主文 本件上告を棄却する。理由 弁護人上辻敏夫の上告趣意のうち、憲法三七条一項違反をいう点は、本件記録によると、本件第一審判決の言渡後原審判決の言渡に至るまでの間ほぼ所論の年月を経過していることは、その指摘するとおりであるが、記録上うかがわれる諸般の事情を總合して考えると、本件においては、いまだ憲法三七条一項に定める迅速な裁判の保障条項に反する異常な事態にまで立ち至つたものとすべきでないことが明らかである(当裁判所昭和四五年(あ)第一七〇〇号同四七年一二月二〇日大法廷判決・刑集二六巻一〇号六三一頁参照)から、所論は前提を欠き、その余は、事実誤認、単なる法令違反、量刑不当の主張であつて、いずれも刑訴法四〇五条の上告理由にあたらない。よつて、同法四一四条、三八六条一項三号により、裁判官全員一致の意見で、主文のとおり決定する。昭和五〇年七月三一日最高裁判所第三小法廷裁判長裁判官高辻正己裁判官関根小郷裁判官天野武一裁判官坂本吉勝裁判官江里口清雄- 1 -
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