令和4(行ウ)121 行政文書不開示決定取消請求事件

裁判年月日・裁判所
令和6年4月18日 名古屋地方裁判所
ファイル
hanrei-pdf-92932.txt

判決文本文10,875 文字)

令和6年4月18日判決言渡同日原本領収裁判所書記官令和4年(行ウ)第121号行政文書不開示決定取消請求事件口頭弁論終結日令和6年3月4日判決主文 1 原告の請求を棄却する。 2 訴訟費用は原告の負担とする。 事実 及び理由第1 請求処分行政庁が令和3年6月16日付けで原告に対してした不開示決定(法務省刑 総第530号)を取り消す。 第2 事案の概要(以下において用いる略語は、別紙略語一覧のとおりとする。)本件は、原告が、法3条に基づき、亡Aに関する死刑執行上申書の一切及び同書の添付資料の一切(本件対象文書)の開示を請求(本件開示請求)したところ、法務大臣(処分行政庁)から、本件対象文書の存否を答えることにより法5条1号及 び4号所定の情報が開示されることと同様の効果が生じることを理由として、法8条に基づき、本件対象文書の存否を明らかにしないで不開示とする旨の本件不開示決定を受けたことから、被告を相手として、本件不開示決定が違法であると主張して、その取消しを求める事案である。 1 関係法令等の定め 別紙関係法令等の定めのとおりである。なお、同別紙中で定義した略語は、以下の本文においても用いるものとする。 2 前提事実(争いのない事実及び証拠等により容易に認められる事実)(1) 原告は、岐阜県弁護士会に登録する弁護士である。 (2) 原告は、令和3年5月17日、法3条に基づき、処分行政庁に対し、請求 する行政文書の名称等を「執行事務規程第9条に基づき、死刑囚であった亡Aの執 行指揮検察官の属する検察庁の長が、法務大臣に提出した死刑執行上申書の一切、及び同書の添付資料の一切」(本件対象文書)とする行政文書の開示請求(本件開示請求)をした 囚であった亡Aの執 行指揮検察官の属する検察庁の長が、法務大臣に提出した死刑執行上申書の一切、及び同書の添付資料の一切」(本件対象文書)とする行政文書の開示請求(本件開示請求)をした。 (3) 処分行政庁は、令和3年6月16日、本件開示請求について、本件対象文書の存否を答えることにより、法5条1号所定の個人に関する情報及び法5条4号 所定の公にすることにより刑の執行その他の公共の安全と秩序の維持に支障を及ぼすおそれがあると認められることにつき相当の理由がある情報が開示されることと同様の結果を生じることを理由として、法8条に基づき、本件対象文書を開示しない旨の本件不開示決定をした。 (4) 原告は、令和3年8月17日、法務大臣(裁決行政庁)に対し、本件不開 示決定の取消しを求めて審査請求をした。 裁決行政庁は、令和3年11月16日、法19条に基づき、審査機関である情報公開・個人情報保護審査会へ諮問し、令和4年6月23日、同審査会から本件不開示決定が妥当である旨の答申内容が記載された答申書の交付を受け、令和4年7月22日、原告の審査請求を棄却する旨の裁決をした。 (5) 原告は、令和4年12月28日、本件訴えを提起した。 3 争点及びこれに関する当事者の主張(1) 本件対象文書が法5条1号の不開示情報に該当するか。(争点1)(被告の主張)ア法5条1号本文の「個人」には、死刑執行前に病死等により死亡した者 に関する情報も含まれ、亡Aに係るその執行状況に関する情報は、本人やその家族等の関係者にとって最も知られたくない個人情報の一つであるから、本件対象文書が個人情報に該当することは明らかである。 イ行政機関の保有する個人情報に関しては、個人情報保護法が制定され、自己を本人とする情報の開示請 最も知られたくない個人情報の一つであるから、本件対象文書が個人情報に該当することは明らかである。 イ行政機関の保有する個人情報に関しては、個人情報保護法が制定され、自己を本人とする情報の開示請求権が規定されたことにより、行政機関の保有する 情報について個人情報保護制度が採用されていない状態は解消されているから、行 政機関の保有する個人情報について、自己を本人とする情報の開示請求は個人情報保護法の規律に服することとなり、法を根拠として本人情報の開示請求を行うことはできないと解すべきである。 