータコンテンツおよび表示態様が指定される」ことについては記載も示唆もなく,甲1発明におけるデータコンテンツを利用者端末により書き込まれたテキストデータに置換しようとする動機付けとなる事項については示唆すらない。 したがって,甲1発明における「テキスト」を本件特許発明1における「コメント」に置き換えることが当業者にとって容易に着想できるとはいえない。 (2) 相違点2及び3について上記(1)で述べたように,相違点1は容易に克服できるものではないから,原告の主張には理由がない。 (3) 相違点4についてア原告は,相違点4を,相違点①及び②に分けた上で,容易想到性の主張をしている。しかし,原告の主張が失当であることは,前記1(3)で述べたとおりである。 イ予備的反論原告は,相違点①が相違点1と同じであり,相違点②は,設計事項にすぎないと主張する。 しかし,相違点1が容易に克服できたものでないことは,前記(1)で述べたとおりである。 また,相違点②について,本件特許発明1では,「表示装置」に備えられた「コメント情報記憶部」からコメントを読み出すのであって,コメントは「サーバから読 - 30 -み出す」ものではないから,仮に,原告の主張するとおり甲1発明において「選択されたURLへのアクセスをWWWブラウザに指示する方法をサーバから読み出す方法に置換」したとしても,本件特許 30 -み出す」ものではないから,仮に,原告の主張するとおり甲1発明において「選択されたURLへのアクセスをWWWブラウザに指示する方法をサーバから読み出す方法に置換」したとしても,本件特許発明1には到達し得ない。 したがって,仮に,原告主張のように相違点4を解釈したとしても,相違点4を克服することはできない。 (4) 以上のとおり,相違点1~4は容易に克服できるものであるとの原告の主張はいずれも失当であって,本件審決の判断に誤りはない。 3 取消理由3について(1) 本件特許発明6と甲1発明を対比すると,本件特許発明6は,相違点1~4のほか,相違点5及び6を有している。そして,相違点1~4を容易に想到することができないことは,前記2のとおりである。 相違点1~4について克服が容易でないことから,相違点5及び6について検討するまでもなく,本件特許発明6は,甲1発明及び甲2技術又は甲2~4技術から把握される周知技術に基づいて,当業者が容易に発明をすることができたものとはいえない。 (2) 予備的反論原告は,「テキスト」を「コメント」に置換することは容易であるが,この置換に伴い,「コメント」が重なる結果,視認性が低下するという難点が生じることが明らかであると主張するが,甲1発明において,「テキスト」を「コメント」に置換しようとすること自体が誤りであることや,置換することができないこと等については,前記2(1)で主張したとおりである。これらの点をすべて措いて「テキスト」を「コメント」に置換したとしても,甲1には一つの画面上に,データコンテンツの複数のテキストが重なって表示されることは何ら記載されていない以上,「この置換に伴い,「『コメント』が重なる」こと,あるいは,「視認性が低下するという難点が生じる」 つの画面上に,データコンテンツの複数のテキストが重なって表示されることは何ら記載されていない以上,「この置換に伴い,「『コメント』が重なる」こと,あるいは,「視認性が低下するという難点が生じる」との事項を導き出すことはできない。 (3) 以上のとおり,原告の主張はいずれも失当であって,本件審決の判断に誤 - 31 -りはない。 4 取消理由4について(1) 本件特許発明1について本件審決が,本件特許発明1と甲1発明との相違点1~4に関する容易想到性の判断を誤っていないことは,前記2のとおりである。 したがって,本件特許発明1は,甲1発明及び甲8~11の記載から把握される周知技術に基づいて,当業者が容易に発明をすることができたものとはいえない。 (2) 本件特許発明2について甲7には,「空間的に重なる位置に複数の文字を順次表示していく場合に,次の文字が表示されるまでに前の文字を消去して文字どうしが時間的に重ならないように調整する技術」が記載されている。また,甲8及び9には,「背景画像上に複数のテキストを横に流す技術」が記載されている。 しかし,甲7には「コメント」及び「コメント付与時間」については記載も示唆もされておらず,また,甲8及び9にも,「コメント」及び「コメント付与時間」について記載も示唆もない。したがって,コメントの移動表示は,より多くの文字情報を画面上に表示させるための基礎的手法であり,慣用技術であるとの原告の主張を裏付ける根拠はないから,相違点を克服することは容易であるとの原告の主張は失当である。 本件特許発明2は,甲1発明及び甲8~11の記載から把握される周知技術に基づいて,当業者が容易に発明をすることができたものとはいえない。 (3) 本件特許発明5について本件特 である。 本件特許発明2は,甲1発明及び甲8~11の記載から把握される周知技術に基づいて,当業者が容易に発明をすることができたものとはいえない。 (3) 本件特許発明5について本件特許発明5は,相違点1~4に係る構成を有している発明であり,本件特許発明5は,甲1発明及び甲8~11の記載から把握される周知技術に基づいて,当業者が容易に発明をすることができたものとはいえない。 (4) 本件特許発明9及び10について本件特許発明9及び10は,本件特許発明1及び2の装置に対応するプログラム - 32 -の発明であるから,本件特許発明9及び10は,甲1発明及び甲8~11の記載から把握される周知技術に基づいて,当業者が容易に発明をすることができたものとはいえない。 (5) 以上のとおり,原告の主張はいずれも失当であって,本件審決の判断に誤りはない。 5 取消理由5について(1) 本件特許発明6と甲1発明を対比すると,本件特許発明6は,相違点1~4のほか,相違点5及び6でも相違している。そして,相違点1~6については,前記3において主張したとおりである。また,甲8~11には「コメント」及び「コメント付与時間」については何ら記載がない。 したがって,本件特許発明6は,甲1発明及び甲8~11の記載から把握される周知技術並びに甲2に記載された技術事項に基づいて,当業者が容易に発明をすることができたものとはいえない。 (2) 以上のとおり,原告の主張はいずれも失当であって,本件審決の判断に誤りはない。 第5 当裁判所の判断 1 本件特許発明の要旨について(1) 本件特許の特許請求の範囲は,前記第2,2のとおりであるほか,本件明細書(甲35)には,次の記載がある。 【技術分野】【0001】 裁判所の判断 1 本件特許発明の要旨について(1) 本件特許の特許請求の範囲は,前記第2,2のとおりであるほか,本件明細書(甲35)には,次の記載がある。 【技術分野】【0001】本発明は,動画とともにコメントを表示する場合における表示装置,コメント表示方法,及びプログラムに関する。 【背景技術】【0002】従来から,例えば,放送されたテレビ番組などの動画に対してユーザが発言した - 33 -コメントをその動画と併せて表示するシステムがある。 例えば,地域ごとに放送時間が異なるテレビ番組等に関する掲示板において,テレビ番組の1シーンに対する書き込みを,放送開始からの正味時間に対応させて記憶しておき,掲示板を閲覧する時間が異なっていても,以前に書き込まれた内容がテレビ番組のシーンに合わせて表示させるシステムがある・・・。このシステムによれば,ユーザは放送時間のタイムラグを感じることがなく,テレビ番組を見ながら,コメントを閲覧して楽しむことができる。 【発明の概要】【発明が解決しようとする課題】【0004】しかしながら,上述した従来技術におけるシステムを利用すると,以下のことが考えられる。すなわち,動画上に多数のコメントが書き込まれたとすると,コメント同士が重なり合ってしまい,コメントを読みにくくなってしまう。また,ユーザ毎にコメントを表示する位置を割り当ててしまうと,重なることを解消することができるが,同じ画面上にコメントを書き込めるユーザの数が限られてしまうため,大人数でコメントを交換する面白みが低減してしまう。 【0005】本発明は,このような事情に鑑みてなされたもので,その目的は,複数のコメントが書き込まれても,コメントの読みにくさを低減させることができる表示装置,コメン 白みが低減してしまう。 【0005】本発明は,このような事情に鑑みてなされたもので,その目的は,複数のコメントが書き込まれても,コメントの読みにくさを低減させることができる表示装置,コメント表示方法,及びプログラムを提供することにある。 【課題を解決するための手段】【0006】上述した課題を解決するために,本発明は,動画を再生するとともに,前記動画上にコメントを表示する表示装置であって,前記コメントと,当該コメントが付与された時点における,動画の最初を基準とした動画の経過時間を表す動画再生時間であるコメント付与時間とを含むコメント情報を記憶するコメント情報記憶部と, - 34 -前記動画を表示する領域である第1の表示欄に当該動画を再生して表示する動画再生部と,前記再生される動画の動画再生時間に基づいて,前記コメント情報記憶部に記憶されたコメント情報のうち,前記動画の動画再生時間に対応するコメント付与時間に対応するコメントを前記コメント情報記憶部から読み出し,当該読み出されたコメントを,前記コメントを表示する領域である第2の表示欄に表示するコメント表示部と,を有し,前記第2の表示欄のうち,一部の領域が前記第1の表示欄の少なくとも一部と重なっており,他の領域が前記第1の表示欄の外側にあり,前記コメント表示部は,前記読み出したコメントの少なくとも一部を,前記第2の表示欄のうち,前記第1の表示欄の外側であって前記第2の表示欄の内側に表示することを特徴とする。 【0007】また,本発明は,上述の表示装置において,前記コメント表示部は,前記コメントを移動表示させることを特徴とする。 また,本発明は,上述の表示装置において,前記コメント表示部は,前記コメントを前記第1の表示欄内から当該第1の表示欄外であって前記第2の 表示部は,前記コメントを移動表示させることを特徴とする。 また,本発明は,上述の表示装置において,前記コメント表示部は,前記コメントを前記第1の表示欄内から当該第1の表示欄外であって前記第2の表示欄内へ移動表示させることを特徴とする。 また,本発明は,上述の表示装置において,前記コメント表示部が前記コメントを表示する前記第2の表示欄は,前記第1の表示欄よりも大きいサイズであることを特徴とする。 【0008】また,本発明は,上述の表示装置において,前記コメント表示部は,前記コメントの少なくとも一部を,前記第2の表示欄のうち,前記第1の表示欄の外側であって前記第2の表示欄の内側に表示する際,前記第1の表示欄と前記第2の表示欄とにまたがるように表示させることを特徴とする。 【0009】また,本発明は,上述の表示装置において,前記コメント表示部によって表示さ - 35 -れるコメントが他のコメントと表示位置が重なるか否かを判定する判定部と,前記判定部がコメントの表示位置が重なると判定した場合に,各コメントが重ならない位置に表示させる表示位置制御部と,を備えることを特徴とする。 【0010】また,本発明は,動画を再生するとともに,前記動画上にコメントを表示する表示装置におけるコメント表示方法であって,動画再生部が,前記動画を表示する領域である第1の表示欄に当該動画を再生して表示し,コメント表示部が,コメントと,当該コメントが付与された時点における,動画の最初を基準とした動画の経過時間を表す動画再生時間であるコメント付与時間とを含むコメント情報を記憶するコメント情報記憶部に記憶された情報を参照し,前記再生される動画の動画再生時間に基づいて,前記コメント情報記憶部に記憶されたコメント情報のうち,前記動画の動画再生時 間とを含むコメント情報を記憶するコメント情報記憶部に記憶された情報を参照し,前記再生される動画の動画再生時間に基づいて,前記コメント情報記憶部に記憶されたコメント情報のうち,前記動画の動画再生時間に対応するコメント付与時間に対応するコメントをコメント情報記憶部から読み出し,当該読み出されたコメントの一部を,前記コメントを表示する領域であって一部の領域が前記第1の表示欄の少なくとも一部と重なっており他の領域が前記第1の表示欄の外側にある第2の表示欄のうち,前記第1の表示欄の外側であって前記第2の表示欄の内側に表示することを特徴とする。 また,本発明は,上述の表示方法において,前記コメント表示部は,前記コメントを移動表示させることを特徴とする。 