【DRY-RUN】主 文 原判決を破棄し本件を岡山地方裁判所に差戻す。 理 由 本件上告趣旨は末尾添付の上告代理人提出の上告理由書謄本紀載の通りである。 上告理由第二点に対す
主文 原判決を破棄し本件を岡山地方裁判所に差戻す。 理由 本件上告趣旨は末尾添付の上告代理人提出の上告理由書謄本紀載の通りである。 上告理由第二点に対する判断。 原審は甲第一、二号証はこれを原審における証人Aの証言被控訴本人の供述及び成立に争ない乙第一号証成立及び原本の存在につき争のない乙第二号証を綜合すれば、昭和十二年十月十日控訴人が被控訴人より本件土地の隣地である字ab番のcの七十坪の土地を賃料一年玄米二斗五升期限の定めなく賃借した事実を認めるには足るが未だ以て本件土地を賃貸した事実を認める資料とし難いと説明して上告人の請求を排斥した。 しかし、甲第一号証である昭和十六年十二月二十五日附被上告人から上告人に宛て作成した受取証には「宅地桝切米二斗五升(芝山込ミ)右二斗五升代金十円六十一銭正ニ受取申候也」との記載してあり、同号証が真正に成立したものでおることは原審の確定したところである。そして原審昭和二十四年五月十六日の口頭弁論調書と第一審昭和二十三年一月二十七日の口頭弁論調書とによれば、原審において上告人は甲第一号証中に「芝山込ミ」とあるのは本件係争地の意でおり、賃料は字ab番地の宅地と一緒で玄米二斗五升であると主張したことが明かであつて、上告人が原審において援用した第一審の検証の結果及び証人B、C、D等の供述によると係争地は右宅地に隣接し、地上には立木は殆んどなく雑草が生えている程度で所謂芝山であることが認められないことはない。 <要旨>然らば、もし甲第一号証に所謂芝山が係争地に該当し従つて同号証がこれらの土地の賃料領収証であるならば</要旨>特別理由の判示がない限り同号証によつて本件係争地の賃貸借の事実を推認しえられないことはない。もし同号証に所謂芝山は係争地に該当せず、他の土地で 号証がこれらの土地の賃料領収証であるならば</要旨>特別理由の判示がない限り同号証によつて本件係争地の賃貸借の事実を推認しえられないことはない。もし同号証に所謂芝山は係争地に該当せず、他の土地であり従つて係争地の貸料領収証でないならばその旨の説明を加えねばならぬ。然るに原判決挙示の各証拠を綜合するも以上の点につき首肯すべき理由を見出すとこができぬ。即ち原判決が甲第一号証に関し何等判示するととろなく前段摘録の事実を認定して上告人の請求を排斥したのは畢竟審理不盡か、もしくは理由不備の違法があるといいうる論旨は理由があり原判決ば破棄を免れない。よつて上告理由第一に対する判断を省略し民事訴訟法第四百七条の規定により主文の如く判決をする。 (裁判長判事小山慶作判事井上開了判事宮田信夫)
▼ クリックして全文を表示