- 1 - 主文 原略式命令を破棄する。 本件公訴を棄却する。 理由 小浜簡易裁判所は、同裁判所令和4年(い)第2034号道路交通法違反被告事件において、同年11月17日、被告人を罰金6万円に処する旨の略式命令を発付し、同命令は、同年12月3日に確定した。 しかしながら、一件記録によると、原略式命令は、同年11月9日付け起訴状による略式命令の請求に対して発付されたものであるところ、その請求に係る起訴を行った検察事務官は検察官事務取扱の職務命令の発令を受けていなかったことが認められ、公訴提起が権限のある者によって行われていなかったことが明らかである。したがって、本件略式命令の請求は、公訴提起の手続がその規定に違反したため無効であり、同裁判所としては、刑訴法463条1項、338条4号により公訴棄却の判決をすべきであった。そうすると、同裁判所が原略式命令を発付したことは、同法454条の「事件の審判が法令に違反したこと」に当たると解するのが相当である。 よって、本件非常上告は理由があり、原略式命令は、法令に違反し、かつ、被告人のため不利益であるから、刑訴法458条1号により原略式命令を破棄し、同法338条4号により本件公訴を棄却することとし、裁判官全員一致の意見で、主文のとおり判決する。 検察官石山宏樹公判出席(裁判長裁判官長嶺安政裁判官宇賀克也裁判官林道晴裁判官令和5年(さ)第11号道路交通法違反被告事件に係る略式命令に対する非常上告事件令和5年9月29日第三小法廷判決- 2 -渡惠理子裁判官今崎幸彦) る略式命令に対する非常上告事件令和5年9月29日第三小法廷判決- 2 -渡惠理子裁判官今崎幸彦)
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