【0011】また,本発明は,動画を再生するとともに,前記動画上にコメントを表示する表示装置のコンピュータを,前記動画を表示する領域である第1の表示欄に当該動画を再生して表示する動画再生手段,コメントと,当該コメントが付与された時点における,動画の最初を基準とした動画の経過時間を表す動画再生時間であるコメント付与時間とを含むコメント情報を記憶するコメント情報記憶部に記憶された情報を参照し,前記再生される動画の動画再生時間に基づいて,前記コメント情報記憶部に記憶されたコメント情報のうち,前記動画の動画再生時間に対応するコメント - 36 -付与時間に対応するコメントをコメント情報記憶部から読み出し,当該読み出されたコメントの一部を,前記コメントを表示する領域であって一部の領域が前記第1の表示欄の少なくとも一部と重なっており他の領域が前記第1の表示欄の外側にある第2の表示欄のうち,前記第1の表示欄の外側であって前記第2の表示欄の内側に表示するコメント表示手段,として機能させるプログラムで の少なくとも一部と重なっており他の領域が前記第1の表示欄の外側にある第2の表示欄のうち,前記第1の表示欄の外側であって前記第2の表示欄の内側に表示するコメント表示手段,として機能させるプログラムである。 また,本発明は,上述のコメント表示手段が,前記コメントを移動表示させることを特徴とする。 【発明の効果】【0012】以上説明したように,この発明によれば,動画を第1の表示欄に再生させ,コメント情報のうち,動画の動画再生時間に対応するコメント付与時間が対応づけられたコメントをコメント情報から読み出し,第1の表示欄と一部が重なり他の部分が重ならない表示領域である第2の表示欄における,前記第1の表示欄の外側であって前記第2の表示欄の内側に,読み出したコメントの少なくとも一部を表示するようにした。これにより,例えば,オーバーレイ表示されたコメント等が,動画の画面の外側でトリミングするようにして,コメントそのものが動画に含まれているものではなく,動画に対してユーザによって書き込まれたものであることが把握可能となり,コメントの読みにくさを低減させることができる。 【0014】以下,本発明の一実施形態によるコメント配信システムの第1の実施形態について図面を参照して説明する。図1は,この発明の一実施形態によるコメント配信システムの構成を示す概念図である。この図において,動画配信サーバ1は,端末装置3からの配信要求に応じて,動画データを配信する。この配信は,例えば,ストリーミング配信によって行われる。コメント配信サーバ2は,動画配信サーバ1が配信する動画に対するコメントを端末装置3から受信し,その動画を閲覧する各端末装置3に配信する。端末装置3は,ネットワーク4を介して動画配信サーバ1と - 37 -コメント配信サーバ3に接続 配信する動画に対するコメントを端末装置3から受信し,その動画を閲覧する各端末装置3に配信する。端末装置3は,ネットワーク4を介して動画配信サーバ1と - 37 -コメント配信サーバ3に接続し,動画配信サーバ1から配信される動画を受信して表示するとともに,コメント配信サーバ3から配信されるコメントを受信して動画上に表示する。 【0015】次に,図1におけるコメント配信サーバ2,端末装置3について,図面を用いて更に説明する。図2は,コメント配信サーバ2の構成を示す概略ブロック図である。 この図において,コメント情報記憶部21は,コメントの内容と,このコメント内容が付与された時点における,動画の再生開始時点を基準とした動画再生時間をコメント付与時間としてコメント内容とを対応づけてコメント情報として記憶する。 このコメント情報記憶部21に記憶されるデータの一例を図3に示す。コメント情報記憶部21には,動画配信サーバ1により配信される動画に対するコメントをスレッド毎にまとめたコメント情報が複数記憶されている。各コメント情報は,動画を識別する動画IDとスレッドを識別するスレッドIDの情報を含み,どの動画に対するどのスレッドであるのかを識別できるようになっている。そして,コメント情報には,コメント付与時間とコメント内容の他に,そのコメントを付与(発言)した実際の時刻を示すコメント情報投稿実時間(上述の実時間情報に相当)と,コメントを付与したユーザを識別する情報であるユーザ名,コメントを動画上にどのように表示させるのかを指定する情報であるコメント表示方法を対応付けたコメントデータが複数含まれ,当該動画IDの動画を再生しており,且つ当該スレッドIDのスレッドのコメントを閲覧している端末装置3からコメントデータを受信した場合には,当該受信 ト表示方法を対応付けたコメントデータが複数含まれ,当該動画IDの動画を再生しており,且つ当該スレッドIDのスレッドのコメントを閲覧している端末装置3からコメントデータを受信した場合には,当該受信したコメントデータが追加保存されるようになっている。ここでは,スレッドIDが動画IDに対応づけて記憶されていることによって,同じ動画であっても,異なるスレッドを複数設けても,それらを識別することができる。 このコメント情報記憶部21が上述の第1のコメント情報記憶部に相当する。 【0016】次に,コメント情報配信部22は,コメント情報記憶部21に記憶されたコメン - 38 -ト情報を読み出して,端末装置3に配信する。コメント情報更新管理部23は,通信部24を介して端末装置3から受信した,追加となるコメント情報を動画ID,スレッドIDに従って,コメント情報記憶部21に追加して記憶する。 通信部24は,端末装置3と各種通信を行い,端末装置3から送信される情報をコメント情報更新管理部23に出力してコメント情報を追加して記憶させるための指示を出力をしたり,コメント情報配信部22にコメント情報の配信指示を出力する。 【0017】次に,端末装置3について,図面を用いて説明する。図4は,端末装置3の構成を説明する概略ブロック図である。 この図において,動画再生部31は,端末装置3のユーザによって指定された動画の配信要求を動画配信サーバ1に送信し,動画配信サーバ1から配信される動画を受信して再生する。コメント情報受信部32は,再生する動画に対して入力されたコメント情報をコメント配信サーバ2から受信する。コメント情報記憶部33は,コメント情報受信部32が受信したコメント情報を記憶する。このコメント情報記憶部33は,上述の第2のコメント情報記 力されたコメント情報をコメント配信サーバ2から受信する。コメント情報記憶部33は,コメント情報受信部32が受信したコメント情報を記憶する。このコメント情報記憶部33は,上述の第2のコメント情報記憶部に相当する。 【0018】表示装置34は,液晶表示装置やCRT(Cathode Ray Tube)等であり,各種情報を表示する。第1の表示部35は,動画再生部31によって再生される動画を表示するとともに,コメント情報記憶部33に記憶されたコメント情報のうち,再生する動画の動画再生時間に対応するコメント付与時間が対応づけられたコメントをコメント情報から読み出し,読み出したコメントを動画とともに表示装置34によって表示する。また,第1の表示部35は,コメント内容を動画上にオーバーレイ表示させる機能を有する。第2の表示部36は,コメント情報記憶部33に記憶されるコメントデータに基づいて,コメントのリストをコメント一覧として表示装置34に表示する。ここでは,コメントデータに含まれたコメント - 39 -投稿実時間の情報の順に従って表示する。 【0019】この表示装置34に表示される情報について,更に説明する。図5は,表示装置34に表示される情報の一例を示す図である。表示欄101には,このコメント配信サーバにアクセスした際のURL(uniformresourcelocator)が表示される。 表示欄102には,再生される動画の動画IDが表示される。表示欄103には,現在表示されている動画が閲覧要求されたのべ回数が閲覧回数として表示される。 この閲覧回数は,他のユーザが動画を再生(閲覧要求)した場合には,その時点で同じ動画を閲覧中のユーザのカウント数が増加され,カウント数が更新されて表示される。表示欄104には,第1の表示部によ る。 この閲覧回数は,他のユーザが動画を再生(閲覧要求)した場合には,その時点で同じ動画を閲覧中のユーザのカウント数が増加され,カウント数が更新されて表示される。表示欄104には,第1の表示部によって表示される動画が表示される。 表示欄105には,第2の表示部によって表示されるコメントが表示される領域であり,ここでは,表示欄104によって表示される動画上にコメントが表示される。 また,ここでは,表示欄105は,表示欄104よりも大きいサイズに設定されており,オーバーレイ表示されたコメント等が,動画の画面の外側でトリミングするようになっており,コメントそのものが動画に含まれているものではなく,動画に対してユーザによって書き込まれたものであることが把握可能となっている。 【0020】操作パネル106は,再生ボタン,停止ボタン,巻き戻しボタン,早送りボタン,音量調整ボタン,動画全体のどのあたりを再生しているのかを示す再生状態表示欄,などが表示されており,マウスによっていずれかのボタンにカーソルを合わせてクリックされることによって,そのボタンに応じた操作の入力を受け付けする。表示欄107には,動画全体の再生時間長と,現在表示欄105に表示されている動画の動画再生時間とが表示される。入力欄108には,動画に対して発言するユーザの名前がキーボード等の入力装置を介して入力される。入力欄109には,コメントを書き込むユーザのメールアドレスが入力される。なお,入力欄109は,メールアドレスの入力を行う他に,コメントの表示のさせ方を指定する情報を入力する - 40 -ことも可能である。コメントの表示のさせ方としては,例えば,コメントの動画上に表示させる位置,フォント,文字のサイズ,移動表示させる開始位置と終了位置と移動表示させる方向等を,オーバー 40 -ことも可能である。コメントの表示のさせ方としては,例えば,コメントの動画上に表示させる位置,フォント,文字のサイズ,移動表示させる開始位置と終了位置と移動表示させる方向等を,オーバーレイ表示をさせるための指定をする情報として設定可能である。 【0021】コメント欄110には,入力部37を介してユーザによってコメントが入力される。ボタン111は,クリックされることによって,表示欄110に入力されたコメントをコメント配信サーバ2に送信する。表示欄112は,コメントのリストであるコメント一覧が表示される領域である。このコメント一覧には,コメントに付与された発言順序を示す番号(符号112a),コメントを入力したユーザの名前(符号112b),コメントの書き込みをしたコメント付与時間(符号112c),発言されたコメントの一部(符号112d)が,投稿された実時間情報の順に従って表示される。この表示欄112に,表示欄112を画面上に表示させるか否かを指定するチェックボックス等の入力欄を設け,この入力欄に入力された表示の可否の指示に従い,表示をさせるあるいは,表示を隠すようにすることも可能である。 また,この表示欄112に表示させるコメントの一部の個数をユーザの指示に従って,変更するようにしてもよい。表示欄113は,表示欄112に表示されたコメント一覧のうち,ユーザのよってカーソルが合わせられたコメントの詳細が表示される。コメントの詳細としては,コメントの全文や,コメントを発言したユーザの名前,メールアドレスなどが表示される。 【0022】チェックボックス114は,チェックマークを入力しておくことによって,コメント欄110に入力されるコメントを1行として指定するものである。例えば,チェックボックス114にチェックマークを入力し チェックボックス114は,チェックマークを入力しておくことによって,コメント欄110に入力されるコメントを1行として指定するものである。例えば,チェックボックス114にチェックマークを入力しておき,コメントを入力が完了し,例えばエンターキーなどを押下して入力を完了すると,そのエンターキーを押下した時点で,「書く」のボタンがクリックされたものとして,コメントがコメント配 - 41 -信サーバ2に送信される。これにより,コメントを手早く簡単に入力することが可能である。 【0023】次に,図4に戻り,入力部37は,マウスやキーボード等の入力装置であり,ユーザからの各種情報の入力を受け付ける。選択部38は,第2の表示部36によって表示されたコメントのリストのうち,入力部37を介して入力されるコメントの選択の入力を受け付ける。再生制御部39は,選択部38によって選択されたコメントのコメントデータをコメント情報記憶部33から読み出し,読み出したコメントデータのコメント付与時間に対応する動画再生時間から,動画を第1の表示部によって再生させ表示装置34に表示させるとともに,読み出したコメントデータのコメント内容を第1の表示部35によって表示装置34に表示させる。 【0024】送信部40は,第1の表示部35によって表示された動画に対するコメント内容のデータ入力を受け付けるとともに,コメント内容が入力された時点の動画再生時間をコメント付与時間としてコメント内容とともにコメント配信サーバに送信する。 また,送信部40は,入力部37から入力された指示に従って,各種情報をコメント配信サーバ2や動画配信サーバ1に送信する機能を有する。 【0025】次に,上述したコメント配信システムの動作について説明する。ここでは,まず,コメント配信 た指示に従って,各種情報をコメント配信サーバ2や動画配信サーバ1に送信する機能を有する。 