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昭和29(あ)3043 公職選挙法違反

裁判所

昭和30年7月5日 最高裁判所第三小法廷 判決 棄却 東京高等裁判所

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1,317 文字

主文 本件上告を棄却する。理由 弁護人松木弘の上告趣意第一点及び第二点について。論旨は、事実誤認の主張であつて、刑訴四〇五条の上告理由に当らない。第一審判決挙示の証拠によれば、選挙運動の報酬並びに資金等として判示のように金員の供与がなされた事実を肯認し得られるので、証拠によらない認定であるということはできない。同第三点は、量刑不当の主張であつて、刑訴四〇五条の上告理由に当らない弁護人鍛治利一の上告趣意第一点乃至第三点について。控訴裁判所は、訴訟記録及び第一審で取り調べた証拠のみによつて直ちに判決することができると認める場合でも、常に新たな証拠を取り調べた上でなければ、破棄自判できないものではないことは、すでに当裁判所の判例によつて示されたとおりである(昭和二七年(あ)五九七号同二九年六月八日第三小法廷判決、昭和二五年(あ)六二号同年四月二〇日第一小法廷判決、昭和二五年(あ)二九八一号同二六年一月一九日第二小法廷判決参照)。それ故原判決には所論の違法はないので、これを前提とする違憲の論旨は理由なく、また憲法三九条違反の主張も当裁判所大法廷判決(昭和二四年新(れ)二二号同二五年九月二七日大法廷判決、昭和二四年(れ)五九号同二五年一一月八日大法廷判決)の趣旨に徴し採用することができない(同趣旨の論旨に対する昭和二六年(あ)三六八四号同二八年五月一日第二小法廷判決、昭和二八年(あ)二一三四号同三〇年四月五日第三小法廷判決)。同第四点について。論旨は、原審が第一審の訴訟記録を審査しただけで被告事件について新たな有罪判決をしたことは、憲法三七条に違反すると主張する。しかしながら、原審は刑訴- 1 -法に従つて公開の公判廷において弁護人の控訴趣意の陳述、弁論を聞いた上判決しているので 告事件について新たな有罪判決をしたことは、憲法三七条に違反すると主張する。しかしながら、原審は刑訴- 1 -法に従つて公開の公判廷において弁護人の控訴趣意の陳述、弁論を聞いた上判決しているのであつて、公開の公判を開かないわけではなく、また原判決は執行猶予の期間等を変更したのみで、犯罪事実の認定、刑の量定そのものは第一審判決と同様に判示しているのであるから、所論は本件に副わないものとして採用することができない。 て新たな有罪判決をしたことは、憲法三七条に違反すると主張する。しかしながら、原審は刑訴- 1 -法に従つて公開の公判廷において弁護人の控訴趣意の陳述、弁論を聞いた上判決しているのであつて、公開の公判を開かないわけではなく、また原判決は執行猶予の期間等を変更したのみで、犯罪事実の認定、刑の量定そのものは第一審判決と同様に判示しているのであるから、所論は本件に副わないものとして採用することができない。同第五点について。所論は、量刑不当の主張であつて、刑訴四〇五条の上告理由に当らない。また記録を調べても刑訴四一一条を適用すべきものとは認められない。よつて同四〇八条により裁判官全員一致の意見で主文のとおり判決する。昭和三〇年七月五日最高裁判所第三小法廷裁判長裁判官島保裁判官河村又介裁判官小林俊三裁判官本村善太郎- 2 -

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