平成8(行ウ)256 中央労基署長労災就学援護費不支給処分取消

裁判年月日・裁判所
平成10年3月4日 東京地方裁判所
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判決文本文35,233 文字)

主文 一本件訴えを却下する。 二訴訟費用は原告の負担とする。 事実及び理由 第一請求被告が原告に対し、平成八年八月九日付けでした労働者災害補償保険法による労災就学援護費を支給しない旨の処分はこれを取り消す。 第二事案の概要本件は、業務上の事由により死亡した、フィリピン共和国の国籍を有していた労働者の妻であり、労働者災害補償保険法(以下「労災法」という。)一二条の八第二項、一六条の二第一項に基づく遺族補償年金の受給権者である原告が、被災労働者の母国フィリピン共和国のシリマン大学に入学した子の学資の支弁のため、労災法二三条一項二号に定める労働福祉事業としての労災就学援護費の支給を申請したが、被告が平成八年八月九日付けで不支給決定通知をしたため、その取消しを求めた事案である。 一法令等の内容労働福祉事業としての労災就学援護費の支給に関する法令、通達及び要綱の内容は次のとおりである。 1 労災法(一) 二三条一項二号政府は、この保険の適用事業に係る労働者及びその遺族の福祉の増進を図るため、労働福祉事業として、次の事業を行うことができる。 二被災労働者の療養生活の援護、その遺族の就学の援護、被災労働者及びその遺族が必要とする資金の貸付けによる援護その他被災労働者及びその遺族の援護を図るために必要な事業(二) 一三条二項前項各号に掲げる事業の実施に関して必要な基準は、労働省令で定める。 2 労災法施行規則(一) 一条二項労働者災害補償保険…(中略)…に関する事務…(中略)…は、労働省労働基準局長の指揮監督を受けて、事業場の所在地を管轄する都道府県労働基準局長…(中略)…が行う。 (二) 一条三項前項の事務のうち、保険給付並びに労働福祉事業のうち労災就学等援護費…(中略)…の支給…(中略)…に関 を受けて、事業場の所在地を管轄する都道府県労働基準局長…(中略)…が行う。 (二) 一条三項前項の事務のうち、保険給付並びに労働福祉事業のうち労災就学等援護費…(中略)…の支給…(中略)…に関する事務は、都道府県労働基準局長の指揮監督を受けて、事業場の所在地を管轄する労働基準監督署長…(中略)…が行う。 (三) 四三条法第二十三条第一項の労働福祉事業…(中略)…に要する費用及び同法による労働者災害補償保険事業の事務の執行に要する費用に充てるべき額は、第一号に掲げる額及び第二号に掲げる額の合計額に百十八分の十八を乗じて得た額に第三号に掲げる額を加えて得た額を超えないものとする。(以下略) 3 昭和四五年一〇月二七日付け基発第七七四号「労災就学援護費の支給について」(以下「本件通達」という。別紙に労働省編・労働法規総覧から引用した全文を掲記する。)(一) 「二支給対象」(1) 援護費の支給を受ける者は、「労災就学等援護費支給要綱」(以下「要綱」という。)3に掲げる者である。すなわち、援護費の支給を受ける者は、本人が在学しているか被災労働者の子であって在学している者と同一生計にある障害補償年金、遺族補償年金又は傷病補償年金の受給権者自身である。学校に在学している者であっても、その者が障害補償年金、遺族補償年金又は傷病補償年金の受給権者でなければ、その者は援護費の支給を受ける者ではないことに留意されたい。 (中略)(4)イ援護費は、学校教育法第一条に定める学校(幼稚園及び通信制のものを除く。)…(中略)…に在学する者(以下「在学者」という。)がある場合に限って支給するものである。(以下略)(二) 「6 手続」(1) 援護費の支給は、要綱(注。後記本件要綱のこと。)7の(1)ロに掲げる書類その他の資料を添えて提出された「労災就学等 )がある場合に限って支給するものである。(以下略)(二) 「6 手続」(1) 援護費の支給は、要綱(注。後記本件要綱のこと。)7の(1)ロに掲げる書類その他の資料を添えて提出された「労災就学等援護費支給変更申請書」…(中略)…により、所轄署長が支給決定をして行う。(以下略) 4 「労災就学等援護費支給要綱」(以下「本件要綱」という。別紙に労働省編・労働法規総覧から引用した全文を掲記する。)(一) 「3 支給対象者」(1) 労災就学援護費労災就学援護費は、次に掲げる者に支給する。(以下略)イ遺族補償年金を受ける権利を有する者(以下「遺族補償年金受給権者」という。)のうち、学校教育法(昭和二二年法律第二六号)第一条に定める学校(幼稚園及び通信制のものを除く。)…(中略)…に在学する者…(中略)…(以下「在学者等」という。)であって、学資等の支弁が困難であると認められるもの。 ロ遺族補償年金受給権者のうち、労働者の死亡の当時その収入によって生計を維持していた当該労働者の子…(中略)…で現に在学者等であるものと生計を同じくしている者であって当該在学者等に係る学資等の支弁が困難であると認められるもの。(以下略)(二) 「6 欠格事由等」(1) 労災就学援護費イ (略)ロ在学者等について、特に労災就学援護費を支給することが適当でないと認むべき事情がある場合には、その事情のある月については、労災就学援護費を支給しないものとする。(以下略)(三) 「7 手続」(1) 労災就学援護費イ労災就学援護費の支給を受けようとする者は、「労災就学等援護費支給変更申請書」…(中略)…を業務災害に係る事業場の所在地を管轄する労働基準監督署長…(中略)…に提出しなければならないものとする。 ロイの申請書には、次に掲げる書類その他の資料を添えな 等援護費支給変更申請書」…(中略)…を業務災害に係る事業場の所在地を管轄する労働基準監督署長…(中略)…に提出しなければならないものとする。 ロイの申請書には、次に掲げる書類その他の資料を添えなければならない。 (略)ホ所轄署長は、イ…(中略)…の申請書を受けとったときは、その内容を検討のうえ、支給、不支給又は変更の決定を行い、その旨を「労災就学等援護費支給変更・不支給通知書」…(中略)…により申請者に通知する(以下略)。 (四) 「8 支払」(1) 労災就学援護費イ (略)ロ労災就学援護費の受給者は、所轄署長に対して毎年五月に「労災就学等援護費支給対象者の定期報告書」…(中略)…(この場合において在学証明書(高等学校以上の在学者に限る。)…(中略)…及び受給者と在学者等との同一生計関係を証明する書面を添付すること。)を提出しなければならないものとする。(以下略)二前提となる事実原告の夫であった亡a(以下「被災者」という。)は、インテコ・ジャパン株式会社に海事鑑定人として勤務していたが、昭和六三年七月三日午前〇時三〇分ころ、帰宅途中のJR秋葉原駅構内で倒れ、救急車で搬送された駿河台日本大学病院において、同日午後二時ころ、「虚血性心疾患」により死亡した。 原告は、同年一一月二二日、被告に対し、被災者の死亡は業務上のものであるとして、労災法に基づき、遺族補償給付及び葬祭料等の支払を請求した。被告は、平成二年三月三〇日付けで、被災者の死亡は業務上のものであるとして、遺族補償給付及び葬祭料等の支払を行う旨の支給処分を行い、同処分の通知は、その後原告に到達した。その結果、原告は遺族補償年金を受ける権利を有する者(遺族補償年金受給権者)となった。 原告は、平成五年六月二九日、被告に対し、当時東京都立松原高校三年に在学中の次女bの 、その後原告に到達した。その結果、原告は遺族補償年金を受ける権利を有する者(遺族補償年金受給権者)となった。 原告は、平成五年六月二九日、被告に対し、当時東京都立松原高校三年に在学中の次女bのために、労災法二三条一項二号及び本件通達に基づき、労災就学援護費支給申請書を提出した。被告は、原告に対し、bが高等学校等に在学し、原告の同女に対する学資の支弁が困難であると認められるものとして、労災就学援護費を支給する旨の決定を行い、以後、同援護費を支払った。 原告は、平成六年四月、東京都立練馬高等保育学院(高等専門学校)に入学したbのために、「労災就学等援護費支給対象者の定期報告書」を提出した。被告は、原告に対し、bが大学等に在学し、原告の同女に対する学資の支弁が困難であると認められるものとして、労災就学援護費を支給する旨の決定を行い、以後、同援護費を支払った。 原告は、平成八年五月二〇日、被告に対し、bが被災者の母国フィリピン共和国のシリマン大学に入学予定であり、在学証明書の提出が遅延する旨の遅延願い書を添付して「労災就学等援護費支給対象者の定期報告書」を提出した。その後、bは、同年六月、右大学に入学した。原告は、同月二五日、被告に対し、右大学の在学証明書を送付した。被告は、これに対し、同年八月九日、右大学は「学校教育法第一条に定める学校等でないため。」との理由で、労災就学援護費を支給しない旨の決定を行い、原告に対しその旨通知した(以下「本件決定」という。)。 (以上は、当事者間に争いのない事実及び弁論の全趣旨により認めることができる。)三争点 1 本件決定は、行政事件訴訟法三条二項にいう「行政庁の処分その他公権力の行使に当たる行為」に当たるか。 2 シリマン大学は、本件通達2(1)及び(4)イ並びに本件要綱3(1)ロが定める「学校教 点 1 本件決定は、行政事件訴訟法三条二項にいう「行政庁の処分その他公権力の行使に当たる行為」に当たるか。 2 シリマン大学は、本件通達2(1)及び(4)イ並びに本件要綱3(1)ロが定める「学校教育法第一条に定める学校」に当たるか。すなわち、右「学校教育法第一条に定める学校」は日本国内の学校に限るか、それとも外国の学校も含むか。 3 右2で「学校教育法第一条に定める学校」が日本国内の学校に限られるとした場合、本件通達2(1)及び(4)イ並びに本件要綱3(1)ロは、憲法一四条に違反するか。 四争点についての当事者の主張 1 本件決定は、行政事件訴訟法三条二項にいう「行政庁の処分その他公権力の行使に当たる行為」に当たるか。 (一) 被告の主張(1) 行政事件訴訟法三条二項に定める抗告訴訟の対象となる行政庁の処分とは、公権力の主体たる国又は地方公共団体の行う行為のうち、その行為によって、直接国民の権利義務を形成し又はその範囲を確定することが法律上認められている行為をいう。