【0025】次に,上述したコメント配信システムの動作について説明する。ここでは,まず,コメント配信システムの動作の概略について説明する。 まず,端末装置3は,コメント配信サーバ2にアクセスして,コメントの書込み時間が最近のものである動画の一覧のデータを受信し,表示装置34に表示する。 この時,例えば,表示装置34には,図6に示すような,最近の動画一覧として,動画名,スレッド名等が表示される。ここで,ユーザによって閲覧したいスレッドが選択され,そのスレッドの名称をマウスによってクリックされると,端末装置3は,クリックされたスレッドに対応する動画に設定されている動画IDを動画配信 - 42 -サーバ1に送信し,動画の配信要求を行うとともに,クリックされたスレッドに設定されたスレッドIDと動画IDをコメント配信サーバ2に送信し,コメント情報の送信要求をする。これを受けて,動画配信サーバ1は,動画IDによって指定された動画を,配信要求をした端末装置3にストリーミング配信する。一方,コメント配信サーバ2は,スレッドIDと動画IDに対応するコメント情報をコメント情報記憶部21から読み出して,配信要求をした端末装置3に配信する。 【0026】端末装置3は,動画配信サーバ1から配信された動画を受信して表示装置34に表示するとともに,コメント配信サーバ2から配信されたコメント情報に基づいてコメント内容を動画上に表示する。ここでは,動画の再生を開始してからの動画再生時間に合わせて,その動画再生時間に一致するコメント付与時間が設定されたコメント内容が順次動画上に表示される。 【0027】次に,コメント配信サーバ2,端末装置3の動作について,順 の動画再生時間に合わせて,その動画再生時間に一致するコメント付与時間が設定されたコメント内容が順次動画上に表示される。 【0027】次に,コメント配信サーバ2,端末装置3の動作について,順次説明する。 まず,コメント配信サーバ2の動作について,図7のフローチャートを用いて説明する。 コメント配信サーバ2の通信部24は,コメント情報の配信要求を端末装置3から受信したか否かを検出する(ステップS101)。コメント情報の配信要求を受信した場合には,通信部24は,コメント情報配信部22にコメント情報の配信指示をする。ここでは,配信要求に含まれる,コメント情報のスレッドIDがコメント情報配信部22に出力される。コメント情報配信部22は,通信部24から出力されたスレッドIDに対応するコメント情報のコメント情報記憶部21から読み出し(ステップS102),読み出したコメント情報を配信要求をした端末装置3に配信する(ステップS103)。ここでは,スレッドIDに対応付けされている各コメント情報を一括して送信する。 【0028】 - 43 -一方,コメント情報の配信要求ではなく,端末装置3から送信されたコメントデータを受信した場合(ステップS104),通信部24は,コメントデータをコメント情報更新管理部23に出力する。コメント情報更新管理部23は,コメント情報記憶部21を参照し,通信部24から出力されたコメントデータに含まれる動画ID及びスレッドIDに基づいてコメント情報を特定し,特定したコメント情報に対し,受信したコメントデータを追加保存する(ステップS105)。追加保存されると,コメント情報配信部22は,当該動画IDの動画を再生している端末装置3であって,当該動画IDの動画とともに当該スレッドIDのコメントを閲覧している端末 存する(ステップS105)。追加保存されると,コメント情報配信部22は,当該動画IDの動画を再生している端末装置3であって,当該動画IDの動画とともに当該スレッドIDのコメントを閲覧している端末装置3を特定し,その特定した端末装置3のそれぞれに,追加保存したコメントデータを配信する(ステップS106)。他方,コメント情報の配信要求ではなく,端末装置3から送信されたコメントデータの受信もしていない場合は,ステップS101に移行する。ここで,同じ動画IDの動画を再生しており,且つ当該スレッドIDのスレッドのコメントを閲覧している端末装置3を特定する方法としては,例えば,コメント配信サーバ2にアクセスしてきた端末装置3とセッションを確立しておき,このセッションが有効な端末装置3を動画閲覧中として特定することが可能である。 【0029】次に,端末装置3の動作について図面を用いて説明する。図8は,端末装置3の動作を説明するためのフローチャートである。 端末装置3の入力部37は,ユーザから動画再生の指示が入力されると(ステップS201),指示された動画の動画IDを送信部40によって動画配信サーバ1に送信し,動画の配信要求をするとともに,コメント情報の配信要求をコメント配信サーバ2に送信する。そして,コメント情報受信部32は,コメント配信サーバ2から配信されるコメント情報を受信したならば(ステップS202),コメント情報記憶部33に記憶する。 【0030】 - 44 -コメント情報が受信されコメント情報記憶部33に記憶されると,動画再生部31は,動画配信サーバ1から配信される動画を受信し,受信した動画を再生し,第1の表示部35によって表示装置34に表示する(ステップS203)。動画の再生が開始されると,第1の表示部35は,現 生部31は,動画配信サーバ1から配信される動画を受信し,受信した動画を再生し,第1の表示部35によって表示装置34に表示する(ステップS203)。動画の再生が開始されると,第1の表示部35は,現在の動画再生時間に基づいて,動画再生時間に一致するコメント付与時間が設定されたコメントデータがあるか否かをコメント情報記憶部33を参照して,判定する(ステップS204)。動画再生時間に一致するコメント付与時間が設定されたコメントデータがある場合(ステップS205-YES),第1の表示部35は,当該コメントデータの表示位置を算出する(ステップS206)。そして算出された表示位置に従って,動画上にコメントの表示制御を行う(ステップS206)。 一方,動画再生部31は,再生が終了したか否かを判定し,再生が終了していれば処理を終了し,再生が終了して否ければ,ステップS204に移行する。 【0031】一方,ステップS205において,表示させるコメントがなければ,配信部40は,入力部37からコメントが入力されたか否かを検出する(ステップS209)。 コメントの入力があった場合には,そのコメントが入力された時点(例えば,「書く」ボタン(符号111)がクリックされた時点)における,その動画を再生しているソフトウェアのプレイヤーが指す再生時間(動画再生時間)を読み出し,その動画再生時間をコメント付与時間とし,再生中の動画の動画IDと,閲覧中のコメントのスレッドIDと,現在の実時間情報(現在時刻の情報)と,端末装置3のユーザのユーザ名と,入力されたコメント内容と,コメント表示方法とを対応づけて,コメント情報としてコメント情報記憶部33のコメント一覧に追加保存する(ステップS210)。そして,送信部40は,追加保存したコメント情報をコメント配信サーバ2に ,コメント表示方法とを対応づけて,コメント情報としてコメント情報記憶部33のコメント一覧に追加保存する(ステップS210)。そして,送信部40は,追加保存したコメント情報をコメント配信サーバ2に送信し(ステップS211),ステップS208に移行する。 【0032】ステップS209において,コメントの入力ではない場合,端末装置3はコメン - 45 -ト情報受信部32によって,コメントデータを受信したか否かを検出する(ステップS212)。コメントデータを受信した場合,コメント情報受信部32は,受信したコメントデータをコメント情報記憶部33に追加保存し,ステップS208に移行する。 【0033】一方,ステップS212において,コメントデータの受信ではない場合,端末装置3の選択部38は,入力部37から,コメント選択操作の入力があったか否かを検出する(ステップS214)。コメント選択操作の入力があった場合,選択部38は,選択されたコメントデータのコメント内容を再生制御部39に出力する。再生制御部39は,この出力を受けて,選択されたコメントデータに対応づけて記憶されたコメント付与時間をコメント情報記憶部33を参照して読み出し,読み出したコメント付与時間に応じた動画再生時間に従って,動画再生位置の巻き戻し,あるいは早送りをすることによって,コメントデータに対応づけて記憶されたコメント付与時間に一致する動画再生時間から再生を行わせ(ステップS215),そのコメント付与時間のコメント内容を表示させ,ステップS208に移行する。 【0034】次に,コメントが画面上に表示された場合について図面を用いて説明する。ここでは,図6の「最近のコメント一覧」において,「有名シェフのオムライス」の動画に対応付けされた「料理の感想を言おう!」と 次に,コメントが画面上に表示された場合について図面を用いて説明する。ここでは,図6の「最近のコメント一覧」において,「有名シェフのオムライス」の動画に対応付けされた「料理の感想を言おう!」というスレッドが選択された場合について説明する。このスレッドが選択されると,「有名シェフのオムライス」の動画が例えば,図5の表示欄104の領域内に再生される。そして,動画再生時間に応じてコメントが動画上に順次表示される。図5では,動画再生時間が9秒の場合の画面が示してあり,ここでは,コメント付与時間が9秒のユーザFのコメントである「おいしそう~!」が,画面の右側から左側に移動表示される(符号115)。そして,動画の再生が進み,動画再生時間が13秒になると,図9に示すような画面が表示される。ここでは,コメント付与時間が9秒のコメントである「おいしそう~!」 - 46 -が,画面左側に移動しており,表示欄104の外側であって表示欄105の内側にトリミングされた状態で「そう~!」の部分だけ表示されている(符号200)。また,コメント付与時間が10秒のユーザZのコメントである「有名シェフの作品はいいねぇ。」のコメントがユーザBのコメントの下の位置に表示されているとともに(符号201),コメント付与時間が12秒のユーザEのコメントである「どこの卵を使ってるの?」が画面の下方の位置に表示される(符号202)。このようにして,コメントが順次表示される。 【0035】以上,1つの端末装置3のみの動作に着目して説明したが,実際には,同じ動画であって,同じスレッドを閲覧しているユーザ間において,以下のようにしてコメントのやりとりをすることができる。ここでは,図10を用いて,説明をする。 例えば,あるユーザEによって,動画が再生され,動画再生時間が12 ッドを閲覧しているユーザ間において,以下のようにしてコメントのやりとりをすることができる。ここでは,図10を用いて,説明をする。 例えば,あるユーザEによって,動画が再生され,動画再生時間が12秒の時点で「どこの卵を使っているの?」というコメントが発言として追加入力されると(符号a),その追加入力されたコメントのコメント情報がコメント配信サーバ2を介して,同じ動画であって同じスレッドを閲覧している端末装置3に配信される。 【0036】その配信後に,別のユーザCによって,同じ動画が再生されると(符号b),ユーザCの端末装置3に,追加されたコメントを含めてコメント情報が配信される。そして,動画再生時間が12秒の時点で,「どこの卵を使っているの?」というユーザEからのコメントが表示される。そして,このコメントを閲覧したユーザCが,その回答として,ユーザCの動画再生時間が15秒の時点(ユーザEの動画再生時間では,例えば100秒の時点)で「○○県産らしいよ。」というコメントを入力してコメント配信サーバ2に送信すると(符号c),その送信されたコメントがユーザEの端末装置3に配信される。このとき,例えば,動画再生時間が100秒の時点において,ユーザEのコメント一覧のリストに,ユーザCのコメントの一部が実時間に従った順で表示される(符号d)。例えば,最新のコメントとして,コメント一覧 - 47 -の一番下(あるいは一番上)に表示される。そして,このコメント一覧を見たユーザEによって,コメントの一部がクリックされると,再生中の動画が,動画再生時間15秒の時点に戻って再生されるとともに,ユーザEの端末装置3の画面上に「○○県産らしいよ。」のコメントが表示される(符号e)。これによって,ユーザEは,あたかも自分のコメントに返信があったかのよう 15秒の時点に戻って再生されるとともに,ユーザEの端末装置3の画面上に「○○県産らしいよ。」のコメントが表示される(符号e)。これによって,ユーザEは,あたかも自分のコメントに返信があったかのようにして楽しむことができる。そして,このようなコメントのやりとりを繰り返すことによって,異なるタイミングで動画を閲覧しているユーザ同士であっても,コメントを介してコミュニケーションを図ることが可能となる。 このように,実時間でのコメント入力順にコメントを管理し,コメント一覧として表示するようにしたので,動画の再生タイミングが一致していないユーザ同士であっても,コメントのやりとりをリアルタイムで行うことができ,コミュニケーションを図ることが可能となる。 