主文 1 A市長Bが原告に対して,平成18年4月1日付けでした「参事を命ずる」,「A市立病院付属市民健康相談室勤務を命ずる」という処分はこれを取り消す。 2 原告のそのほかの請求を棄却する。 3 訴訟費用は,4分の1を被告の負担として,そのほかを原告の負担とする。 事実 及び理由第1 原告の請求 1 主文第1項と同じ 2 被告は,原告に対し,500万円及びこれに対する平成18年4月1日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。 第2 事案の概要 1 本件は,A市立病院の参事副院長であった原告が,不当な退職勧奨を拒否したことに対する報復人事として,A市長(処分者)により参事に降格させられる不利益処分(地方公務員法49条1項)を受け,市民健康相談室勤務の閑職に追いやられて多大な精神的苦痛を被ったなどと主張して,被告に対し,この処分の取消しと,国家賠償法1条1項に基づき損害賠償及び遅延損害金の支払いを求めている事案である。 これに対し,被告は,この処分が不利益処分に当たらないと主張して,処分取消請求にかかる訴えの却下を求め(本案前の答弁),また,同処分が被告の裁量権の範囲内のものであるなどと主張して,原告の請求全部の棄却を求めている。 2 前提となる事実(当事者間に争いがない)(1) 被告は,地方公共団体であり,A市<以下略>にA市立病院(以下「本件病院」という)を設置している。平成18年4月1日当時の被告の市長はBである。 (2) 原告(昭和▲年▲月生)は,昭和49年3月にC大学医学部を卒業し,同年6月に医籍登録をした医師である。 原告は,D大学E病院の助教授であったが,平成13年5月1日,本件病院に参事副院長として着任した。 (3) 被告は,平成 3月にC大学医学部を卒業し,同年6月に医籍登録をした医師である。 原告は,D大学E病院の助教授であったが,平成13年5月1日,本件病院に参事副院長として着任した。 (3) 被告は,平成18年4月1日,原告に対し,「参事を命ずる。A市立病院付属市民健康相談室勤務を命ずる」という処分(以下「本件処分」という)をした。 A市立病院付属市民健康相談室(以下「本件相談室」という)は,同日,被告の市庁舎内に新設された本件病院の付属施設である。 (4) 原告は,平成18年5月9日,東京都市公平委員会に対し,本件処分が地方公務員法(以下「地方公務員法」の表記を省略する)49条1項の不利益処分に当たるとして,49条の2第1項により審査請求をしたが,同委員会は,平成19年5月10日,この請求を却下する旨の判定をした。 3 本件の争点(1) 本件処分が49条1項の不利益処分に当たるか否か(2) 本件処分が被告の裁量権の範囲内のものか否か(3) 被告の原告に対する国家賠償法1条1項の責任の有無 4 当事者の主張(1) 本件処分が49条1項の不利益処分に当たるか否か(争点(1))について【原告の主張】ア原告は,本件処分により,参事副院長から参事になった。A市立病院職名規則4条によれば,参事は院長から課長補佐まで広範囲であるが,その中で副院長を外されたのであるから,原告は,職名において降格されたというべきである。本件病院の配置板で院長の次に掲示されていた原告のネームプレートが,現在,診療部長よりも格下の位置に移されていることからも,原告は降格されたことがわかる。 副院長と参事(職務名)は,いずれも所定の給料表の4級に該当し,本件処分の前後において原告の俸給の級に変化はない。しかし,原 移されていることからも,原告は降格されたことがわかる。 副院長と参事(職務名)は,いずれも所定の給料表の4級に該当し,本件処分の前後において原告の俸給の級に変化はない。しかし,原告の給与は,本件処分により副院長を外されたために,診療報酬手当,特殊勤務手当,管理職手当等の支給を止められて大幅に減額された。そうすると,原告は給与において降格されたというべきである。 参事という職務名は,本件処分時には存在しなかった。被告は,本件処分により根拠のない職務名を付するという違法行為を強行したうえ,平成19年8月1日の改正で,その違法性をごまかすために参事を職務名に追加したのである。 イ原告は,練達の外科医としてハイレベルな医療を実践し,かつ,約300人の職員を擁する本件病院のナンバー2の立場で,最高意思決定機関である管理会議をはじめとして多種多様な会議や委員会を主宰して,総合病院である本件病院の経営の中枢を担ってきた。 ところが,原告は,本件処分により,本件病院を離れて市庁舎内の本件相談室に配置されたために,医療行為にも病院経営にも関与できなくなった。 本件相談室は,利用者がほとんどなく,部下も配置されておらず,情報も広報されないなど実体を伴わない施設である。原告は,このような施設で仕事のない状態に置かれているのであるから,職務内容において降格されたことが明らかである。 