行為の公権力性は法律の根拠があって初めて備わるものである。 (2) 労災就学援護費は、労災法二三条の定める労働福祉事業により支給される給付金の一種と考えられるところ、同条は、政府が労働福祉に関する各種事業を行うことができ、その実施に関して必要な基準は省令に委任すること等を規定しているにすぎず、給付金の内容、金額、支給要件、支給手続等について何らの定めもしていない。そして、省令である労災法施行規則一条三項も、事務の所轄を規定するのみで、支給の要件、手続等を一切決めておらず、所轄以外はすべて労働省の通達及びそれに基づく本件要綱によって運用されている。したがって、法的拘束力ある法律及び省令には労災就学援護費の支給を申請することができる地位に権利性を付与するような規定はない。通達は、 て労働省の通達及びそれに基づく本件要綱によって運用されている。したがって、法的拘束力ある法律及び省令には労災就学援護費の支給を申請することができる地位に権利性を付与するような規定はない。通達は、原則として、法規の性質を持つものではなく、上級行政機関が関係下級機関及び職員に対してその職務権限の行使を指揮するために発する行政組織内部における命令にすぎない。したがって、これらの者がその通達に拘束されることはあっても、一般の国民は直接これに拘束されるものではなく、このことは、通達の内容が法令の解釈や取扱いに関するもので、国民の権利義務に重大な関わりを持つようなものである場合においても別段異なるところはない。労災就学援護費の支給手続等を定めた本件通達及び本件要綱は、専ら労災法の目的に沿った労働福祉事業を実施するに当たり、恣意的差別を排し、画一的かつ統一的に取り扱い、公平を期するために行政機関内部の判断基準として設けられたものにすぎず、この基準を満たしたからといって、被災労働者の遺族らに具体的権利を付与する趣旨のものではない。 (3) 労災就学援護費の支給は保険給付と異なり、政府が労災法の目的に従い、専らその自由裁量によって決するところにゆだねられており、法的に実施を義務付けられる性質のものでないから、法律上被災労働者の遺族等に具体的権利として給付金請求権が認められているものではない。 そもそも、労災法二三条による労働福祉事業は、給付事業も含めてすべて公権力の行使として運営するのになじまず、専ら政府の自由裁量に基づく非権力的な事務として扱うのが適当であるという立法者の判断によるものと解され、政府に対して労働福祉事業の実施を義務付けたり、国民に対して具体的権利を付与したものとは解されない。そして、政府が労働福祉事業の一環として一定の給付を行う場合 るという立法者の判断によるものと解され、政府に対して労働福祉事業の実施を義務付けたり、国民に対して具体的権利を付与したものとは解されない。そして、政府が労働福祉事業の一環として一定の給付を行う場合にも、いかなる場合に、どのような対象に、どのような内容、水準の給付を行うかについては、運営上の便宜を考慮し、政府が労災法の目的に従い自由な裁量によって決するところにゆだねられていると解される。労災就学援護費の支給は、本来の意味で権力支配の性質を有せず、政府が保険者たる地位に基づいて行う一種の恩恵的なサービスであると解するのが相当であって、行政事件訴訟法三条二項にいう「行政庁の処分その他公権力の行使に当たる行為」と解することはできない。 (4) また、保険給付については、これに不服がある場合に特別の審査手続が法定されているのに対し、労災就学援護費の支給についてはそのような定めがないことからしても、これが被災労働者の遺族らに権利として保障されているものではないことが明らかである。 (5) よって、本件訴えは不適法であり却下されるべきである。 (二) 原告の主張(1) 労災法一条は、被災労働者の社会復帰の促進、当該労働者及びその遺族の援護、適正な労働条件の確保等を図り、もって労働者の福祉の増進に寄与することを目的とすると定めているから、同法二三条は、右目的を実現するために、同条一項各号に定める労働福祉事業を行うことを政府に義務付ける趣旨と解するのが相当である。したがって、同条の趣旨に照らせば、労働福祉事業は政府に全くの自由裁量を与えた非権力的なサービスではなく、政府が行う公権力の行使と解するのが相当である。 仮に、労災法二三条が、政府にどのような労働福祉事業を行うかについて一定の裁量を認めているとしても、いったん、労災就学援護費等の給付金の内容、金 く、政府が行う公権力の行使と解するのが相当である。 仮に、労災法二三条が、政府にどのような労働福祉事業を行うかについて一定の裁量を認めているとしても、いったん、労災就学援護費等の給付金の内容、金額、支給要件、支給手続等の支給制度が定められれば、政府は、右制度により、支給、不支給を決定することになり、この行為は、相手方の意思いかんにかかわらず、一方的に意思を決定し、その結果につき相手方の受忍を強制するという実質を有するから、まさしく行政庁の公権力の行使に該当するものというべきである。 (2) 労働福祉事業は、保険給付と並んで労災保険制度の主要な部分を形成している労災保険の付帯事業であり、その費用も一部少額の国庫補助金を除いて、事業主の負担する労災保険料(付加保険料)によって賄われている。そして労災就学援護費は、労働福祉事業の中でも、本来は保険給付の一部として支給され、特別支給金と共に、将来において保険給付に組み入れられるべきものであり、保険給付と同一の法的性格を有すると解すべきである。したがって、労災就学援護費の支給、不支給に関する決定についても、行政事件訴訟法三条二項の「行政庁の処分その他公権力の行使に当たる行為」とされている保険給付の支給、不支給に関する決定と同一に取り扱うべきである。 (3) 行政処分の取消訴訟は、行政処分によって保護に値するほどの不利益な影響を受けた者がその回復を求めるために行政処分の客観的違法を追求するものであるから、客観的に違法な行政処分によって裁判上の保護に値する程の不利益を受けた者は広く当該処分の取消しを求めて提訴することができると解すべきである。bは、都立練馬高等保育学院に在籍していた際には、被告から労災就学援護費の支給を受けていたのに、シリマン大学に進学すると、同援護費を不支給とする憲法一四条に違反 訴することができると解すべきである。bは、都立練馬高等保育学院に在籍していた際には、被告から労災就学援護費の支給を受けていたのに、シリマン大学に進学すると、同援護費を不支給とする憲法一四条に違反する処分を受けたのであるから、同女が裁判上の保護に値する程の十分な不利益を受けた者に該当することは明らかである。 (4) 仮に、行政処分の取消しの訴えを提起するためには、行政庁の行為が原告の権利ないし法律上の利益に対し直接影響を及ぼすものでなければならないと解したとしても、原告は、本件において、法律上、労災就学援護費の支給を求める具体的な請求権を有しているものであり、同援護費の不支給処分が原告の権利ないし法律上の利益に対し直接影響を及ぼすものであることは明らかである。 労災法は、同法一条に定める被災労働者及びその遺族の援護等の目的を実現するために、政府が労働福祉事業を行うことを定め、同法二三条二項は、同条一項各号に掲げる事業実施に必要な基準は労働省令で定めると規定し、これを受け、本件通達が定められている。 本件通達は、被災労働者及びその遺族の労災就学援護費の支給対象、支給額、支給期間、欠格事由、手続、支払方法等について定めている。被災労働者及びその遺族は、本件通達に従って申請しなければならない。これに対し、労働基準監督署長は、所定の支給要件を具備しているか確認する。支給要件を具備していると確認されれば被災労働者には具体的な援護費支給請求権が発生し、逆に具備しないと確認されれば右請求権が否定される。これはまさに労働基準監督署長がその優越的地位に基づいて一方的に行う公権的判断であり、又その性質上その自由裁量にゆだねられたものということはできないものというべきである。すると、本件通達及び本件要綱は、行政組織内部における下級行政庁に対する命令たる性質 一方的に行う公権的判断であり、又その性質上その自由裁量にゆだねられたものということはできないものというべきである。すると、本件通達及び本件要綱は、行政組織内部における下級行政庁に対する命令たる性質にとどまらず、国民の権利義務を拘束する法規たる性質を有しており、労災法二三条は、これらの規定とあいまって被災労働者及びその遺族に労働福祉事業に伴う利益を享受し得る地位を付与しているものであって、労働基準監督署長の地位や権限及び申請者の援護費支給請求権はいずれも法律上のものであると解するのが相当である。 (5) 被告は、保険給付については、これに不服がある場合には特別の審査手続が労災法三五条一項で法定されているのに対し、労災就学援護費の支給についてはこのような定めがないことをもって、被災労働者の遺族に同援護費の支給を受ける権利は保障されていないと主張する。 しかし、行政行為に対する不服については、特に労災法に不服申立手続を定めない限り、一般法である行政不服審査法が適用されるのであるから、被告主張のように特別の審査手続の定めの有無だけをもって、労災就学援護費の不支給について、行政処分の取消しの訴えが提起できないと解するのは相当でない。 2 シリマン大学は、本件通達2(1)及び(4)イ並びに本件要綱3(1)ロが定める「学校教育法第一条に定める学校」に当たるか。すなわち、右「学校教育法第一条に定める学校」は日本国内の学校に限るか。それとも外国の学校も含むか。 (一) 被告の主張労災就学援護費の支給事業は、労災法二三条に定める労働福祉事業の一環として、業務災害又は通勤災害により死亡し、重度障害を受け又は長期療養を要する被災労働者の子弟のその後の就学状況及び保育の状況、労災遺家族等の就労状況、これらの者の要望などにかんがみ、業務災害又は通勤災害による長期 又は通勤災害により死亡し、重度障害を受け又は長期療養を要する被災労働者の子弟のその後の就学状況及び保育の状況、労災遺家族等の就労状況、これらの者の要望などにかんがみ、業務災害又は通勤災害による長期療養者、重度障害者及び遺家族に対して被災労働者の子の就学を援護するために支給するものであり、これによりその子の教育の機会均等を確保するものである。