ウ死刑執行前に病死等により死亡した者に関する情報は、その者及び家族、被害者及びその遺族等の名誉、プライバシーや生活の平穏に関わるものであり、個 人情報の中でも極めて慎重かつ細心の配慮を要する情報であるから、法5条1号ただし書イの公領域情報に該当しない。また、刑訴法475条2項は訓示規定と解され、執行事務規程9条も死刑執行に関する上申を行う具体的時期は定めておらず、両規定によって、必ずしも本件対象文書の存否が法律の規定により公にされているとはいえない。 (原告の主張)ア本件開示請求は、亡A及び同人の妹で再審請求人であるBの希望に沿うものであり、Bの依頼によりされたものであるから、本件対象文書は実質的に自己情報と同視することができる。そして、自己情報の開示を求める場合は、プライバシー権を放棄したものとして、法5条1号本文の個人情報に該当しないと解すべき である。 イ仮に本件対象文書が個人情報に該当するとしても、亡Aは広く市民の支援を得て再審請求をしてきたから、同人に関する情報の多くは公知の事実と評価すべきである。また、死刑執行時期を定めた刑訴法475条2項は訓示規定であってこれに従うかは法務大臣の判断 亡Aは広く市民の支援を得て再審請求をしてきたから、同人に関する情報の多くは公知の事実と評価すべきである。また、死刑執行時期を定めた刑訴法475条2項は訓示規定であってこれに従うかは法務大臣の判断に委ねられているが、他方、検察庁の長は執行事務 規程9条により合理的期間内(死刑判決確定から6か月経過日より法務大臣の判断に必要とされる相当期間を遡った日まで)に死刑執行上申書を法務大臣に提出する法的義務を負っていると解すべきであり、本件では当該提出期限を優に超えているから、本件対象文書(死刑執行上申書)が存在していることは、法令の規定により公にされている情報といえ、公領域情報に該当する。 (2) 本件対象文書が法5条4号の不開示情報に該当するか。(争点2) (被告の主張)仮に本件対象文書が存在するとして、これが断片的にでも開示されれば、亡Aに対する死刑執行の上申の有無、裁判の内容及び犯罪事実の概要等が広く公になるところ、これらの情報は死刑確定者(未執行者)が極めて強い関心を有する事柄であり、開示されると、それを基に自身の情報を比較するなどして、自身に対する死刑 執行上申の有無及び死刑執行命令の発令時期について憶測を招くこととなり、死刑確定者の心情の安定を害するほか、逃走、自殺を試みる事態に至るおそれもあり、今後の安定的な死刑執行に対する重大な支障を招きかねないから、本件対象文書が法5条4号の不開示情報に該当することは明らかである。 (原告の主張) 法5条4号の「刑の執行その他の公共の安全と秩序の維持に支障を及ぼすおそれ」があるというためには、具体的、現実的な危険性や実質的な支障が生じる蓋然性が認められることを要し、かつ、当該事情は客観的に判断されるべきであり、行政機関の長の裁量に委ねられている 障を及ぼすおそれ」があるというためには、具体的、現実的な危険性や実質的な支障が生じる蓋然性が認められることを要し、かつ、当該事情は客観的に判断されるべきであり、行政機関の長の裁量に委ねられていると解することはできない。本件における処分行政庁の不開示理由は、抽象的漠然とした不安、危険を述べるものにすぎず、他の死刑囚 が逃亡を図ったり、自殺を図ったりするなどという懸念は荒唐無稽で法の目的を没却するものであるから、同号の不開示情報には該当しない。 仮に、上記おそれがあるとしても、他の死刑確定者による閲読に対しては、刑事施設の長がその全部又は一部の内容を抹消しさえすれば事足りるから、処分行政庁の判断に合理性はない。 (3) 法8条により本件対象文書の存否を明らかにしないでした本件不開示決定は違法であるか。(争点3)(被告の主張)上記(1)(被告の主張)ウのとおり刑訴法475条2項及び執行事務規程9条によっても必ずしも本件対象文書の存在は明らかとはいえず、本件対象文書の存否を答 えることは、亡Aに関して死刑執行の上申手続があったか否かに関する情報、すな わち法5条1号及び4号に該当する不開示情報を開示することとなるから、法8条に基づく本件不開示決定は適法である。 (原告の主張)死刑執行上申書が死刑判決確定から6か月以内に提出されていることは刑訴法475条2項及び執行事務規程9条により公にされている情報であるから、存否を答 えても法5条1号の個人情報を開示したことにはならない。 また、処分行政庁は、死刑執行がされた場合に、執行日、執行場所、被執行者の氏名及び事件の概要を公表していることからすれば、本件対象文書の存否を開示しても、そのことによって他の死刑確定者(未執行者)に予想、憶測、動揺を生じ 刑執行がされた場合に、執行日、執行場所、被執行者の氏名及び事件の概要を公表していることからすれば、本件対象文書の存否を開示しても、そのことによって他の死刑確定者(未執行者)に予想、憶測、動揺を生じさせるなど刑の執行に支障を及ぼす具体的なおそれは全くないから、法5条4号の不 開示情報を開示したことにはならない。 したがって、本件対象文書の存否の応答を拒否した本件不開示決定は違法である。 第3 当裁判所の判断 1 争点1(本件対象文書が法5条1号の不開示情報に該当するか。)について(1) 本件対象文書は、亡Aに係る死刑執行上申書及び添付資料の一切である ところ、死刑執行上申書には、死刑執行命令の発令を上申する旨に加えて、死刑確定者の氏名、職業、本籍、住居等の個人情報のほか、罪名、裁判結果(判決言渡しの日、確定日、確定事由を含む。)、移送の日、収容されている刑事施設、共犯者の氏名及びその処分結果、訴訟記録の冊数その他の事項が記載されるとともに、捜査の端緒及び死刑確定者が検挙されるに至った経緯が別紙として添付され、訴訟記録 にない場合には身上調査照会書も添付されること(乙3)が認められる。 これらの情報は、死刑確定者を容易に識別することができるものであるとともに、一般に他人に知られたくない性質を有すると考えられる名誉や人格、プライバシーに関する情報そのものである上、死刑確定者の遺族や被害者及びその遺族の名誉やプライバシーに密接に関わる情報でもある。 そうすると、本件対象文書に記載される情報は、法5条1号本文の個人情報に該 当し、その内容、性質に照らすと同号ただし書イの公領域情報にも該当しないというべきであり、亡Aが広く市民の支援を得て再審請求をしてきた者であるとしても、そのことをもって上記判断が左 該 当し、その内容、性質に照らすと同号ただし書イの公領域情報にも該当しないというべきであり、亡Aが広く市民の支援を得て再審請求をしてきた者であるとしても、そのことをもって上記判断が左右されるものとはいえない。 (2) これに対し、原告は、本件対象文書は実質的に自己情報と同視することができるから、法5条1号本文の個人情報に該当しない旨主張し、これに沿うBの陳 述書(甲7)を提出する。しかしながら、法3条が、何人に対しても、請求の目的の如何を問わず、行政文書の開示請求を認めていることからすれば、自己情報の開示請求があった場合にも、開示請求者が誰であるかは考慮されず、特定の個人が識別される情報であれば、法5条1号本文の個人情報に該当するものと解され、個人情報保護法が施行され、本人による自己情報の開示請求が同法により認められてい ることからすれば、法に基づいて個人情報の本人開示を行うことはできないと解するのが相当であるから、原告の主張を採用することはできない。 また、原告は、検察庁の長は執行事務規程9条により合理的期間内に死刑執行上申書を法務大臣に提出する法的義務を負っており、本件対象文書の存在は刑訴法475条2項及び執行事務規程9条により公にされている情報といえるから、公領域 情報に該当する旨主張する。しかしながら、刑訴法475条2項の趣旨は、死刑という重大な刑罰の執行に慎重な上にも慎重を期すべき要請と、確定判決を適正かつ迅速に執行すべき要請とを調和する観点から、法務大臣に対し、死刑判決に対する十分な検討を行い、管下の執行関係機関に死刑執行の準備をさせるために必要な期間として、6か月という一応の期限を設定し、その期間内に死刑執行を命ずるべき 職務上の義務を課したもので、法的拘束力のない訓示規定である 管下の執行関係機関に死刑執行の準備をさせるために必要な期間として、6か月という一応の期限を設定し、その期間内に死刑執行を命ずるべき 