平成24年12月19日判決言渡平成23年(行ウ)第10号免許更新修了確認期限延期申請棄却処分取消請求事件 主文 1 原告の請求を棄却する。 2 訴訟費用は原告の負担とする。 事実及び理由 第1 請求熊本県教育委員会が,平成23年3月17日付けで原告に対してした修了確認期限延期申請の棄却処分を取り消す。 第2 事案の概要本件は,小学校教諭一級普通免許状等を所持していた原告が,免許状更新講習の課程を修了したことについて修了確認期限(教育職員免許法及び教育公務員特例法の一部を改正する法律(平成19年法律第98号。以下「改正法」という。)附則2条3項)までに,免許管理者である熊本県教育委員会(処分行政庁)による確認(以下「更新講習修了確認」という。)を受けなければならないところ(改正法附則2条2項),改正法附則2条10項,教育職員免許法施行規則の一部を改正する省令(平成20年3月31日文部科学省令第9号。 以下「改正省令」という。)附則9条1項3号及び改正法附則2条4項に基づき,処分行政庁に対し,上記修了確認期限の延期を申請した(以下「本件申請」という。)ものの,処分行政庁により本件申請を棄却する処分を受けた(以下「本件処分」という。)ため,本件処分には違法性があるとして,被告に対し,本件処分の取消しを求める事案である。 1 教員免許更新制の概要等教員免許更新制の概要は以下のとおりであり(争いのない事実並びに後掲の証拠及び弁論の全趣旨により容易に認められる。),本件処分に係る関連法令等は,別紙2(関連法令等の定め)のとおりである。 (1) 教員免許更新制の導入ア教員免許更新制は,平成19年法律第98号(改正法)による教育職員免許法の改正によって,平成21年4月1日から導入された制度であり, 令等の定め)のとおりである。 (1) 教員免許更新制の導入ア教員免許更新制は,平成19年法律第98号(改正法)による教育職員免許法の改正によって,平成21年4月1日から導入された制度であり,教員において教員として必要な最新の知識技能を修得することを目的とするものである(以下,平成19年法律第98号による改正後の教育職員免許法を「新法」という。)。(乙4,5)イ同更新制により,平成21年4月以降に授与される免許状(以下「新免許状」という。)には10年間の有効期間が定められ(新法9条1項),新免許状の所持者は有効期間満了までの2年2か月内に,大学等が開設する30時間以上の免許状更新講習(新法9条の3。以下「更新講習」という。)を受講し,更新講習の課程を修了した上,免許管理者に対し,有効期間の更新を申請することができる(新法9条の2)。ただし,免許管理者は,新免許状の所持者において「やむを得ない事由」により,有効期間満了までに更新講習の課程を修了することが困難であると認めるときは,同期間を「延長するものとする」とされている(新法9条の2第5項)。 (乙5)(2) 新法の施行以前に免許状を授与された者の取扱いア平成21年3月31日までに授与された免許状(以下「旧免許状」という。)には有効期間の定めはないこととされるが(改正法附則2条1項),旧免許状の所持者(以下「旧免許状所持者」という。同項で定義されている。)であって現職教員である者(以下「旧免許状所持現職教員」という。同条2項で定義されている。)については,各自の修了確認期限(同条3項,改正省令附則5条)までの2年2か月の期間内に(同附則4条),前記(1)イと同様の更新講習を受講し,同講習の課程を修了した上,免許管理者の更新講習修了確認を「受けなければならない」とされ (同条3項,改正省令附則5条)までの2年2か月の期間内に(同附則4条),前記(1)イと同様の更新講習を受講し,同講習の課程を修了した上,免許管理者の更新講習修了確認を「受けなければならない」とされ(改正法附則2条2項),修了確認期限までに同確認を受けなかった場合には,旧免許状の効力が失われることとされた(同条5項)。(乙4,5)イただし,免許管理者は,旧免許状所持現職教員が「文部科学省令で定めるやむを得ない事由」(改正省令附則7条1項1号ないし7号の各事由であり,以下,それぞれ「本件1号事由」ないし「本件7号事由」といい,併せて「本件各延期事由」という。)により,修了確認期限までに更新講習の課程を修了すること(以下「更新講習課程の修了」という。)が困難であると認めるときは,「相当の期間を定めて,当該修了確認期限を延期するものとする」とされている(改正法附則2条4項)。そして,本件1号事由及び本件7号事由は,下記(ア)及び(イ)のとおりであり,上記「相当の期間」は,本件1号事由ないし本件5号事由及び本件7号事由による延期については,「当該事由がなくなった日から起算して2年2月」の期間(以下「本件延期期間」という。)の範囲内において「定めなければならない」とされた(改正省令附則8条1号)。 記(ア) 心身の故障若しくは刑事事件に関し起訴されたことによる休職,引き続き90日以上の病気休暇(90日未満の病気休暇で免許管理者がやむを得ないと認めるものを含む。),産前及び産後の休業,育児休業又は介護休業の期間中であること(本件1号事由)。 (イ) 前各号〔判決注:改正省令附則7条1項1号ないし6号〕に掲げる事由のほか,免許管理者がやむを得ない事由として認める事由があること(本件7号事由)。 ウ上記アの更新講習修了確認及 由)。 (イ) 前各号〔判決注:改正省令附則7条1項1号ないし6号〕に掲げる事由のほか,免許管理者がやむを得ない事由として認める事由があること(本件7号事由)。 ウ上記アの更新講習修了確認及び上記イの修了確認期限の延期は,旧免許状所持現職教員の「申請により行うもの」とされ(改正法附則2条10項,改正省令附則9条1項),上記「申請は,申請書に免許管理者が定める書類を添えて,これを免許管理者に提出してしなければならない」とされ(同条2項),「修了確認期限の2月前までに行わなければならない」とされた(同条3項)。 (3) 文部科学省による教員免許更新制(修了確認期限の延期)に関する説明等ア文部科学省は,平成20年4月17日,教員免許更新制施行通知説明会を開催し,説明資料の一つとして「教員免許更新制に係る様式(記入例・作成例)一覧」を配布した。同様式(作成例)の一つとして,「修了確認期限延期申請書」(別紙3参照)の作成例が含まれていた。(乙38)イまた,同省は,平成22年12月3日付け「教員免許更新制マニュアル(事務処理関係)」と題する文書(以下「本件文書」という。)を配布した。