【DRY-RUN】主 文 原判決を破棄する。 本件を原裁判所に差戻す。 理 由 本件控訴の趣意に弁護人畑和提出の控訴趣意書に記載さ扛た通りである。之に対 し当裁判所は
主文 原判決を破棄する。 本件を原裁判所に差戻す。 理由 本件控訴の趣意に弁護人畑和提出の控訴趣意書に記載さ扛た通りである。之に対し当裁判所は左の通り判断する。 論旨について論旨は原審は原判決一として「被告人は法定の除外事由がなく且所轄知事の登録を受けた店舗を有する販売業者或は配置販売業者でないのに拘らず、昭和二十六年六月頃から同年九月初旬頃までの間、店舗でない肩書住所に於てA外四名に対し医薬品であるメチルプロパミンを含有するネオアゴチン注射液一ccアンプル入り合計約二百四十六本を代金合計約四千九百二十円で販売し、以て医薬品の販売業を営んだ」ものであると認定した上、薬事法第四十四条第八号第五十六条第一項第二項を適用処断したのであるが、右認定事実に対応す録を受けないで営利の目的を以て昭和二十六年六月頃より同年九月初旬迄の間浦和市a町bノc番地の自宅に於てA外四名に対し医薬品であるメチルプロパミンを含有するネオアゴチシ注射液アンプル入り合計約二百四十六本を代金合計約四千九百二十円にて販売した」というのであり其の罰条は薬事法第二十九条第五十六条として記載されているのてある。然るに右両者の事実の間には公訴事実の同一性が欠けているし、仮に同一性は欠けていないとしても、原判決の認定は起訴状記載の訴因(並に罰条)と喰い違つていて、原判護人に防禦の機会を与えす勝手に訴因(並に罰条)を変更し判示認定をしたのであるから原審は判決は影響を及すべき違法を冒したことになり破棄を免れたいと主張するのである。 よつて按ずるに薬事法第二十九条は医薬品の販売業を営まうとする者(同条但書の場合を除く)にして店舗を有する販売業者である場合は店舗所在地を管轄する都道府県知事の又厚生大臣指定の医薬品の配置販売業者の場 つて按ずるに薬事法第二十九条は医薬品の販売業を営まうとする者(同条但書の場合を除く)にして店舗を有する販売業者である場合は店舗所在地を管轄する都道府県知事の又厚生大臣指定の医薬品の配置販売業者の場合は営業区域を管轄する都道府県知事の登録を受けなければならぬ旨を定めそいて、違反の場合は同法第五十六条によつて処罰されることになつているが、右第二十九条の主眼は所定の登録を受けさせるべきものと<要旨第一>する点にあると考えられる。而して同法第四十四条第八号によつて右第二十九条所定の両方法以外の販売業は</要旨第一>禁止されているのであつて此の場合には勿論登録の有無の如きは問題とならない猶のであり、例えば第二十九条によつて所定の登録を得た者の如き店舗を有する販売業及び配置販売業以外の方法による販売業を営んだ場合は第四十四条第八号違反となつて第五十六条によつて処罰されることとなるであろう。今本件について之をみるに起訴状記載の訴因によれば、被告人は店舗を有する販売業者であるが所定の登録を経なかつた者心して明に右第二十九条違反の事実として起訴されているのであり、此の訴因の記載が、右第四十四条第八号に規定さ<要旨第二>れた如き「店舗を有する販売業又は配置販売業以外の方法により医薬品の販売業を営んだ」という事実を包含</要旨第二>するものとは考えられす両者は構成要件を異にするものと考えざるを得ないので、若し本件起訴状記載の如き訴因から原判決の如き認定をしようとする場合には当然訴因変更の手続を必要とするといわざるを得ない。然るに原審の手続をみるに斯る手続の為された何等の形跡もないので原審は此の点に於て判決に影響を及すべき訴訟手続の違反を冒していることになり論旨は此の点に付理由があるので原判決は破棄を免れない。 よつて爾余の論旨に対する判断を省略し刑事訴訟 何等の形跡もないので原審は此の点に於て判決に影響を及すべき訴訟手続の違反を冒していることになり論旨は此の点に付理由があるので原判決は破棄を免れない。 よつて爾余の論旨に対する判断を省略し刑事訴訟法第三百九十七条第四百条に則り原判決を破棄した上本件を原裁判所に差し戻すべ含ものとし、主文の通り判決する。 (裁判長判事藤嶋利郎判事飯田一郎判事井波七郎)
▼ クリックして全文を表示