ウ被告は,平成17年12月,市長みずから原告に対し,C大学医学部長宛ての「A市立病院への運営支援についてのお願い」という書面を交付して退職勧奨をし,さらに助役らが平成18年3月までの間に繰り返し退職勧奨をした。しかし,本件病院の多額の累積赤字の責任が原告にあるという上記書面の内容は事実誤認もはなはだしく,原告は,これを不当なもの 職勧奨をし,さらに助役らが平成18年3月までの間に繰り返し退職勧奨をした。しかし,本件病院の多額の累積赤字の責任が原告にあるという上記書面の内容は事実誤認もはなはだしく,原告は,これを不当なものとして拒否した。これに対し,被告は,報復目的で,管理会議の議論を経ることもなく急きょ本件相談室を新設して,原告を閑職に追いやり,そのうえ退職に追い 込もうとしている。 エこのように,原告は,職名,給与,職務内容のいずれにおいても降格されたというべきである。しかも,その実態は,退職勧奨拒否に対する報復人事である。したがって,本件処分は49条1項の不利益処分に当たる。 【被告の主張】ア本件処分は,原告の職層(参事)や俸給の級を変えるものではないから,原告に不利益を及ぼすことのない水平異動(転任)というべきである。これが降格であれば,原告の俸給の級は,4級(院長,診療部長及びこれに相当する職務)から外れて3級以下に格付けされるはずである。 イ被告は,高齢化社会の到来に対する市民の意識変化等をふまえて,本件病院の今後の在り方や役割を検討した結果,病院改革を推進していくためには新たな分野として健康行政の一端を担い,市民の健康増進,疾病,介護予防を目的とする施設が必要と判断し,本件相談室を設置した。そしてこの目的達成のために,医師を配置するのが有用と考えて,適材適所の見地から原告に本件相談室勤務を命じたのである。 ウ本件病院は平成14年6月に現在地に新築移転したが,その後3年間の累積赤字が約27億円に達した。そこで,被告は,経営責任者の人心一新を図るために院長と副院長(原告)の勇退を促すとともに(これは退職勧奨ではない),本件病院がC大学医学部の関連病院であることから,同学部長に後任の人選を依頼した。同学部長は は,経営責任者の人心一新を図るために院長と副院長(原告)の勇退を促すとともに(これは退職勧奨ではない),本件病院がC大学医学部の関連病院であることから,同学部長に後任の人選を依頼した。同学部長は,人心一新の方針に理解を示し,本件病院の刷新に向けて人選を約束した(いわゆる医局人事)。このような経緯によれば,本件処分は報復人事でないことが明らかである。 エしたがって,本件処分は49条1項の不利益処分に当たらない。そうすると,処分取消請求にかかる訴えは,訴えの利益を欠くことになるから,却下されるべきである。 (2) 本件処分が被告の裁量権の範囲内のものか否か(争点(2))について 【被告の主張】ア原告は,本件病院に着任した平成13年5月以前からうつ状態にあり,同年4月から平成14年9月まで精神科医の治療を受けていた。 原告は,その後も満足な診療行為ができない状態であったが,平成15年夏ころから躁病を発症し,威圧的で攻撃的な態度が目立つようになった。そして,同年10月,執刀した直腸癌の手術において,直腸断端と膣を吻合するという初歩的なミスを犯したにもかかわらず責任を認めようとせず,原告自身が全職員に義務付けたアクシデント報告をすることもなかった。F院長は,このような態度の原告に診療行為を任せるのは危険と考えて,すべての医療行為を禁止する措置をとった。 そのほかにも原告は,他の医師の医療行為に介入し,予定されていた手術をしなくてもよいと述べて周囲の混乱を招いたり,診療結果に誤りがあるのではないかと指摘した患者に対し,訴訟をしても無駄と居丈高な応答をしたりするなど,不適切な言動を重ねた。 被告は,このように極端に過大な自己評価と他者への強い攻撃性を持った原告を,人命を預かる医療機関である本件病 に対し,訴訟をしても無駄と居丈高な応答をしたりするなど,不適切な言動を重ねた。 被告は,このように極端に過大な自己評価と他者への強い攻撃性を持った原告を,人命を預かる医療機関である本件病院の副院長にとどめ置くのは適切でないと判断し,本件処分をした。 イ被告は,本件処分について,28条1項2号(心身の故障のため,職務の遂行に支障があり,又はこれに堪えない場合)又は3号(その職に必要な適格性を欠く場合)の降任(分限処分)をしたわけではないが,本件処分の当時,原告は,上記のとおり分限処分もやむなしの状態であったから,本件処分は被告の裁量権の範囲内のものというべきである。 【原告の主張】ア被告は,本件処分の理由として,原告のうつ病を挙げる。しかし,被告が初めてその旨の主張をしたのは,平成20年4月7日付け準備書面においてであり,本件処分の当時(平成18年4月)は,人心一新を図るためとか, 適材適所と述べていただけである。原告のうつ病は,後から付け加えた理由にすぎない。 