したがって、右援護費支給の趣旨にかんがみ、被災労働者に当該労働災害が発生しなかったならばその子が社会一般的に見て通常享受し得るであろう学校教育に要する費用の範囲内で援護を行うことが適当であり、これによりその子の教育の機会均等が確保されると解される。 ところで、学校を、ある教育目的を達成するために計画的かつ継続的に教育を行うに必要な人的・物的要件を備えた施設として理解するならば、実質的に学校教育という形態をとるものは、社会に多く存在する。一方、国は、憲法二六条に基づく教育の機会均等を期すべき責務を負っているところ、これを実現するためには、学校教育制度を整備する必要があり、同制度の中で、憲法(特に二六条)の精神に基づく教育が教育内容に具体化されているか否か確認していかなければならないものである。そこで、憲法の精神に基づく教育を学校教育の制度と内容において具体化し、よって国民の子女の教育の機会均等を実質的に確保させるために制定されたのが学校教育法である。そして、同法一条及び同法八二条の二において規定する学校及び専修学校についてのみ、いわば正規の学校としての法的地位を与え、同法その他の法令で規定される条件を充足することを要求し、同法の目的である教育の機会均等を実現しようとしているのである。このことから学校教育法の定める学校についてのみ、国は憲法の精神に基づく教育が安定的に確保され得ることを認識しうること ることを要求し、同法の目的である教育の機会均等を実現しようとしているのである。このことから学校教育法の定める学校についてのみ、国は憲法の精神に基づく教育が安定的に確保され得ることを認識しうることになるのである。以上のような学校教育法の立法趣旨を考慮すれば、労災就学援護費の支給対象を学校教育法に規定する学校に在学する者等に限ることには合理性がある。 ところで、学校教育法一条にいう「学校」につき、同法二条及び三条の規定が適用されることは法律の構成上当然であるから、学校教育法上の学校とは、同法の各条項の条件を充足し、公の性質を持つ正規の学校としての法的地位を与えられた学校教育法一条に定める学校を意味しているというべきである。 したがって、外国の大学であるシリマン大学は、学校教育法一条及び二条の趣旨に照らして、同法一条等に定める「学校」に当たらないというべきであり、本件決定は適法である。 (二) 原告の主張本件通達及び本件要綱は、「学校教育法第一条に定める学校」と規定し、「学校教育法上の学校」とは規定せず、同法二条や三条を引用していない。 本件通達及び本件要綱に定める「学校教育法第一条に定める学校」とは、日本の学校であるか否かを問わず、同条が「学校」につき定義する「小学校、中学校、高等学校、大学、高等専門学校、盲学校、聾学校、養護学校及び幼稚園」のうち、幼稚園及び通信制のものを除くすべての種類の「学校」を指し、右各学校と同一種類、同等程度の実質を有する学校に在学する者が労災就学援護費の支給対象となるものと解するのが相当である。このような解釈は、人種、信条等による差別を禁止する憲法一四条、国籍のいかんを問わず内外人平等に「すべての者」に平等に教育を受ける権利を有すると定める「経済的、社会的及び文化的権利に関する国際規約」(昭和五八年条約 人種、信条等による差別を禁止する憲法一四条、国籍のいかんを問わず内外人平等に「すべての者」に平等に教育を受ける権利を有すると定める「経済的、社会的及び文化的権利に関する国際規約」(昭和五八年条約第六号)一三条に合致し、また、労災年金受給権者又はその子供が安心して学業を続けたり、保育を必要とする児童を抱える労災年金受給権者又はその家族の就労を促進し、被災労働者及びその遺族等の援護を図るという労災就学援護費の支給目的に沿うものである。 仮に、労災就学援護費の支給制度が、死亡労働者の遺族や重度障害者の子弟の教育の機会均等を図る趣旨の制度であるとすれば、労災法が保障の対象とする労働者の遺族や子弟の機会均等を図らなければならないものというべきであるところ、労災法は日本国民に限らず外国人を含む日本の事業場において働く労働者全体を保障の対象としているのであるから、日本国民に限らず外国人を含めて教育の機会均等を図るべきものであって、日本国内の学校に限らず、より広く外国の学校も対象として労災就学援護費を支給すべきものというべきである。 すると、bは、フィリピン共和国のシリマン大学に在学する者であるが、右大学は、日本の学校教育法一条が定める「大学」と同一種類、同等程度の実質を有する学校であり、右学校教育法一条に定める学校に該当する。したがって、bの在学するシリマン大学が「学校教育法第一条に定める学校等でないため。」を理由とする本件決定の処分は、違法である。 3 本件通達2(1)及び(4)イ並びに本件要綱3(1)ロが定める「学校教育法第一条に定める学校」が日本国内の学校に限られるとすることは、憲法一四条に違反するか。 (一) 被告の主張前述したとおり、労災就学援護費は、労働福祉事業の一環として、業務災害又は通勤災害により死亡し、重度障害を受け、又は長 内の学校に限られるとすることは、憲法一四条に違反するか。 (一) 被告の主張前述したとおり、労災就学援護費は、労働福祉事業の一環として、業務災害又は通勤災害により死亡し、重度障害を受け、又は長期療養を要する被災労働者の子弟のその後の就学状況及び保育の状況、労災遺家族等の就労状況、これらの者の要望などにかんがみ、業務災害又は通勤災害による長期療養者、重度障害者及び遺家族に対して、被災労働者の子の就学を、費用の面で援護し、憲法の精神に基づき、その子の教育の機会均等を確保するために支給されるものである。 そして、労災就学援護費の支給事業は、事業主が負担する労働保険料によって運営されている労働福祉事業として実施されているものであることから、その支給対象については、被災労働者に当該労働災害が発生しなかったならば、その子が社会一般的に見て通常享受し得るであろう学校教育に要する費用の範囲内で援護を行うことが適当であるとされたものである。このような観点から、労災就学援護費の支給対象については、学校教育法に規定する学校に在学する者等に限ることとし、具体的には「学校教育法(昭和二二年法律第二六号)第一条に定める学校(幼稚園及び通信制のものを除く。)及び同法第八二条の二に定める専修学校に在学する者」等としているものである。すると、学校教育法に規定する「学校」等に限るとする取扱いは、労災就学援護事業の目的、性格から見て合理的なものであり、憲法一四条に違反しない。加えて、各国の教育制度は、各国の教育に対する考え方、国情等により千差万別であり、何をもって学校教育法一条の学校と実質的に同一というのかは判断できない。仮に外国の学校もその支給対象とすると事務処理の渋滞、恣意的な支給による不公正等、労災就学援護事業に重大な支障を及ぼす結果ともなりかねないのである。 条の学校と実質的に同一というのかは判断できない。仮に外国の学校もその支給対象とすると事務処理の渋滞、恣意的な支給による不公正等、労災就学援護事業に重大な支障を及ぼす結果ともなりかねないのである。 したがって、シリマン大学は、学校教育法一条の学校に該当せず、本件決定は適法であるから、原告の請求は理由がなく棄却されるべきである。 (二) 原告の主張労災就学援護費の支給制度は被災労働者の子の就学を援護することを目的として設けられた制度であり、その子の教育の機会均等の確保にとどまらず、就学援護の必要性を基準とし、労災事故や職業病で被災した労働者の子により広範囲の就学援護を実現することを制度趣旨としていると解すべきである。右制度は被災労働者の子の教育の機会均等を確保する趣旨を含み、国民の子女の教育の機会均等を確保する趣旨でなく、日本国民以外の外国人であっても、労働者として労災事故に遭ったり職業病に罹患すれば、労災補償制度により補償が与えられることは争いがなく、労災福祉事業である労災就学援護費も外国人に対して平等な補償が与えられなければならない。 したがって、本件通達及び本件要綱が定める「学校教育法第一条に定める学校」が、日本の学校教育法により日本の幼稚園及び通信制のものを除く日本の学校のみを指すとすれば、これは日本の学校教育法が定める学校と同一種類の外国の学校に在学する者は社会一般的に見て通常享受し得るであろう学校教育を受けることができなくなり、日本において稼働し労働災害に遭遇し労災保険の給付を受けることになった外国人労働者に対し、憲法一四条が禁止する不合理な差別を行うものであって、その限度において憲法一四条に違反し無効というべきである。 したがって、本件決定の処分は取り消されるべきである。 第三争点に対する判断一本件決定は、行政事 止する不合理な差別を行うものであって、その限度において憲法一四条に違反し無効というべきである。 したがって、本件決定の処分は取り消されるべきである。 第三争点に対する判断一本件決定は、行政事件訴訟法三条二項にいう「行政庁の処分その他公権力の行使に当たる行為」に当たるか。 1 「行政庁の処分その他公権力の行使に当たる行為」について行政事件訴訟法三条二項にいう「行政庁の処分その他公権力の行使に当たる行為」とは、「公権力の主体たる国または公共団体が行う行為のうち、その行為によって、直接国民の権利義務を形成しまたはその範囲を確定することが法律上認められているもの」をいうものと解される(最高裁昭和三〇年二月二四日第一小法廷判決民集九巻二号二一七頁及び最高裁昭和三九年一〇月二九日第一小法廷判決民集一八巻八号一八〇九頁)。 行政庁の行為が法律の規定に基づき直接国民の権利義務を形成し又はその範囲を確定することとなる場合には、国民をして、右行為に伴ういわゆる公定力を排除して原状回復することを可能ならしめ、憲法三二条が国民に対して保障する裁判所において裁判を受ける権利が侵害されることのないようにしなければならず、右行為を対象とする取消訴訟制度を設けることが必要不可欠である。行政事件訴訟法は、このような見地から「行政庁の処分その他公権力の行使に当たる行為」の取消訴訟制度を設けたものと解するのが相当であるから、取消訴訟の対象となる行為の要件も右のように解するのが相当である。 