本件文書には,修了確認期限の延期申請について,(ア)「延期のための審査」事項として,「延期事由に該当しているか」が挙げられ,①「延期申請書に記載された延期事由が,免許法〔判決注:改正法附則2条4項〕又は施行規則〔判決注:改正省令附則7条〕に規定されているものであるかどうか」を確認し,また,②「上記延期事由が実際に生じている(生ずる予定である)こと」を確認することとされ,また,(イ)「延期期間の決定」について,「延期期間の決定は,申請者の申請にもとづき,以下の期間内〔判決注:改正省令附則8条各号に定める期間内〕で行う。その際には,受講者の希 を確認することとされ,また,(イ)「延期期間の決定」について,「延期期間の決定は,申請者の申請にもとづき,以下の期間内〔判決注:改正省令附則8条各号に定める期間内〕で行う。その際には,受講者の希望を踏まえつつ,制度の趣旨を十分に踏まえて決定すること」とされ,「延期後の修了確認期限以後もやむを得ない事由が続くことが見込まれる場合には,申請者の申請に基き,延期期間の変更を行うことで対応することが適当である」とされていた。 さらに,本件文書では,本件7号事由については,予め省令で規定するのが困難な事由について「個別具体の例に応じて免許管理者の裁量により」延期を認めることを可能とするものと説明されていた。(乙37)(4) 処分行政庁による県教育委員会規則等の制定等ア教員免許更新制の施行に伴い,処分行政庁により,県教育委員会規則等が制定され,平成21年4月1日から施行された。(乙7)イ処分行政庁は,上記規則等のうち,教員免許更新等事務処理要項(以下「本件要項」という。)において,前記(3)アの作成例に準じて「修了確認期限延期申請書」(様式第6号)(別紙4参照)を定め,改正法附則2条4項及び同条10項並びに改正省令附則9条1項3号に基づき,修了確認期限延期申請を行う者は,免許状の写し等とともに,上記申請書を「提出しなければならない」と定めた。(乙7,8) 2 前提事実(争いのない事実並びに後掲の証拠及び弁論の全趣旨により容易に認められる事実)(1) 当事者等ア原告(昭和▲年▲月▲日生)は,昭和54年3月31日に小学校教諭一級普通免許状,中学校教諭一級普通免許状(英語)及び高等学校教諭二級普通免許状(英語)の授与を受け(以下,上記各免許状を併せて「本件各免許状」という。),平成13年4月1日から平成23年3月31日 級普通免許状,中学校教諭一級普通免許状(英語)及び高等学校教諭二級普通免許状(英語)の授与を受け(以下,上記各免許状を併せて「本件各免許状」という。),平成13年4月1日から平成23年3月31日までの間,熊本市立A小学校教諭として勤務していた。ただし,平成19年10月5日から平成21年10月4日までの間,病気により休職していた(以下「本件休職」という。)。(甲1,4,5,乙34,35)イ処分行政庁は,免許管理者であり(新法2条2項),旧免許状所持現職教員による更新講習修了確認及び修了確認期限の延期に係る権限(改正法附則2条2項,同条4項,同条8項及び改正省令附則9条2項等)を有する被告の執行機関である。 (2) 原告の更新講習受講義務及び修了確認期限の延期申請ア原告の生年月日及び免許状授与年月日等は,前記(1)アのとおりであり,原告は「旧免許状所持現職教員」に該当し,原告に係る修了確認期限は平成23年3月31日となる(改正法附則2条3項1号,改正省令附則5条1項1号。以下「本件修了確認期限」という。)。したがって,原告としては,本件修了確認期限の延期が認められない限り,平成23年1月31日までの間に,更新講習を受講し,同講習の課程を修了した上,同日までに,処分行政庁に対し,更新講習修了確認の申請を行わなければならない(改正法附則2条2項,同条10項,改正省令附則9条1項1号,同条3項)という状況にあった。 イ原告は,処分行政庁に対し,平成22年11月25日付けで修了確認期限延期申請書を提出した(以下「本件申請書」という。)。本件申請書には,下記のとおり記載されていた(以下,下記(ア)の延期事由を「本件申請延期事由」といい,下記(エ)の期限を「本件申請延期期限」という。)。(甲1)記私は,下記(イ)の う。)。本件申請書には,下記のとおり記載されていた(以下,下記(ア)の延期事由を「本件申請延期事由」といい,下記(エ)の期限を「本件申請延期期限」という。)。(甲1)記私は,下記(イ)の免許状を有しており,下記(ア)のとおり改正省令附則7条に規定する事由に該当するため,・・・下記(エ)の期間まで修了確認期限の延期を受けることを申請します。 (ア) 延期事由: 長期の遠距離勤務のため未受講(平成21年4月1日~平成23年1月31日)(イ) 有する免許状(略)〔判決注:本件各免許状が記載されている。〕(ウ) 延長前の修了確認期限: 平成23年3月31日(エ) 延期を申請する修了確認期限: 平成25年5月31日ウところで,本件休職は「心身の故障・・・による休職」(改正省令附則7条1項1号)に当たり,本件1号事由に該当する事由であって,処分行政庁も,本件休職について認識していた。 (3) 本件処分ア処分行政庁は,平成23年3月17日,本件申請を棄却する処分(本件処分)をした。 イ本件処分の理由は,本件申請延期事由(「長期の遠距離勤務のため未受講」)が本件各延期事由(改正省令附則7条1項各号)のいずれにも該当せず,また,本件申請延期期限についても,同附則8条各号に規定する期間とは認められない,というものであった。(甲2,乙30)(4) 本件各免許状の失効本件処分の結果,本件修了確認期限(平成23年3月31日)は延期されず,同日をもって,本件各免許状は効力を失った(改正法附則2条5項)。 3 争点(1)(本案前の争点)訴えの利益の有無(2)(本案の争点)本件処分の違法性 4 争点に対する当事者の主張(1) 争点(1)(訴えの利益の有無)について【被告の主張】原告の請求が認められ,本 (本案前の争点)訴えの利益の有無(2)(本案の争点)本件処分の違法性 4 争点に対する当事者の主張(1) 争点(1)(訴えの利益の有無)について【被告の主張】原告の請求が認められ,本件処分が取り消され,本件休職により本件修了確認期限が延期されることになるとしても,本件延期期間は,本件休職の終了日から起算して2年2月の期間(すなわち,平成23年12月4日までの期間)の範囲内で定められるところ(改正省令附則8条1号),同日はすでに経過しており,本件処分の取消しは無意味であるから,原告の請求には訴えの利益がない。 