職務上の義務を課したもので、法的拘束力のない訓示規定であると解するのが相当であるところ、上記趣旨は法務大臣に対して死刑執行の上申を行う検察庁の長にも妥当するものというべきであり、執行事務規程9条が上申を行う時期を具体的に定めず、「上申をする」として義務的な規定としていないことなども考慮すれば、検察庁の長が一定の期間内に死刑執行上申書を法務大臣に提出する法的義務を負ってい るとまで認めることはできないから、本件開示請求の時点で亡Aに対する死刑判決 確定から6か月が経過していたとしても、本件対象文書が確実に存在しているとは認めるに足りず、原告の主張はその前提を欠くものであるから採用することはできない。 (3) 以上によれば、本件対象文書は、法5条1号の不開示情報に該当するというべきである。 2 争点2(本件対象文書が法5条4号の不開示情報に該当するか。)について(1) 法5条4号は、公にすることにより、犯罪の予防、鎮圧又は捜査、公訴の維持、刑の執行その他の公共の安全と秩序の維持に支障を及ぼすおそれがあると「行政機関の長が認めることにつき相当の理由がある情報」について、不開示情報として定めているところ、これは、同号所定の情報の開示、不開示の判断には、その性 質上、犯罪等に関する将来予測等についての専門的、技術的な情報と経験に基づく判断を要し、公共の安全と秩序の維持という国民全体の基本的利益を擁護するための高度の政策的判断を伴うことなどの特殊性があることから、行政機関の長に広範な裁量権を付与する趣旨であるものと解される。 そうすると、行政機関の長が、開示請求に係る行政 体の基本的利益を擁護するための高度の政策的判断を伴うことなどの特殊性があることから、行政機関の長に広範な裁量権を付与する趣旨であるものと解される。 そうすると、行政機関の長が、開示請求に係る行政文書に法5条4号に該当する 情報が記録されているとして、当該行政文書の全部又は一部を開示しないとの決定をした場合、当該決定が社会通念上著しく妥当性を欠くなど裁量権の範囲の逸脱又は濫用があったものと認められるときに限り、当該決定は違法となるものと解するのが相当である。 これに対し、原告は、支障を及ぼすおそれは客観的に判断されるべきであり、行 政機関の長の裁量に委ねられていると解することはできない旨主張し、法5条6号につき同様の判断をした裁判例を指摘するが、同号が「支障を及ぼすおそれがあるもの」と規定しているのに対し、法5条4号は「支障を及ぼすおそれがあると行政機関の長が認めることにつき相当の理由がある情報」と規定し、その文言上、行政機関の長に裁量を与えていることは明らかであるから、原告の主張を採用すること はできない。 (2) 本件対象文書の内容は、上記1(1)記載のとおり、亡Aに対する死刑執行の上申の有無、裁判の内容、罪名、捜査の端緒及び身上事項等であり、その情報の性質をみるだけでも、未執行の死刑確定者の強い関心の対象となるものである。特に、死刑執行の上申の有無はこれまで一切公にされていない情報であり、こうした情報が公になれば、自分に対して死刑執行がされ得るという現実と日々直面してい る未執行の死刑確定者において、既に死刑執行の上申がされた死刑確定者の犯行内容や生い立ち等と、自らのそれを比較して死刑執行順序等を予測するなどして、精神的安定を失い、自殺、自傷行為を図ったり逃走を試みたりするなど、死刑の執行 、既に死刑執行の上申がされた死刑確定者の犯行内容や生い立ち等と、自らのそれを比較して死刑執行順序等を予測するなどして、精神的安定を失い、自殺、自傷行為を図ったり逃走を試みたりするなど、死刑の執行を不能にさせ、あるいは遅延させる事態に至ることは十分に想定される。 したがって、本件対象文書を公にすることにより、刑の執行に支障を及ぼすおそ れがあると判断した処分行政庁の判断に、社会通念上著しく妥当性を欠くなどの裁量権の範囲の逸脱ないし濫用があるとは認められない。 (3) これに対し、原告は、処分行政庁が不開示の理由とする「刑の執行…に支障を及ぼすおそれ」は抽象的漠然とした不安、危険を述べるものにすぎない旨主張するが、将来予測として死刑執行の上申に係る情報開示を契機とした逃走・自殺等 の事態が生じないとは限らず、抽象的漠然とした危険と断定することはできないから、原告の主張を採用することはできない。 