【DRY-RUN】主 文 原判決を破棄する。 被告人を罰金壱万円に処する。 右罰金を完納することができないときは金弍百円を壱日に換算した期間 被告人を労役場に留置する。 当
主文 原判決を破棄する。 被告人を罰金壱万円に処する。 右罰金を完納することができないときは金弍百円を壱日に換算した期間被告人を労役場に留置する。 当審の訴訟費用は被告人の負担とする。 理由 弁護人松本梅太郎の控訴趣意は別紙記載の通りである。 控訴趣意第一点の一について。 <要旨>収税官吏ぱ所得税に関する調査について必要かあるときは裁判官の許可状がなくても帳簿、書類等を検査する</要旨>ことが出来ることは国税犯則取締法第一条所得税法第六十三条によつて明らかであり(但し強制力をもつて検査する場合は裁判官の許可状を要するけれども)又本件のように収税官吏であることが争いのなかつた場合は国税犯則取締法第四条の身分証明票を携帯していなかつたとしても右の検査はできるものと解すべきであるから論旨は理由がない。 同第一点の二及び第二点について。 本件訴訟記録並びに原審及び当審に於て取調べた証拠を精査し弁護人の援用する事実を検討するに原審が其判決挙示の証拠によつて原判決摘示の所得税法第六十三条第三号前段及び同法第七十条第五号の要件を充実する検査忌避の事実を認めたのは相当であり所論のような事実誤認はない。論旨は理由がない。 同三点について。 原判決に於てその摘示事実に対し所得税法第七十条第五号第六十三条第三号を適用し被告人を処断したのは相当である。弁護人の本件に於てはa村農業協同組合を処罰すべきであつて被告人にはその刑責はないとの論旨には賛成出来ない。 同第四点について量刑不当の論旨につき考察するに原審及び当審に於て取調べた証拠を検討し弁護人の援用する事実を斟酌すれば被告人が本件犯罪を敢てするに至つたのは(1)本件組合の組合長として組合の業績を上げたかつたことに在つて私慾に出 につき考察するに原審及び当審に於て取調べた証拠を検討し弁護人の援用する事実を斟酌すれば被告人が本件犯罪を敢てするに至つたのは(1)本件組合の組合長として組合の業績を上げたかつたことに在つて私慾に出たのではなこと。(2)農村課税対策委員会の勢力に引きづられたのてあること、その他の情状が窺われるから原審が被告人を罰金三万円に処したのは稍酷と思われる。故に此の点に関する論旨は理由がある。 仍て刑事訴訟法第三百八十一条第三百九十七条によつて原判決を破棄し同法第四百条但書の規定に従い当裁判所に於て次の通り自判することにする。 罪となるべき事実及びこれを認めた証拠は原判決に記載の通りであるからここにこれを引用する。 法律に照すと被告人の判示所為は昭和二十五年法律第七十一号による改正前の所得税法第七十条第五号第六十三条第三号前段罰金等臨時措置法第二条に該当するから所定刑中罰金刑を選択しその罰金額の範囲内に於て被告人を罰金一万円に処し右罰金を完納しないときは刑法第十八条に則り二百円を一日に換算した期間被告人を労役場に留置することにし、刑事訴訟法第百八十一条により当審の訴訟費用は被告人をして負担させるものとする。 仍て主文の通り判決する。 (裁判長判事坂本徹章判事萩原敏一判事浮田茂男)
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