平成13年(行ケ)第228号特許取消決定取消請求事件(平成13年10月15日口頭弁論終結)判決原告綜研化学株式会社訴訟代理人弁理士鈴木俊一郎同牧村浩次同鈴木亨同八本佳子同森栄五同辻野利永子被告特許庁長官及川耕造指定代理人石川昇治同砂川克同小泉順彦同森田ひとみ同宮川久成 主文 特許庁が異議2000-71758事件について平成13年3月27日にした決定を取り消す。 訴訟費用は原告の負担とする。 事実及び理由 第1 当事者の求めた裁判 1 原告主文と同旨 2 被告原告の請求を棄却する。 訴訟費用は原告の負担とする。 第2 当事者間に争いのない事実 1 特許庁における手続の経緯(1) 原告は、名称を「印字テープ出力装置用感熱発色記録テープカートリッジ」とする特許第2975458号発明(平成3年8月5日特許出願、平成11年9月3日設定登録、以下「本件発明」という。)の特許権者である。 上記特許につき特許異議の申立てがされ、特許庁は、同請求を異議2000-71758事件として審理した上、平 特許出願、平成11年9月3日設定登録、以下「本件発明」という。)の特許権者である。 上記特許につき特許異議の申立てがされ、特許庁は、同請求を異議2000-71758事件として審理した上、平成13年3月27日、「特許第2975458号の請求項1ないし2に係る特許を取り消す。」との決定(以下「本件決定」という。)をし、その謄本は同年4月18日原告に送達された。 (2) 原告は、本件決定の取消しを求める本訴提起後の平成13年7月24日、願書に添付した明細書の特許請求の範囲及び発明の詳細な説明の各記載を訂正する旨の訂正審判の請求をしたところ、特許庁は、同請求を訂正2001-39115号事件として審理した上、平成13年9月17日、上記訂正を認める旨の審決(以下「本件訂正審決」といい、本件訂正審決に係る訂正を「本件訂正」という。)をし、その謄本は同月28日原告に送達された。 2 特許請求の範囲の記載(1) 本件訂正前の特許請求の範囲の記載【請求項1】巻回された感熱発色記録テープ、該感熱発色記録テープを収納すると共に該感熱発色記録テープとサーマルヘッドとが接触するための接触部および該サーマルヘッドと接触して正像印字が形成された感熱発色記録テープを送り出すテープ排出口を有する箱体とからなる感熱発色記録テープカートリッジであり、該感熱発色記録テープが、サーマルヘッドから賦与される熱エネルギーに対応して発色して正像印字を形成する感熱発色部、基材および接着剤部がこの順序で配置された感熱発色記録テープであり、該感熱発色部が、基材の一方の面上に設けられた感熱発色層と、該感熱発色層上に設けられた透明保護層とからなり、該接着剤部が、基材の感熱発色層が設けられていない面上に設けられた接着剤層と、該接着剤層上に配置された剥離紙とからなることを特 けられた感熱発色層と、該感熱発色層上に設けられた透明保護層とからなり、該接着剤部が、基材の感熱発色層が設けられていない面上に設けられた接着剤層と、該接着剤層上に配置された剥離紙とからなることを特徴とする印字テープ出力装置用感熱発色記録テープカートリッジ。 【請求項2】感熱発色記録テープとして、基材と感熱発色層と透明保護層とからなる印字テープと、接着剤層と剥離紙とからなる接着テープとが個別に巻回され、印字テープがサーマルヘッドと接触する前または接触した後に該印字テープと該接着テープとが積層されるように巻回された印字テープと巻回された接着テープが箱体内に配置されていることを特徴とする請求項第1項記載の印字テープ出力装置用感熱発色記録テープカートリッジ。 (2) 本件訂正によって訂正された特許請求の範囲の記載(注、訂正部分を下線で示す。)