昭和63(オ)955 遺言無効確認請求事件

裁判年月日・裁判所
平成元年6月20日 最高裁判所第三小法廷 判決 破棄自判 名古屋高等裁判所 昭和62(ネ)425
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【DRY-RUN】主    文      原判決を破棄する。      被上告人らの各控訴を棄却する。      控訴費用及び上告費用は被上告人らの負担とする。          理    由  上告代理人吉田清、同山

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判決文本文1,342 文字)

主    文      原判決を破棄する。      被上告人らの各控訴を棄却する。      控訴費用及び上告費用は被上告人らの負担とする。          理    由  上告代理人吉田清、同山田博の上告理由について  自筆証書によつて遺言をするには、遺言者が遺言の全文、日附及び氏名を自書し た上、これに押印することを要するが(民法九六八条一項)、右にいう押印として は、遺言者が印章に代えて栂指その他の指頭に墨、朱肉等をつけて押捺すること( 以下「指印」という。)をもつて足りるものと解すべきことは、当裁判所の判例と するところである(最高裁昭和六二年(オ)第一一三七号平成元年二月一六日第一 小法廷判決・民集四三巻二号四五頁)。  これを本件についてみるに、原審は、(一) 上告人ら及び被上告人らの被相続人 であるDは、昭和五七年五月三〇日付で第一審判決別紙遺言書目録二記載の遺言を した、(二) Dは、昭和五八年一〇月二〇日、名古屋市a区b町所在の株式会社E の事務所において、右遺言を取り消す旨の前記目録一記載の遺言(以下「本件遺言」 という。)をした、(三) 本件遺言書は、Dが自ら、その全文及び日附を記載した 上署名し、その署名の下の部分に指印をしたものである、との事実関係を適法に確 定しながら、自筆証書遺言において要求される押印としては、印章による押捺が必 要であつて、これに代えて指印をすることでは足りないとの見解のもとに、本件遺 言は押印を欠く点において法の要求する方式を欠き無効であるとし、本件遺言の無 効確認を求める被上告人らの本訴請求を棄却した第一審判決を取り消して右請求を 認容したものであるから、前記の説示に照らし、原判決には法令の解釈適用を誤つ た違法があるものというべきであり、右違法が判決に影響を及ぼすことは明らかで - 1 - ある。論旨は理由があり、原 右請求を 認容したものであるから、前記の説示に照らし、原判決には法令の解釈適用を誤つ た違法があるものというべきであり、右違法が判決に影響を及ぼすことは明らかで - 1 - ある。論旨は理由があり、原判決は破棄を免れない。そして、原審の適法に確定し た前記の事実関係によれば、本件遺言書はその方式に欠けるところはないものとい うべきであり、かつ、本件遺言の成立の過程に、被上告人らが主張するような上告 人A1及び同A2による強迫があつたものといえないことも原審の適法に確定した ところであるから、被上告人らの本訴請求は失当として棄却すべきものであり、し たがつて、これと同旨の第一審判決は正当であつて、被上告人らの各控訴は棄却す べきである。  よつて、民訴法四〇八条、三九六条、三八四条一項、九六条、八九条、九三条に 従い、裁判官全員一致の意見で、主文のとおり判決する。      最高裁判所第三小法廷          裁判長裁判官    坂   上   壽   夫             裁判官    伊   藤   正   己             裁判官    安   岡   滿   彦             裁判官    貞   家   克   己 - 2 -

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