本件の労災就学援護費の給付のように、行政庁が行う給付については、法制上その形態は一様ではなく、国家公務員災害補償法が災害を受けた職員に災害補償請求権を付与しているように、法律に定める要件に客観的に該当する事実があれば、給付を受ける者に当然に給付請求権が付与される場合、後述するよ 様ではなく、国家公務員災害補償法が災害を受けた職員に災害補償請求権を付与しているように、法律に定める要件に客観的に該当する事実があれば、給付を受ける者に当然に給付請求権が付与される場合、後述するように、労災法が業務災害に関する保険給付について定めているように、行政庁の処分を待って初めて給付を受けるべき者に当該給付が行われることとされている場合、そのいずれでもなく、一定の要件を満たして契約関係に立つ当事者間で契約上の義務の履行として給付が行われることとされている場合がある。これらのうち、法令上、行政庁の処分を待って初めて給付を受けるべき者に当該給付が行われることとされている場合においては、当該処分は、法律に基づき国民の権利義務に直接影響を及ぼすべきものということができ、取消訴訟の対象となる。このように、行政庁が行う給付が右のいずれの場合であるかによって、当該給付に係る処分が取消訴訟の対象となるか否かが区別される以上、本件においても、労災就学援護費の支給が右のいずれの場合に当たるのか検討する必要がある。そして、行政庁が行う給付について右のいずれの場合に当たるかについては、当該給付の根拠法規の文言、趣旨、支給通知の規定の有無、不服申立てに関する規定の有無及び内容等を検討して判断すべきである。 ところで、労災就学援護費の給付は、労災法二三条一項二号所定の「被災労働者…(中略)…の遺族の就学の援護…(中略)…を図るために必要な事業」として行われるものであるが、労災法は、右の事業だけでなく、災害補償に関する保険給付についても定めているのであり、むしろ災害補償に関する保険給付に関する規定がその本体をなす(一条)。そこで、まず、災害補償に関する保険給付についての法令の規定を検討する。 2 災害補償に関する保険給付について(一) 労働基準法は、七五 害補償に関する保険給付に関する規定がその本体をなす(一条)。そこで、まず、災害補償に関する保険給付についての法令の規定を検討する。 2 災害補償に関する保険給付について(一) 労働基準法は、七五条から七七条まで、七九条及び八〇条において、労働者が業務上負傷し、疾病にかかり、障害が残り、又は死亡した場合に、使用者は、療養補償、休業補償、障害補償、又は遺族補償を行い、葬祭料を支払わなければならない旨規定し、民法による損害賠償請求権とは別に、使用者に災害補償責任を課し、労働者に災害補償請求権を付与している。 (二) 労災法は、労働基準法の定める災害補償責任を填補する労働者災害補償保険を定め、必要な保険給付を行うこととしている。労働基準法に規定する災害補償の事由について、労災法…(中略)…に基づいて労働基準法の災害補償に相当する給付が行われるべきものである場合には、使用者は、補償の責めを免れる(労働基準法八四条一項)。 労災法は、労働基準法よりも保険給付の内容を拡充しているが、そのほか、労働基準法によっては業務上災害と認められていない通勤による災害についても保険給付を行う旨定め、その保険給付として療養給付、休業給付、障害給付、遺族給付、葬祭給付及び傷病年金を定めている(同法七条一項二号、二項、三項、二一条以下)。 労災法は、業務災害に関する保険給付の手続につき、労働基準法七五条から七七条まで、七九条及び八〇条に規定する災害補償の事由が生じた場合に、補償を受けるべき労働者若しくは遺族又は葬祭を行う者に対し、その請求に基づいて行う旨を定め(労災法一二条の八第二項)、業務災害に関する保険給付について必要な事項は、労働省令で定めることとして労働省令に委任している(労災法二〇条)。労災法施行規則(労働省令)は、労働者災害補償保険に関する事務は、労働 条の八第二項)、業務災害に関する保険給付について必要な事項は、労働省令で定めることとして労働省令に委任している(労災法二〇条)。労災法施行規則(労働省令)は、労働者災害補償保険に関する事務は、労働省労働基準局長の指揮監督を受けて、事業場の所在地を管轄する都道府県労働基準局長が行い、当該事務のうち、保険給付…(中略)…に関する事務は、都道府県労働基準局長の指揮監督を受けて、事業場の所在地を管轄する労働基準監督署長が行うこととし(労災法施行規則一条二項、三項)、保険給付を受けようとする者は所定の事項を記載した請求書等を所轄労働基準監督署長に提出しなければならないことを定め(労災法施行規則一二条から一三条まで、一四条の二、一四条の三第二項、一五条の二から一五条の四、一六条、一七条の二、一八条の二第二項、一八条の三の五第二項)、所轄労働基準監督署長は、保険給付に関する処分を行ったときは、遅滞なく、文書で、その内容を請求人、申請人又は受給権者若しくは受給権者であった者に通知しなければならないと定めている(労災法施行規則一九条)。 労災法及び同法施行規則は、通勤による災害についても、保険給付及びその手続について定めている。 そして、労災法三五条及び三七条は、以上の保険給付に関する決定に対する不服申立て及びこれと保険給付に関する決定(処分)の取消しの訴えとの関係について定めている。 (三) 以上によれば、労働基準法が業務上災害につき労働者、遺族等に災害補償請求権を付与し、労災法及び同法施行規則は、これを受けて右業務上災害に関する保険給付の内容及び手続を定めているほか、通勤による災害につき労働者、遺族等に保険給付を行うこととし、保険給付の内容及び手続を定めていること、労災法及びその委任を受けている同法施行規則は、業務上災害及び通勤による災害に関する めているほか、通勤による災害につき労働者、遺族等に保険給付を行うこととし、保険給付の内容及び手続を定めていること、労災法及びその委任を受けている同法施行規則は、業務上災害及び通勤による災害に関する保険給付について、所轄労働基準監督署長が行政処分としての保険給付に関する決定をすることによって右保険給付を行うことと定めていることが明らかである。 右各保険給付は、その内容、実質にかんがみると、労働基準法が付与している災害補償請求権に直結するものに限らず、これと深く結び付いて一体をなすものであり、右各保険給付を受けるべき地位は国民の法的地位に当たるということができるから、所轄労働基準監督署長が行う右各保険給付に関する決定は、これを行政処分として取消訴訟の対象とすることが必要である。労災法は右のような見地から前記のとおりに定めているものと解するのが相当である。 3 労災就学援護費の給付について労災就学援護費の給付については、労災法は、二三条一項において「政府は、この保険の適用事業に係る労働者及びその遺族の福祉の増進を図るため、労働福祉事業として、次の事業を行うことができる。」と規定し、二号において「被災労働者…(中略)…の遺族の就学の援護…(中略)…を図るために必要な事業」を掲記し、同条二項において「前項各号に掲げる事業の実施に関して必要な基準は、労働省令で定める。」と規定しているにとどまるが、右規定によれば、労災就学援護費の給付は、業務上災害に関する保険給付に含まれるものではなく、それに付帯する労働福祉事業として給付が行われるものであることが明らかである。 乙第一号証、第五号証によれば、労災就学援護費は、労働者災害補償保険審議会が、労働大臣に対してした昭和四四年八月二七日付け「労働者災害補償保険制度の改善についての建議」において、「労災遺 である。 乙第一号証、第五号証によれば、労災就学援護費は、労働者災害補償保険審議会が、労働大臣に対してした昭和四四年八月二七日付け「労働者災害補償保険制度の改善についての建議」において、「労災遺児に対する援護施設の拡充改善等について検討すること」を指摘したことを受けて、各種調査等による死亡労働者の子弟の就学状況の実態及び遺家族等の要望並びに国家公務員、地方公務員に類似の制度が設けられていることなどを勘案して、労災法二三条の保険施設(昭和五一年七月一日以降は労働福祉事業)として設けられたものであり、その支給要件を満たす者で申請のあったものに支給され、返還を要しないものとして構想されたものであることを認めることができる。 右の点を踏まえ、さらに、国家公務員災害補償法二二条一項二号、「災害を受けた職員の福祉事業」(人事院規則一六ー三)一五条から一八条まで、「補償及び福祉事業の実施」(人事院規則一六ー四)二二条の一〇、二二条の一一、国家公務員災害補償法二四条、同法二五条、「災害補償の実施に関する審査の申立て等」(人事院規則一三ー三)、地方公務員災害補償法四七条二号、同法四八条、地方公務員災害補償法施行規則三八条一〇号、三九条、四〇条と対比して検討すると、労災法二三条一項二号は、それ自体では、労働福祉事業として、被災労働者の遺族の就学の援護を図るために必要な事業を行うことができると定めているにとどまるが、事業の内容として就学援護金を支給することを想定しており、これを実施するために、同条二項により労働省令に当該事業の実施に関して必要な基準を定めることを委任しているものであって、同条二項は、その趣旨及び文言に照らして考えると、労働省令に労災就学援護金の支給のために必要な実体上の要件及び金額等の内容並びに事務処理上の実施の細則を定めることを委任し 委任しているものであって、同条二項は、その趣旨及び文言に照らして考えると、労働省令に労災就学援護金の支給のために必要な実体上の要件及び金額等の内容並びに事務処理上の実施の細則を定めることを委任しており、かつ、委任の限度は右にとどまるものと解するのが相当である。したがって、労働省令において、労災就学援護金の支給の実体上の要件及び金額等の内容を具体的に定めて要件に該当する者に支給を受ける請求権を付与することとすることは委任の範囲内であるし、あるいは贈与契約として支給を行うこととし、その支給の要件及び内容の骨子だけを定め、詳細は通達によって定めることとすることも委任の範囲内であるが、行政庁が公定力を有する処分により支給に関する決定を行うこととしてその手続を定めることは労災法二三条二項の委任の範囲を超えるものと解するのが相当である。 