原告は,平成13年6月ころから平成14年9月ころまで不眠症で治療を受けたことがあるが,うつ病に罹患したことはない。被告は,原告が双極性障害(躁病)であるとも主張するが,そのような証拠もない。そもそも,A市職員の分限に関する条例4条2項によれば,被告が職員を降任しうるのは,「任命権者の指定する医師によって職務の遂行に支障があり,又これに堪えないと診断された場合」だけであるが,被告は,本件処分に際して診断書の提出さえ求めていない。 イ原告が執刀した直腸癌の手術(平成15年10月)にミスがあったことは事実であるが,これは重大ではなかった。原告は,ミスの後も最後まで処置を続けており,患者側もこれを問題にすることはなく,むしろ臨機応 原告が執刀した直腸癌の手術(平成15年10月)にミスがあったことは事実であるが,これは重大ではなかった。原告は,ミスの後も最後まで処置を続けており,患者側もこれを問題にすることはなく,むしろ臨機応変の対応に感謝していたほどであった。そうすると,この件は,原告が医療行為を担当しなくなったこととは無関係である。 原告は,このころ,機能評価受審をはじめとして本件病院の管理業務を一手に引き受けており,これらのマネジメントに専念するために医療行為を担当しなくなったのである。F院長の陳述書(乙1)には,原告の心身の状態等を総合的に判断し,すべての医療行為を禁止したという趣旨の記述があるが,この部分は,原告の左遷を望んでいたG医師の誤導により作成されたものと考えられる。G医師は,同人が特定の看護師に減免駐車券を交付して不正な利益を与えたことや,他の看護師に対しセクハラ発言をしたことについて,公式の場で責任追及をした原告に反発し,意趣返しをしているのである。 ウこのように本件処分を正当化する理由はないから,本件処分は被告の裁量権の範囲内のものではない。 (3) 被告の原告に対する国家賠償法1条1項の責任の有無(争点(3))について【原告の主張】 ア本件処分により原告が本件病院を離れた後,累積赤字は増大し,一方で占床率は下がっているのであるから,原告は,本件処分前,副院長として卓越した手腕を発揮していたといえる。 ところが,被告は,原告の業績を適正に評価して副院長に置くべき義務に反し,原告に対し事実誤認に基づく不当な退職勧奨をした。そして,これを拒否した原告を,報復目的で実体の伴わない本件相談室の閑職に追いやり,そのうえ退職に追い込もうとしている。 イ原告は,被告の違法行為により,多大な精神的苦 不当な退職勧奨をした。そして,これを拒否した原告を,報復目的で実体の伴わない本件相談室の閑職に追いやり,そのうえ退職に追い込もうとしている。 イ原告は,被告の違法行為により,多大な精神的苦痛を被った。これを慰謝するに足りる額は500万円を下回らない。 【被告の主張】ア被告は原告を副院長に置くべき義務を負わないし,被告の一連の行為に何ら違法性は認められない。 イ原告の損害は発生していない。原告は,健康行政等について何ら努力をしないことを棚に上げて,本件相談室に対する不平不満を精神的苦痛などと述べているだけである。 第3 争点についての判断 1 前提となる事実,証拠(各所に記載したもの)と弁論の全趣旨によれば,次の事実が認められる。 (1) 原告着任後の状況等ア本件病院は,16科300床(平成14年6月に新築移転後)の総合病院である(甲3)。 原告は,大腸癌手術等を専門とする外科医であり,D大学E病院の助教授であったが,C大学医学部長の人選により,平成13年5月1日,本件病院の参事副院長として着任した。 イしかし,原告はそのころ発言も少なく動作も緩慢であり,F院長は,原告がうつ状態にあると感じていた(乙1)。原告も,当時うつ状態であったこ と,これが着任前から生じていたことを自認している(甲43(2~3ページ),原告本人(44~45ページ))。 原告は,平成13年4月16日から平成14年9月20日まで,E病院で不眠症の通院治療を受けた(甲45)。原告は,この不眠を,うつに伴うものと考えていた(原告本人(62ページ))。F院長は,C大学医学部精神科のH医師と相談して,平成13年6月ころ,原告に約3週間の休養をとらせた(乙1)。本件病院は,平成14年6月,現在地に に伴うものと考えていた(原告本人(62ページ))。F院長は,C大学医学部精神科のH医師と相談して,平成13年6月ころ,原告に約3週間の休養をとらせた(乙1)。本件病院は,平成14年6月,現在地に新築移転したが,原告は,そのころまで,助手を務めることはあっても術者として手術を行うことはなかった(証人G(5ページ))。 G医師は,平成15年夏ころから,原告がうつ状態から脱し,逆に躁状態になったとみていた(証人G(7~8ページ))。 (2) 原告の副院長としての経緯等ア被告病院において,院長のもと,管理会議及び運営会議が組織され,その下部に,院内感染対策委員会,医療安全対策委員会,輸血療法委員会,経営改善推進委員会,治験審査委員会等,20種類以上の委員会等が組織されており,原告は,副院長としてそのほとんどに出席していた。また,原告は,医療安全対策委員会のリスクマネージャー等も務めていた(甲15,62,63,64の1~3,65,66の1~6,67の1・2,68~78)。 そのほかに,原告は,平成17年に「医師臨床研修制度・研修管理委員会・委員長研修(特定研修)」を修了しており(甲27),平成17年1月,6月,8月,18年1月,3月,C大学病院の研修管理委員会や臨床研修プログラム説明会に,本件病院の副院長として出席した。しかし,本件処分後,いずれにも出席することがなくなった(甲41の1~5,42の1・2,証人I(22ページ))。 イ原告は,副院長として医療事故対策に取り組み,平成15年9月,本件病院内にリスクマネジメント部会を設立して全職員にヒヤリ・ハット報告,ア クシデント報告を義務付けた(甲43(7~8,13~14ページ),乙3(5ページ))。その成果として,平成18年1月には報告システムや処方印刷シ 部会を設立して全職員にヒヤリ・ハット報告,ア クシデント報告を義務付けた(甲43(7~8,13~14ページ),乙3(5ページ))。その成果として,平成18年1月には報告システムや処方印刷システムが導入されたが(原告本人(39ページ)),これらは高価であり,他の医療機器等の整備が遅れたこともあって職員の不満を招き,あまり利用されなかった(甲62,乙3(15~18ページ))。 ウ原告は,平成15年10月20日,術者として70歳の女性患者に直腸癌の手術(低位前方切除術)の執刀をしたが,患部の切除後,自動吻合器を肛門から挿入すべきものを誤って膣から挿入してしまい,その結果,直腸断端と膣を吻合するという医療ミスを起こした。これにより当初の予定になかった子宮切除が必要になったために,原告は患者の家族にそのことを説明したうえ手術を続行した(甲43(5ページ),甲58の2,証人G(9~14ページ),原告本人(60ページ))。一報を聞いて手術室に来たG医師は,原告の様子を見て,初歩的なミスを起こしたにもかかわらずその自覚を欠いているとの印象を受け,F院長にその旨の報告をした。 エ F院長は,平成16年4月,原告の外来診療を含むすべての医療行為を禁止したが,その際,原告に対し,当時の本件病院の課題であった病院機能評価受審に向けて集中してほしいとの説明をした(乙1)。 機能評価は,医療や職員の質を上げるという利点がある一方で,人的評価システムや設備の改善,約300種類のマニュアルの用意など相当の手間と費用を要するものであったが,本件病院全体で準備を進め,11月18日から20日にかけて受審に臨み,平成17年1月,改善事項なしで認定証交付決定通知を受けた(甲59の2,63,74,乙3(7ページ),原告本人(32~34ページ))。 全体で準備を進め,11月18日から20日にかけて受審に臨み,平成17年1月,改善事項なしで認定証交付決定通知を受けた(甲59の2,63,74,乙3(7ページ),原告本人(32~34ページ))。 オ原告は,平成16年3月,多摩C外科医会でのC大学医学部長の特別講演に際し,その謝礼について一律5万円とするとの定めがあるにもかかわらず,薬品会社に30万円の支払いを要求してひんしゅくを買った。 原告は,平成17年4月12日,S字結腸穿孔部切除術(G医師担当)の前日の大腸ファイバー施行時に,主治医でもないのに穿孔部を見て,「この状態なら1週間待てば塞がるから手術の必要はない」などとカンファレンスと異なる意見を述べた。これにより患者の家族が,副院長が必要ないと言うのであるから手術は中止されるであろうと誤解したため,G医師は,午後11時に呼び出されて,あくまで予定どおり手術を行うとの説明をしなければならなかった。 また,原告は,平成18年2月,人間ドックで撮影された写真の読影に誤りがあるのではないかと指摘した患者に対し,「こちらに落ち度はない。訴訟を起こしても無駄」という趣旨の回答をして,この患者に不快感を覚えさせた(項目オ全体について,乙3(8~11,14~15ページ),証人G(19~20,52~53ページ))。 (3) 本件処分の前後の経緯等ア A市長は,新築移転後3年間で約27億円の赤字が累積している本件病院の経営状況を問題視しており,経営責任を負うことのできる人材を登用するなど,人事を一新しなければならないと考えた(甲51の1~4,証人I(8~9ページ))。そこで,平成17年秋ころ,C大学医学部のJ学部長に対し,経営改善に向けて平成19年4月からの地方公営企業法の全部適用による運営を目指しているところ,F院 甲51の1~4,証人I(8~9ページ))。