【0037】また,このようなコメントの書き込みとそのコメントが書き込みされた時点からの動画の再生が繰り返されると,ユーザの間においては,動画の再生タイミングの差が0に近づき,同じ動画をほぼ同じタイミングで閲覧しながら,コメントのやりとりを行うことができる。 【0038】ここでは,同じ動画を複数のユーザが閲覧している場合について説明したが,ある動画について,ユーザが誰も見ていない状況において,あるユーザが動画を再生をした場合には,それまでに記憶されていたコメント情報がコメント配信サーバ2から端末装置3に配信され,動画再生のタイミングに従って,順次再生される。これにより,他に誰も閲覧しているユーザがいない状況であっても,過去に発言されたコメントを,その動画の動画再生時間に従って,順に閲覧することができる。ここでは,コメントの書き込みをすることもできる。 【0039】 - 48 -なお,上述した実施形態においては,コメント一覧にコメントが追加されて,追加されたコメントがユー とができる。ここでは,コメントの書き込みをすることもできる。 【0039】 - 48 -なお,上述した実施形態においては,コメント一覧にコメントが追加されて,追加されたコメントがユーザによってクリックされた場合に,コメントに設定されているコメント付与時間に一致する動画再生時間から再生され,コメントが表示される場合について説明したが,追加されたコメントがクリックされなければ,動画再生時間が,追加されたコメントに設定されているコメント付与時間に到達した時点で,そのコメントが動画上に表示される。 また,仮に自分が閲覧している動画の動画再生時間において,他のユーザによってコメントが書き込まれたとしても,実時間の順でコメント一覧に表示されるので,その追加されたコメントをクリックすることによって,そのコメントが書き込まれた時点に巻き戻しあるいは早送りをして,コメントを閲覧することができる。また,ここでは,動画再生時間が巻き戻しされることによって,新たに追加で書き込まれたコメントも含めて,それまでに書き込みされたコメントがコメント付与時間に応じて,動画再生時間に従って,順次表示される。 【0040】また,ここでは,操作パネル106の再生状態表示欄のスライドバーを移動させることにより,再生時間の巻き戻し,早送りをすることも可能であるが,この操作であると,動画が巻き戻しあるいは早送りされてしまい,見たいコメントがすぐに画面上から消え,見つかりにくい場合があるが,コメント一覧から選択することにより,見たい場面からみることも可能である。 また,上述した実施形態においては,コメント配信サーバ2から配信されたコメントデータを端末装置3が受信して画面に反映して表示させる場合について説明したが,自身の端末装置3において,ユーザから入力され また,上述した実施形態においては,コメント配信サーバ2から配信されたコメントデータを端末装置3が受信して画面に反映して表示させる場合について説明したが,自身の端末装置3において,ユーザから入力されたコメントについては,コメントが入力された時点ですぐに(コメント配信サーバ2に送信してコメント配信サーバ2側で受信される前に)画面に表示させるようにしてもよい。具体的には,図8のステップS209においてコメントが入力されると,その入力されたコメントを自身の端末装置3において表示し,ステップS210に移行し,入力されたコ - 49 -メントをコメント一覧に追加保存し,その後,コメント配信サーバ2に送信するようにしてもよい。 【0041】次に,第2の実施形態について説明する。・・・図11は,図4における第1の表示部35の構成を示すブロック図である。・・・【0053】なお,上述した実施形態において,動画配信サーバ1とコメント配信サーバ2とが別のサーバである場合について説明したが,同一のサーバで,動画配信サーバ1とコメント配信サーバ2との機能を実現するようにしてもよい。 また,上述した実施形態においては,本サービスにおけるコメントと動画の閲覧を行う場合に,コメント配信サーバ2にアクセスして,最近のコメント一覧のデータを受信し,表示装置34に表示された最近のコメント一覧から動画とスレッドを選択する場合について説明したが,この動画をスレッドを指定して,コメントと動画の閲覧できるURLを作成し,インターネット上に公開するようにしてもよい。 具体的には,動画IDとスレッドIDが含まれ,クリックをするとその動画の再生とそのスレッドのコメント情報を受信することができるURLをブログやインターネットのサイト上の掲示板に書き込みをして他のユ 具体的には,動画IDとスレッドIDが含まれ,クリックをするとその動画の再生とそのスレッドのコメント情報を受信することができるURLをブログやインターネットのサイト上の掲示板に書き込みをして他のユーザにクリックさせるようにしてもよい。また,このようなURLをサムネイル画像等に設定しておき,クリックをさせるようにしてもよい。 【0058】また,以上説明した実施形態において,図2におけるコメント情報配信部22,コメント情報更新管理部23,通信部24の機能を実現するためのプログラム,あるいは,図3における,動画再生部31,コメント情報受信部32,第1の表示部35,第2の表示部36,入力部37,選択部38,再生制御部39,送信部40の機能を実現するためのプログラム,あるいは,図11における変更部50,判定部51,表示位置制御部52の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読 - 50 -み取り可能な記録媒体に記録して,この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ,実行することによりコメントの配信,コメントの表示制御を行ってもよい。なお,ここでいう「コンピュータシステム」とは,OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。 【0059】また,「コンピュータシステム」は,WWWシステムを利用している場合であれば,ホームページ提供環境(あるいは表示環境)も含むものとする。 また,「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは,フレキシブルディスク,光磁気ディスク,ROM,CD-ROM等の可搬媒体,コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは,インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合 システムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは,インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように,短時間の間,動的にプログラムを保持するもの,その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように,一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また上記プログラムは,前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く,さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであっても良い。 【0060】以上,この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが,具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく,この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。 - 51 - - 52 - - 53 - - 54 - - 55 - (2) 上記(1)によると,本件特許発明は,「放送されたテレビ番組などの動画に対してユーザが発言したコメントをその動画と併せて表示するシステム」という背景技術を前提とし(段落【0002】),「コメントの読みにくさを低減させる」という課題を解決するための発明であり(段落【0005】),動画を再生するとともに,前記動画上にコメントを表示する表示装置であって,前記コメントと,当該コメントが付与された時点における,動画の最初を基準とした動画の経過時間を表す動画再生時間であるコメント付与時間とを含むコ もに,前記動画上にコメントを表示する表示装置であって,前記コメントと,当該コメントが付与された時点における,動画の最初を基準とした動画の経過時間を表す動画再生時間であるコメント付与時間とを含むコメント情報を記憶するコメント情報記憶部と,前記動画を表示する領域である第1の表示欄に当該動画を再生して表示する動画再生部と,前記再生される動画の動画再生時間に基づいて,前記コメント情 - 56 -報記憶部に記憶されたコメント情報のうち,前記動画の動画再生時間に対応するコメント付与時間に対応するコメントを前記コメント情報記憶部から読み出し,当該読み出されたコメントを,前記コメントを表示する領域である第2の表示欄に表示するコメント表示部とを有し,前記第2の表示欄のうち,一部の領域が前記第1の表示欄の少なくとも一部と重なっており,他の領域が前記第1の表示欄の外側にあり,前記コメント表示部は,前記読み出したコメントの少なくとも一部を,前記第2の表示欄のうち,前記第1の表示欄の外側であって前記第2の表示欄の内側に表示することを特徴とするものであり(段落【0006】),本件特許発明により,「オーバーレイ表示されたコメント等が,動画の画面の外側でトリミングするようにして,コメントそのものが動画に含まれているものではなく,動画に対してユーザによって書き込まれたものであることが把握可能となり,コメントの読みにくさを低減させることができる」(段落【0012】)という効果を奏するものであることが認められる。 (3) 本件特許発明における「コメント」について検討すると,本件特許発明1は,「(1A)動画を再生するとともに,前記動画上にコメントを表示する表示装置であって,(1B)前記コメントと,当該コメントが付与された時点における,動画の最初を基準とした動画 ると,本件特許発明1は,「(1A)動画を再生するとともに,前記動画上にコメントを表示する表示装置であって,(1B)前記コメントと,当該コメントが付与された時点における,動画の最初を基準とした動画の経過時間を表す動画再生時間であるコメント付与時間とを含むコメント情報を記憶するコメント情報記憶部と,」を構成要件としている。 構成要件1Bによると,「コメント」が付与された時点で,「動画の最初を基準とした動画の経過時間を表す動画再生時間であるコメント付与時間」が記憶されることになるから,「コメント」は,それが表示される表示装置において,動画を再生する時に付与され,付与された時点の動画再生時間が,コメント付与時間としてコメント情報記憶部に記憶されるものであると解される。そして,「コメント」は,「動画を再生するとともに,前記動画上にコメントを表示する表示装置」(1A)において,動画を再生する時に付与されるものであるから,コメントを付与する者は,表示装置において,動画を再生して閲覧するユーザであることを読み取ることができ - 57 -る。 そうすると,本件特許発明における「コメント」とは,表示装置において,動画を閲覧するユーザが,動画の再生開始後の任意の時点に,動画に対して付与するものと解することができる。 2 取消理由1(無効理由1・新規性欠如に対するもの)について(1) 本件特許発明1について原告は,相違点1~4は存在しないと主張する。 ア甲1発明について(ア) 甲1には,次の記載があることが認められる。 【発明の名称】動画配信システム【発明の詳細な説明】【0001】本発明は,動画コンテンツを配信する動画配信システムに係り,特に,動画コンテンツとその動画の再生に伴って所定のデータコンテン 【発明の名称】動画配信システム【発明の詳細な説明】【0001】本発明は,動画コンテンツを配信する動画配信システムに係り,特に,動画コンテンツとその動画の再生に伴って所定のデータコンテンツへアクセスするためのアクセス情報とを放送情報として送信するとともに,前記動画の再生に伴ってアクセス情報に基づき要求されたデータコンテンツを通信データとして送信するサービスを行うサーバおよびそのサービスを受ける情報端末装置からなる動画配信システムに関する。 【0002】【従来の技術】近年,デジタル放送技術および通信技術の発達により,従来の放送局からユーザへの一方的な情報伝達のみならず,ユーザからも情報を発信できる双方向の情報伝達が行える環境が整ってきた。 【0003】【発明が解決しようとする課題】このような背景において,ユーザの情報端末装置に対して,動画コンテンツを放送により配信するとともに,それに関連したデータコンテンツをネットワーク経由で配信するサービスが検討されている。