昭和29(く)8 刑執行猶予言渡取消請求事件

裁判年月日・裁判所
昭和30年4月7日 高松高等裁判所
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【DRY-RUN】主    文      原決定中      抗告人Aに対し高知地方裁判所が昭和二六年一二月二一日に為した刑執 行猶予の言渡を取消すとの部分を取消す。      抗告人のその余の抗告を棄却する。    

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判決文本文1,127 文字)

主    文      原決定中      抗告人Aに対し高知地方裁判所が昭和二六年一二月二一日に為した刑執 行猶予の言渡を取消すとの部分を取消す。      抗告人のその余の抗告を棄却する。          理    由  本件抗告理由は末尾添付の代理人弁護士溝上脩一提出の理由書のとおりである。  右理由書第一点について。  原決定は刑法第二六条ノ二第二号により、抗告人が昭和二九年四月一九日高知地 方裁判所において言渡を受けた刑の執行猶予言渡の取消請求のあつた本件につき之 が請求を認容するとともに、さらに抗告人にそれ以前の昭和二六年一二月二一日同 地方裁判所の為した刑執行猶予の言渡を刑法第二六条ノ三により同時に取消したも のであるが之については検察官から取消請求のないことは記録に照らし明らかであ る。  <要旨>思うに刑執行猶予言渡の取消手続については刑事訴訟法第三四九条並びに 同条の二、之に基く刑訴規則の規</要旨>定が設けられ之と刑法第二六条乃至第二六 条ノ三の規定を対照すれば取消については総て刑事訴訟法第三四九条により検察官 の請求を要することが明らかで刑法第二六条ノ三の理由により取消の為される場合 にも別異に解すべき理由はない。尤も同条による場合は同法第二六条又は同条ノ二 の規定による検察官の取消請求が認容された場合であることは規定上明白なところ であるが、右は唯他の規定による取消がその前提を為すことを規定したのに止り、 他の規定に基く取消請求があるからといつて、右刑法第二六条ノ三の取消につき検 察官の取消請求を要しないと解する根拠も亦之を見出すことを得ない。  よつて原決定中抗告人に対し高知地方裁判所が昭和二六年一二月二一日に為した 刑執行猶予言渡を取消すとの部分は失当で抗告人の抗告は理由がある。  同第二点について。  原決定中抗告人に対する昭和二九年四月一 つて原決定中抗告人に対し高知地方裁判所が昭和二六年一二月二一日に為した 刑執行猶予言渡を取消すとの部分は失当で抗告人の抗告は理由がある。  同第二点について。  原決定中抗告人に対する昭和二九年四月一九日高知地方裁判所が為した刑執行猶 予言渡の取消は刑法第二六条ノ二第二号の理由に基くもので所論の如くその取消は 裁判所の裁量に属するところであるが一件記録に表れた諸般の事情を考慮すると、 検察官の取消請求は理由があり、之を認容した原決定部分は相当で論旨は理由がな い。その他記録を精査しても右決定部分については他に取消の理由はない。  よつて刑事訴訟法第四二六条により主文のとおり決定する。  (裁判長判事 三野盛一 判事 谷弓雄 判事 合田得太郎)

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