そこで,平成17年秋ころ,C大学医学部のJ学部長に対し,経営改善に向けて平成19年4月からの地方公営企業法の全部適用による運営を目指しているところ,F院長は「医師としては優秀だが,独立事業体としての管理および経営責任を負わせるのは過重」であり,原告は「病院長を補佐しきれていない」という理由で,「病院運営に長けた経営責任者及び病院長・副院長」の人選を依頼した(甲3)。A市長は,平成17年12月,原告に対し,この書簡を手渡して退職勧奨をしたが,原告はこれを拒否した(原告本人(2ページ))。 イ I事務長は,平成18年2月8日,被告の助役らとともに,J前学部長(そのころK学部長に交替していた)を訪問し,平成19年4月をめどとしてい た地方公営企業法の全部適用に向けての人心一新のために,重ねて後任の院長,副院長の人選を依頼した(乙4(2ページ))。 助役らは,平成18年2月15日,原告側の弁護士同席のもと,原告に対し,地方公営企業法の適用に向けて人心一新を図りたいという理由で退職勧奨をして,今後の身の振り方をC大学医学部長等に相談をしてほしいと働きかけたが(甲4の1・2,37),原告はこれを拒否した(甲6の1,29(3ページ),原告本人(3ページ))。 さらに,助役らは,3月2日,原告が本件病院の職員の信頼を失っていることに言及して,同月末での退職勧奨をした(甲6の1,乙4(4ページ))。 助役らは,3月7日と16日,K学部長を訪問し,あらためて原告の後任の人選を依頼した(乙4(5ページ))。一方そのころ,原告はK学部長を訪問しており,副院長を辞めるつもりがないのに被告関係者が不当な動きをしていると述べていた(甲29(3ページ))。 ウこのような中,被 した(乙4(5ページ))。一方そのころ,原告はK学部長を訪問しており,副院長を辞めるつもりがないのに被告関係者が不当な動きをしていると述べていた(甲29(3ページ))。 ウこのような中,被告は,「高齢化社会の到来と健康に対する市民意識の変化等を受け,本件病院のこれからの在り方や役割を考え,さらなる病院改革を推進していくための新たな分野として,健康行政の一端を担い,市民の健康増進,疾病,介護予防の観点から,本件相談室を設置し,原告を同室付参事に就任させることが,原告を引き続き被告職員として処遇する方法として適切」という理由により,急きょ市庁舎内に本件相談室を新設し,原告をそこで勤務させることを決めて(本件相談室新設が管理会議で議論された形跡はない),3月27日,原告にその内示をした(乙4(6ページ))。 原告は,3月30日,A市長に対し,「この内示は副院長の役割を果たしてきた原告を,全く実績等のない新規事業へ配転するものであり,副院長の地位を外した明らかな降格人事異動である。市長は原告を降格して閑職に追いやり,さらに退職に追い込もうとしている。原告に退職する意思はないので,やむを得ず,本件処分が無効であるという異議をとどめた上で本件相談 室の業務に就く」などと通知して,この内示が原告の意思に反することを明らかにした(甲6の1)。しかし,被告は,4月1日,原告に対し本件処分をした。 エ原告が,4月18日,A市長に対し,本件処分は不利益処分に当たるとして,49条2項により処分請求書の交付を請求したのに対し(甲8の1),A市長は,同月21日,原告に対し,本件相談室は,「健康行政に対する予防医療的なアドバイス,市が実施する健康事業の効果の分析,今後の市立病院の方向性についての提言等を担う部署であり,この職務を達 ,A市長は,同月21日,原告に対し,本件相談室は,「健康行政に対する予防医療的なアドバイス,市が実施する健康事業の効果の分析,今後の市立病院の方向性についての提言等を担う部署であり,この職務を達成するためには医師職の配置が必要であると判断し,人事異動を行ったものである。また,現在の貴殿の役職である参事は,副院長と同格の部長職待遇であり,身分,給与等に変動を生じさせていないから49条1項の不利益処分には当たらない」などと回答した(甲9)。 原告は,平成18年5月9日,東京都市公平委員会に対し,本件処分が地公法49条1項の不利益処分に当たるとして,49条の2第1項により審査請求をしたが,同委員会は,平成19年5月10日,この請求を却下する旨の判定をした(甲10)。 オ F院長は,平成19年3月,院長を退任したが,同年5月,A市医師会の送別会において,「これからと思っていた矢先に,副院長の更迭,A市からの肩たたき,辛いものがありました」などと述べた(甲14)。 なお,平成16年4月ころから,原告のほかにL副院長が在籍していたが,同人は原告と同時期に退任し,その後平成19年7月まで,副院長不在の時期が続いた(甲29(6ページ),43(6~7ページ),証人I(19~20ページ))。 カ本件病院の配置板において,原告のネームプレート(参事M)は,本件処分後いったん「副院長」の下に掲示されたが,その後,診療部長よりも格下の位置に移された(甲13,48)。 原告の俸給の級は,平成15年7月以降,給料表(三)4級17号であり,本件処分後もこれに変更はない。 