労災法施行規則は、一条三項において事務の所轄を定め、同規則四三条において労働福祉事業等に要する費用に充てるべき額の限度を定めるが、労災就学援護費の支給の実体上の要件及び金額等の内容並びに事務処理上の実施の細則については何ら定めていないから、支給を受ける請求権を付与することとしているものではなく、贈与契約として労災就学援護費の支給を行うこととすることが相当であるとの政策を採ったものであり、国家公務員、地方公務員について類似する制度があるため、国家公務員災害補償法、人事院規則等の関連する規定を参酌すれば足りるとの立場から、労災法施行規則において支給の実体上の要件及び金額等の内容について何も定めなかったものと解するのが相当である。なお、労災法施行規則は、前記のとおり、労災法によって行政処分により支給を行うこととすることの委任を受けておらず、またそのような規定も何ら置いていない。 本件通達及び本件要綱は労災就学援護費 ある。なお、労災法施行規則は、前記のとおり、労災法によって行政処分により支給を行うこととすることの委任を受けておらず、またそのような規定も何ら置いていない。 本件通達及び本件要綱は労災就学援護費の支給内容及び手続等を具体的に定めているが、その意義は右のとおりに解するのが相当であり、本件通達及び本件要綱を根拠に、本件決定に行政処分性を肯定することはできない。 なお、労災法の規定によれば、労災就学援護費の給付は、業務上災害に関する保険給付に含まれるものではなく、それに付帯する労働福祉事業として給付が行われることとされているのであり、その給付を受けるべき地位が、災害補償請求権と一体をなす法的地位に当たるということはできないから、労災就学援護費の給付に関する決定を行政処分として構成することを要するものということはできない。 4 以上によれば、本件決定は、直接国民の権利義務を形成し又はその範囲を確定することが法律上認められているものとはいえず、行政事件訴訟法三条二項にいう「行政庁の処分その他公権力の行使に当たる行為」には当たらないから、その取消しを求める原告の本件訴えは不適法というべきである。 5 原告の主張について(一) 原告は、「労災法二三条は、同条一項各号に定める労働福祉事業を行うことを政府に義務付ける趣旨であり、労働福祉事業は政府が行う公権力の行使と解するのが相当である。仮に、労災法二三条が、政府にどのような労働福祉事業を行うかについて一定の裁量を認めていると解するのが相当であるとしても、いったん、労災就学援護費の給付について支給制度が定められた場合、政府は、労災就学援護費の支給について、相手方の意思いかんにかかわらず、一方的に意思を決定し、その結果につき相手方の受忍を強制するという実質を有する支給、不支給の各行為をなしており、これは た場合、政府は、労災就学援護費の支給について、相手方の意思いかんにかかわらず、一方的に意思を決定し、その結果につき相手方の受忍を強制するという実質を有する支給、不支給の各行為をなしており、これはまさしく行政庁の公権力の行使に該当するものというべきである。」と主張する。 しかし、行政庁が行う給付については、法制上その形態が一様ではなく、給付を受ける者に給付請求権が付与される場合、行政処分により給付が行われることとされている場合、契約上の義務の履行として給付が行われることとされている場合があることは既に述べたとおりであり、原告の主張するように、労災法二三条一項が政府に労働福祉事業の実施を義務付けているか否かによって公権力性、行政処分性の有無が一義的に決定されるわけではない。また、一方当事者の一方的な意思により法律関係が変動することに公権力性、行政処分性の本質があるわけではなく、その判断に公定力、不可争力を肯定すべきか否かによって公権力性、行政処分性の有無を判断すべきである。のみならず、本件通達及び本件要綱が、法律の委任に基づかずに、労災就学援護費の支給に関し国民の権利義務を形成し又はその範囲を確定するものと解することはできず、労災就学援護費の不支給決定は、所定の手続によっては支給を受けられないという事実上の不利益を意味するにとどまる。よって、原告の右主張は理由がない。 (二) 原告は、「労働福祉事業は、保険給付と並んで労災保険制度の主要な部分を形成している労災保険の付帯事業であり、その費用も事業主の負担する労災保険料(付加保険料)によって賄われている。そして労災就学援護費は、労働福祉事業の中でも、本来は保険給付の一部として支給され、将来において保険給付に組み入れられるべきもので、保険給付と同一の法的性格を有するから、その支給、不支給に ている。そして労災就学援護費は、労働福祉事業の中でも、本来は保険給付の一部として支給され、将来において保険給付に組み入れられるべきもので、保険給付と同一の法的性格を有するから、その支給、不支給に関する決定についても、保険給付のそれらと同じく、行政事件訴訟法三条二項にいう行政庁の処分その他公権力の行使に当たる行為というべきである。」と主張する。 しかし、労災法上、労災就学援護費の給付が業務上災害に関する保険給付に含まれるものではなく、それに付帯する労働福祉事業として給付が行われるものであることは既に詳述したとおりであって、原告の右主張は理由がない。 (三) 原告は、「行政処分の取消訴訟は、行政処分によって保護に値するほどの不利益な影響を受けた者がその回復を求めるために行政処分の客観的違法を追求するものであるから、客観的に違法な行政処分によって裁判上の保護に値する程の不利益を受けた者は広く当該処分の取消しを求めて提訴することができると解すべきである。」と主張する。 しかし、行政処分によって保護に値するほどの不利益な影響とは具体的には何を指すのかその判断基準が不明確であるのみならず、行政処分の取消訴訟は公定力を有する行政処分の取消しを目的とするものと解するのが相当であって、原告の右主張は理由がない。 (四) 原告は、「本件通達は、被災労働者及びその遺族の労災就学援護費の支給対象、支給額、支給期間、欠格事由、手続、支払方法等について定めている。被災労働者及びその遺族は、本件通達に従って申請しなければならない。これに対し、労働基準監督署長は、所定の支給要件を具備しているか確認する。支給要件を具備していると確認されれば被災労働者には具体的な援護費支給請求権が発生し、逆に具備しないと確認されれば右請求権が否定される。これはまさに労働基準監督署長 給要件を具備しているか確認する。支給要件を具備していると確認されれば被災労働者には具体的な援護費支給請求権が発生し、逆に具備しないと確認されれば右請求権が否定される。これはまさに労働基準監督署長がその優越的地位に基づいて一方的に行う公権的判断である。すると、本件通達及び本件要綱は、国民の権利義務を拘束する法規たる性質を有しており、労災法二三条は、これらの規定と相まって被災労働者及びその遺族に労働福祉事業に伴う利益を享受し得る地位を付与しており、労働基準監督署長の地位や権限及び申請者の援護費支給請求権はいずれも法律上のものであると解するのが相当である。」と主張する。 しかしながら、本件通達及び本件要綱の定める支給手続等を根拠に、労働基準監督署長の支給に関する決定が、法律上、行政庁がその優越的地位に基づいて国民の権利義務を形成し又はその範囲を確定するものといえないことは既に述べたとおりであり、原告の右主張は理由がない。 (五) 原告は、労災就学援護費の不支給について、これが行政処分に該当することを理由に、行政不服審査法が適用される旨主張するが、労災就学援護費の不支給は行政処分に該当せず、それ故に保険給付に関する決定についての不服申立ての特則である労災法三五条一項に相当する規定が設けられていないものと解するのが相当であり、原告の右主張は理由がない。 二結論よって、その余の点を判断するまでもなく、本件訴えは不適法であるからこれを却下することとして、主文のとおり判決する。 東京地方裁判所民事第一九部裁判長裁判官高世三郎裁判官三浦隆志裁判官井上正範○労災就学援護費の支給について(昭和四十五年十月二十七日基発第七七四号各都道府県労働基準局長あて労働省労働基準局長)〔沿革〕 昭和四七年八月二九日基発第五四七号、四八年六月一八 井上正範○労災就学援護費の支給について(昭和四十五年十月二十七日基発第七七四号各都道府県労働基準局長あて労働省労働基準局長)〔沿革〕 昭和四七年八月二九日基発第五四七号、四八年六月一八日第三五四号、一二月一日第六七二号、四九年四月四日第一七九号、五一年五月一〇日第三八三号、七月一日第五〇六号、五二年三月三〇日発労働第二一号、基発第一九二号、五月一七日基発第二八八号、五三年三月二九日第一八五号、五四年四月四日第一六〇号、五五年四月五日第一六四号、五六年四月三日第二〇八号、六〇年四月六日第一八八号、一〇月一日第五五九号、六二年一月三一日第四二号、六三年四月八日第二四〇号、平成二年六月八日第三四二号、九月二八号第五八八号、三年六月一八日第三九七号、四年四月一〇日第二二四号、五年三月二九日第一八六号、六年六月二四日第四〇三号、八年五月一一日第三〇五号、七月二六日第四八二号改正今般、別添「労災就学援護費支給要綱」により、労災就学援護費の支給を昭和四五年一一月一日から行なうこととしたので、下記によりこれが事務処理について遺漏なきを期せられたい。なお、労災就学援護費の支給に関連して、労働者災害補償保険特別会計法施行令の一部を改正する政令(昭和四五年九月二二日政令第二六八号)の制定が行なわれ、労働者災害補償保険法施行規則の一部を改正する省令及び労働大臣が定める事務に関する告示の制定が行なわれる予定であるので申し添える。 記一趣旨労災就学援護費(以下「援護費」という。)は、昭和四四年八月二七日、労働者災害補償保険審議会から労働大臣あてなされた「労働者災害補償保険制度の改善についての建議」における「重度障害者及び労災遺児に対する援護施設の拡充改善等について検討」すべき旨の指摘をうけて、各種調査等による死亡労働者の子弟の就学状況の された「労働者災害補償保険制度の改善についての建議」における「重度障害者及び労災遺児に対する援護施設の拡充改善等について検討」すべき旨の指摘をうけて、各種調査等による死亡労働者の子弟の就学状況の実態及び遺家族等の要望並びに国家公務員、地方公務員に類似の制度が設けられていることなどを勘案して、労働者災害補償保険法(以下「法」という。)第二三条の保険施設(昭和五一年七月一日以後は労働福祉事業。2(2)において同じ。)として設けたものである。 