【原告の主張】本件処分に対する不服申立手続(異議申立て又は取消訴訟)には,一定の時間を要するのは当然であり,同手続中に本件延期期間(改正省令附則8条1号)が経過することも十分あり得るところであり,同号の機械的な適用は,申請者から不服申立ての機会を奪うもので,不都合である。したがって,同号は不服申立手続中は適用されず,本件処分が取り消された場合に は,処分行政庁において改めて修了確認期限を定めるべきことになると解すべきであり,その結果,修了確認期限は経過していないこととなり,同期限の経過を前提とした本件各免許状の失効という効果も遡及的に取り消されることになるから,訴えの利益はあるというべきである。 (2) 争点(2)(本件処分の違法性)について【原告の主張】ア(ア) 修了確認期限の延期申請については,免許管理者において申請者の延期を求める意思が確認できた場合には,本件各延期事由の有無については,申請書の記載内容如何にかかわらず,免許管理者において,同管理者が熟知する事情をも考慮して,職権で判断しなければならない。 敷衍するに,教育職員免許法(新法)では,新免許状の有効期間について「申請により」更新 内容如何にかかわらず,免許管理者において,同管理者が熟知する事情をも考慮して,職権で判断しなければならない。 敷衍するに,教育職員免許法(新法)では,新免許状の有効期間について「申請により」更新できる旨規定されているのに対し(新法9条の2第1項),修了確認期限の延期については,申請が要件とされておらず(改正法附則2条4項),改正省令において「申請により行う」旨規定されているにとどまること(改正省令9条1項3号)から,修了確認期限延期に係る申請は,延期を求める意思確認の「端緒」又は「大量処理のための便宜」にすぎず,本件各延期事由の存否については,免許管理者において,申請書の記載に拘束されることなく判断すべきことが予定されている。 (イ) そして,改正法附則2条4項前段では,「延期するものとする」と規定され,「延期することができる」との定めではないことから,免許管理者としては,延期に係る裁量は認められず,本件各延期事由のいずれかが認められれば,修了確認期限を延長しなければならないことになる。 (ウ) 本件申請書により,原告の延期を求める意思は明らかであり,処分行政庁において本件休職の事情を熟知していたのであるから,処分行政 庁は,本件申請延期事由の内容にかかわらず,本件休職が本件1号事由(改正省令附則7条1項1号)に該当するとして,本件修了確認期限を延期すべきであった。したがって,本件処分は違法である。 イ被告は,本件申請書の記載のみから本件各延期事由の存否を判断すべきである旨主張するが,上記ア(ア)のとおりであるから,失当である。 【被告の主張】ア(ア) 処分行政庁は,本件申請書の提出後,本件処分までの間(平成22年11月25日ないし平成23年3月17日),原告との間で,本件申請書の記載内容(本件申請延期事由及び本件 【被告の主張】ア(ア) 処分行政庁は,本件申請書の提出後,本件処分までの間(平成22年11月25日ないし平成23年3月17日),原告との間で,本件申請書の記載内容(本件申請延期事由及び本件申請延期期限)について,口頭及び書面で度々やり取りをしており,原告において,処分行政庁に対し,本件申請は本件申請延期事由及び本件申請延期期限を前提として,同事由について延期の可否及びその期間に係る判断を求めるものであり,本件休職を延期事由とはしないものであることを明確にしていた。処分行政庁としては,このような原告の意思に従って,本件申請延期事由等について,延期の可否を判断し,本件処分を行ったものであって,何ら違法な点はない。 (イ) また,修了確認期限の延期は,申請に基づいて免許管理者が行うものであり,改正法附則2条4項前段において「延期するものとする」と規定されているが,これは「延期することができる」という趣旨であり,免許管理者において延期することが義務付けられているものではない。 イ原告は,本件申請書により,原告の延期を求める意思は明らかであり,処分行政庁において本件休職の事情を熟知していたのであるから,処分行政庁は本件申請延期事由の内容にかかわらず,本件修了確認期限を延期すべきであった旨主張するが,延期事由は,修了確認期限延期申請書の重要部分であり,行政機関において,同申請書の重要部分を申請者の意思に反して修正,解釈できるとすると,行政機関の恣意的な判断を可能にするものであるから相当ではない。 第3 当裁判所の判断 1 認定事実前提事実並びに証拠(各項に掲記するもの)及び弁論の全趣旨によれば,以下の各事実を認めることができる。 (1) 本件休職原告は,処分行政庁により,平成19年10月1日付けで,地方公務員 定事実前提事実並びに証拠(各項に掲記するもの)及び弁論の全趣旨によれば,以下の各事実を認めることができる。 (1) 本件休職原告は,処分行政庁により,平成19年10月1日付けで,地方公務員法28条2項1号の規定により,同号の「心身の故障のため,長期の休養を要する場合」に当たるとして,同月5日から平成20年10月4日まで休職を命ぜられ,さらに,同年9月18日,休職期間について,平成21年10月4日まで延長された。(甲4,5)(2) 処分行政庁による教員免許更新制周知の方策等ア処分行政庁は,教員免許更新制の周知徹底のため,遅くとも平成20年12月以降,同制度の概要及び各申請手続について記載した資料(例えば,「旧免許状所持者の教員免許更新制の申請に係る必要書類等について」等)を,全教員に対し度々配布するなどして,同制度の周知を図った。(乙5~19)イ特に,平成23年3月31日に修了確認期限が到来する教員のうち,更新講習の未履修者が,平成22年11月時点でも,およそ5100人と見積もられていたことなどから,同教員については,平成23年「1月31日までに,免許状更新講習の受講を終了した上で免許管理者宛てに修了確認申請を行うか,免許管理者宛てに所定の延期申請又は免除認定の申請を行うことが必要」であることについて周知徹底が図られた。(乙5~19)(3) 本件申請に係る原告と処分行政庁との間のやり取りア原告は,平成22年11月25日ころ,処分行政庁に対し,本件申請書を提出した。