ここでいう - 58 -データコンテンツとは,テキストデータや静止画像データ等である。 【0004】このようなサービスでは,情報端末装置のモニタ画面(表示画面)内に動画コンテンツとデータコンテンツとを同時に表示する必要がある。例えば,動画の再生に伴って,その場面に応じたテキスト情報を自動的に画面に表示するなどの用途が考えられる。 【0005】ところで,情報端末装置には,携帯電話端末,PDA(PersonalDigitalAssistant),カーナビゲーション装置,ゲーム装置,パーソナルコンピュータ,家庭用テレビ等,種々の装置があり,それぞれにそのモニタ画面のサイズや縦横比はまちまちである。また,携帯電話端末ひとつをとっても,そのモニタ画面のサイズは 装置,ゲーム装置,パーソナルコンピュータ,家庭用テレビ等,種々の装置があり,それぞれにそのモニタ画面のサイズや縦横比はまちまちである。また,携帯電話端末ひとつをとっても,そのモニタ画面のサイズは様々であり,通常縦長のものが多いが,横長のものも存在する。 【0006】したがって,このような種々のモニタ画面に動画コンテンツとデータコンテンツとを同時に,かつ,ユーザによって見やすく表示させる場合には,何らかの工夫が必要となる。特に,携帯電話端末などの比較的モニタ画面が小さい情報端末装置では,動きのある動画像はなるべく大きく表示したいという要請がある一方,テキストなどのデータコンテンツも読みやすさが損なわれないことが望まれる。 【0007】本発明は,このような従来の課題に対して,個々のモニタ画面に応じて,または,ユーザの希望に応じて,動画コンテンツとデータコンテンツとをより適切な表示形態でモニタ画面上に表示させることができる動画配信システムおよび情報端末装置を提供することを目的とする。 【0008】【課題を解決するための手段】本発明による動画配信システムは,動画コンテンツと,その動画の再生に伴って所定のデータコンテンツへアクセスするためのアクセス情報およびその再生時刻情報を放送データとして送信するとともに,前記動画の再生に伴って前記アクセス情報に基づき要求されたデータコンテンツを通信ネットワークを介して通信データとして送信するサーバと,前記サーバから受信した動画コンテンツおよびデータコンテンツをモニタ画面上に表示する情報端末装置とを備 - 59 -え,前記サーバは,前記アクセス情報およびその再生時刻情報に加えて,前記情報端末装置の画面内の動画コンテンツおよびデータコンテンツの表示態様を決定する表示態様コマンドを送信し,前記情報端末 9 -え,前記サーバは,前記アクセス情報およびその再生時刻情報に加えて,前記情報端末装置の画面内の動画コンテンツおよびデータコンテンツの表示態様を決定する表示態様コマンドを送信し,前記情報端末装置は,自己のモニタ画面上に,前記動画コンテンツを再生するとともに,この再生に伴って前記アクセス情報に基づいて前記データコンテンツを前記通信ネットワークを介して逐次要求・受信し,前記表示態様コマンドに従って前記動画コンテンツおよびデータコンテンツの表示を行う。 【0009】動画コンテンツとともに送信される表示態様コマンドをサーバから送信することにより,それを受信した情報端末装置においてその動画に適した表示態様で動画コンテンツとデータコンテンツの表示を行わせることができる。 【0012】本発明によるサーバは,動画コンテンツと,その動画の再生に伴って所定のデータコンテンツへアクセスするためのアクセス情報およびその再生時刻情報とを放送データとして送信するとともに,前記動画の再生に伴って前記アクセス情報に基づき要求されたデータコンテンツを通信データとして送信するサーバであって,前記サーバは,前記データコンテンツのへのアクセス情報および再生時刻情報に加えて,前記情報端末装置の画面内の動画コンテンツおよびデータコンテンツの表示態様を決定する表示態様コマンドを放送データとして送信するとともに,前記情報端末装置からの前記アクセス情報に基づくアクセスに応じて,前記動画の再生に伴って表示すべきデータコンテンツを通信ネットワークを介して提供することを特徴とする。 【0023】本発明による表示態様制御方法は,情報端末装置における表示態様制御方法であって,サーバから放送される動画コンテンツと,その動画の再生に伴って所定のデータコンテンツへアクセスするためのアクセス 023】本発明による表示態様制御方法は,情報端末装置における表示態様制御方法であって,サーバから放送される動画コンテンツと,その動画の再生に伴って所定のデータコンテンツへアクセスするためのアクセス情報およびその再生時刻情報ならびに前記情報端末装置の画面内の動画コンテンツおよびデータコンテンツの表示態様を決定する表示態様コマンドとを受信するステップと,放送情報から前記アクセス情報,再生時刻情報および表示態様コマンドを分離して抽出するステップと,前記動画の再生に伴って前記アクセス情報に基づき対応するデータコンテン - 60 -ツを通信ネットワークを介してサーバに要求するとともに,返送されるデータコンテンツを受信するステップと,モニタに前記動画コンテンツおよびデータコンテンツを表示する際に,前記表示態様コマンドに従って前記動画コンテンツおよびデータコンテンツの表示を行うステップとを備えたことを特徴とする。 【0024】本発明による表示態様制御プログラムは,情報端末装置における表示態様制御を行う表示態様制御プログラムであって,サーバから放送される動画コンテンツとその動画の再生に伴って所定のデータコンテンツへアクセスするためのアクセス情報および当該動画の再生中におけるデータコンテンツの再生時刻情報および前記情報端末装置の画面内の動画コンテンツおよびデータコンテンツの表示態様を決定する表示関連コマンドとを受信するステップと,放送情報から前記アクセス情報,再生時刻情報および表示態様コマンドして抽出するステップと,前記動画の再生に伴って前記アクセス情報に基づき対応するデータコンテンツを通信ネットワークを介してサーバに要求するとともに,返送されるデータコンテンツを受信するステップと,モニタに前記動画コンテンツおよびデータコンテンツを表示する際に, に基づき対応するデータコンテンツを通信ネットワークを介してサーバに要求するとともに,返送されるデータコンテンツを受信するステップと,モニタに前記動画コンテンツおよびデータコンテンツを表示する際に,前記表示関連コマンドに基づいて前記モニタ画面上での前記動画コンテンツおよびデータコンテンツの表示態様を制御するステップとを実現することを特徴とする。 【0027】図1に,本発明の一実施の形態に係る動画配信システムの概略構成を示す。この動画配信システムは,サーバ100と情報端末装置200とにより構成される。情報端末装置200は図の例では携帯電話端末を例として説明する。 【0028】サーバ100は,大別して二つの記憶部110,120,およびこれらにそれぞれ対応する二つの通信部130,140を有する。記憶部110は,放送対象の動画コンテンツ112およびこれとともに配信する表示関連コマンド114を格納している。動画コンテンツ112および表示関連コマンド114は,通信部130を介して,放送設備150へ送信される。放送設備150は,地上波,衛星波のいずれの放送設備であってもよい。動画コンテンツ112は,多チャンネル化等を考慮すればデジタル放送であることが好ましいが,アナログ放送を排除する - 61 -ものではない。アナログ放送の場合には,デジタルデータが放送波に混在して送信される。 【0029】この放送された動画コンテンツおよび表示関連コマンドは,情報端末装置200の放送受信手段により受信される。表示関連コマンドには,後述するデータコンテンツ再生スケジュール情報および表示態様コマンドを含む。 【0030】一方,サーバ100内の他方の記憶部120は,HTML(HyperTextMarkupLanguage)を代表とするマークアップ言語で記述され ール情報および表示態様コマンドを含む。 【0030】一方,サーバ100内の他方の記憶部120は,HTML(HyperTextMarkupLanguage)を代表とするマークアップ言語で記述されたデータコンテンツを格納する部位である。このデータコンテンツは,インターネットのホームページのデータに対応するものであり,代表的にはテキストや静止画を含み,場合によっては音声などのデータを含みうる。ここでは,情報端末装置200のモニタ画面280の縦長/横長の別に応じて,実質的に同じ内容の縦長用と横長用の二つのデータコンテンツ122,124を用意している。両者は,単にテキストの1行当たりの文字数が異なるだけでなく,実質的な内容が変わらない範囲で文章の表現を変更したものであってもよい。単に1行当たりの文字数を変更しただけでは,読みやすさが改善されないからである。 【0032】図2に示したブロック図により,情報端末装置200の内部構成例を説明する。 【0033】図1に示した放送設備150からの放送電波は放送受信部240により選択受信される。放送受信部240で選択受信された動画情報は,動画ビューワ265へ送られる。後述するようにこの動画ビューワ265は映像伸縮機能(動画のサイズ変更機能)も有している。この放送電波からの受信信号には動画情報に加えて,前記データコンテンツ再生スケジュール情報および前記表示態様コマンドを含む。本実施の形態での放送受信部240は,この表示関連コマンドを抽出するコマンド抽出部242を有する。抽出されたコマンドはコマンド受信部250を介してコマンド解釈エンジン225に入力される。コマンド受信部250は,初期的には,ROM220内に予め格納されたデフォルトの表示態様コマンドであるデフォ - 62 -ルトコマンド222を受 介してコマンド解釈エンジン225に入力される。コマンド受信部250は,初期的には,ROM220内に予め格納されたデフォルトの表示態様コマンドであるデフォ - 62 -ルトコマンド222を受けて,コマンド解釈エンジン255に渡す。 【0035】コマンド解釈エンジン255は,初期的には,デフォルトコマンド222を受けて,動画コンテンツの表示エリアおよびデータコンテンツの表示エリアのサイズや表示態様(重ね合わせ状態,動画エリアの伸縮,コンテンツ間の表示の切替や一方のコンテンツの一時消去等)を定め,その結果をWWWブラウザ260および動画ビューワ265に指示する。例えば,コマンド解釈エンジン255は,動画エリア情報が「アスペクト比保存」を示しているとき,動画のアスペクト比を保存しつつ当該モニタ画面の画面幅に合わせて動画エリアのサイズを決定する。本実施の形態ではモニタ画面の原点位置は画面の左上端の位置であり,動画エリアの位置はモニタ画面の原点位置に動画エリアの左上端を合わせるように設定される。 動画エリア情報が特定の動画エリアサイズを指定している場合には,そのサイズ情報(幅wおよび高さh)を動画ビューワ265に与える。すなわち,動画ビューワ265は,指定されたサイズに合うように動画エリア(およびその中に表示する動画)を伸縮する機能を有する。動画エリア情報がアスペクト比保存を指定している場合には,原則的に,その動画エリアサイズは当該モニタ画面に収納される最大サイズに設定される。 【0036】コマンド解釈エンジン255は,また,後に詳述するような,放送により受信されたコマンド内の時刻情報およびURL(UniversalResourceLocator)情報(データのアクセス情報)からなるデータコンテンツ再生スケジュール情報に基づいて,動画 送により受信されたコマンド内の時刻情報およびURL(UniversalResourceLocator)情報(データのアクセス情報)からなるデータコンテンツ再生スケジュール情報に基づいて,動画再生に伴って逐次所定のタイミングでURL情報をWWWブラウザ260に与える。これに加えて,デフォルトの表示態様を,放送により受信されたコマンドに基づいて更新する。これにより,コンテンツ作製者側では,個々の動画に応じて,または,1つの動画内でも個々の場面に応じて相応しいデータコンテンツおよび表示態様を指定することができる。また,コマンド解釈エンジン255は操作パネル210のキー群212(テンキーや矢印キー,スイッチ等)からのユーザ指示または姿勢センサ232の出力を受けて,表示態様を更新することもできる。姿 - 63 -勢センサ232は本発明に必須のものではないが,これを設ければ携帯端末の90°回転の有無を自動的に検知し,モニタ画面の表示を切り替えることができる。 これは特に,通常縦長のモニタ画面の場合に,動画エリアを拡大できる点で有意義である。姿勢センサ232としては任意の公知のものを利用できる。例えば,重力に従う光遮蔽部材と光インタラプタ(いずれも図示せず)の組み合わせを利用することができる。この姿勢センサ232は少なくとも動画の表示時に連続的にまたは周期的(例えば数100m秒毎)に作動させれば足りる。 