【DRY-RUN】主 文 一 本件控訴を棄却する。 二 控訴費用は控訴人の負担とする。 事実及び理由 第一 控訴の趣旨 1 原判決を取り消す。 2 被控訴人が大阪府地方労働委員会昭和六二年(不)第三七
主 文 一 本件控訴を棄却する。 二 控訴費用は控訴人の負担とする。 事実及び理由 第一 控訴の趣旨 1 原判決を取り消す。 2 被控訴人が大阪府地方労働委員会昭和六二年(不)第三七号及び昭和六三年 (不)第六八号併合事件について、平成元年一二月一三日付でなした不当労働行為 救済命令(以下「本件救済命令」という。)はこれを取り消す。 3 訴訟費用は第一、二審とも被控訴人の負担とする。 第二 事案の概要 事案の概要は、当事者の主張として、次のとおり加えるほかは原判決事実及び理 由第二(原判決二枚目表四行目から五枚目表九行目まで)のとおり(但し、原判決 二枚目表八行目「○○○○」を「○○○○」と改める。)であるから、これを引用 する。 一 控訴人 1 過積載拒否と賃金 控訴人と被控訴人補助参加人(以下「補助参加人」という。)との間では、昭和 六〇年六月二一日、賃金(夏季及び冬季の一時金を含む。以下同じ。)及び残業手 当の支給について、就業規則に基づく従来の賃金体系を変更する労働協約が締結さ れた(乙二六、二七)が、右変更後の賃金体系によれば、過積載を行うことを前提 に、残業の有無を問わず、賃金と残業手当が支給されることになっている。 控訴人は、昭和六二年四月からは、Aに対しても、残業の有無を問わず残業手当 を支給しており(甲一)、過積載拒否を理由とする賃金差別は行っていない。 2 過積載拒否を理由とする残業手当の不支給と不当労働行為の成否 控訴人が、補助参加人組合員に残業手当を支給しなかったのは、昭和六一年初め から同六二年三月までの、補助参加人による過積載拒否闘争の争議状態が恒常化し ていた時期のみである。 それ以後、平成元年一二月の本件救済命令がなされるまでの二年八か月間は、残 業の有無を問わず残業手当を支給してきたし、現在Aに対しては、同人が過 載拒否闘争の争議状態が恒常化し ていた時期のみである。 それ以後、平成元年一二月の本件救済命令がなされるまでの二年八か月間は、残 業の有無を問わず残業手当を支給してきたし、現在Aに対しては、同人が過積載を 拒否し、運転業務以外の業務を行っていないのに、三〇万円以上の給与を支給して いる。 二 補助参加人 Aは、従来の手取り額より格段に低い給与しか得ることが出来ないことが長時間 に及んだため、やむを得ず昭和六二年四月から重量規制道路への進入、昼の休憩時 間中の就労に応じ、以後残業補償手当が支払われるようになった。 しかしその後も、控訴人は、過積載運行や昼の休憩時間中の就労をしない者に対 する差別的な取扱いはしない旨明言したことはなく、また現在でも「賃金及び残業 手当の支給は、過積載を行うことを前提としている」旨主張しているし、現実に過 積載を拒否していることにより、現在も組合弱体化のための方策が行われている。 なお、平成三年五月一三日以降、控訴人は、Aを一切出荷業務につかせず、毎日 小型マイクロバスで待機させており、不当労働行為が継続されている。 第三 証拠関係(省略) 第四 争点に対する判断 当裁判所も控訴人の本訴請求は理由がないから、これを棄却すべきものと判断す るが、その理由は、次のとおり付加するほか原判決事実及び理由第三(原判決五枚 目表一一行目から八枚目表一〇行目まで)と同一であるから、これを引用する。 控訴人は、昭和六二年四月からは補助参加人組合員Aに対し、残業の有無を問わ ず残業手当を支給しており、過積載拒否を理由とする賃金差別をしていない旨主張 する。 しかし、前記認定の事実によれば、控訴人がAに対して残業手当を支給するよう になったのは、Aが、昭和六二年四月ころから配車割当について差別取扱いを受け て長時間待機するのに耐えかね、待機時間中に雑用 しかし、前記認定の事実によれば、控訴人がAに対して残業手当を支給するよう になったのは、Aが、昭和六二年四月ころから配車割当について差別取扱いを受け て長時間待機するのに耐えかね、待機時間中に雑用をするようになり、また、給料 の低下に耐えられず、三トン規制道路への進入と休憩時間中の就労に応ずるように なったためであり、その後も控訴人の指示の下に、一週間に二日ほどは出荷割当て されず、従来は外注で処理されていた出荷業務以外の雑務に従事させられていたも のであって、控訴人は、同月以降もなお配車について、過積載拒否を理由として差 別を継続していたものである。 そのうえ、前記認定の同月以降の控訴人と補助参加人組合との団体交渉の経緯や 控訴人が違法な過積載を行うことが労働協約に基づく賃金及び残業手当支給の前提 である旨の主張を継続していることから考えると、前記の控訴人の不当労働行為は 単に一回だけのものではなく、被控訴人の審問終結当時において、将来同種もしく は類似の行為が繰り返されるおそれが多分にあったものと認められるから、被控訴 人は、予めこれを禁止する不作為命令を発することができると解するのが相当であ って、控訴人の主張は採用できない。 以上によれば、本件救済命令は正当であり、控訴人の本訴請求は、理由がないか ら、これを棄却すべきであり、これと同旨の原判決は正当であって、本件控訴は理 由がないから、棄却することとし、主文のとおり判決する。 (裁判官 山本矩夫 福永政彦 古川行男)
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