(前提事実(2)イ)イ処分行政庁は,同月26日ころ,原告に対し,本件申請書を返送し,書面により,同申請書について,「2点内容に不備」があるとして,本件申請延期事由を「病気による休職のため(平成19年10月5日~平成21年10月4 ,同月26日ころ,原告に対し,本件申請書を返送し,書面により,同申請書について,「2点内容に不備」があるとして,本件申請延期事由を「病気による休職のため(平成19年10月5日~平成21年10月4日)」と,また,本件申請延期期限を「平成23年12月4日」とそれぞれ修正するよう依頼し,また,平成22年11月29日にも電話により,同旨を依頼した。(乙20,21)ウこれに対し,原告は,同年12月6日付け書簡により,「病気による休職のため」との修正が求められているが,「本人の意思(志)の無い事由であり・・・適切ではないと判断」した旨回答し,原告「本人が記載」している本件申請延期事由及び本件申請延期期限を「再度提出」する旨述べ,本件申請書を再提出した。(乙22)エ処分行政庁は,同月10日ころ,原告に対し,書面により,本件申請書が修正されないまま「返送され,大変心配」しているとした上,①本件申請延期事由は,延期事由として認めることができず,「『休職のため』『(平成19年10月5日~平成21年10月4日)』」とするのが適切であり,また,②延期後の修了確認期限は,「休職期間が終了した2年2ヵ月後の『平成23年12月4日』」となることから,本件申請書を受理できない旨説明し,上記2点の修正を求めるとともに,修正しない場合は,更新講習を受講,修了し,更新講習修了確認申請を平成23年1月31日までに行うよう依頼し,「いずれかの申請に係る提出がない場合,免許状が失効し失職」となる旨助言した。(乙23)オこれに対し,原告は,平成22年12月26日付け書簡により,原告「本人が記載して」いる本件申請延期事由及び本件申請延期期限を「再度提出」する旨述べ,本件申請書を再提出した。(乙24)カ処分行政庁は,平成23年1月7日ころ,原告に対 簡により,原告「本人が記載して」いる本件申請延期事由及び本件申請延期期限を「再度提出」する旨述べ,本件申請書を再提出した。(乙24)カ処分行政庁は,平成23年1月7日ころ,原告に対し,書面により,前記エの修正がされない以上は,本件申請書を受理できない旨述べ,延期を希望するのであれば,本件申請書を修正した上,再提出するよう依頼した。処分行政庁は,同書面において,①原告については「『休職のため』『(平成19年10月5日~平成21年10月4日)』」という理由以外には延期を認めることができないこと,また,②延期後の修了確認期限は,「休職期間が終了した2年2ヵ月後の『平成23年12月4日』」となることについて,改めて説明し,上記2点の修正を求めるとともに,「熊本市教育委員会を通じ学校長からも直接説明」がある旨連絡し,また,修正された申請書の提出がない場合,「免許状が失効し失職」となる旨改めて助言した。(乙25)キ熊本市立A小学校長(当時)は,平成23年1月7日,原告に対し,本件申請書を渡し,前記カのとおり修正した上で,同月31日までに提出しなければ,本件各免許状は失効し,失職することを説明をし,同月28日までに同校長に対し,本件申請書を修正した上で提出するよう求めた。 (乙34)ク原告は,同月16日付け書簡により,修了確認期限を同年12月4日に修正するようにとの説明について,その時点で「更に延期申請が可能である」と考えているのか尋ねた。(乙26)ケこれに対し,処分行政庁は,同年1月20日ころ,修了確認期限が同年12月4日まで延長されたと仮定すると,申請期限である同年10月4日時点で,本件各延期事由のいずれかに該当する事由があれば,修了確認期限延期申請を行うことができることを説明するとともに,本件申請書につい 4日まで延長されたと仮定すると,申請期限である同年10月4日時点で,本件各延期事由のいずれかに該当する事由があれば,修了確認期限延期申請を行うことができることを説明するとともに,本件申請書について,修正の上で,同年「1月31日までに提出がない場合,免許状が失効し失職」となる旨助言した。(乙27)コ原告は,平成23年1月27日付け書簡により,弁護士及び原告本人の判断は,本件申請書を「訂正する必要を認めない」というものであり,本件申請延期事由及び本件申請延期期限を修正することなく,提出する旨通知し,同月28日,本件申請書を返送した。(乙28,29)サ処分行政庁は,平成23年3月3日ころ,原告に対し,本件申請書を送付した上,同日付け内容証明郵便にて,原告に対し,①本件申請書が「未修正のまま再度1月28日に返送され」たこと,②本件申請延期事由は,従前からの説明のとおり認めることができず,本件申請書を「受理できない状態」であることを述べ,③したがって,「延期を希望」するのであれば,以下の説明を参照して本件申請書を「修正し訂正印押印のうえ」,同年3月10日までに提出するよう依頼した。そして,上記カと同様,①延期事由については,原告の場合には,「『休職のため』 『(平成19年10月5日~平成21年10月4日)』」という理由以外には修了確認期限の延期を認めることができないこと,また,②延期後の修了確認期限については,「延期事由が終わった日から2年2ヵ月後の範囲内」となることから,本件休職が終了した「2年2ヵ月後の『平成23年12月4日』」となる旨説明した。さらに,「期限までに修正された申請書の提出がない場合,本申請の拒否処分」を行うこと,「その場合,平成23年3月31日を経過した時点で免許状が失効し失職」となることを改めて助言 』」となる旨説明した。さらに,「期限までに修正された申請書の提出がない場合,本申請の拒否処分」を行うこと,「その場合,平成23年3月31日を経過した時点で免許状が失効し失職」となることを改めて助言した。(甲3,乙29)シこれに対し,原告は,上記期限(平成23年3月10日)までに,修正した本件申請書を提出しなかったため,処分行政庁は,同月17日,本件処分を行った。(前提事実(3)) 2 争点(1)(訴えの利益の有無)について(1) 被告は,原告の請求が認められ,本件処分が取り消され,本件休職により本件修了確認期限が延期されることになるとしても,本件延期期間は,本件休職の終了日から起算して2年2月の期間(すなわち,平成23年12月4日までの期間)の範囲内で定められるところ(改正省令附則8条1号),同日はすでに経過しており,本件処分の取消しは無意味であるから,原告の請求には訴えの利益がない旨主張する。 (2)アそこで検討するに,旧免許状所持現職教員は,免許管理者に対し,修了確認期限の延期を申請することができる(改正法附則2条4項前段,同条10項,改正省令附則9条1項3号)が,同申請が棄却され,延期が認められなかった場合,同教員が延期前の修了確認期限までに更新講習修了確認を受けられなかったときには,同教員の旧免許状は失効することになる(改正法附則2条5項)。 イ上記棄却処分に対しては不服申立て(行政不服審査法6条による異議申立て及び行政事件訴訟法8条による取消訴訟)が認められているところ,上記棄却処分が違法(すなわち,改正法附則4条前段により延期が認められるべきであったにもかかわらず,認められなかったという理由により違法)であり,取り消される場合,取消しが確定するまでの間には相当の期間が経過することが想定され,上 法附則4条前段により延期が認められるべきであったにもかかわらず,認められなかったという理由により違法)であり,取り消される場合,取消しが確定するまでの間には相当の期間が経過することが想定され,上記確定までに,延期前の修了確認期限のみならず,改正省令附則8条1号又は2号による延期可能な「期間」もすでに経過していることも十分にあり得ることである。このような場合,改正法附則2条5項,同条4項前段及び改正省令附則8条1号又は2号(以下「改正法附則2条5項等」という。)がそのまま適用されるとすると,免許管理者の違法処分により,同教員は修了確認期限までに更新講習修了確認を受ける機会を失い,旧免許状は失効したままとなり,上記不服申立ては全く無意味となる。 ウところで,改正法附則2条4項前段が「やむを得ない事由」により修了確認期限までに更新講習課程の修了が困難であると認められる場合,修了確認期限の延期を認めているのは,旧免許状所持現職教員において「やむを得ない事由」により修了確認期限までに更新講習課程の修了が困難であるにもかかわらず,同期限までに更新講習修了確認を受けることができないという理由で,旧免許状所持現職教員の有する旧免許状を失効させることのないよう,同教員に対し,合理的な期間の範囲内で延長を認め,更新講習受講の機会を確保するという趣旨によるものであると解され,改正省令附則8条1号及び2号は,上記の合理的な期間の範囲を定めるものであると解される。このような改正法附則2条4項前段の趣旨及び改正省令附則8条1号及び2号の意義に照らすと,改正法附則2条5項等の規定は,修了確認期限の延期申請の棄却処分が違法であり,取り消されるべき場合においても,そのまま適用されることを予定したものとは解し難い。 したがって,このような場合には, 改正法附則2条5項等の規定は,修了確認期限の延期申請の棄却処分が違法であり,取り消されるべき場合においても,そのまま適用されることを予定したものとは解し難い。 したがって,このような場合には,改正法附則2条5項等はそのまま適用されず,旧免許状は失効していないこととなり,免許管理者において,改めて上記延期申請について延期を認めるべきことになると解され,同教員が延期された修了確認期限までに更新講習修了確認を受ける限り,旧免許状が失効することはないものと解するのが相当である。そして,このような場合には,改正省令附則8条1号又は2号により延期可能な「期間」を定めるに当たっては,修了確認期限延期申請日(又は遅くとも同申請棄却処分日)から同処分の取消しが確定する日までの間については,同条1号及び2号に定められた「期間」から除外すべきものと解するのが相当である。換言すれば,このような場合,例えば,同条1号により「期間」を定めるに当たっては,同号の「2年2月」を,「2年2月に,修了確認期限延期申請日(又は遅くとも同申請棄却処分日)から同申請棄却処分の取消しの確定日までの期間を加えた期間」と解すべきことになると考えられる。 エ上記によれば,本件処分が違法であり,取り消されることになるという場合には,処分行政庁において,上記ウに従って,延期可能な「期間」を定め,その範囲内で,延期すべき期間を定めるべきことになるものと解される。そして,原告としては,上記取消しの確定後,上記によって延期された修了確認期限までに,更新講習修了確認を受ければよいことになると解される。 (3) 前記(2)アないしエによれば,被告の前記(1)の主張は失当であり,原告の請求には,訴えの利益があるというべきである。 3 争点(2)(本件処分の違法性)について とになると解される。 (3) 前記(2)アないしエによれば,被告の前記(1)の主張は失当であり,原告の請求には,訴えの利益があるというべきである。 3 争点(2)(本件処分の違法性)について(1) 改正法附則2条4項前段は,免許管理者は,旧免許状所持現職教員が,改正省令附則7条1項各号で定める「やむを得ない事由」(本件各延期事由)「により」修了確認期限までに更新講習の課程を修了すること(更新講習課程の修了)が「困難であると認めるときは」,同附則8条1号又は2号により「相当の期間を定めて,当該修了確認期限を延期するものとする」と規定する。そして,改正法附則2条10項,改正省令附則9条1項及び2項は,修了確認期限の延期は「申請により行うものとする」とし,同「申請は,申請書に免許管理者が定める書類を添えて,これを免許管理者に提出してしなければならない」と規定する。 ところで,まず,更新講習課程の修了が実際に「困難である」かどうか,また,困難な事情ないし理由について最もよく知る立場にあるのが当該教員であることは明らかである。これは,本件各延期事由自体が更新講習課程の修了を当然に困難とするものとはいえないことからも明らかである。そして,本件各延期事由の存否についても,免許管理者において当然に認識しているか又は容易に認識可能とはいい難い事由が含まれており,特に,本件7号事由(「前各号に掲げる事由のほか,免許管理者がやむを得ない事由として認める事由があること」)については,性質上,修了確認期限の延期を必要とする教員からの申し出を受けて,判断されることが当然に予定されているものと解される。また,延期すべき期間についても,上記困難である事情等を踏まえて,どの程度の期間の延期が必要なのかを最もよく判断し得るのは,当該教員自身であること とが当然に予定されているものと解される。また,延期すべき期間についても,上記困難である事情等を踏まえて,どの程度の期間の延期が必要なのかを最もよく判断し得るのは,当該教員自身であることが明らかである。 