昭和27(あ)564 常習賭博

裁判年月日・裁判所
昭和28年11月10日 最高裁判所第三小法廷 判決 棄却 名古屋高等裁判所
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【DRY-RUN】主    文      本件上告を棄却する。          理    由  弁護人宗本利市、同山本正男の上告趣意(補充上告趣意第一点ないし第三点を含 む)は後記のとおりである。  同第一点について

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判決文本文2,237 文字)

主文 本件上告を棄却する。 理由 弁護人宗本利市、同山本正男の上告趣意(補充上告趣意第一点ないし第三点を含む)は後記のとおりである。 同第一点について。 所論は、原判決の法令の解釈を争うとともに大審院判例に違反すると主張するのである。所論について考えてみるに、原判決の判示説明を挙示の各証拠と対照して精読すると、本来被告人が公安委員会の許可を受けて行つていた色合せと称する遊戯営業行為は判示のとおりの方法であつて、結局せんじつめれば営業者と客とが偶然の勝負によつて財物を賭けるという性質を帯びていることは否めないのであるが、公安委員会が特に許可した理由は、その方法にいくつかの制限を設けこの条件の範囲内において行うならば一時の娯楽に供する物を賭ける場合にあたると認めたものと解するのが相当であり、またそのように認めたことに違法はない。しかるに原判決の認定するところによると、被告人が許可の条件に違反して一人一回十円の制限を越えた遊戯券を発売し、また遊戯券を買受けた客が空気銃の弾を発射する条件を変更し多数の客を一括し任意の三名を代表として発射せしめ、さらに賞品も煙草、菓子の制限を越えて客の要求により遊戯券の購入に充てることのできる券又は現金の給付をもなすに至り、判示の期間これを繰り返したことが認められ、これを挙示の各証拠と照合してみるとその認定に誤りは認められない。してみれば被告人が許可条件を全く無視し判示に示されたような遊戯営業行為をするに至つては、被告人の行為は許可によつて一時の娯楽に供する物を賭ける場合に当るという性質を全く失い、単に許可条件に違反したという風俗営業取締法違反の限界を越え、純然たる賭博行為と認められるに至つたと見なければならない。従つて原判決が被告人の行- 1 -為をもつて常習 当るという性質を全く失い、単に許可条件に違反したという風俗営業取締法違反の限界を越え、純然たる賭博行為と認められるに至つたと見なければならない。従つて原判決が被告人の行- 1 -為をもつて常習賭博罪を構成するものと判断したのは正当であつて、法令の解釈又は擬律につきなんら違法を認めることはできない。所論はまた原判決が大審院判例に違反すると主張するけれども、本件の事実は、許可条件に違反し客の代表者をして空気銃を発射せしめる方法において、及び景品として許可条件にない遊戯券又は現金まで給付する方法において、すでに所論引用の判例と事案を異にするから、原判決に対する判例違反の主張は当らない。 同第二点について。 所論の指摘する証拠が仮りに所論のように伝聞証言であつて証拠能力がなく、これを採用したのは違法であるとしても、原判決の挙示する他の証拠(例えばAの検察官に対する供述調書、同人の第一審第八回公判調書における供述)によれば、判示事実を充分に認めることができる。そして判決の採用した証拠の一部が違法であつて証拠とすることができないとしても、その違法な証拠を除いた他の証拠を綜合すれば充分に犯罪事実を認めることのできる場合は、右の違法は判決破棄の理由にならないことは当裁判所の判例とするところである。(昭和二六年(あ)第四六七七号同二七年三月六日第一小法廷判決、集六巻三号三六三頁。昭和二五年(あ)第二四九二号同二七年九月三〇日第三小法廷判決参照。)されば原判決の事実認定は結局において誤りはなく論旨は採用できない。 同第三点について。 所論は、本件と同種の他の事件につき名古屋地方裁判所は常習賭博の点を無罪とし、別に風俗営業取締法違反として処断する判決を言渡しすでに確定するに至つたことを理由とし、原判決が憲法一四条に違反すると主張するのであるが、所論 他の事件につき名古屋地方裁判所は常習賭博の点を無罪とし、別に風俗営業取締法違反として処断する判決を言渡しすでに確定するに至つたことを理由とし、原判決が憲法一四条に違反すると主張するのであるが、所論のとおりの事実として、原判決及び記録を精査しても、原判決が被告人を有罪としたのが、憲法一四条一項に定める人種、信条、性別、社会的身分又は門地のいずれかにかかわつたという形跡はなんら認めることはできない。従つて所論違憲の主張は前- 2 -提たる事実を欠くのみならず、また各下級裁判所の間において同種の事件につき相異なる判決を生ずることがあり、そしてその相異なる判決のうち上訴の申立がないために確定するものがあることは、現行制度上当然予期されるところであつて、その故にこそ判例を統一すべき組織が定められているのである(刑訴四〇五条二号三号裁判所法一〇条三号)。このように裁判制度上当然予期される事実の発生を目して原判決の違憲を主張するのは全く独自の見解を展開するのであつて適法な上告理由と認めることはできない。(なお昭和二五年(あ)第二七一三号同二八年三月二七日第二小法廷判決、集七巻三号六五三頁参照)なお補充上告趣意第四点、第五点は全く新たな期間経過後の提出であるから判断を与えない。 その他記録を調べても刑訴四一一条を適用すべき事由は認められない。 よつて同四〇八条により裁判官全員一致の意見で主文のとおり判決する。 検察官市島成一出席昭和二八年一一月一〇日最高裁判所第三小法廷裁判長裁判官井上登裁判官島保裁判官河村又介裁判官小林俊三 裁判官島保裁判官河村又介裁判官小林俊三裁判官本村善太郎- 3 -

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