【DRY-RUN】主 文 本件上告を棄却する。 理 由 弁護人田中喜一の上告趣意について。 論旨は原判決をもつて起訴のない事実につき被告人を有罪としたものと前提して 原判決は
主文 本件上告を棄却する。 理由 弁護人田中喜一の上告趣意について。 論旨は原判決をもつて起訴のない事実につき被告人を有罪としたものと前提して原判決は大審院の判例に反するものというのであるが、論旨には原判決の反すると主張する大審院の判例を具体的に挙示していないのであるから、論旨は刑訴規則二五三条の規定に違反する不適法の上告申立であるといわなければならぬ。しかのみならず、所論の起訴状に工事請負業Aとあるも、また、原判決が株式会社B組の代表者たるAと説示するのも等しく工事施行の行為者たるA一個人を指すものであつて、法人たる株式会社B組を起訴する趣旨でないことはいうまでもない。されば工事施行者として被告人Aを有罪とした原判決には所論のように不告不理の原則に反する違法は存しないから、本件には刑訴四一一条を適用して原判決を破棄しなければ著じるしく正義に反するものともいえない。 被告人の上告趣意について。 論旨縷述するところは結局原判決の是認した第一審判決の量刑を非難するに帰し、明らかに刑訴四〇五条所定の上告適法の理由に該当しないし、また、同四一一条を適用して原判決を破棄しなければ著しく正義に反するものとも認められない。 よつて、刑訴四一四条三八六条一項二号に従い裁判官全員一致の意見で主文のとおり決定する。 昭和二六三月一五日最高裁判所第一小法廷裁判長裁判官澤田竹治郎裁判官眞野毅- 1 -裁判官齋藤悠輔裁判官岩松三郎- 2 - 裁判官齋藤悠輔 裁判官岩松三郎
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