加えて,修了確認期限の延期は,旧免許状所持現職教員について認められるものであるところ,平成23年3月31日に同期限が到来する教員に限っても,更新講習の未履修者が平成22年11月時点で,およそ5100人と見積もられていたこと(認定事実(2)イ)に照らすと,同延期を必要とする教員の数は相当数に上るものと認められ,免許管理者において,同延期を必要とする各教員について,「やむを得ない事由」の存否及び同事由「により」更新講習課程の修了が困難となっているか否かを調査,確認することは,事実上不可能で,非現実的であるといわざるを得ない。 (2) 前記(1)の各事情(改正法附則2条4項前段の延期要件の内容及び性質並びに大量処理の必要性等)に照らせば,改正法附則2条4項前段においては,修了確認期限の延期は,当該教員により延期事由及び延期を申請する期間(延期を必要とする期間)が明らかにされた申請がされることによって行われることが予定されているものと解され,改正法附則2条10項,改正省令附則9条1項3号及び2項は,この趣旨を明らかにしたものと解される。そして,上記のとおり,修了確認期限の延期に係る処分が授益処分であり,申請に対する応答処分とされていることに照らせば,免許管理者による延期の審査の判断対象及び資料は,特段の事情のない限り,申請者の申請に係る事項及び資料とする必要性及び合理性が認められるというべきである。 付言するに,①文部科学省が,改正省令附則9条2項の「申請書」に関して,「修了確認期限延期申請書」の様式(作成例)を配布し,「延期 事項及び資料とする必要性及び合理性が認められるというべきである。 付言するに,①文部科学省が,改正省令附則9条2項の「申請書」に関して,「修了確認期限延期申請書」の様式(作成例)を配布し,「延期事由」及び「延期を申請する修了確認期限」を同申請書の記載事項としたこと(教員免許更新制の概要等(3)ア),②処分行政庁が,本件要項により,修了確認期限延期申請を行う者は,上記作成例と同様の「修了確認期限延期申請書」(様式第6号)を「提出しなければならない」としたこと(同(4)イ),③同省が本件文書において,延期審査に当たっては,「延期申請書に記載された延期事由」が,本件各延期事由に当たるかどうか等を確認することとし,また,「延期期間の決定」については,「受講者の希望を踏まえつつ,制度の趣旨を十分に踏まえて決定すること」としていること(同(3)イ)なども,上記各事情によるものと考えられる。 なお,原告は,上記修了確認期限の延期申請は,同期限の延期を求める申請者の意思確認の「端緒」又は「大量処理のための便宜」にすぎない旨主張するが,上記に照らし失当である(原告はまた,新免許状の有効期間については,新法において「申請により更新することができる」と規定されている点(新法9条の2第1項)を指摘するが,旧免許状所持現職教員による修了確認期限の延期と対照すべきは,新「免許状の有効期間の延期」(同条の2第5項)であり,この点については,同様に,文部科学省令(教育職員免許法施行規則61条の9)において定められている。)。 (3) 前記(1)及び(2)に加えて,改正法附則2条4項前段では,「免許管理者は,・・・延期するものとする」と規定され,「しなければならない」という義務付けの規定ではなく,「ものとする」という,通常,原則や方針を示す際に使われ えて,改正法附則2条4項前段では,「免許管理者は,・・・延期するものとする」と規定され,「しなければならない」という義務付けの規定ではなく,「ものとする」という,通常,原則や方針を示す際に使われる用語が用いられていることに照らせば,免許管理者においては,修了確認期限延期申請の審査に当たっては,特段の事情のない限り,①同申請書に記載された「延期事由」が本件各延期事由に該当するかどうかを審査し,また,②同「延期を申請する修了確認期限」について,改正省令附則8条1号又は2号の定める「期間」内であるかどうかを審査し,申請者の希望を踏まえ,相当と認める期間の延期を認めるべきことになるものと解するのが相当である。 そして,修了確認期限の延期申請が認められず,延期前の修了確認期限までに更新講習修了確認を受けなかった場合には,旧免許状が失効することになるから(改正法附則2条5項),免許管理者としては,当該申請者が更新講習を受講し,更新講習修了確認を受ける機会を奪うことにならないよう配慮すべきであり,申請書に記載された延期事由は本件各延期事由に該当しないものの,同延期事由の他に,免許管理者自らが当該申請者に係る延期事由の存在を認識しているという場合には,当該申請に係る延期事由の変更を促すなどすべきものと解される。もっとも,上記のように申請の内容の変更を求める行政指導については,「行政指導に携わる者は,申請者が当該行政指導に従う意思がない旨を明確に表明したにもかかわらず当該行政指導を継続すること等により当該申請者の権利の行使を妨げるようなことをしてはならない」と規定されていること(熊本県行政手続条例31条1項)に照らすと,当該申請者が上記行政指導に従う意思がない旨を明確にした場合には,免許管理者としては,上記行政指導に従わないまま審査を受 はならない」と規定されていること(熊本県行政手続条例31条1項)に照らすと,当該申請者が上記行政指導に従う意思がない旨を明確にした場合には,免許管理者としては,上記行政指導に従わないまま審査を受け許否の決定を受けるという当該申請者の権利の行使を妨げることなく,当該申請者の意思に従って,審査し許否を決定すべきであると解される(なお,本件では,本件申請書が度々「受理」できないとして返送されているが(認定事実(3)イ,エ,カ,サ),これは申請の到達を妨げるものではなく,申請の到達による申請の成立を受けて,申請内容の変更を求める行政指導がなされているものと解される。)。 (4) 以上に基づき,本件について検討するに,原告と処分行政庁との間のやり取り(認定事実(3)アないしサ)によれば,処分行政庁が,本件申請書について,「延期事由」及び「延期を申請する修了確認期限」に係る申請内容の変更を求めたところ,原告においては,この行政指導に従う意思がないことを明確にし,むしろ,本件申請延期事由及び本件申請延期期限について審査及び許否の決定を求めるという断固たる意思を明確にしていたことが明らかである。そして,本件申請延期事由は本件各延期事由に該当するとは認められない(原告自身,本件申請延期事由が本件各延期事由のいずれかに該当する旨の主張をしないことを明らかにしている(第2回弁論準備手続期日)。)。 