【DRY-RUN】主 文 本件上告を棄却する。 上告費用は上告人の負担とする。 理 由 上告代理人佐瀬昌三、同恒次史朗、同井出雄介、同山崎・の上告理由第一、二点 およ
主文 本件上告を棄却する。 上告費用は上告人の負担とする。 理由 上告代理人佐瀬昌三、同恒次史朗、同井出雄介、同山崎・の上告理由第一、二点および同恒次史朗の上告理由について。 原審が適法に確定した事実関係、ことに、上告会社は、自家用車の有料貸渡を業とするものであるが、その所有自動車についての利用申込を受けた場合、免許証により、申込者が小型四輪自動車以上の運転免許を有し、原則として免許取得後六月経過した者であることを確認し、さらに一時停止の励行、変速装置、方向指示器の操作その他交通法規全般について同乗審査をなし、かかる利用資格を有する申込者と自動車貸渡契約を締結したうえで自動車の利用を許すものであること、利用者は、借受けに際し届け出た予定利用時間、予定走行区域の遵守および走行中生じた不測の事故については大小を問わず上告会社に連絡するよう義務づけられていること、料金は、走行粁、使用時間、借受自動車の種類によつて定められ、本件自動車と同種のセドリツク六二年式の場合、使用時間二四時間・制限走行粁三〇〇粁で六〇〇〇円に上ること、燃料代、修理代等は利用者負担とされていること、使用時間は概ね短期で、料金表上は四八時間が限度とされていること、訴外(第一審被告)Dは、上告会社から以上の約旨のほか、同人が前記利用資格に達していなかつたため、特に、制限走行粁三〇〇粁、山道、坂道を走行しないことを条件に上告会社所有の本件自動車を借り受けたものであること、本件事故は訴外Dが本件自動車を運転中惹起したものであること等の事実関係のもとにおいては、本件事故当時、上告会社は、本件自動車に対する運行支配および運行利益を有していたということができ、自動車損害賠償保障法(以下、自賠法という。)三条所定の自己のために自動車 の事実関係のもとにおいては、本件事故当時、上告会社は、本件自動車に対する運行支配および運行利益を有していたということができ、自動車損害賠償保障法(以下、自賠法という。)三条所定の自己のために自動車を運行- 1 -の用に供する者(以下、運行供用者という。)としての責任を免れない旨の原判決(その引用する第一審判決を含む。以下同じ。)の判断は、正当として是認することができる。 所論は、叙上のような解釈は、自賠法三条に関する立法者の意思に反し、また、当裁判所の判例(最高裁判所昭和三八年(オ)第三六五号、同三九年一二月四日第二小法廷判決民集一八巻一〇号二〇四三頁)に反するというものである。 しかし、前叙のような解釈は、自動車の運行から生ずる事故の被害者救済を目的とする自賠法の立法趣旨に副うものであり、また、所論前記判例は、特定のドライブクラブ方式による自動車賃貸業者が、それから自動車を借り受けた者の当該自動車の運行に対し、運行支配および運行利益を有しないとの事実認定を前提にして、右のような自動車賃貸業者が自賠法三条の運行供用者に当たらない旨判示したものであつて、本件の如き事実関係のもとにおいて、上告会社を自賠法三条の運行供用者と認めることをも否定する趣旨とは解しえない。論旨はすべて採用することができない。 上告代理人佐瀬昌三ほか三名の上告理由第三、四点について。 所論は、原判決の結論に影響のない判示部分である傍論について、原判決の違法をいうものであつて、採用することができない。 よつて、民訴法四〇一条、九五条、八九条に従い、死者の慰藉料請求権の相続性の点に対する裁判官田中二郎、同松本正雄の反対意見があるほか、裁判官全員の一致で、主文のとおり判決する。 裁判官田中二郎の反対意見は、次のとおりである。 原判決は、慰藉料請求権は被害者の死亡 続性の点に対する裁判官田中二郎、同松本正雄の反対意見があるほか、裁判官全員の一致で、主文のとおり判決する。 裁判官田中二郎の反対意見は、次のとおりである。 原判決は、慰藉料請求権は被害者の死亡によつて当然に発生し、これを放棄、免除する等特別の事情の認められないかぎり、被害者の相続人がこれを相続することができるものとしているが、私は、この見解に賛成することができず、原判決は、- 2 -この点について法令の解釈を誤つたものであり、破棄を免れないと考える。その理由は、最高裁判所昭和三八年(オ)第一四〇八号、同四二年一一月一日大法廷判決民集二一巻九号二二四九頁における私の反対意見と同一であるから、それを引用する。 裁判官松本正雄の反対意見は、次のとおりである。 慰藉料請求権は被害者の一身専属的な権利であり、被害者がこれを請求する意思を表示したとき、またはこれを行使したばあい、あるいは契約または債務名義により加害者が被害者に慰藉料として一定額の金員の支払をなすべきものとされたばあいにおいてのみ、はじめて相続の対象となると解すべきであり、原判決は、この点について法令の解釈を誤つたものであり、破棄を免れないものと考える。その理由は、最高裁判所昭和四一年(オ)第一四六三号、同四三年五月二八日第三小法廷判決裁判集民事九一号一二五頁における私の反対意見と同一であるから、それを引用する。 最高裁判所第三小法廷裁判長裁判官松本正雄裁判官田中二郎裁判官下村三郎裁判官関根小郷裁判官天野武一- 3 - 裁判官 下村三郎 裁判官 関根小郷 裁判官 天野武一
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