また、原告は、他の死刑確定者による文書閲読に対しては、刑事施設の長がその全部又は一部の内容を抹消しさえすれば事足りる旨主張するが、死刑確定者の外部交通は、文書閲覧に限られるものではなく、親族との面会を通じて、公にされた当 該情報に接するなどする可能性も排除することができないから、当該主張を前提としても、処分行政庁の判断が社会通念上著しく妥当性を欠くとまでいうことはできず、上記判断は左右されない。 (4) 以上によれば、本件対象文書は、法5条4号の不開示情報に該当するというべきである。 3 争点3(法8条により本件対象文書の存否を明らかにしないでした本件不開 示決定は違法であるか。)について上記1(2)のとおり、本件対象文書が法令の規定により死刑判決確定から6か月以内に必ず提出されるものとはいえない の存否を明らかにしないでした本件不開 示決定は違法であるか。)について上記1(2)のとおり、本件対象文書が法令の規定により死刑判決確定から6か月以内に必ず提出されるものとはいえないことからすれば、本件対象文書の存否、すなわち亡Aに対する死刑執行の上申手続があったか否かという情報は、それ自体が死刑執行の具体的可能性に関連する個人情報であるといえ、本件対象文書の存否を 答えるだけで法5条1号の不開示情報を開示することとなるというべきである。 また、亡Aに対する死刑執行の上申手続があったか否かという情報は、それ自体が未執行の死刑確定者の強い関心の対象となるものであり、これを基に死刑執行順序等を予測するなどして精神的安定を失い、自殺、自傷行為を図ったり逃走を試みたりするおそれにつながるものといえ、本件対象文書の存否を答えるだけで法5条 4号の不開示情報を開示することとなるというべきである。 したがって、法8条により本件対象文書の存否を明らかにしないでした本件不開示決定は適法であるというべきである。 第4 結論よって、原告の請求は理由がないからこれを棄却することとし、主文のとおり判 決する。 名古屋地方裁判所民事第9部 裁判長裁判官剱持 亮 裁判官小野啓介 裁判官磯部幸恵は、転補のため署名押印することができない。 裁判長裁判官剱持 亮 (別紙)略語一覧(順不同) ・法行政機関の保有する情報の公開に関する法律・個人情報保護法行政機関の保有する個人情報の保護に関する法律(平成1 5年法律第58号。令和3年法律第37号により個人情報の保護に関する法 行政機関の保有する情報の公開に関する法律・個人情報保護法行政機関の保有する個人情報の保護に関する法律(平成1 5年法律第58号。令和3年法律第37号により個人情報の保護に関する法律に統合されて令和4年4月1日に廃止される前のもの。)・刑訴法刑事訴訟法・亡A 亡A ・B 亡Aの妹であるB・本件開示請求原告による令和3年5月14日付け行政文書開示請求・本件対象文書本件開示請求の対象とされた「執行事務規程第9条に基づき、死刑囚であった亡Aの執行指揮検察官の属する検察庁の長が、法務大臣に提出した死刑執行上申書の一切、及び 同書の添付資料の一切」・本件不開示決定処分行政庁が令和3年6月16日付けで原告に対してした本件対象文書の存否を明らかにしないで不開示とする旨の決定・個人情報法5条1号本文が規定する「個人に関する情報」 ・公領域情報法5条1号ただし書イが規定する「法令の規定により又は慣行として公にされ、又は公にすることが予定されている情報」以上 (別紙)関係法令等の定め 第1 行政機関の保有する情報の公開に関する法律 1 3条(開示請求権) 何人も、この法律の定めるところにより、行政機関の長(前条第1項第4号及び第5号の政令で定める機関にあっては、その機関ごとに政令で定める者をいう。以下同じ。)に対し、当該行政機関の保有する行政文書の開示を請求することができる。 2 5条(行政文書の開示義務)行政機関の長は、開示請求があったときは、開示請求に係る行政文書に次の各号 に掲げる情報(以下「不開示情報」という。)のいずれかが記録されている とができる。 2 5条(行政文書の開示義務)行政機関の長は、開示請求があったときは、開示請求に係る行政文書に次の各号 に掲げる情報(以下「不開示情報」という。)