【0037】WWWブラウザ260は,通信部245を介してネットワーク170に接続され,所定のプロトコル(例えばhttp: hypertexttransferprotocol)に従って,指定されたURLに存在するデータである例えばHTML(HyperTextMaukupLanguage)文書を要求し,そのデータを受信して表示内容を ransferprotocol)に従って,指定されたURLに存在するデータである例えばHTML(HyperTextMaukupLanguage)文書を要求し,そのデータを受信して表示内容を組み立てる機能を有する。 また,本実施の形態では,前述したように,そのデータを表示する画面(データエリアまたはブラウザ画面という)の位置やサイズの情報をコマンド解釈エンジン255から受信して,そのデータエリアに対応する表示メモリ272内位置に表示データを展開する機能を有する。 【0038】表示メモリ272は,本実施の形態では,動画コンテンツとデータコンテンツとで展開するメモリプレーンを別としている。これにより,両コンテンツの重ね合わせや一方の一時表示停止などの制御が容易となる。(但し,本発明は両コンテンツを同一のメモリプレーンに書き込む場合を排除するものではない。)表示制御部270は,表示メモリ272の内容を読み出してモニタ(ディスプレイ)280へ表示データ信号および表示制御信号を出力し,目的の画面を表示させる。一方の表示プレーンの非表示などの制御はコマンド解釈エンジン255から表示制御部270を直接制御することで行うことができる。 【0041】データコンテンツがデータエリアに収納しきれない場合には,ユーザのキー操作に応じてデータ画像のスクロールが可能である。本実施の形態においてデータエリアが動画エリアに隣接する方向(動画エリアの右側か下側か)は,モニ - 64 -タ画面が縦長の場合には動画エリアの下側,モニタ画面が横長の場合には動画エリアの右側である。但し,サーバ側から隣接する方向をタイルコマンドとともに指示し,それに応じるかどうかは端末側で決定するようにしてもよい。 【0043】図3(b)は両エリアを重ね合わせる「オーバレイ」表示状 側である。但し,サーバ側から隣接する方向をタイルコマンドとともに指示し,それに応じるかどうかは端末側で決定するようにしてもよい。 【0043】図3(b)は両エリアを重ね合わせる「オーバレイ」表示状態を示している。この例では,モニタ画面全体をデータエリアとし,これを動画エリアに重ねている。この場合,データコンテンツと動画コンテンツが同時に見えるように,アルファブレンディングのような表示処理操作を施すことが好ましい。 【0044】図3(d)は動画エリアが具体的なサイズで指定された場合のオーバレイ状態を示している。この場合も,モニタ画面全体をデータエリアとすることに代わりはない。 【0045】ところで,通常,動画はテレビ画面に相当した4:3や16:9のような横長であり,これを横長画面に最大収容した場合には,図3(f)に示すように,モニタ画面内の動画エリアの残りの空き領域はごく狭いエリアとなる。(図では動画エリアの右側に空き領域は発生する場合を示したが,モニタ画面および動画エリアのそれぞれの縦横比によって,空き領域が動画エリアの下側に生じる場合もありうる。)したがって,このような場合は,指示された重ね合わせ態様に関わらず,強制的にオーバレイ表示状態とするようにしてもよい。これに対して,横長画面の場合でも,図3(e)に示すように,比較的小サイズの動画エリアが指定された場合であって,その残りのエリア内に所定の横幅以上の矩形エリアが利用できる場合には,当該矩形エリアをデータエリアとすることができる。 【0050】図5は,縦長状態で動画コンテンツとして映画を表示しているときに,登場人物のプロフィールをデータコンテンツとして表示している場面を示している。 図5(a)はタイル表示状態を示している。このとき,データコンテンツは縦長用をサーバに要求している を表示しているときに,登場人物のプロフィールをデータコンテンツとして表示している場面を示している。 図5(a)はタイル表示状態を示している。このとき,データコンテンツは縦長用をサーバに要求している。この状態から,ユーザのキー(またはスイッチ)の操作による指示またはセンサ出力の変化に応じてモニタ画面が90°回転したとき,モニタ画面全体は横長になる。この例では,アスペクト比保存状態を示しており,動 - 65 -画エリアはモニタ画面に合わせて回転および拡大されている。当然ながら,動画エリアの回転および拡大に合わせてその中に表示される動画も同様に回転・拡大される。図5(b)の例では,動画エリアの残りの空き領域の横幅が小さいためにタイル表示ではデータエリアの横幅が十分ではなく,強制的にタイル表示状態からオーバレイ表示状態に切り替えた状況を示している。図5(c)のオーバレイ表示状態ではデータエリアの横幅はモニタ画面の長辺一杯を利用できるので,横長用のデータコンテンツを選択している。図5(a)での重ね合わせ状態がオーバレイ表示の場合にも,そのモニタ画面回転時は図5(b)のようになる。 【0051】図6により,サーバ100から動画コンテンツとともに送信される表示関連コマンドの例を説明する。本実施の形態における表示関連コマンドは,図6(a)に示すように,動画再生開始時点からの相対時刻情報(当該動画の再生中におけるデータコンテンツの再生時刻情報),重ね合わせ状態(tile/overlay),データコンテンツへのアクセス情報(ここでは縦コンテンツURLおよび横コンテンツURL),動画エリア情報(アスペクト比保存またはサイズ)の1組を1単位としたコマンド群である。相対時刻情報およびアクセス情報は,動画の再生に連動したデータコンテンツ再生スケジュール情報 コンテンツURL),動画エリア情報(アスペクト比保存またはサイズ)の1組を1単位としたコマンド群である。相対時刻情報およびアクセス情報は,動画の再生に連動したデータコンテンツ再生スケジュール情報を構成する。また,相対時刻情報およびURL情報以外の,情報端末装置の画面内の動画コンテンツおよびデータコンテンツの表示態様を決定する表示関連コマンドは表示態様コマンドという。表示態様コマンドには,動画の伸縮切替等,他の種類のコマンドを含んでもよい。図6(b)に示すように,表示態様コマンドを含めた表示関連コマンドの複数の組(複数単位)を相対時刻順に直列に並べたものも,便宜上,再生スケジュール情報という。表示態様を決定するある1単位内のあるコマンドは,好ましくは,直前の1単位の同種のコマンドと内容が同じ場合には,後続の単位内の同コマンドの記述を省略するようにしてもよい。 【0057】図8に,図7のステップS20の動画エリア決定処理の具体的な手順例を示す。まず,現在のモニタ画面の原点の位置を確認する(S31)。ついで,動 - 66 -画エリアのサイズ指定があるかどうかをチェックする(S32)。動画エリアのサイズ指定があれば,その指定された幅の値を変数wに代入し,指定された高さの値をを変数hに代入する(S34)。サイズ指定がない,すなわち,アスペクト比保存の場合,アスペクト比を保存したまま,モニタ画面内で最大面積となるw値とh値を計算する(S33)。このようにして得られたw,hが動画エリアのサイズとなる。 前述したように,動画エリアの位置は,モニタ画面の左上の座標点に動画エリアの左上の座標点が一致する位置である。ステップS33,S34の後は図7の処理に戻る。 【0060】次に,図10により,データコンテンツ選択処理を説明する。まず,再生スケジ 左上の座標点に動画エリアの左上の座標点が一致する位置である。ステップS33,S34の後は図7の処理に戻る。 【0060】次に,図10により,データコンテンツ選択処理を説明する。まず,再生スケジュール情報の1単位を読み出す(S61)。ついで,その1単位の中から,現在のモニタ画面の縦長/横長に応じた方のデータコンテンツURLを選択する(S62)。この際,タイル表示の場合には,好ましくは,データエリアの幅がモニタ画面の長い方の辺と同じであれば横長のデータコンテンツURLを選択し,そうでなければ縦長のデータコンテンツURLを選択する。そこで,当該1単位の相対時刻の到来を待つ(S63)。相対時刻が到来したら,前記選択されたURLへのアクセスをWWWブラウザに指示する(S64)。相対時刻は,データコンテンツのアクセスに要する時間を考慮して,該当する動画場面の表示時刻より所定時間前の時刻としてもよい。この措置は,サーバ側で画一的に行っておいてもよいが,端末側でその端末の通信環境に応じて個別に前記所定時間を可変設定してもよい。 【0062】図10の処理により,個々の動画コンテンツに対応したデータコンテンツの再生スケジュールに応じて,データコンテンツの逐次再生が実行される。また,モニタ画面の現在の縦長/横長に応じて対応したデータコンテンツURLが選択される。 以上,本発明の好適に実施の形態について説明したが,種々の変形,変更を行うことが可能である。 【0063】例えば,動画コンテンツサーバとデータコンテンツサーバは同一サイ - 67 -トにある場合を示したが,それぞれ別々のサーバに存在してもよい。また,データコンテンツサーバ自体も種々のデータコンテンツを格納した別々のサイトに存在してもよい。 【0067】マークアップ言語としてはHTML 合を示したが,それぞれ別々のサーバに存在してもよい。また,データコンテンツサーバ自体も種々のデータコンテンツを格納した別々のサイトに存在してもよい。 【0067】マークアップ言語としてはHTMLについて説明したが,cHTML(CompactHyperTextMarkupLanguage),WML(WirelessMarkupLanguage),HDML(HandheldDeviceMarkupLanguage),XML(eXtendedMarkupLanguage),XHTML(eXtensibleHyperTextMarkupLanguage),BML(BroadcastMarkupLanguage)などの他のマークアップ言語であってもよい。 - 68 - - 69 - - 70 - - 71 - (イ) 前記(ア)によると,甲1には,以下のような甲1発明が記載されていると認められる。 (1a)サーバと情報端末装置とにより構成される動画配信システムの情報端末装置であって,(1b)放送設備からの放送電波を選択受信する放送受信部であって,選択受信された動画情報は,動画ビューワへ送られ,放送電波からの受信信号には動画情報に加えて,データコンテンツ再生スケジュール情報および表示態様コマンドを含み,放送受信部は,表示関連コマンドを抽出するコマンド抽出部を有し,抽出されたコ - 72 -マンドはコマンド受信部を介してコマンド解釈エンジンに入力される,放送受信部と,(1c)指定 含み,放送受信部は,表示関連コマンドを抽出するコマンド抽出部を有し,抽出されたコ - 72 -マンドはコマンド受信部を介してコマンド解釈エンジンに入力される,放送受信部と,(1c)指定されたサイズに合うように動画エリア(およびその中に表示する動画)を伸縮する動画ビューワと,(1d)通信部を介してネットワークに接続され,所定のプロトコルに従って,指定されたURLに存在するデータを要求し,そのデータを受信して表示内容を組み立て,そのデータを表示する画面(データエリアまたはブラウザ画面という)の位置やサイズの情報をコマンド解釈エンジンから受信して,そのデータエリアに対応する表示メモリ内位置に表示データを展開するWWWブラウザと,(1e)放送により受信されたコマンド内の時刻情報およびURL(UniversalResourceLocator)情報(データのアクセス情報)からなるデータコンテンツ再生スケジュール情報に基づいて,動画再生に伴って逐次所定のタイミングでURL情報をWWWブラウザに与えるコマンド解釈エンジンであって,コンテンツ作製者側で,個々の動画に応じて,または,一つの動画内でも個々の場面に応じて相応しいデータコンテンツおよび表示態様が指定され,データコンテンツは,インターネットのホームページのデータに対応するものであり,代表的にはテキストや静止画を含み,場合によっては音声などのデータを含み,表示関連コマンドは,動画再生開始時点からの相対時刻情報(当該動画の再生中におけるデータコンテンツの再生時刻情報),重ね合わせ状態(tile/overlay),データコンテンツへのアクセス情報(ここでは縦コンテンツURLおよび横コンテンツURL),動画エリア情報(アスペクト比保存またはサイズ)の1組を1単位としたコマンド群であり ile/overlay),データコンテンツへのアクセス情報(ここでは縦コンテンツURLおよび横コンテンツURL),動画エリア情報(アスペクト比保存またはサイズ)の1組を1単位としたコマンド群であり,相対時刻情報およびアクセス情報は,動画の再生に連動したデータコンテンツ再生スケジュール情報を構成し,再生スケジュール情報の1単位を読み出し,その1単位の中から,現在のモニタ画面の縦長/横長に応じた方のデータコンテンツURLを選択し,当該1単位の相対時刻の到来を待ち,相対時刻が到来したら,前記選択されたURLへのアクセスをWWWブラウザに指示する処理により,個々の動画コンテンツに対応したデータコ - 73 -ンテンツの再生スケジュールに応じて,データコンテンツの逐次再生が実行されるコマンド解釈エンジンと,(1f)表示メモリを備え,表示メモリの内容を読み出してモニタへ表示データ信号および表示制御信号を出力し,目的の画面を表示させる表示制御部であって,表示メモリは,動画コンテンツとデータコンテンツとで展開するメモリプレーンを別とすることにより,両コンテンツの重ね合わせの制御が容易となる,表示制御部と,(1g)モニタを備え,(1h)「オーバレイ」表示状態では,モニタ画面全体をデータエリアとし,これを動画エリアに重ねており,データエリアのうち,一部の領域が動画エリアと重なっており,他の領域が動画エリアの外側にあり,データエリアのうち,動画エリアの外側であってデータエリアの内側にも登場人物のプロフィールがデータコンテンツとして表示され,当該登場人物のプロフィールは,動画エリアとデータエリアとにまたがるように表示され,(1i)データコンテンツがデータエリアに収納しきれない場合には,ユーザのキー操作に応じてデータ画像のスクロールが可能であ 物のプロフィールは,動画エリアとデータエリアとにまたがるように表示され,(1i)データコンテンツがデータエリアに収納しきれない場合には,ユーザのキー操作に応じてデータ画像のスクロールが可能である(1a)情報端末装置。 