したがつて、援護費は、他の育英制度による奨学金と異なり、その支給要件をみたす者で申請のあつたものに支給されるものであり、返還を要しないものである。 二支給対象(1) 援護費の支給を受ける者は、「労災就学等援護費支給要綱」(以下「要綱」という。)3に掲げる者である。すなわち、援護費の支給を受ける者は、本人が在学しているか被災労働者の子であって在学している者と同一生計にある障害補償年金、遺族補償年金又は傷病補償年金の受給権者自身である。学校に在学している者であっても、その者が障害補償年金、遺族補償年金又は傷病補償年金の受給権者でなければ、その者は援護費の支給を受ける者ではないことに留意されたい。 (2) 援護費の支給を受けることができる者は、その者の受ける障害補償年金、遺族補償年金又は傷病補償年金に係る法第八条の三第一項の年金給付基礎日額が要綱3の(1)ただし書に規定する額以下の者である。 この理由は、援護費が保険施設(現行・労働福祉事業)であることから、その支給対象を援護を必要とする者に限ったことにある。すなわち、法第八条の三第一項の年金給付基礎日額が要綱3の(1)ただし書に規定する額を超える者については、その年金たる保険給付の額と厚生年金保険等の給付の額の合計額が、おおむね一般労働者の平均的な給与 わち、法第八条の三第一項の年金給付基礎日額が要綱3の(1)ただし書に規定する額を超える者については、その年金たる保険給付の額と厚生年金保険等の給付の額の合計額が、おおむね一般労働者の平均的な給与額をこえることとなるので、このような者については、支給の対象とはしないこととした。 (3) (2)に該当する者であっても、「学資の支弁が困難であると認められるもの」でなければ、援護費の支給を受けることができる者となれない。ここで、「学資の支弁が困難であると認められる」とは、障害者、遺族又は長期傷病者が主として労働者災害補償保険の年金たる保険給付及び厚生年金保険等の給付で生活せざるを得ないような場合をいう。したがって、(2)に該当する者であっても、たとえば労働者の死亡等に伴い損害賠償金等の所得(実収見込)が六〇〇〇万円をこえるような場合は、原則として学費の支弁が困難であるとは認められない。しかしながら、援護費の支給にあたっては、特に支給を受ける者の所得調査を行う必要はなく、保険給付の支給決定にあたって了知しえた限度で、学資の支弁が困難であるかどうかを判断すればよい。 (4)イ援護費は、学校教育法第一条に定める学校(幼稚園及び通信制のものを除く。)及び同法第八二条の二に定める専修学校(一般課程にあっては、都道府県労働基準局長が当該課程の程度が高等課程と同等以上であると認めるものに限る。 以下同じ。)に在学する者(以下「在学者」という。)がある場合に限って支給するものである。 ロ幼稚園以外の学校教育法第一条及び第八二条の二に定める学校とは、次のものをいう。 (イ) 小学校(ロ) 中学校(いわゆる夜間中学校は学校教育法第一条の学校ではないが、援護金の支給に関しては、中学校として扱うものとする。)(ハ) 高等学校(定時制課程並びに専攻科及び別科を含む (イ) 小学校(ロ) 中学校(いわゆる夜間中学校は学校教育法第一条の学校ではないが、援護金の支給に関しては、中学校として扱うものとする。)(ハ) 高等学校(定時制課程並びに専攻科及び別科を含む。)(ニ) 大学(夜間学部、専攻科及び別科並びに短期大学及び大学院を含む。)(ホ) 高等専門学校(専攻科を含む。)(ヘ) 盲学校、ろう学校及び養護学校(小学部、中学部及び高等部のみ)(ト) 専修学校ハしたがって、各種学校に在学している者にあっては、それが職業教育を目的としている者であっても、その者に関しては援護費は支給しない。 (5) 要綱3の(1)の支給対象者には、遺族補償年金の受給権者であったが、一八歳になったことにより遺族補償年金の受給権を失った者は含まれない。ただし、この者が要綱3の(1)ロの在学者に該当すれば(たとえば、受給権者であった死亡労働者の子が一八歳になったころにより失権しても、その兄弟姉妹又は死亡労働者の父母が受給権者となり、その子が当該受給権者と生計を同じくしつつなお在学中の場合など)、引き続きその在学者に関する援護費は要綱3の(1)ロの支給対象者に支給される。 (6) 要綱3の(1)ロの在学者には、一八歳になったことにより遺族補償年金の受給権又は受給資格を失った者であって、遺族補償年金受給権者と生計を同じくする高等学校、盲学校等の高等部、高等専門学校、大学又は専修学校の在学者も含まれる。 (7) 要綱3の(1)ロ、ニ及びホの「生計を同じくしている」かどうかの判断は、法別表第一の遺族補償年金の項の「生計を同じくしている」の判断と同じ基準による。 (8) 要綱3の(1)ハ、ニ及びホの在学者については、要綱3の(1)ロの在学者と同様、年齢の制限はない。 (9) 援護費は、年金たる保険給付の支給事由が発生した時に在学者がなか と同じ基準による。 (8) 要綱3の(1)ハ、ニ及びホの在学者については、要綱3の(1)ロの在学者と同様、年齢の制限はない。 (9) 援護費は、年金たる保険給付の支給事由が発生した時に在学者がなかったが、その後子供が小学校に入学する等の事情によって支給申請があれば支給することとする。 3 支給額(1) 援護費の額は、直接的には国家公務員の奨学援護金制度の奨学援護金の額にならったものであるが、文部省調査による「父兄の所得中に占める教育費の割合」、日本育英会の貸与金の額その他を勘案して定めたものである。 (2) 在学者が日本育英会の貸与金を受けるとか、他の奨学金制度の奨学金を受けるとかの場合であっても、この援護費は、減額することはしない。 (3) 高等学校の定時制課程の第四学年、専攻科若しくは別科又は専修学校の高等課程若しくは一般課程に在学する者に対する援護費の額は、要綱4の(1)ハによる。 (4) 大学の医学、歯学の学部第五学年以上の学年若しくは専攻科、別科、短期大学又は大学院に在学する者若しくは専修学校の専門課程に対する援護費の額は、要綱4の(1)による。 4 支給期間(1) 援護費の支給は、年金たる保険給付と同じく月単位で行い日割計算等は行わない。 (2) 援護費の支給期間は、援護費の支給の申請が行われた月から支給すべき事由の消滅した月までであるが、もちろん、障害補償年金、遺族補償年金又は傷病補償年金の支給事由があることを基礎としているので、これらの年金たる保険給付が支給されない次の場合は援護費も支給されない。 イ障害補償年金、遺族補償年金又は傷病補償年金を支給すべき事由が発生した月ロ障害補償年金、遺族補償年金又は傷病補償年金を支給すべき事由が消滅した月の翌月以降の月ハ法第一六条の五第一項の規定により遺族補償年金の受給権者の所 又は傷病補償年金を支給すべき事由が発生した月ロ障害補償年金、遺族補償年金又は傷病補償年金を支給すべき事由が消滅した月の翌月以降の月ハ法第一六条の五第一項の規定により遺族補償年金の受給権者の所在が不明になったことにより遺族補償年金の支給を停止された期間ニ労働者災害補償保険法の一部を改正する法律(昭和四〇年改正法)附則第四三条第三項の規定による若年停止の期間(3) 要綱5の(1)イの「労災就学援護費の支給の申請が行われた月」とは、労働者災害補償保険法施行規則第一条第三項若しくは第二条又は労働者災害補償保険法施行規則等の一部を改正する省令(昭和四〇五年労働省令第二〇九号)付則第三項の所轄労働基準監督署長(以下「所轄署長」という。)に対し、「労災就学等援護費支給変更申請書」が提出された日の属する月をいう。 (4) 援護費の支給期間は、在学者が当該学校の通常の修業年限の期間に限られる。この場合、通常の修業年限とは次のとおりである。 イ小学校(盲学校、ろう学校又は養護学校の小学部)六年ロ中学校(盲学校、ろう学校又は養護学校の中学部)三年ハ高等学校(盲学校、ろう学校又は養護学校の高等部)(イ) 全日制課程三年(ロ) 定時制課程四年(ハ) 専攻科又は別科一年以上三年以下ニ高等専門学校(イ) 商船に関する学科以外の学科五年(ロ) 商船に関する学科五年六月(ハ) 専攻科一年以上三年以下ホ大学(イ) 医学又は歯学以外の学部(夜間学部を含む。) 四年(ロ) 医学部又は歯学の学部六年(ハ) 専攻科又は別科一年(ニ) 短期大学二年又は三年(ホ) 大学院a 修士課程二年b 博士課程三年 5 欠格事由等(1) 要綱6の(1)イの欠格事由は、法第一六条の四に定める遺族補償年金の受給権の消滅と同様の考え方により 大学二年又は三年(ホ) 大学院a 修士課程二年b 博士課程三年 5 欠格事由等(1) 要綱6の(1)イの欠格事由は、法第一六条の四に定める遺族補償年金の受給権の消滅と同様の考え方により、学資の支弁が困難ではなくなったものとして定められたものである。 (2) 要綱6の(1)ロの「特に労災就学援護費を支給することが適当でないと認むべき事情」とは次の場合をいう。 イ休学又は停学のため学校に出席しないことロ留年又は落第により原級に留っていることハ学資の支弁が困難でなくなったこと 6 手続(1) 援護費の支給は、要綱7の(1)ロに掲げる書類その他の資料を添えて提出された「労災就学等援護費支給変更申請書」(様式第一号)により、所轄署長が支給決定をして行う。 (2) 要綱7の(1)ニの「在学者の増加又は減少」とは、同一の受給権者に係る在学者の数に変動を生じた場合又は在学者でなくなった者と在学者となった者が同時に発生して援護費の額に変動がある場合をいい、すでに援護費を受けている者の進学による援護費の額の変更は含まない。進学による援護費の額の変更は、要綱8の(1)ロの「労災就学等援護費支給対象者の定期報告書(様式第三号)により所轄署長が職権変更を行い、要綱7の(1)ホにより事務処理を行うこととする。 なお、遺族補償年金の受給権者が転給によって変わったときは、在学者の数の変動に関係なく、新たな受給権者から「労災就学等援護費支給変更申請書」(様式第一号)を提出せしめることとする。 7 支払(1) 援護費の支払は、年金たる保険給付の支払とあわせて、これと全く同様に行う。ただし、支払期月以外の支払は行わない。 (2) 援護費の支払期月は年金たる保険給付の支払期日と一致させ、各支払期日に支払われる援護費は学年に合致させて支払期月の前々月までの三 これと全く同様に行う。