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昭和39(オ)1017 建物収去土地明渡請求

裁判所

昭和42年2月17日 最高裁判所第二小法廷 判決 その他 福岡高等裁判所 昭和37(ネ)777

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1,645 文字

主文 第一、二審判決中、上告人A1に対する第一審判決別紙目録記載の土地の明渡請求に関する部分を破棄し、右請求を棄却する。上告人A1のその余の部分についての上告ならびに上告人A2、同A3、同A4の上告を棄却する。第一項の請求に関する訴訟の総費用は被上告人の負担とし、第二項の上告費用は上告人らの負担とする。理由 上告代理人中山八郎、同木村憲正の上告理由第一、二点について。所論の点の原審の事実認定ならびに所論の甲第二、三号証についての説示はこれに対応する原判決挙示の証拠関係に照らして是認しうるところであつて、その判断の過程において所論の違法はない。所論は、原審の認定にそわない事実に基づき、原審が適法に行なつた証拠の取捨判断および事実認定を非難するに帰するものであつて、採用できない。同第三点について。原判決は、被上告人の先代Dと訴外Eとの間で、右D所有の本件土地につき原判示の賃貸借契約を締結し、上告人A1が右Eの賃借人としての債務につき保証人となつたこと、Eは昭和三〇年五月一四日死亡し、上告人A3、同A2、同A4が相続により本件賃貸借の賃借人たる地位を承継したこと、本件賃貸借契約は昭和三〇年七月二四日賃料不払により適法に解除されたことを確定したうえ、上告人A1は、被上告人に対し、保証債務の履行として、本件土地を明け渡し、かつ、昭和三〇年七月二五日以降右明渡済まで一ケ月七三六〇円の割合による賃料相当の損害金を支払う義務がある旨判示している。ところで、保証人が特定物の給付を目的とする債務を保証した場合に、保証人が- 1 -右債務の履行をすることができないときは、債権者は保証人に対し履行不能による損害賠償を求め得るにとどまるが、もし保証人がなんらかの事由によつて当該物 的とする債務を保証した場合に、保証人が- 1 -右債務の履行をすることができないときは、債権者は保証人に対し履行不能による損害賠償を求め得るにとどまるが、もし保証人がなんらかの事由によつて当該物件の給付義務の履行ができる地位を取得したときは、債権者は保証人に対し右物件の給付義務の履行を求めることができるものと解するのが相当である(大正一三年一月三〇日大審院決定、民集三巻五三頁参照)。 よつて当該物 的とする債務を保証した場合に、保証人が- 1 -右債務の履行をすることができないときは、債権者は保証人に対し履行不能による損害賠償を求め得るにとどまるが、もし保証人がなんらかの事由によつて当該物件の給付義務の履行ができる地位を取得したときは、債権者は保証人に対し右物件の給付義務の履行を求めることができるものと解するのが相当である(大正一三年一月三〇日大審院決定、民集三巻五三頁参照)。これを本件についてみるのに、上告人A1が前記賃貸借契約に基づく訴外Eの被上告人に対する債務を保証したことは前記のとおりであるが、同上告人が右賃貸借契約の解除による原状回復義務の履行として被上告人に対し本件土地を明け渡すことのできる地位にあることについては、原審において被上告人の主張立証しないところであり、したがつて、原審の確定しないところであるから、被上告人の上告人A1に対する請求のうち本件土地の明渡を求める部分は失当として棄却すべきであつて、これを認容した原判決および第一審判決は破棄を免れず、この点の論旨は理由がある。これを要するに、第一、二審判決中、上告人A1に対する本件土地明渡請求に関する部分を破棄して、右請求を棄却し、同上告人のその余の部分の上告ならびにその余の上告人らの上告を棄却すべきものとする。よつて、民訴法四〇八条、三九六条、三八六条、三八四条、九五条、九六条、八九条、九三条に従い、裁判官全員の一致で、主文のとおり判決する。最高裁判所第二小法廷裁判長裁判官奥野健一裁判官城戸芳彦裁判官石田和外裁判官色川幸太郎- 2 - 裁判官 城戸芳彦 裁判官 石田和外 裁判官 色川幸太郎

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