そうすると,処分行政庁が本件申請延期事由及び本件申請延期期限について,審査を行い,本件処分を行ったことについて,これが改正法附則2条4項に反して違法であるとはいえない。 4 結論以上によれば,原告の請求は理由がないからこれを棄却することとし,行政事件訴訟法7条,民訴法61条により,訴訟費用を原告の負担として,主文のとおり判決する。 熊本地 るとはいえない。 4 結論以上によれば,原告の請求は理由がないからこれを棄却することとし,行政事件訴訟法7条,民訴法61条により,訴訟費用を原告の負担として,主文のとおり判決する。 熊本地方裁判所民事第3部 裁判長裁判官片山昭人 裁判官武智舞子 裁判官賀来哲哉(別紙2)関連法令等の定め 1 平成19年法律第98号による改正後の教育職員免許法(新法)(1) 2条(定義)1項この法律で「教育職員」とは,学校教育法(昭和22年法律第26号)1条に定める幼稚園,小学校,中学校,高等学校,中等教育学校及び特別支援学校(以下「学校」という。)の主幹教諭,指導教諭,教諭,助教諭,養護教諭,養護助教諭,栄養教諭及び講師(以下「教員」という。)をいう。 2項この法律で「免許管理者」とは,免許状を有する者が教育職員及び文部科学省令で定める教育の職にある者である場合にあってはその者の勤務地の都道府県の教育委員会,これらの者以外の者である場合にあってはその者の住所地の都道府県の教育委員会をいう。 3項ないし5項 (略)(2) 9条(効力)1項普通免許状は,その授与の日の翌日から起算して10年を経過する日の属する年度の末日まで,すべての都道府県(中学校及び高等学校の教員の宗教の教科についての免許状にあっては,国立学校又は公立学校の場合を除く。次項及び3項において同じ。)において効力を有する。 2項ないし5項 (略)(3) 9条の2(有効期間の更新及び延長)1項免許管理者は,普通免許状又は特別免許状の有効期間を,その満了の際,その免許状を有する者の申請により更新することができる。 2項ないし4項 (略 (3) 9条の2(有効期間の更新及び延長)1項免許管理者は,普通免許状又は特別免許状の有効期間を,その満了の際,その免許状を有する者の申請により更新することができる。 2項ないし4項 (略)5項免許管理者は,普通免許状又は特別免許状を有する者が,次条3項1号に掲げる者である場合において,同条4項の規定により免許状更新講習を受けることができないことその他文部科学省令で定めるやむを得ない事由により,その免許状の有効期間の満了の日までに免許状更新講習の課程を修了することが困難であると認めるときは,文部科学省令で定めるところにより相当の期間を定めて,その免許状の有効期間を延長するものとする。 6項免許状の有効期間の更新及び延長に関する手続その他必要な事項は,文部科学省令で定める。 (4) 9条の3(免許状更新講習)1項免許状更新講習は,大学その他文部科学省令で定める者が,次に掲げる基準に適合することについての文部科学大臣の認定を受けて行う。 1号講習の内容が,教員の職務の遂行に必要なものとして文部科学省令で定める事項に関する最新の知識技能を修得させるための課程(その一部として行われるものを含む。)であること。 2号講習の講師が,次のいずれかに該当する者であること。 イ文部科学大臣が16条の3第4項の政令で定める審議会等に諮問して免許状の授与の所要資格を得させるために適当と認める課程を有する大学において,当該課程を担当する教授,准教授又は講師の職にある者ロイに掲げる者に準ずるものとして文部科学省令で定める者3号講習の課程の修了の認定(課程の一部の履修の認定を含む。)が適切に実施されるものであること。 4号その他文部科学省令で定める要件に適合するものであること。 2項前項に規定する免許状更 3号講習の課程の修了の認定(課程の一部の履修の認定を含む。)が適切に実施されるものであること。 4号その他文部科学省令で定める要件に適合するものであること。 2項前項に規定する免許状更新講習(以下単に「免許状更新講習」という。)の時間は,30時間以上とする。 3項ないし6項 (略) 2 教育職員免許法及び教育公務員特例法の一部を改正する法律(改正法)附則2条(教育職員免許法の一部改正に伴う経過措置)1項前条2号に掲げる規定の施行の際現に1条の規定による改正前の教育職員免許法の規定・・・により授与された普通免許状又は特別免許状を有する者(当該普通免許状及び特別免許状が失効した者を除く。以下この条において「旧免許状所持者」という。)については,・・・改正後の教育職員免許法(以下「新法」という。)9条1項及び2項の規定にかかわらず,その者の有する普通免許状及び特別免許状・・・には,有効期間の定めがないものとする。(以下,略)2項旧免許状所持者であって,新法2条1項に規定する教育職員(7項において単に「教育職員」という。)その他文部科学省令で定める教育の職にある者(以下「旧免許状所持現職教員」という。)は,次項に規定する修了確認期限までに,当該修了確認期限までの文部科学省令で定める2年以上の期間内において免許状更新講習(新法9条の3第1項に規定する免許状更新講習をいう。以下同じ。)の課程を修了したことについての免許管理者(新法2条2項に規定する免許管理者をいう。以下この条において同じ。)による確認(以下「更新講習修了確認」という。)を受けなければならない。 3項修了確認期限は,次の各号に掲げる者の区分に応じ,当該各号に定める日とする。 1号前条2号に掲げる規定の施行の日から起算して11年を経過 講習修了確認」という。)を受けなければならない。 3項修了確認期限は,次の各号に掲げる者の区分に応じ,当該各号に定める日とする。 1号前条2号に掲げる規定の施行の日から起算して11年を経過する日までの期間内でその者の生年月日及びその者の有する免許状の授与の日に応じて文部科学省令で定める年度の末日を経過していない旧免許状所持者(次号に掲げる者を除く。) 当該末日2号及び3号 (略)4項免許管理者は,旧免許状所持現職教員が,新法9条の3第4項の規定により免許状更新講習を受けることができないことその他文部科学省令で定めるやむを得ない事由により当該旧免許状所持現職教員に係る前項に規定する修了確認期限(以下この条において単に「修了確認期限」という。)までに免許状更新講習の課程を修了することが困難であると認めるときは,文部科学省令で定めるところにより相当の期間を定めて,当該修了確認期限を延期するものとする。