ただし、支払期月以外の支払は行わない。 (2) 援護費の支払期月は年金たる保険給付の支払期日と一致させ、各支払期日に支払われる援護費は学年に合致させて支払期月の前々月までの三か月分とした。 (3) 要綱8の(1)ロの「所轄署長がこの報告必要でないと認める場合」とは、次の場合をいう。 イ毎年五月三一日又は一〇月三一日までに提出される則第二一条の年金たる保険給付の定期報告において援護金の支給につき特に事情の変更がないと認められるとき、たとえば、遺族補償年金の受給権者については援護金の支給に係る在学者が小学生又は中学の低学年生であって、死亡、養子縁組の解消等により遺族補償年金の受給権又は受給資格を失う事実が認められない場合などである。 ロその年の四月に入学その他の事情があって、「労災就学等援護費支給対象者の定期報告書」(様式第三号)を提出すべき時期の直前に「労災就学等援護費支給変更申請書」(様式第一号)が提出されたとき。 (4) 要綱8の(1)ハの「未支給の労災就学援護費」とは、次のものをいう。 イ援護費の支給を受ける者が死亡した場合において、その死亡した者に支給すべき援護費でまだその者に支給しなかったものロ援護費の支給を受ける者が障害補償年金、遺族補償年金又は傷病補償年金の受給権を失った場合(死亡による失権を除き、遺族補償年金については転給者がいない場合に限る。)において、ある支払期月で障害補償年金、遺族補償年金又は傷病補償年金の支払は終わったが援護費のみの支払が次の支払期月まで残ったときの当該援護費の未払分。たとえば、障害補償年金の受給権者が四月に失権したとき、障害補償年金は五月に二月分、三月分、四月分が支払われるが、援護費は五月には一月分、二月分及び三月分しか支払われず、四月分は八月に支払われることとなる。 そ 害補償年金の受給権者が四月に失権したとき、障害補償年金は五月に二月分、三月分、四月分が支払われるが、援護費は五月には一月分、二月分及び三月分しか支払われず、四月分は八月に支払われることとなる。 その八月に支払われる四月分の援護費をいう。 別添労災就学等援護費支給要綱(最終改正平成八年七月二六日) 1 趣旨業務災害又は通勤災害により死亡し、重度障害を受け、又は長期療養を要する労働者の子のその後の就学状況及び保育の状況、労災遺家族等の就労の状況、これらの者の要望等にかんがみ、業務災害又は通勤災害による重度障害者、長期療養者及び遺族に、労災保険の労働福祉事業として労災就学等援護費を支給するものとする。 2 種類労災就学等援護費の種類は、次のとおりとする。 (1) 労災就学援護費(2) 労災就労保育援護費 3 支給対象者(1) 労災就学援護費労災就学援護費は、次に掲げる者に支給する。ただし、その者(労災就学等援護費の支給対象者であつたことがある者を除く。)が受けるべき遺族補償年金、障害補償年金又は傷病補償年金に係る労働者災害補償保険法(昭和二十二年法律第五十号。以下「法」という。)第八条の三第一項に規定する年金給付基礎日額が一万六〇〇〇円を超える場合には、この限りでない。 イ遺族補償年金を受ける権利を有する者(以下「遺族補償年金受給権者」という。)のうち、学校教育法(昭和二二年法律第二六号)第一条に定める学校(幼稚園及び通信制のものを除く。)及び同法第八二条の二に定める専修学校(一般課程にあつては、都道府県労働基準局長が当該課程の程度が高等課程と同等以上であると認めるものに限る。以下同じ。)に在学する者又は職業能力開発促進法(昭和四四年法律第六四号)第一五条第二項各号に掲げる施設(雇用促進事業団法(昭和三六年法律第一一六号)附 高等課程と同等以上であると認めるものに限る。以下同じ。)に在学する者又は職業能力開発促進法(昭和四四年法律第六四号)第一五条第二項各号に掲げる施設(雇用促進事業団法(昭和三六年法律第一一六号)附則第一八号の規定により雇用促進事業団が設置する高等職業訓練校を含む。以下「公共職業訓練施設等」という。)において、職業能力開発促進法施行規則(昭和四四年労働省令第二四号。第九条に規定する養成訓練(短期課程のもの及び普通課程のうち通信の方法によるものを除く。以下同じ。)を受ける者若しくは職業能力開発促進法第二七条に規定する職業訓練大学校において職業能力開発促進法施行規則第三六条の三に規定する長期課程の指導員訓練を受ける者(以下「在学者等」という。)であつて、学資等の支弁が困難であると認められるもの。 ロ遺族補償年金受給権者のうち、労働者の死亡の当時その収入によつて生計を維持していた当該労働者の子(当該労働者の死亡の当時胎児であつた子を含む。)で現に在学者等であるものと生計を同じくしている者であつて当該在学者等に係る学資等の支弁が困難であると認められるもの。 ハ障害補償年金を受ける権利を有する者(障害等級第一級から第三級までの等級に該当する身体障害がある者に限る。以下「障害補償年金受給権者」という。)のうち、在学者等であつて学資等の支弁が困難であると認められるもの。 ニ障害補償年金受給権者のうち、在学者等である子と生計を同じくしている者であつて、当該在学者等に係る学資等の支弁が困難であると認められるもの。 ホ傷病補償年金を受ける権利を有する者(せき髄損傷者等傷病の程度が特に重篤であると認められる者に限る。以下「傷病補償年金受給権者」という。)のうち在学者等である子と生計を同じくしている者であつて当該在学者等に係る学資等の支弁が困難であると認め 傷者等傷病の程度が特に重篤であると認められる者に限る。以下「傷病補償年金受給権者」という。)のうち在学者等である子と生計を同じくしている者であつて当該在学者等に係る学資等の支弁が困難であると認められるもの。 (2) 労災就労保育援護費労災就労保育援護費は、次に掲げる者に支給する。(1)のただし書の規定は、この場合に準用する。 イ遺族補償年金受給権者のうち保育を必要とする未就学の児童(以下「要保育児」という。)であり、かつ、当該要保育児と生計を同じくしている者の就労のため保育所、幼稚園等に預けられている者であつて、保育に係る費用の援護の必要があると認められるもの。 ロ遺族補償年金受給権者のうち、労働者の死亡の当時その収入によつて生計を維持していた要保育児たる当該労働者の子(当該労働者の死亡当時胎児であつた子を含む。)と生計を同じくしている者であり、かつ、就労のため当該要保育児を保育所、幼稚園等に預けている者であつて、保育に係る費用の援護の必要があると認められるもの。 ハ障害補償年金受給権者のうち、要保育児であり、かつ、当該受給権者と生計を同じくしている者の就労のため保育所、幼稚園等に預けられている者であつて、保育に係る費用の援護の必要があると認められるもの。 ニ障害補償年金受給権者のうち、要保育児たる当該受給権者の子と生計を同じくしており、かつ、当該要保育児を当該受給権者と生計を同じくしている者の就労のため保育所、幼稚園等に預けている者又は要保育児たる当該受給権者の子と生計を同じくしており、かつ、就労のため当該要保育児を保育所、幼稚園等に預けている者であつて、保育に係る費用の援護の必要があると認められるもの。 ホ傷病補償年金受給権者のうち、要保育児たる当該受給権者の子と生計を同じくしており、かつ、当該要保育児を当該受給権者と生 に預けている者であつて、保育に係る費用の援護の必要があると認められるもの。 ホ傷病補償年金受給権者のうち、要保育児たる当該受給権者の子と生計を同じくしており、かつ、当該要保育児を当該受給権者と生計を同じくしている者の就労のため保育所、幼稚園等に預けている者であつて、保育に係る費用の援護の必要があると認められるもの。 4 支給額(1) 労災就学援護費労災就学援護費の支給額は、次に掲げる在学者等の区分に応じ、在学者等一人につき、それぞれ次に掲げる額とする。 イ小学校又は盲学校、ろう学校若しくは養護学校の小学部に在学する者月額九〇〇〇円ロ中学校又は盲学校、ろう学校若しくは養護学校の中学部に在学する者月額一万二〇〇〇円ハ高等学校、高等専門学校の第一学年から第三学年まで、盲学校、ろう学校若しくは養護学校の高等部若しくは専修学校の高等課程若しくは一般課程に在学する者又は公共職業訓練施設等において職業能力開発促進法施行規則別表第三に規定する第一類の普通課程若しくはこれと同等であると認められる普通課程若しくは職業訓練法施行規則の一部を改正する省令(昭和五三年労働省令第三七号)附則第二条に規定する第一類の専修訓練課程の養成訓練を受ける者月額一万四〇〇〇円ニ大学、高等専門学校の第四学年、第五学年若しくは専攻科若しくは専修学校の専門課程に在学する者、公共職業訓練施設等において養成訓練を受ける者(ハに掲げる者を除く。)又は職業訓練大学校において長期課程の指導員訓練を受ける者月額三万二〇〇〇円(2) 労災就労保育援護費労災就労保育援護費の支給額は、要保育児一人につき、月額九〇〇〇円とする。 5 支給期間(1) 労災就学援護費イ労災就学援護費は、労災就学援護費の支給の申請が行なわれた月(労災就学援護費の支給の申請が行な 育援護費の支給額は、要保育児一人につき、月額九〇〇〇円とする。 5 支給期間(1) 労災就学援護費イ労災就学援護費は、労災就学援護費の支給の申請が行なわれた月(労災就学援護費の支給の申請が行なわれた月が遺族補償年金、障害補償年金又は傷病補償年金を支給すべき事由の発生した月であるときは、その翌月)から支給すべき事由が消滅した月(労災就学援護費を支給すべき事由が消滅する前に遺族補償年金、障害補償年金又は傷病補償年金を支給すべき事由が消滅したときは、遺族補償年金、障害補償年金又は傷病補償年金を支給すべき事由が消滅した月)までの間支給する。ただし、その支給を受ける者に係る遺族補償年金が法第一六条の五第一項又は労働者災害補償保険法の一部を改正する法律(昭和四〇年法律第一三〇号)附則第四三条第三項の規定により支給停止されている期間については、支給しない。 ロ公共職業訓練施設等において養成訓練を受ける者及び職業訓練大学校において長期課程による指導員訓練を受ける者についての労災就学援護費は、その者が当該訓練につき、雇用保険法(昭和四九年法律第一一六号)第一〇条第二項に規定する技能習得手当、雇用対策法施行規則(昭和四一年労働省令第二三号)第二条第一項に規定する技能習得手当、その他法令又は条例の規定によるこれらの手当に相当する給付の支給をうけることができる期間については、支給しない。 (2) 労災就労保育援護費(1)の規定は、労災就労保育援護費の支給期間について準用する。 6 欠格事由等(1) 労災就学援護費イ労災就学援護費に係る在学者等(3の(1)のハに掲げる者を除く。)が次のいずれかの一に該当するに至つたときは、その該当する月の翌月以降、当該在学者等に係る労災就学援護費の支給を行なわない。 (イ) 婚姻(届出をしていないが、事実上婚姻関係と同 に掲げる者を除く。)が次のいずれかの一に該当するに至つたときは、その該当する月の翌月以降、当該在学者等に係る労災就学援護費の支給を行なわない。 (イ) 婚姻(届出をしていないが、事実上婚姻関係と同様の事情にある場合を含む。)をしたとき。 (ロ) 直系血族又は直系姻族以外の者の養子(届出をしていないが、事実上養子縁組関係と同様の事情にある者を含む。)となつたとき。 (ハ) 離縁によつて死亡した労働者との親族関係が終了したとき。 ロ在学者について、特に労災就学援護費を支給することが適当でないと認むべき事情がある場合には、その事情のある月については、労災就学援護費を支給しないものとする。 (2) 労災就労保育援護費(1)の規定は、要保育児についての労災就学保育援護費の欠格事由等について準用する。この場合において「(3の(1)のハに掲げる者を除く。)」とあるのは「(3の(2)のハに掲げる者を除く。)」と読み替えるものとする。 7 手続(1) 労災就学援護費イ労災就学援護費の支給を受けようとする者は、「労災就学等援護支給変更申請書」(様式第一号)を業務災害係る事業場の所在地を管轄する労働基準監督署長(以下「所轄署長」という。)に提出しなければならないものとする。 ロイの申請書には、次に掲げる書類その他の資料を添えなければならない。 (イ) 在学者等に関する在学証明書又は在校証明書(専修学校)の在学者等にあつては、修業年限を証明することができる書類を、公共職業訓練施設等又は職業訓練大学校の在校者にあつては、訓練課程の種類及び訓練期間を証明することができる書類を、それぞれ添付すること。)(ロ) 3の(1)のロに掲げる者にあつては、在学者等が当該申請がなされた日において一八歳に達する日以後の最初の三月三一日を経過している場合には、次に掲げる資料 る書類を、それぞれ添付すること。)(ロ) 3の(1)のロに掲げる者にあつては、在学者等が当該申請がなされた日において一八歳に達する日以後の最初の三月三一日を経過している場合には、次に掲げる資料。ただし、在学者等が労働者の死亡の日の属する月の翌月において一八歳に達する日以後の最初の三月三一日までの間にあつた場合には、この限りでない。 (ⅰ) 在学者等と死亡した労働者との身分関係を証明することができる戸籍の謄本又は抄本(ⅱ) 在学者等が死亡した労働者の収入によつて生計を維持していたことを証明することができる資料(ⅲ) 在学者等が申請人と生計を同じくしていることを証明することができる資料(ハ) 3の(1)のニ及びホに掲げる者にあつては、次に掲げる資料(ⅰ) 在学者等と申請人との身分関係を証明することができる戸籍の謄本又は抄本(ⅱ) 在学者等が申請人と生計を同じくしていることを証明することができる資料ハ遺族補償年金受給権者が二人以上あるときは、労働者災害補償保険法施行規則(昭和三〇年労働省令第二二号)第一五条の五第一項本文の規定により選任された代表者が、労災就学援護費の請求及び受領を行なう者となるものとする。ただし、同項ただし書の規定により代表者が選任されないときは、この限りでない。 ニ在学者等の増加又は減少により労災就学援護費の額の変更を受けようとする者は、「労災就学援護費支給変更申請書」(様式第一号)を所轄署長に提出しなければならないものとする。当該申請書の添付資料については、ロの規定を準用する。 ホ所轄署長は、イ又はニの申請書を受けとつたときは、その内容を検討のうえ、支給、不支給又は変更の決定を行い、その旨を「労災就学等援護費支給変更・不支給通知書」(様式第二号)により申請者に通知するとともに、支給決定又は変更決定したも けとつたときは、その内容を検討のうえ、支給、不支給又は変更の決定を行い、その旨を「労災就学等援護費支給変更・不支給通知書」(様式第二号)により申請者に通知するとともに、支給決定又は変更決定したものについては所要の事項を所轄都道府県労働基準局長を経由して本省労災保険業務室に報告する。所轄署長が8の(1)のロによる支給対象者に関する報告書等により、変更決定した場合には、労災就学援護費の支給を受けている者への通知は要しないが、所要の事項を所轄都道府県労働基準局長を経由して本省労災保険業務室に報告しなければならない。 (2) 労災就労保育援護費(1)の規定(ロを除く。)は、労災就学保育援護費の支給手続について準用する。この場合において、「在学者等」とあるのは「要保育児」と読み替え、準用された(1)のイの申請書には、次に掲げる書類その他の資料を添えなければならない。 イ要保育児が保育所、幼稚園等に預けられていることを証明する書面ロ 3の(2)のロに掲げる者にあつては、要保育児と死亡した労働者との身分関係を、3の(2)のニ及びホに掲げる者にあつては、要保育児と申請人との身分関係を証明することができる戸籍の謄本又は抄本ハ 3の(2)のロに掲げる者にあつては、要保育児が死亡した労働者の収入によつて生計を維持していたことを証明することができる資料ニ要保育児と生計を同じくしている者が就労していることを証明する書面ホ申請人と生計を同じくしている者の要保育児の保育に関する状況を証明する書面へその他労働省労働基準局長が必要と認めるもの 8 支払(1) 労災就学援護費イ労災就学援護費の支払期月は二月、四月、六月、八月、一〇月及び一二月とし、二月には前年の一二月及び一月分を、四月には二月及び三月分を、六月には四月及び五月分を、八月には六月及び七 労災就学援護費イ労災就学援護費の支払期月は二月、四月、六月、八月、一〇月及び一二月とし、二月には前年の一二月及び一月分を、四月には二月及び三月分を、六月には四月及び五月分を、八月には六月及び七月分を、一〇月には八月及び九月分を、一二月には一〇月及び一一月分を、それぞれの支払期月に支払うべき年金とあわせて銀行振込等により支払うものとする。 なお、各期の支払は受給者からの特別の請求は要しないものとするが、ロの定期報告をしない場合には支払を一時差し止めることができるものとする。 ロ労災就学援護費の受給者は、所轄署長に対して毎年五月に「労災就学等援護費支給対象者の定期報告書」(様式第三号)(この場合において在学証明書(高等学校以上の在学者に限る。)又は在校証明書及び受給者と在学者等との同一生計関係を証明する書面を添付すること。)を提出しなければならないものとする。ただし、所轄署長がこの報告を必要でないと認める場合には、この報告書の提出を省略させることができるものとする。 ハ未支給の労災就学援護費については、労働者災害補償保険法第一一条の規定に準じて取り扱うものとし、その支払は、所轄署長が行うものとする。 ニ労災就学援護費を支給すべきでない事由が生じたにもかかわらず、その支給すべきでない期間の分として労災就学援護費が支払われたときは、その後に支払うべき労災就学等援護費の内払とみなす。労災就学援護費を減額すべき事由が生じたにもかかわらず、その事由が生じた月の翌月以後の分として減額しない額の労災就学援護費が支払われた場合における当該労災就学援護費の当該減額すべきであつた部分についても、同様とする。 (2) 労災就学保育援護費(1)の規定は、労災就労保育費の支払について準用する。この場合において、同規定中(「この場合において在学証明書(高等学 該減額すべきであつた部分についても、同様とする。 (2) 労災就学保育援護費(1)の規定は、労災就労保育費の支払について準用する。この場合において、同規定中(「この場合において在学証明書(高等学校以上の在学者に限る。)又は在校証明書及び受給者と在学者等との同一生計関係を証明する書面を添付すること。)」とあるのは「(7の(2)に掲げる資料(イ及びニからヘまでに限る。)を添付すること。)」と読み替えるものとする。 9 通勤災害についての準用3から8までの規定は、遺族年金、障害年金又は傷病年金を受ける権利を有する者について準用する。この場合において、これらの規定中「遺族補償年金、障害補償年金又は傷病補償年金」とあるのは「遺族年金、障害年金又は傷病年金」と、「遺族補償年金が」とあるのは「遺族年金が」と、「第一六条の五第一項」とあるのは「第二二条の四三項において準用する第一六条の五第一項」と、「労働者災害補償保険法の一部を改正する法律」とあるのは「労働者災害補償保険法の一部を改正する法律(昭和四八年法律第八十五号)附則第五条第二項において準用する労働者災害補償保険法の一部を改正する法律」と、「業務災害」とあるのは「通勤災害」と、「第一五条の五第一項」とあるのは「第一八条の九第三項において準用する第一五条の五第一項」と、それぞれ読み替えるものとする。 10 実施期日(1) 労災就学援護費労災就学援護費の支給は、昭和四五年一一月一日から実施することとする。 (2) 労災就労保育援護費労災就労保育援護費の支給に関する規定は、昭和五四年四月四日から実施し、同月一日から適用することとする。 11 経過措置(1) 労災就学援護費昭和四五年一〇月三一日において3の(1)のイからニまでに該当する者については、5の(1)に定めるところにかかわらず、 し、同月一日から適用することとする。 11 経過措置(1) 労災就学援護費昭和四五年一〇月三一日において3の(1)のイからニまでに該当する者については、5の(1)に定めるところにかかわらず、その者が昭和四五年一二月二〇日までに支給の申請を行つた場合には、昭和四五年一一月から労災就学援護費を支給することとする。 (2) 労災就労保育援護費昭和五四年四月について、3の(2)のイからホまでに該当する者にあつては、5の(2)に定めるところにかかわらず、その者が同年五月三一日までに支給の申請を行つた場合には、同年四月から労災就労保育援護費を支給することとする。 様式第一~三号 (省略)

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