【請求項1】巻回された感熱発色記録テープ、該感熱発色記録テープを収納すると共に該感熱発色記録テープとサーマルヘッドとが接触するための接触部および該サーマルヘッドと接触して正像印字が形成された感熱発色記録テープを送り出すテープ排出口を有する箱体とからなる感熱発色記録テープカートリッジであり、該感熱発色記録テープが、サーマルヘッドから賦与される熱エネルギーに対応して発色して正像印字を形成する感熱発色部、基材および接着剤部がこの順序で配置された感熱発色記録テープであり、該感熱発色部が、基材の一方の面上に設けられた感熱発色層と、該感熱発色層上のUV硬化性樹脂から形成された透明保護層とからなり、該接着剤部が、基材の感熱発色層が設けられていない面上に設けられた接着剤層と、該接着剤層上に配置された剥離紙とから構成され、前記基材が、厚さが5~150μmの樹脂フィルムまたは可撓性フィルムからなり、前記巻回さ 、基材の感熱発色層が設けられていない面上に設けられた接着剤層と、該接着剤層上に配置された剥離紙とから構成され、前記基材が、厚さが5~150μmの樹脂フィルムまたは可撓性フィルムからなり、前記巻回された感熱発色記録テープが、接触部で印字された後、テープの送り方向を変えることなく、テープ排出口から送り出されるように構成されるとともに、前記巻回された感熱発色記録テープが、テープの送り出し方向において、テープの印字面に垂直な箱体の側壁と、該側壁に対向する箱体の側壁との間の箱体内の略中央部に収納されていることを特徴とする印字テープ出力装置用感熱発色記録テープカートリッジ。 【請求項2】感熱発色記録テープとして、基材と感熱発色層と透明保護層とからなる印字テープと、接着剤層と剥離紙とからなる接着テープとが個別に巻回され、印字テープがサーマルヘッドと接触する前または接触した後に該印字テープと該接着テープとが積層されるように巻回された印字テープと巻回された接着テープが箱体内に配置されていることを特徴とする請求項第1項記載の印字テープ出力装置用感熱発色記録テープカートリッジ。 3 本件決定の理由本件決定は、本件発明の要旨を本件訂正前の特許請求の範囲の記載のとおり認定した上、同請求項1記載の本件発明は、実願平1-58420号(実開平2-148358号)のマイクロフィルム、実願昭55-22304号(実開昭56-125354号)のマイクロフィルム、特開平1-238687号公報、米国特許第4370370号明細書及び実願昭60-97227号(実開昭62-6761号)のマイクロフィルム記載の各発明に基づいて、同請求項2記載の本件発明は、上記各発明及び実願昭63-135960号(実開平2-58957号)のマイクロフィルム記載の発明に基づいて、いずれも当業 号)のマイクロフィルム記載の各発明に基づいて、同請求項2記載の本件発明は、上記各発明及び実願昭63-135960号(実開平2-58957号)のマイクロフィルム記載の発明に基づいて、いずれも当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法29条2項の規定により特許を受けることができないものであり、特許法等の一部を改正する法律の施行に伴う経過措置を定める政令(平成7年政令第205号)4条2項の規定により、その特許は取り消されるべきものとした。 第3 当事者の主張 1 原告本件決定が、本件発明の要旨を本件訂正前の特許請求の範囲の記載のとおり認定した点は、本件訂正審決の確定により特許請求の範囲の記載が上記のとおり訂正されたため、誤りに帰したことになる。そして、この瑕疵は本件決定の結論に影響を及ぼすものであるから、本件決定は違法として取り消されるべきである。 2 被告本件訂正審決の確定により特許請求の範囲の記載が上記のとおり訂正されたことは認める。 第4 当裁判所の判断本件訂正審決の確定により、特許請求の範囲の記載が上記のとおり訂正されたことは当事者間に争いがなく、この訂正によって特許請求の範囲が減縮されたことは明らかである。 そうすると、本件決定が、本件発明の要旨を本件訂正前の特許請求の範囲のとおりであると認定したことは、結果的に誤りであったことに帰する。そして、これが本件決定の結論に影響を及ぼすことは明らかであるから、本件決定は、瑕疵があるものとして取消しを免れない。 よって、原告の請求は理由があるから認容し、訴訟費用は、原告の申立て等本件訴訟の経過にかんがみ、原告に負担させることとして、主文のとおり判決する。 東京高等裁判所第13民事部裁判長裁判官篠 ら認容し、訴訟費用は、原告の申立て等本件訴訟の経過にかんがみ、原告に負担させることとして、主文のとおり判決する。 東京高等裁判所第13民事部裁判長裁判官篠原勝美裁判官長沢幸男裁判官宮坂昌利
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