原告は,平成17年5月から7月までの間,約105万円の給与(特殊勤務手当として月額17万5000円に加えて4万8000円ないし6万円) 4級17号であり,本件処分後もこれに変更はない。 原告は,平成17年5月から7月までの間,約105万円の給与(特殊勤務手当として月額17万5000円に加えて4万8000円ないし6万円)を受給していた。しかし,本件処分後,原告の給与は,平成18年5月から7月までの間,約99万円(同手当として月額17万5000円を受給するだけ)になり(甲18の1~3,19の1~3),8月には特殊勤務手当が半減し,約84万円になった(甲20)。 (4) 本件相談室に関する事実等ア被告は,A市立病院処務規定6条により,原告が処理する職務を,「本件病院の出先機関として位置付ける本件相談室において,市役所に来庁する市民の健康に関わる啓発活動(パンフレットの配布等)及び相談事業(定期的な相談窓口の開設)の実施,被告が実施する健康事業の効果等の分析(疾病予防の観点から,健康事業の実施と効果),健康アドバイザーとして,行政の実施する健康事業に対する予防医療的なアドバイス,庁舎及び庁舎周辺で,医療上の緊急事態が発生した場合の初期対応,被告行政施策における本件病院のあり方,役割についての調査・研究」と定めた(甲5)。 イしかし,実際には,啓発活動は行われておらず,相談窓口の利用者はごく少数である(甲24)。本件相談室に常勤で配置されているのは原告だけであり,部下はいない。原告は,健康事業の効果等の分析や予防医療的アドバイスに関わったことがなく,本件病院の役割等に関する調査等の機会もない。また,医療施設であるといっても置かれている薬品は,市販の傷薬等,医師の処方がなくても使えるものしかない(甲24,原告本人(12~17ページ),証人I(21ページ))。 本件相談室の情報は,被告病院や被告のホームページに掲示されておらず(甲11,12 医師の処方がなくても使えるものしかない(甲24,原告本人(12~17ページ),証人I(21ページ))。 本件相談室の情報は,被告病院や被告のホームページに掲示されておらず(甲11,12),市の広報等で紹介されたこともない(甲24)。 2 認定事実に基づく判断(1) 本件処分が49条1項の不利益処分に当たるか否か(争点(1))についてア原告は,本件処分により副院長を外れたが,その前後において給料表(三)4級17号の給与を受給していることから,部長職待遇に変わりはないことが認められる。また,本件病院の配置板において,原告のネームプレートは診療部長の次の位置に移されたが,これにより原告が何らかの法律上の不利益を被るものとはいえない。 しかし,本件処分の後,原告の給与は,各種手当の支給を止められて月額で約20万円の減額になったのであるから,原告は,本件処分により,給与において降格されたというべきである。 イ本件処分前,原告は,平成16年4月に医療行為を禁止されていたが,副院長として,医療事故対策や病院機能評価受審に取り組んだり,C大学病院の研修管理委員会や本件病院の管理会議等の委員会に出席したり,医療安全対策委員会のリスクマネージャーを務めるなど,約300人の職員を擁する本件病院の経営について,広範な職務を担当していた。 これに対し,本件処分により原告が配置された本件相談室は,啓発活動が行われることはなく,利用者がごく少数であり,原告の部下が配置されず,健康事業の効果等の分析,予防医療的アドバイスや本件病院の役割等の調査等の機会がなく,医師の処方がなくても使える薬しか置かれていないことなどから,A市立病院処務規定6条に定められた実体を伴った施設ということはできない。 被告は,本件処分を水平異動 院の役割等の調査等の機会がなく,医師の処方がなくても使える薬しか置かれていないことなどから,A市立病院処務規定6条に定められた実体を伴った施設ということはできない。 被告は,本件処分を水平異動と主張する。しかし,本件病院の副院長の職務内容と本件相談室のそれとの違いに照らすと,原告が本件処分前の約2年間にわたり医療行為を担当していなかったことを考慮しても,これを水平異動というのは無理がある。また,被告は,適材適所の見地から本件処分をしたと主張し,I事務長は証人尋問で,「これから地方自治体では健康行政に 力を入れるべきである。その中で市立病院があり医療知識を持つ専門家が施策の立案に関わっていくなどが必要であり,その適任者は原告である」と証言している(13ページ)。しかし,上記のとおり実体を伴わない(特に,利用者がごく少数であり,医師の処方がなくても使える薬しか置かれていない)本件相談室に,医師として長年のキャリアを有する原告をあえて配置する必要性を認めることはできない。 そうすると,原告は,本件処分により,職務内容において降格されたというべきである。 