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昭和29(オ)976 売買契約無効確認、移転登記抹消手続請求

裁判所

昭和31年6月1日 最高裁判所第二小法廷 判決 棄却 高松高等裁判所

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1,289 文字

主文 本件上告を棄却する。上告費用は上告人の負担とする。理由 上告代理人泉田一の上告理由第一点第二点(上告申立書に記載の同第一点第二点を含む)について。原判決は、訴外Dが応召出征するに際し、その祖母Eに対し、自己の応召不在中における自己の財産の管理その他後事一切を託し、Eに委任による不在者の財産管理人たる権限を附与したものであること、並びに右代理権限はDの死亡によつては消滅を来さないものと定めたこと、の各事実を適法に認定し、且つ右後段の合意はこれを法律上有効と判断しているのである。民法一一一条一項一号は、代理権は本人の死亡によつて消滅する旨を規定しているけれども、右はこれと異なる合意の効力を否定する趣旨ではないと解すべきであるから、右原審の判断は正当である。したがつて所論の原判決には民法一一一条一項一号と異なる合意の効力を認容した違法ありとの論旨並びにこの解釈を前提とした爾余の論旨もすべて理由がない。同第三点(上告申立書に記載の同第三点を含む)について。前点において説明のとおり、D死亡後もEはDの代理人である。ただEが右D死亡後その代理人としてなした本件売買が、民法一〇三条所定の権限を越えた無効の代理行為であつても、その後にDの選定家督相続人となつた上告人においてこれを追認すれば、本件売買契約は民法一一三条、一一六条の規定によりその契約の当初にさかのぼつて有効となるのである。そして原判決の認定した事実によれば、上告人は右家督相続後昭和二七年一二月末頃までの間、再三被上告人方に自己又はE名義をもつて本件家屋の敷地の地代の取立に行き、また昭和二三年一月一六日には本件家屋の樋を上告人において修繕した費用を被上告人に請求してこれを受領したと- 1 -いうのであつて、原判決は以 又はE名義をもつて本件家屋の敷地の地代の取立に行き、また昭和二三年一月一六日には本件家屋の樋を上告人において修繕した費用を被上告人に請求してこれを受領したと- 1 -いうのであつて、原判決は以上の事実をもつて上告人の暗黙の追認がなされたものと判断しておるのである。 和二三年一月一六日には本件家屋の樋を上告人において修繕した費用を被上告人に請求してこれを受領したと- 1 -いうのであつて、原判決は以 又はE名義をもつて本件家屋の敷地の地代の取立に行き、また昭和二三年一月一六日には本件家屋の樋を上告人において修繕した費用を被上告人に請求してこれを受領したと- 1 -いうのであつて、原判決は以上の事実をもつて上告人の暗黙の追認がなされたものと判断しておるのである。そして右判断は相当と認められる。しかるに所論は、無効行為の追認の場合に関する民法一一九条を云為し、また前示判断と異なる見解に立つて本件追認の効力を否定せんとするものであつて、論旨はいずれも理由がないから採用することができない。よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のとおり判決する。最高裁判所第二小法廷裁判長裁判官栗山茂裁判官小谷勝重裁判官藤田八郎裁判官谷村唯一郎裁判官池田克- 2 -

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