イ本件特許発明1と甲1発明の一致点及び相違点について(ア) 前記1及びアによると,本件特許発明1と甲1発明の一致点及び相違点は,第2,4(1)ア(ア)のとおりであると認められる。 (イ) これに対し,原告は,相違点1について,甲1の「テキスト」は,ユーザが発言するものが排除されることはなく,「コメント」を含むから,本件審決の相違点1の認定には誤りがあると主張する。 甲1には,ユーザとの双方向の情報伝達が行える環境が整ってきたとの記載はある(段落【0002】)ものの,甲1発明は,前記ア認定のとおりのものであって,動画コンテンツ作製者側が「動画コンテンツ」の個々の動画に応じて,または1つの動画内でも個々の場面に応じて表示されるように予め作成した「データコンテン - 74 -ツ」が,「動画コンテンツ」とともに「コンテンツ」を構成し,その「データコンテンツ」はインターネットのホームページのデータに対応するものであり,代表的にはテキストや静止画を含み,場合によっては音声などのデータを含むものであるから,甲1発明の「テキスト」とは,コンテンツ作製者側が「動画コンテンツ」の個々の動画に応じて,または1つの動画内でも個々の場面に応じて指定した「テキスト」であり,ユーザの投稿したテキストデータをその構成に含むとは認められない。 原告は,甲1について,ユーザからのコメントが付与されたデータコメントを配信することも予定されているというべきであると主張するが,甲1発明の「データコンテンツ」は上記認定 含むとは認められない。 原告は,甲1について,ユーザからのコメントが付与されたデータコメントを配信することも予定されているというべきであると主張するが,甲1発明の「データコンテンツ」は上記認定のとおりのものであって,そこにユーザからのコメントが含まれると認めることはできない。 また,原告は,インターネットで公開されるインタラクティブなサービスではテキスト情報の送受信を行う場合,ユーザが投稿したコメントの送受信に容易に拡張可能であることは当業者の常識であるとも主張するが,甲1発明が前記のような内容であり,甲1には,ユーザがコメントを投稿することについての記載があるとは認められないことからすると,甲1発明がユーザが送信したコメントをその構成に含むものであると認めることはできない。 さらに,原告は,甲22,24及び25はユーザが送信したデータをテキストデータと表記しているから,「テキスト」であることをもって「コメント」を排除すると解することはできないと主張するが,上記のとおり,甲1発明は,ユーザが送信したデータをその構成に含むものではなく,原告の指摘することは,上記判断を左右するものではない。 したがって,本件特許発明1と甲1発明の相違点として,相違点1を認めることができる。 (ウ) 上記(イ)のとおり,相違点1が本件特許発明1と甲1発明の相違点であると認められることからすると,相違点2も相違点であると認められる。 (エ) また,前記1及びアによると,本件特許発明1の「コメントが付与さ - 75 -れた時点における,動画の最初を基準とした動画の経過時間を表す動画再生時間であるコメント付与時間」は,ユーザにより,表示装置において,動画を再生している時に「コメントが付与された時点」における「動画再生時間」であ る,動画の最初を基準とした動画の経過時間を表す動画再生時間であるコメント付与時間」は,ユーザにより,表示装置において,動画を再生している時に「コメントが付与された時点」における「動画再生時間」であるのに対し,甲1発明の「動画再生時間」は,データコンテンツ再生スケジュール情報として,動画コンテンツの再生に合わせてデータコンテンツが再生されるように,作製者側で,個々の動画に応じて,または1つの動画内でも個々の場面に応じて予め設定され,URLへのアクセスをWWWブラウザに指示する「動画再生開始時点からの相対時刻情報」であって,表示装置において,ユーザが動画を再生している時にコメントを付与した時点での「動画再生時間」ではないから,相違点3も認められる。 (オ)a 原告は,相違点4を相違点①及び②に分けて主張する。このうち,相違点①は,相違点1そのものであるから,仮に,相違点4を相違点①及び②に分けることができるとしても,相違点①は,本件特許発明1と甲1発明との相違点となる。 b 原告は,相違点②について,表示する文字列の取得方法が,本件特許発明1では,「コメント情報記憶部から読み出」すものであるのに対し,甲1発明では,「選択されたURLへのアクセスをWWWブラウザに指示することにより受信」するというものである点は,比較不能なものを取り上げて,相違しないものを相違するとしている旨主張する。 (a) 前記1によると,本件特許発明1では,「表示する文字列」について,「表示装置」が有する「コメント情報記憶部」に記憶された「コメント付与時間に対応するコメント」を,「表示装置」の「コメント表示部」が,読み出し,表示するものである。 一方,前記アによると,甲1発明では,相対時刻が到来したら,URLへのアクセスをWWWブ ント付与時間に対応するコメント」を,「表示装置」の「コメント表示部」が,読み出し,表示するものである。 一方,前記アによると,甲1発明では,相対時刻が到来したら,URLへのアクセスをWWWブラウザに指示する処理により,個々の動画コンテンツに対応したデータコンテンツの再生スケジュールに応じて,データコンテンツの逐次再生が行われる。 - 76 -したがって,本件特許発明1と甲1発明には,相違点②があることが認められる。 (b) これに対し,原告は,本件原出願の特許公報(甲36)の段落【0063】に基づき,本件特許発明1にいう「コメント情報記憶部」は,「選択されたURLに対応するWEBサーバ」を排除せず,これを含むものであると主張するとともに,選択されたURLへのアクセスをWWWブラウザに指示する方法をサーバから読み出す方法に置換することは設計事項にすぎないと主張する。 しかし,ウェブブラウザを用いてURLにアクセスして読み出す方式が知られており,その方式が本件原出願の特許公報(甲36)に記載されているとしても,本件特許発明1は,前記(a)認定のとおりのものであるから,URLへのアクセスをウェブブラウザに指示する方法によるものではない。 また,原告は,インターネットを利用したサービスにおいて,情報を「WEBサーバ」以外の記憶装置にXML等を利用して保存することは技術常識であり,甲1に記載されているに等しいと主張するが,甲1には,データコンテンツをXML等を利用して「WEBサーバ」以外の記憶装置に保存することは記載も示唆もないから,原告の上記主張を採用することはできない。 したがって,原告の上記主張が前記(a)の認定を左右することはない。 ウ以上によると,本件審決の本件特許発明1と甲1発明の相違点の 唆もないから,原告の上記主張を採用することはできない。 したがって,原告の上記主張が前記(a)の認定を左右することはない。 ウ以上によると,本件審決の本件特許発明1と甲1発明の相違点の認定には誤りがない。 (2) 本件特許発明2,5,9及び10について本件特許発明2及び5は,本件特許発明1を引用する発明であるから,相違点1~相違点4に係る構成を有していることになる。したがって,本件特許発明2及び5は,甲1発明と同一であるとはいえない。 また,本件特許発明9は,本件特許発明1に対応するプログラムの発明であり,本件特許発明10は,本件特許発明2に対応するプログラムの発明であるから,甲1発明と同一であるとはいえない。 (3) 以上によると,取消理由1には理由がない。 - 77 - 3 取消理由2(無効理由2・進歩性欠如に対するもの)について(1) 本件特許発明1についてア原告は,本件審決の本件特許発明1と甲1発明の相違点1~4の認定に誤りがあると主張するが,相違点1~4の認定に誤りがないことは,前記2のとおりである。 イ相違点1について(ア) 本件特許発明1における「コメント」は,表示装置において,ユーザが動画を再生している時に付与され,表示装置から,ユーザによりいつでも付与可能であるのに対し,甲1発明の「データコンテンツ」の「テキスト」は,コンテンツ作製者側で「データコンテンツ」として予め作成されたものであって,ユーザにより表示装置で付与されるものではないし,表示装置において再生している時に付与されるものでもない。 したがって,本件特許発明1における「コメント」と,甲1発明における「データコンテンツ」の「テキスト」とは,ユーザによる付与が可能か否か,付与を行う いて再生している時に付与されるものでもない。 したがって,本件特許発明1における「コメント」と,甲1発明における「データコンテンツ」の「テキスト」とは,ユーザによる付与が可能か否か,付与を行う装置,付与を行う時において異なり,このように異なる「データコンテンツ」の「テキスト」を「コメント」に置き換えることは,甲1発明の前提となる装置構成の変更を必要とするものであって,甲1発明の「データコンテンツ」の「テキスト」をユーザが付与する「コメント」に容易に置き換えることができるものとは認められない。 よって,甲1発明の「データコンテンツ」の「テキスト」を「コメント」に置き換えることは,当業者が容易に想到し得た事項とはいえない。 (イ) これに対し,原告は,甲1の段落【0002】の記載や,WEB2. 0という技術常識によると,「テキスト」を利用者からの情報伝達を可能とする「コメント」に置換することができる旨主張する。 しかし,甲1には,ユーザがコメントを投稿することについての記載は全くなく,段落【0002】の記載があり,誰もがウェブサイトを通して自由に情報を発信で - 78 -きるように変化したウェブの利用状態であるWeb2.0が知られていたとしても,甲1発明の「データコンテンツ」をユーザが付与する「コメント」に置き換えることが容易であるとは認められない。 (ウ)a 原告は,甲22に基づき,動画配信において,その魅力を高めるために,コンテンツ作製側で,個々の動画に応じて,または,1つの動画内でも個々の場面において指定される「テキスト」を利用者からの情報伝達を可能とする「コメント」に置換することには十分な動機付けがあると主張する。 甲22は,発明の名称を「ストリーミング配信方法」とする発明の公開特許公報であり, る「テキスト」を利用者からの情報伝達を可能とする「コメント」に置換することには十分な動機付けがあると主張する。 甲22は,発明の名称を「ストリーミング配信方法」とする発明の公開特許公報であり,「動画コンテンツをネットワークを介して利用者端末にストリーミング配信するストリーミングサーバと,ストリーミング配信中の動画コンテンツに関連付けられたウェブ掲示板又はチャット領域をネットワークを介して利用者端末に提供するウェブサーバと,動画コンテンツの配信を受け,ウェブ掲示板又はチャット領域のテキスト書込部にテキストデータからなるメッセージを書き込む利用者端末とからなるストリーミング配信システムにおいて,ストリーミングサーバは,ウェブサーバの書込ログファイルに格納されたテキストデータを収集し,収集されたテキストデータをストリーミング配信中の動画コンテンツに重畳し,テキストデータの重畳された動画コンテンツを利用端末に配信するストリーミング配信システム」を採用することにより,「利用者は,非常に便利であり,会場の客席の様な雰囲気を味わうことができる」技術(以下,「甲22技術」という。)が記載されていることが認められる。 他方,甲1発明は,「ネットワーク環境」をユーザへのデータコンテンツの配信に用いたものであり,「データコンテンツ」を双方向に情報伝達するものではないから,甲22技術があることをもって,甲1発明の「データコンテンツ」の「テキスト」をユーザが付与する「コメント」に置換する動機付けがあるということはできない。 