のいずれかが記録されている場合を除き、開示請求者に対し、当該行政文書を開示しなければならない。 (1) 1号個人に関する情報(事業を営む個人の当該事業に関する情報を除く。)であって、当該情報に含まれる氏名、生年月日その他の記述等(文書、図画若しくは電磁的記 録に記載され、若しくは記録され、又は音声、動作その他の方法を用いて表された一切の事項をいう。次条第2項において同じ。)により特定の個人を識別することができるもの(他の情報と照合することにより、特定の個人を識別することができることとなるものを含む。)又は特定の個人を識別することはできないが、公にすることにより、なお個人の権利利益を害するおそれがあるもの。ただし、次に掲げる情 報を除く。 イ法令の規定により又は慣行として公にされ、又は公にすることが予定されている情報ロ、ハ(略)(2) 4号 公にすることにより、犯罪の予防、鎮圧又は捜査、公訴の維持、刑の執行その他 の公共の安全と秩序の維持に支障を及ぼすおそれがあると行政機関の長が認めることにつき相当の理由がある情報(3) 6号国の機関、独立行政法人等、地方公共団体又は地方独立行政法人が行う事務又は事業に関する情報であって、公にすることにより、次に掲げるおそれその他当該事 務又は事業の性質上、当該事務又は事業の適正な遂行に支障を及ぼすおそれがあるものイ~ホ略 3 8条(行政文書の存否に関する情報)開示請求に対し、当該開示請求に係る行政文書が存在しているか否かを答えるだ けで、不開示情報を開示する に支障を及ぼすおそれがあるものイ~ホ略 3 8条(行政文書の存否に関する情報)開示請求に対し、当該開示請求に係る行政文書が存在しているか否かを答えるだ けで、不開示情報を開示することとなるときは、行政機関の長は、当該行政文書の存否を明らかにしないで、当該開示請求を拒否することができる。 4 9条(開示請求に対する措置)2項行政機関の長は、開示請求に係る行政文書の全部を開示しないとき(前条の規定により開示請求を拒否するとき及び開示請求に係る行政文書を保有していないとき を含む。)は、開示をしない旨の決定をし、開示請求者に対し、その旨を書面により通知しなければならない。 5 19条(審査会への諮問)1項開示決定等又は開示請求に係る不作為について審査請求があったときは、当該審査請求に対する裁決をすべき行政機関の長は、次の各号のいずれかに該当する場合 を除き、情報公開・個人情報保護審査会(審査請求に対する裁決をすべき行政機関の長が会計検査院の長である場合にあっては、別に法律で定める審査会)に諮問しなければならない。 1号、2号略 第2 刑事訴訟法 1 472条(1) 1項裁判の執行は、その裁判をした裁判所に対応する検察庁の検察官がこれを指揮する。但し、第70条第1項但書の場合、第108条第1項但書の場合その他その性質上裁判所又は裁判官が指揮すべき場合は、この限りでない。 (2) 2項上訴の裁判又は上訴の取下により下級の裁判所の裁判を執行する場合には、上訴裁判所に対応する検察庁の検察官がこれを指揮する。但し、訴訟記録が下級の裁判所又はその裁判所に対応する検察庁に在るときは、その裁判所に対応する検察庁の検察官が、これを指揮する。 2 475条(1 応する検察庁の検察官がこれを指揮する。但し、訴訟記録が下級の裁判所又はその裁判所に対応する検察庁に在るときは、その裁判所に対応する検察庁の検察官が、これを指揮する。 2 475条(1) 1項死刑の執行は、法務大臣の命令による。 (2) 2項前項の命令は、判決確定の日から6箇月以内にこれをしなければならない。但し、 上訴権回復若しくは再審の請求、非常上告又は恩赦の出願若しくは申出がされその手続が終了するまでの期間及び共同被告人であつた者に対する判決が確定するまでの期間は、これをその期間に算入しない。 第3 執行事務規程 9条(死刑執行に関する上申)刑訴法第472条の規定により刑の執行指揮をすべき検察官(略)の属する検察庁の長は、死刑の判決が確定したときは、法務大臣に対し、死刑執行上申書(様式第3号)に刑事確定訴訟記録(裁判所不提出記録を含む。)及びその裁判書の謄本2部を添えて提出し、死刑執行に関する上申をする。 以上

▼ クリックして全文を表示

🔍 類似判例を検索𝕏 でシェア← 一覧に戻る