(以下,略)5項旧免許状所持現職教員(知識技能その他の事項を勘案して免許状更新講習を受ける必要がないものとして文部科学省令で定めるところにより免許管理者が認めた者を除く。)が修了確認期限までに更新講習修了確認を受けなかった場合には,その者の有する普通免許状及び特別免許状は,その効力を失う。 6項及び7項 (略)8項免許管理者は,更新講習修了確認若しくは修了確認期限の延期を行ったとき,又は5項の規定により免許状が失効したときは,その旨をその免許状を有する者,その者の所轄庁(新法2条3項に規定する所轄庁をいい,免許管理者を除く。)及びその免許状を授与した授与権者(新法5条7項に規定する授与権者をいい,免許管理者を除く。)に通知しなければならない。 9項 (略)10項更新講習修了確認及び3項3号に規定 管理者を除く。)及びその免許状を授与した授与権者(新法5条7項に規定する授与権者をいい,免許管理者を除く。)に通知しなければならない。 9項 (略)10項更新講習修了確認及び3項3号に規定する免許管理者による確認並びに修了確認期限の延期に関する手続その他必要な事項は,文部科学省令で定める。 3 教育職員免許法施行規則(改正省令による改正後のもの)61条の9(有効期間延長の申請)1項免許法9条の2第5項に規定する有効期間の延長は,当該有効期間の延長に係る普通免許状又は特別免許状を有する者の申請により行うものとする。 2項前項の申請は,普通免許状又は特別免許状の有効期間の満了する日の2月前までに,申請書に免許管理者が定める書類を添えて,これを免許管理者に提出してしなければならない。 4 教育職員免許施行規則の一部を改正する省令(平成20年3月31日文部科学省令第9号)(改正省令)附則(1) 4条改正法附則2条2項に規定する文部科学省令で定める期間は,2年2月とする。 (2) 5条1項改正法附則2条3項1号に規定する文部科学省令で定める年度の末日は,次の各号に掲げる者の区分に応じ,当該各号に定める日とする。 1号平成23年3月31日において,満35歳,満45歳又は満55歳である旧免許状所持者(改正法附則2条1項に規定する旧免許状所持者をいう。以下同じ。) 平成23年3月31日2号ないし10号 (略)2項 (略)(3) 7条1項改正法附則2条4項前段の文部科学省令で定めるやむを得ない事由は,次の各号に掲げる事由とする。 1号心身の故障若しくは刑事事件に関し起訴されたことによる休職,引き続き90日以上の病気休暇(90日未満の病気休暇で免許管理者がやむを得ないと認めるも ない事由は,次の各号に掲げる事由とする。 1号心身の故障若しくは刑事事件に関し起訴されたことによる休職,引き続き90日以上の病気休暇(90日未満の病気休暇で免許管理者がやむを得ないと認めるものを含む。),産前及び産後の休業,育児休業又は介護休業の期間中であること。 2号地震,積雪,洪水その他の自然現象により交通が困難となっていること。 3号海外に在留する邦人のための在外教育施設若しくは外国の教育施設又はこれらに準ずるものにおいて教育に従事していること。 4号外国の地方公共団体の機関等に派遣されていること。 5号大学の大学院の課程若しくは専攻科の課程又はこれらの課程に相当する外国の大学の課程に専修免許状の取得を目的として在学していること(取得しようとする専修免許状に係る基礎となる免許状(免許法別表第3,別表第5,別表第6,別表第6の2又は別表第7の規定により専修免許状の授与を受けようとする場合には有することを必要とされる免許状をいう。)を有している者に限る。)。 6号教育職員として任命され,又は雇用された日から改正法附則2条3項に規定する修了確認期限(以下単に「修了確認期限」という。)までの期間が2年2月未満であること。 7号前各号に掲げる事由のほか,免許管理者がやむを得ない事由として認める事由があること。 2項 (略)(4) 8条免許管理者は,改正法附則2条4項に規定する期間を定めるに当たっては,次の各号に掲げる事由の区分に応じ,次の各号に定める期間の範囲内において定めなければならない。 1号免許法9条の3第4項の規定により免許状更新講習を受けることができないこと並びに前条1項1号から5号まで及び7号に掲げる事由当該事由がなくなった日から起算して2年2月2号前条1項6号に掲げる事 許法9条の3第4項の規定により免許状更新講習を受けることができないこと並びに前条1項1号から5号まで及び7号に掲げる事由当該事由がなくなった日から起算して2年2月2号前条1項6号に掲げる事由修了確認期限の延期を受けようとする者が教育職員として任用され,又は雇用された日から起算して2年2月3号及び4号 (略)(5) 9条1項次の各号に掲げる事項については,旧免許状所持者(3号及び4号に掲げる事項については旧免許状所持現職教員に限る。)の申請により行うものとする。 1号更新講習修了確認2号 (略)3号改正法附則2条4項に規定する修了確認期限の延期4号 (略)2項前項の申請は,申請書に免許管理者が定める書類を添えて,これを免許管理者に提出してしなければならない。 3項 1項の申請(同項2号に規定する確認に係るものを除く。)は,修了確認期限の2月前までに行わなければならない。 5 教育免許更新等事務処理要項(本件要項)第7 教員免許更新等に係る申請 1 (略) 2 旧免許状所持者の申請(1)及び(2) (略)(3) 修了確認期限延期申請改正法附則2条4項及び同附則9条1項3号の規定に基づき,修了確認期限延期申請を行う者は,次の書類を提出しなければならない。 ① 修了確認期限延期申請書(様式第6号)〔判決注:別紙4参照〕② 免許状の写し,授与権者が発行する授与証明書の原本,更新講習修了確認証明書,教育職員免許法及び教育公務員特例法の一部を改正する法律(平成19年法律第98号)附則2条3項3号の確認証明書の写し(前回更新講習が免除されている場合は更新講習免除証明書,修了確認期限が延期されている場合は修了確認期限延期証明書の写し)のいずれか③ 専修免許状取得 則2条3項3号の確認証明書の写し(前回更新講習が免除されている場合は更新講習免除証明書,修了確認期限が延期されている場合は修了確認期限延期証明書の写し)のいずれか③ 専修免許状取得のため大学院に在籍している場合は在学証明書の原本④ 様式第6号に係る証明者記入欄には,別表4の区分に基づき証明を受けること(4) (略) 3 (略)以上
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