【DRY-RUN】主 文 本件上告を棄却する。 上告費用は上告人の負担とする。 理 由 上告代理人中村領策の上告理由の一について。 所論は、自作地か、小作地かは契約
主文本件上告を棄却する。 上告費用は上告人の負担とする。 理由上告代理人中村領策の上告理由の一について。 所論は、自作地か、小作地かは契約の目的物の性質であるとして、自作地を小作地と信じた場合、要素に錯誤ありと主張する。しかし、法律行為の要素とは「意思表示の内容の重要な部分」であり、本件調停による和解契約の内容は田畑等の売買と将来に対する耕作地引渡等の契約であるから、契約内容をなす目的物の性質は将来の耕作の可能性の存在である。されば、従来小作地か自作地かは来歴にすぎず、また現在自己か耕作権を有する土地か否かはその主地の経済的価値の問題であつてこれを低価値と誤信した故に売却したとしても、その誤信は目的物の性質について存するものではなく、動機において存するにすぎない。従つて所論の事情を単なる動機の銭誤にすぎないとした原判決の判断は正当である。 論旨はなお、動機の錯誤も法律行為の要素の錯誤と同様、錯誤の規定の適用ある旨主張する趣意のようであるが、「意思表示をなすについての動機は、表意者が当該意思表示の内容としてこれを相手方に表示した場合でない限り、法律行為の要素とはならない。」(昭和二九年一一月二六日第二小法廷判決、集八巻一一号二〇八七頁)から、所論動機を意思表示の内容として相手方に表示した事実につき主張も認定もない本件の場合、錯誤の規定を適用しなかつた原判決は違法でなく、引用判例は本件に適切でない。 同二について。 所論は、憲法一三条違反をいうが、その実質は、裁定を信じた上告人につき民法九五条を適用すべきことを主張するもので、右法条の解釈適用を論難するものに帰- 1 -し採用することができない。 よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のとおり判 九五条を適用すべきことを主張するもので、右法条の解釈適用を論難するものに帰- 1 -し採用することができない。 よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のとおり判決する。 最高裁判所第三小法廷裁判長裁判官島保裁判官河村又介裁判官垂水克己裁判官高橋潔裁判官石坂修一- 2 -
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