ウ被告が平成17年12月ころから原告に対し,繰り返し退職勧奨をした目的は,市長が本件病院の約27億円の累積赤字を問題視して,経営責任者の人心一新を図るところにあると認められるのであり,これをただちに不当なものということはできない(原告は,経営に卓越した手腕を発揮したのであり責任を負う理由がないと主張するが,約27億円もの累積赤字額に照らして経営責任を追及されてもやむを得ない状況であったと考えられる。一方,被告は,勇退を促したのであり退職勧奨をしたわけではないと主張するが,F院長は原告が更迭されたと認識しているし,勇退とはみずから進んで官職等から身を引くことであり,退職 であったと考えられる。一方,被告は,勇退を促したのであり退職勧奨をしたわけではないと主張するが,F院長は原告が更迭されたと認識しているし,勇退とはみずから進んで官職等から身を引くことであり,退職にほかならないものというべきであるから,この主張は失当である)。 ただし,本件処分と同時期にもう1人の副院長が退任したために,その後1年以上副院長不在の状態が続いたこと,原告と同じく退職勧奨を受けたと考えられるF院長の退任が本件処分の約1年後であったことなどを考慮すると,本件処分により本件病院の経営責任者の人心一新を図るという当初の目的は,達成されなかったといわざるを得ない。また,原告の退職の見通しが立たない状況において,被告は,管理会議の議論を経ることもなく,急きょ本件病院を離れて市庁舎内に本件相談室を新設し,原告をそこで勤務させることを決めて,本件処分の4日前の3月27日,原告に内示をしたが,前 記のとおり,本件相談室は実体を伴わない施設であり,ここに原告を配置する必要性が認められない。このような経緯等によれば,本件相談室は,健康行政の充実等を図るための施設ではなく,退職勧奨を拒否する原告の処遇に窮した被告が,原告の受入先とするだけのために新設した,形ばかりのものというべきである。すなわち,仮に原告が退職勧奨に応じたとすれば,被告がこの時期にこのような相談室を新設する事態には至らなかったものと考えられる。 そうだとすると,被告は,あからさまな報復とまではいえないとしても,原告を副院長から外し,本件病院から排除する目的で本件処分をしたと認めるのが相当である。 エしたがって,原告は,本件処分により,元の職に戻ることによって回復すべき法律上の利益を侵害されているというべきであるから,本件処分は49条1項の不利益処分 をしたと認めるのが相当である。 エしたがって,原告は,本件処分により,元の職に戻ることによって回復すべき法律上の利益を侵害されているというべきであるから,本件処分は49条1項の不利益処分に当たると認められる。 なお,被告は,本件病院がC大学医学部の関連病院であることから,その人事には同学部長の意向が強く反映されるなどと主張する。たしかに,本件病院が同学部の関連病院であり,原告自身も同学部長の人選により本件病院に着任したことが認められるが,そうであるからといって本件処分が原告にとって不利益なものであることに変わりはないし,その責任をC大学に転嫁しうるものでもない。 (2) 本件処分が被告の裁量権の範囲内のものか否か(争点(2))についてア被告は,原告が双極性障害(躁病)であり,これにより副院長の職務の遂行に支障があると主張し,G医師の陳述書(乙3)には,C大学精神科のH医師が,原告の精神病について,「精神科の疾患は,統合失調症と躁うつ病に二分されるが,原告の場合は典型的な躁うつ病である。躁状態が長くてひどいものであればあるほど,うつ状態も重篤な状態に陥ることになる。この病気の特徴は,躁状態で弱者や下位の者に対して,非情であったり,残忍で あったりすることで,他人を攻撃することで自分が一番であることを誇示することである。今,原告は躁状態で最高の気分であり,病気に気付いていないから,精神科を受診するつもりはない。羞恥心も低く,暴力的であることも多い。常に自分自身の自慢に終始し,自分が優秀で素晴らしい人間であることを鼓舞しようとし,自分は最高の手術ができると思い込んでいるため,失敗やミスに気付かない。たとえ気付いていても他人のせいにしたり,嘘をついたり,隠蔽する危険がある。他人の思いやりや優しい心が欠如 ことを鼓舞しようとし,自分は最高の手術ができると思い込んでいるため,失敗やミスに気付かない。たとえ気付いていても他人のせいにしたり,嘘をついたり,隠蔽する危険がある。他人の思いやりや優しい心が欠如し,攻撃的な言葉を発すること,他人が傷ついても自分さえよければよいと考え,法律や規律を分析して,他人をがんじがらめにして,犯罪者に仕立てることもある。何をしでかすかわからない。嘘をつくが,本人が嘘を自覚しているのか,妄想的に信じ込んだ嘘なのかわからない」と説明したという記述がある(11~12ページ)。 しかし,原告がこのような病状にあることや,H医師が原告の承諾もなくこれほど詳細な説明をしたことの裏付けはないから,上記記述部分をそのまま採用することはできず,そのほかに被告の主張事実を認めるべき証拠はない。