昭和30(う)567 強姦致傷等被告事件

裁判年月日・裁判所
昭和30年7月19日 東京高等裁判所 破棄自判
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【DRY-RUN】主    文      判決を破棄する。      被告人A、同Bを各懲役四年に、被告人Cを懲役三年に処する。      被告人Cに対し、この裁判確定の日から四年間右刑の執行を猶予する。      訴

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判決文本文1,818 文字)

主文 判決を破棄する。 被告人A、同Bを各懲役四年に、被告人Cを懲役三年に処する。 被告人Cに対し、この裁判確定の日から四年間右刑の執行を猶予する。 訴訟費用中原審証人Dに支給した分は被告人A、同Bの連帯負担とし、その余は被告人三名の連帯負担とする。 理由 本件各控訴の趣意は、被告人三名の弁護人秋山要、同菅野勘助各作成名義の各控訴趣意書記載のとおりであるから、これらをここに引用し、これに対して次のとおり判断する。 秋山弁護人の論旨第一点及び菅野弁護人の論旨第一点について原判決が、その理由において、判示第二事実として、「被告人A、同B両名は共謀の上前記第一事実記載のa山中において被告人CがEを強いて姦淫している間同女の抵抗不能に乗じて前記ジープ内においてあつた同女所有のえんじ色のナイロン製二ツ折財布中から現金四千円を強取したものである」旨を認定判示した上、これに対して刑法第二百三十条第一項の強盗罪の規定を適用処断していることは、所論のとおりであつて、各所論はいずれも、原判決の認定にかかる被告人A、同B両名共謀による金員奪取行為と、被告人Cの強姦行為とは、全然別個の行為であつて、この両者の間には、因果関係がないのであるから、本件においては、強盗罪は成立しない旨主張するにより、案ずるに、強盗罪が成立するためには、暴行脅迫と財物奪取との間に因果関係の存在を必要とすること、及び、原判決においては、被告人A、同B両名がEの所持金を強取せんことを共謀したとの事実は、これを認定しているけれども、右両名の金員奪取について、被告人Cが共謀したとの事実は、これを認定していないことは、いずれも所論指摘のとおりであるが、しかし、原判決書の記載に徴するときは、原判示第二事実におけを被告人C けれども、右両名の金員奪取について、被告人Cが共謀したとの事実は、これを認定していないことは、いずれも所論指摘のとおりであるが、しかし、原判決書の記載に徴するときは、原判示第二事実におけを被告人Cの強姦の所為は、原判示第一の強姦行為の一部分であり、右原判示第一の強姦行為は、被告人三名の共謀による共同正犯にかかるものであることが明らかであるから、原判示第二事実において、被告人A、同B両名が共謀して金員を奪取した際における被告人Cの強姦行為は、所論主張のような同被告人の単独犯行ではなくて、被告人三名の共謀に基ずく強姦行為の一部であり、被告人三名がその責を負わねはならぬ関係にあるものというべく、従つて、被告人A、同B両名において、被害者Eがこの強姦行為によつて抵抗不能の状態にあるのを利用して、同人所有の原判示金員を奪取することを共謀し、且つこれを実行したものとすれば、この金員奪取行為と、右三名の共謀に基ずく被告人Cの強姦行為との間には、因果関係の存在を否定することはできないものといわなければならない。もつとも、被告人三名が、最初原判示第一の強姦について共謀した際には、その暴行脅迫をもつて強盗の手段にするについて<要旨>の認識も共謀もなかつたものと認められることは、所論のとおりであるけれども、原判決の認定したところ</要旨>は、右被告人三名共謀により強姦行為の継続中に、被告人A、同B両名において、新たに金員奪取の考えを起こし、右共謀による強姦行為によつて、その被害者Eが抵抗不能の状態にあるのを利用し、これに乗じて同人所有の原判示金員を奪取することを共謀し、これを実行したものであるというのであるから、右被告人両名に対する関係においては、右強姦行為(暴行脅迫)と金員奪取との間には、相当因果関係が存するものといわなければならない。してみれば、原判 謀し、これを実行したものであるというのであるから、右被告人両名に対する関係においては、右強姦行為(暴行脅迫)と金員奪取との間には、相当因果関係が存するものといわなければならない。してみれば、原判決がその理由において、原判示第二事実として、前記のような両名共謀による強盗の事実を認定判示し、これに対して刑法第二百三十六条第一項を適用処断したことは正当であつて、原判決には、この点につき所論のような法令の適用を誤つた違法、又は理由にくいちがいがあるものということはできない。各論旨はいずれも理由がない。 (その他の判決理由は省略する。)(裁判長判事中西要一判事山田要治判事石井謹吾)

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