【DRY-RUN】主 文 本件上告を棄却する。 理 由 弁護人矢島茂郎の上告趣意について。 刑事訴訟規則二三六条によれば、控訴裁判所は訴訟記録の送達を受けたときは、 速やかに
主文 本件上告を棄却する。 理由 弁護人矢島茂郎の上告趣意について。 刑事訴訟規則二三六条によれば、控訴裁判所は訴訟記録の送達を受けたときは、速やかに控訴趣意書を差し出すべき最終日を指定してこれを控訴申立人に通知しなければならない。弁護人があるときはその通知は弁護人に対してもしなければならない。しかるに、本件において原審は弁護人に対して右通知をしなかつたことは所論の指摘するとおりである。そして、「弁護人は被告人がそれを最終日に差し迫つて持参したので、取急ぎ最終日たる昭和二十四年十一月一日控訴趣意書を提出したのであるが、固より不充分たるを免れない」として、その後右事情を述べて昭和二五午六日二六日に追加控訴趣意書を原審に提出していることは記録上明らかである。 しかし、かように弁護人に前記通知がなかつた場合においても、精々弁護人が被告人に右通知があつたことを知つた日の翌日から起算して二一日目を弁護人控訴趣意書提出の最終日と解する相当とする(同条四項参照)。それ故、この期間を経過すること半年余の後に至つて提出された前記追加控訴趣意書(その内容はすべて最終日より遥かに後である昭和二五年三月以後に発生した事実に基くものである)について原審が審判をしなかつたことは当然である。論旨は採ることを得ない。 第二点所論は刑訴四〇五条に定める上告理由に当らない。また、所論のように、相ついで二回以上に亘つて互に連関をもつ法令の廃止があると共に、その度毎に廃止前の行為に対する罰則の適用については、なお従前の例すなわち犯行当時の各法令によつて所罰すベき趣旨を有するものと解するを相当とする。これは本件と被告人も弁護人も同一の昭和二五年(れ)第一七八五号、同二六年三月一日当小法廷判例において示したところである。論旨は採るを得 法令によつて所罰すベき趣旨を有するものと解するを相当とする。これは本件と被告人も弁護人も同一の昭和二五年(れ)第一七八五号、同二六年三月一日当小法廷判例において示したところである。論旨は採るを得ない。 - 1 -第三点所論も適法な上告理由に当らない。また、臨時物資需給調整法が所論のように昭和二三年四月一日に失効したものではなく、所論後者の改正法律の公布(四月九日)の後である昭和二四年二月に行われた本件に対し臨時物資需給調整法を適用所断した第一審判決に何等違法のかどがない(前記判例参照)。 よつて刑訴四〇八条に従い主文のとおり裁判官全員一致の意見で判決する。 昭和二六年六月七日最高裁判所第一小法廷裁判長裁判官眞野毅裁判官澤田竹治郎裁判官齊藤悠輔裁判官岩松三郎- 2 -
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