b 原告は,動画とユーザが入力した文字データ(コメント)を同期表示させることは,本件原出願日の時点において慣用技術であった(甲26~34) - 79 -から,甲1発明に当該慣用技術を適用して甲1の「テキスト」を「コメ 入力した文字データ(コメント)を同期表示させることは,本件原出願日の時点において慣用技術であった(甲26~34) - 79 -から,甲1発明に当該慣用技術を適用して甲1の「テキスト」を「コメント」に置換することは容易であると主張する。 甲26~34には,映像を見ながらユーザがリアルタイムでテキストによるコミュニケーションを行う技術(以下,「甲26等技術」という。)が開示されていることが認められる。 しかし,甲1発明は,「ネットワーク環境」をユーザへのデータコンテンツの配信に用いたものであり,「データコンテンツ」を双方向に情報伝達するものではないから,原告の主張する甲26等技術が慣用技術であるとしても,甲1発明の「データコンテンツ」の「テキスト」をユーザが付与する「コメント」に置換する動機付けがあるとは認められない。 c 原告は,動画と同時に表示するデータコンテンツはユーザが指定するのでなければ,コンテンツ作製者側で指定するのが通常であり,甲22や甲26~34には,甲1 発明における「コンテンツ作製者側で,個々の動画に応じて,または,1つの動画内でも個々の場面に応じて相応しいデータコンテンツおよび表示態様が指定される」ことの記載も示唆もないということはできないと主張する。 しかし,甲26~34は,ユーザがデータコンテンツを指定することを前提としたものであるから,原告の主張は失当である。原告は,甲33「コメントを表示する際には,入力する際に指定された場所を指し示すように,指定された場所毎にコメントを表示する,映像コメント入力・表示方法を提案する。」(段落【0008】),甲34「提供された増補は,配置の命令と,持続時間の命令とを有してもよい」(段落【0006】)の記載も指摘するが,いずれもユーザ側が指定する場合に関 入力・表示方法を提案する。」(段落【0008】),甲34「提供された増補は,配置の命令と,持続時間の命令とを有してもよい」(段落【0006】)の記載も指摘するが,いずれもユーザ側が指定する場合に関する記載であるから,甲1発明における「コンテンツ作製者側で,個々の動画に応じて,または,1つの動画内でも個々の場面に応じて相応しいデータコンテンツおよび表示態様が指定される」が記載又は示唆されていると読み取ることはできない。 なお,甲22技術の内容は,コンテンツ作製者側が,利用者端末から収集したテキストデータを,ストリーミング配信中の動画コンテンツに重畳し,テキストデー - 80 -タの重畳された動画を利用者端末に配信するものであるが,このような甲22技術があるからといって,甲1発明の「データコンテンツ」の「テキスト」を「コメント」に置換する動機付けがあるとはいえないことは,前記(1)イ(ウ)aのとおりである。 ウ相違点2について前記イのとおり,甲1発明の「データコンテンツ」の「テキスト」を,「コメント」に置き換えることが,当業者が容易に想到し得た事項であるとは認められないから,相違点2が容易想到であると認めることはできない。 エ相違点3について前記イのとおり,甲1発明の「データコンテンツ」の「テキスト」を,「コメント」に置き換えることが,当業者が容易に想到し得た事項であるとは認められないから,コンテンツ作成時に予め設定された「動画再生開始時点からの相対時刻情報」を「コメント」の付与時点の「動画コンテンツ」の再生時間に変更する動機付けはなく,相違点3に係る構成を当業者が容易に想到し得たとはいえない。 オ相違点4について(ア) 前記イのとおり,甲1発明の「データコンテンツ」の「テキスト」を 間に変更する動機付けはなく,相違点3に係る構成を当業者が容易に想到し得たとはいえない。 オ相違点4について(ア) 前記イのとおり,甲1発明の「データコンテンツ」の「テキスト」を,「コメント」に置き換えることが,当業者が容易に想到し得た事項であるとは認められないから,甲1発明における「選択されたURLへのアクセスをWWWブラウザに指示することにより受信したデータコンテンツのテキスト」を,本件特許発明1の「前記コメント情報記憶部に記憶されたコメント情報のうち,前記動画の動画再生時間に対応するコメント付与時間に対応するコメントを前記コメント情報記憶部から読み出し,当該読み出されたコメント」に置換する動機付けは認められず,相違点4に係る構成を当業者が容易に想到し得たとはいえない。 (イ) これに対し,原告は,選択されたURLへのアクセスをWWWブラウザに指示する方法をサーバから読み出す方法に置換することは設計事項にすぎず,また,ウェブサーバを用いて,XML形式のデータをやりとりすることで,ウェブ - 81 -サーバをデータベースとして用いる技術が公知であったと主張する。 しかし,甲1発明において,選択されたURLへのアクセスをWWWブラウザに指示する方法を,サーバから読み出す方法やウェブサーバをデータベースとして用いる方法に変更したとしても,甲1発明の「データコンテンツ」の「テキスト」を「コメント」に置き換えることができない以上,本件特許発明1には至らない。 (ウ) 以上によると,相違点4が容易想到であるとは認められない。 カよって,本件特許発明1が甲1発明に基づいて容易に発明をすることができたものとは認められない。 (2) 本件特許発明2及び5について本件特許発明2は,本件特許 は認められない。 カよって,本件特許発明1が甲1発明に基づいて容易に発明をすることができたものとは認められない。 (2) 本件特許発明2及び5について本件特許発明2は,本件特許発明1に対し,構成2H(本件特許発明2)を,本件特許発明5は,本件特許発明1に対し,構成5Jを付加したものであり,上記(1)のとおり,相違点1~4が容易想到でないことからすると,本件特許発明2及び5は,甲1発明に基づいて容易に発明をすることができたものとは認められない。 (3) 本件特許発明9及び10について本件特許発明9は,本件特許発明1に対応するプログラムの発明であり,本件特許発明10は,本件特許発明2に対応するプログラムの発明であるから,本件特許発明1及び2が容易に発明をすることができたものでない以上,本件特許発明9及び10が甲1発明から容易に発明をすることができたものとは認められない。 (4) 以上によると,取消理由2には理由がない。 4 取消理由3(無効理由3・進歩性欠如に対するもの)について(1) 原告は,本件審決の本件特許発明6と甲1発明の相違点1~6の認定に誤りがあると主張する。 しかし,本件特許発明6は,「前記コメント表示部によって表示されるコメントが他のコメントと表示位置が重なるか否かを判定する判定部と」(6L),「前記判定部がコメントの表示位置が重なると判定した場合に,各コメントが重ならない位置に表示させる表示位置制御部」(6M)を備えることを特徴とする請求項1から請求項 - 82 -5のうちいずれか1項に記載の表示装置であるから,本件特許発明6と甲1発明は,少なくとも,前記2のとおり,相違点1~4において相違することになる。 (2) 相違点1~4の容易想到性について甲2~4による か1項に記載の表示装置であるから,本件特許発明6と甲1発明は,少なくとも,前記2のとおり,相違点1~4において相違することになる。 (2) 相違点1~4の容易想到性について甲2~4によると,甲2技術は,テレビ文字放送の再生装置の技術であって,テレビ放送に重畳された「文字放送データ」が映像信号の文字と重ならないように,当該「文字放送データ」の表示位置を変更する技術,甲3技術は,テレビ文字放送の受信機の技術であって,テレビ多重文字放送における文字放送の文字データである「文字放送の文章の1行」が映像信号の文字と重ならないように,当該「文字放送の文章の1行」の表示位置を変更する技術,甲4技術は,文字多重システムのテレビジョン受信機の技術において,文字放送の文字データである「クローズド・キャプションの字幕」が映像信号の文字と重ならないように,当該「クローズド・キャプションの字幕」の表示位置を変更する技術であるから,甲2~4には,「テレビ放送の受信機において,テレビ放送の映像とともに,文字放送を受信して文字放送の文字を表示する際に,テレビ放送の映像の文字と重ならないように文字放送の文字の表示位置を変更する技術」(甲2等技術)が記載されていることが認められる。 しかし,甲2~4は,ユーザからのコメントを付与する技術を開示するものではないから,当業者が,甲1発明に甲2等技術を適用して相違点1~4に係る構成を容易に想到することができたとは認められない。 したがって,相違点5及び6について検討するまでもなく,本件特許発明6は,甲1発明及び甲2技術又は甲2等技術に基づいて,当業者が容易に発明をすることができたものとはいえない。 (3) 以上によると,取消理由3には理由がない。 5 取消理由4(無効理由4・進歩性欠如に対するもの) は甲2等技術に基づいて,当業者が容易に発明をすることができたものとはいえない。 (3) 以上によると,取消理由3には理由がない。 5 取消理由4(無効理由4・進歩性欠如に対するもの)(1) 本件特許発明1についてア前記2のとおり,本件審決が本件特許発明1と甲1発明の相違点として,相違点1~4を認定したことには誤りはない。 - 83 -イそこで,甲1発明及び甲8~11の記載から把握される周知技術に基づいて当業者が本件特許発明1を容易に発明をすることができたかについて検討する。 甲8~11によると,甲8及び9には,背景画像上に複数のテキストを重ねて横方向に移動させる際に,手前のものほど大きく表示し,手前のもの程早く動かす技術が,甲10には,ニュース原稿をXMLファイルから読み込んでテロップを表示する技術が,甲11には,ムービー内の文章を別のテキストファイルから読み込み,テロップとする技術がそれぞれ記載されていることが認められる。 しかし,甲8~11は,ユーザからのコメントを付与する技術を開示するものではないから,甲8~11に記載された周知技術に基づいて,当業者が相違点1~4に係る構成を容易に想到することができたとは認められない。 したがって,本件特許発明1は,甲1発明及び甲8~11の記載から把握される周知技術に基づいて,当業者が容易に発明をすることができたとは認められない。 (2) 本件特許発明2及び5について本件特許発明2は,本件特許発明1に対し構成2Hを付加したものであり,本件特許発明5は,本件特許発明1に対し5Jを付加したものであり,上記(1)のとおり,相違点1~4が容易想到でないことからすると,本件特許発明2及び5は,甲1発明及び甲8~11の記載から把握される周知技術に基づ 5は,本件特許発明1に対し5Jを付加したものであり,上記(1)のとおり,相違点1~4が容易想到でないことからすると,本件特許発明2及び5は,甲1発明及び甲8~11の記載から把握される周知技術に基づいて,当業者が容易に発明をすることができたとは認められない。 (3) 本件特許発明9は,本件特許発明1に対応するプログラムの発明であり,本件特許発明10は,本件特許発明2に対応するプログラムの発明であるから,本件特許発明1及び2が容易に発明をすることができたものでない以上,本件特許発明9及び10は,甲1発明及び甲8~11の記載から把握される周知技術に基づいて,当業者が容易に発明をすることができたとは認められない。 (4) 以上によると,取消理由4には理由がない。 6 取消理由5(無効理由5・進歩性欠如に対するもの)(1) 原告は,本件審決が本件特許発明6と甲1発明の相違点として,相違点1 - 84 -~6を認定したことが誤りであると主張するが,前記4(1)のとおり,本件特許発明6と甲1発明には,相違点1~4が認められる。 (2) また,前記4(2)及び5(1)のとおり,甲2,甲8~11は,いずれもユーザからのコメントを付与する技術を開示するものではないから,当業者が相違点1~4に係る構成を容易に想到することができたとは認められない。 したがって,相違点5及び6について検討するまでもなく,本件特許発明6は,甲1発明及び甲2技術,甲8~11から把握される周知技術に基づいて,当業者が容易に発明をすることができたものとはいえない。 (3) 以上によると,取消理由5には理由がない。 7 結論以上の次第で,原告の請求には理由がないので,原告の請求を棄却することとして,主文のとおり判決する。 知的 主文 以上の次第で,原告の請求には理由がないので,原告の請求を棄却することとして,主文のとおり判決する。 理由 以上によると,取消理由5には理由がない。 知的財産高等裁判所第2部 裁判長裁判官 森義之 裁判官 眞鍋美穂子 裁判官 佐野信 (令和2年2月19日付け更正決定により,上記判決の「主文」の表記を一部訂正)

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