したがって,本件において,原告が心身の故障により副院長の職務の遂行に支障があると認めることはできない。 なお,原告のうつ病治療に関する診療録等の送付嘱託(被告の申立て)について,原告が嘱託先のE病院に対し送付に同意しないと申し入れたために,文書の送付はされなかった。しかし,原告がうつ状態であったのは平成14年以前であり,本件処分との直接の関連性は認められないし,被告が原告の不適格性の根拠に挙げているのは躁病でありうつ病ではない。そうすると,原告の申入れにより文書の送付がされなかったために,被告が立証において不測の不利益を被るおそれはないと考えられる。 イ原告は,直腸癌の手術で初歩的なミスを起こしたが,その後の対応がミスの自覚を欠いているとの印象であったこと(平成15年10月),C大学医 学部長の講演の謝礼額に関して薬品会社にひんしゅくを買うような申入れをしたこと(平成16年3月),F院長からすべての医療行為 覚を欠いているとの印象であったこと(平成15年10月),C大学医 学部長の講演の謝礼額に関して薬品会社にひんしゅくを買うような申入れをしたこと(平成16年3月),F院長からすべての医療行為を禁止されたこと(平成16年4月),主治医でもないのに他の医師の医療行為に介入し,予定されていた手術をしなくてもよいと述べて周囲の混乱を招いたこと(平成17年4月),医療事故対策等に関して高価なシステムを導入し,他の医療機器を購入できない職員の不満を招いたこと(平成18年1月),写真の読影に誤りがあるのではないかと指摘した患者に対し,居丈高な応答をして不快感を覚えさせたこと(平成18年2月)など,しばしば本件病院の患者や関係者の信頼を損なうような言動をしている。 しかし,原告の手術ミス(平成15年10月)は,決して軽視されるべきではないが,これだけですべての医療行為を禁止しなければならないほど重大なものということはできない。F院長は,この手術ミス以外にも,病院機能評価受審に集中すべき時期であったことなど諸般の事情を考慮して,その約半年後に原告の医療行為を禁止したものと考えられる。また,そのほかの言動も,患者等の信頼を損なうものであったが,本件病院の経営について広範な職務を担当していた副院長を,その意思に反して実体を伴わない新設部署(本件相談室)に異動させるべき事由であるともいいがたい。そうすると,上記の言動によって,ただちに原告が副院長の職務に必要な適格性を欠くとは認められない。 ウ G医師の陳述書(乙3)には,「(人心一新とは)経営状態が悪いので経営能力の長けた副院長を要求するという趣旨ではなく,副院長等は経営のことは経営責任者にまかせて,医師や職員をまとめあげ指導と管理を充分できる者を派遣して欲しいという趣旨である」とか 状態が悪いので経営能力の長けた副院長を要求するという趣旨ではなく,副院長等は経営のことは経営責任者にまかせて,医師や職員をまとめあげ指導と管理を充分できる者を派遣して欲しいという趣旨である」とか,「原告は,平成15年夏ころ以降,豹変して高圧的になり,非情な態度をとり自分を過大評価し,職員を罵倒したり中傷したり恫喝したりことが度々あり,医局をはじめ職員は,原告を避けるようになり,困り果てたA市長が医学部長に対し,医局をまと め,病院をまとめる能力を持った人物の派遣を依頼したというのが真相である」という記述がある(20~21ページ)。しかし,その前半部分は,甲3の書簡の内容と矛盾しており失当というべきであるし,後半部分もこれを裏付ける証拠がないから,いずれも採用することはできない。 エしたがって,本件処分が被告の裁量権の範囲内のものと認めることはできない。 (3) 被告の原告に対する国家賠償法1条1項の責任の有無(争点(3))についてア前記のとおり,被告の原告に対する退職勧奨は,ただちに不当なものということができないし,原告は,しばしば本件病院の関係者や患者等の信頼を損なう言動をしており,そのため職員の信頼を失っていることを理由に退職勧奨をされている(平成18年3月)。そうすると,被告が原告を副院長に置くべき法律上の義務を負っていたと認めることはできない。 また,原告は,本件処分の取消しにより,参事副院長の職務に戻るのであるから,それ以上の損害賠償の必要性は認められない。 イしたがって,被告の原告に対する国家賠償法1条1項の責任を認めるべきではない。 第4 本件の結論以上のとおりであるから,原告の請求は,本件処分の取消しを求める部分は理由があり,そのほかの部分(国家賠償請求)は理由がない 家賠償法1条1項の責任を認めるべきではない。 第4 本件の結論以上のとおりであるから,原告の請求は,本件処分の取消しを求める部分は理由があり,そのほかの部分(国家賠償請求)は理由がない。したがって,主文のとおり判決する。 東京地方裁判所民事第11部 裁判官松田典浩
▼ クリックして全文を表示